店主の呟き

蕎麦酒房　てらさわ店主の私、寺沢仁志が不定期に呟きます。
日ごろ私が思ったり感じた事、体験談、意見等を呟く予定です。
これを読んで、あるいは、お店にて感じたことなど、なんでも結構です。
ご意見を頂けたら幸いです。

2017/12/23 ブラボー！！

先日ＴＶで、話題作”湯を沸かすほどの熱い愛”をやっていました。アカデミー賞など数々の賞を取っただけに素晴らしかったです。何より主演の宮沢りえさんがすごかった。もともとどっか悲壮感のある彼女ですが、余命宣告を受けた一人の女性が、母として、人間として、強く生き抜いていく生き様は、まさに沸騰するるほどの熱でした。悲しみを抱えながら笑う。脚本にはどんな言葉で書かれてるのかわかりませんが、あの表現力は、まるでドキュメンタリーを見てるかのようなリアル感で、時に、死ぬ直前の表情は、観てる方がギョッとするほどであり、宮沢さんが本当に死ぬのではと思ったほどでした。周りを固めた役者陣も素晴らしかった。特に、杉咲花さんは賞をとっただけによかった。前半と後半の姿の違いとても対照的で、今後が楽しみな女優さんですね。入院中の窓の外で、見たかったピラミッドを、出演者みんなで人間ピラミッドで見せるシーン。宮沢さんが”生きたいよ～”と泣くところは、人の弱さと美しさが出てましたね。ぼくは嗚咽するほど泣きました。年末に良い映画を観ました。超がつく傑作です。

2017/12/16 暖かい雪

来年二、北の零年、北のカナリアに続く、吉永小百合さんの北の…シリーズが公開されるようですね。ものすごい雪の中で、観てるだけで凍えそうな映像の中で、やさしく微笑む吉永さんの演技は、とても暖かく、作品の中にぬくもりをもたらします。出演者は大変でしょうが、僕は、そういう雪の中の暖かさみたいな作品は好きですね。今回は、探偵はＢＡＲにいる3と、オリエント急行殺人事件。どちらも、雪の中にある人の温かさ、というより、命を燃やすといった感じでしたね。絶望の淵から、立ち上がる人間の強さと言いましょうか、怖さと言いましょうか、とても面白かったです。探偵のほうは、第1作が傑作だったため、2はちょっと物足りなかった。この3は、1の誰が黒幕だ？2の誰が犯人だ？のような、明確な謎解きがないのですが、一つの何気ない依頼から、翻弄されながらも、一人の人物の思いが明らかになっていく、ヒューマン要素が濃い作品でした。コミカルで、ズタボロにされながらも、北のハードボイルドは、今回も無事解決しましたという感じです。オリエントのほうは、いまさら説明の必要のない、ミステリー界の大傑作ですので、犯人も、探偵のポアロがどう判断するのかも知ってる古典ですが、それはそれで、映像のダイナミックさ、今回ポアロを演じた、ケネス・ブラナーさんのスタイリッシュさが、斬新で、特に、列車の外や内部を見せる時の、ありとあらゆるカメラアングルが、とても工夫されてました。ラストシーンの、犯人への謎解きの部分では、容疑者全員が、横1列のテーブルに並び、その姿は最後の晩餐のように優雅でしたね。ラストシーンでは、”ナイル川で事件です”なんてセリフがあり、ファンからすれば、次回作はナイル殺人事件ですか？と思わずクスッとくるところもうまいつくりでした。どちらの作品も、失われた、失われそうな、少女の命が、キーポイントで、それによって、その後の人生が壊された、好転していきます。子供の力って大きいのですね。先日、75の誕生日を迎えた母に、孫から、おめでとうの電話があり、うれしかったようで、最近元気がいいです。傑作です。寒い冬に、暖まる一本の映画をどうぞ！！

2017/12/3 女神降臨

ウルトラマンでも仮面ライダーでも、兄弟集合とか、昭和ライダーたくさん出演とかは、一見知るとお得な感じですが、ごちゃごちゃして、よく分からないことが多い気がします。個々のディテールが乏しかったり、ヒールの描き方が雑になったりで、内容的には、たくさんキャラが見れた以外は、薄かったりしますな。それでもまだ、日本のヒーローで、なじみのキャラなら、多少それそれの紹介が削られてもいいのですが、アメリカののキャラものだとわけわからん。スーサイドスクワッドしかり、先日観たマイティソーのバトルロイヤルしかり。今回観た、ジャスティスリーグは、そういう意味では、まだ、おなじみのスーパーマンから、バットマン。先日放映されたワンダーウーマンが認知されていたので、それ以外のキャラの説明に時間がかけられていて良かったです。結局、みんなで、ヒールを滅多打ちにするという話で、最後には、大御所のスーパーマンがいいとこどりで終わる、わかりやすい映画だったのに、何故か僕の心はとても満足だったのは、ワンダーウーマンのガルガドットさんの心奪われる美しさでしたね。あんな格好して品があるなんて不思議でしょうがない。ほかのコスプレで、ワンダーウーマンを見たけど、どれも野蛮か変なエロかのどっちかで、ああは、ならないのですよ。もっと下品で、男っぽく見えるのが、彼女は違うんだな。それだけに、普段着や、ドレス姿など、映画の内容が入ってこないほど、心が奪われますね。美しい。初めてバイオリンの川井さんを見た時に、匹敵です。映画の続編というより彼女の今後が楽しみです。でも映画も思ったよりすっきりしていて、楽しかった。派手なので、年末にはいいのかも知れません。

2017/11/19 できれば長く

ある時は、幽霊を、釣りバカでは、浜ちゃんからスーさんを、ドクターＸでは、シリーズを通しての憎まれ役を、先日観たアウトレイジでは、やくざの若頭から、会長の役を、俳優西田敏行さんは、カメレオンでは足りないほどの役の幅で、テレビ、映画にあっちこっちで大活躍です。主役になってはいませんが、味のある、大きな脇役で、作品を彩り、盛り上げています。ぼくは、映画やドラマを見るにあたって、重要視する点は、内容と、監督と、役者のメンバーです。役所さん、佐藤さん、渡辺さん、そして西田さん、彼らの出る作品は、やや内容に不安があっても、出演されてるから良い作品に違いないと思って観てしまいます。（この逆もしかりで、観ようかなと思っていた作品で、主演俳優名を見てやめたケースも多々ありますね）でも、みんな僕より年上で、西田さんは、今は元気だが、一時期体調を崩されたこともあったような…。あとどれくらい見れるんだろうなんて、よからぬことを考えてしまいます。自営業に引退があるのかわかりませんが、もしその時が来たら、もっと映画三昧な日々を送りたいと思っています。でもその頃には、心奪われる名優たちは、もういないのかもしれません。できれば長く、頑張ってもらいたいものです。アウトレイジは、やくざ映画でしたが、たけしさんの作品らしく、わかりやすく、余計なものがない、1本道のような作品です。そして無駄なく１回で撮りきることから、緊張感もあります。でも、おそらく、たけしさんがあまり要求をしないというか、演技指導もそこそこなのか、役者さんたちが、とてものびのび演じてるような気がするのです。役者となったからには、一度は、男らしい任侠の世界の役をやってみたいとも思うのかもしれません。役者さん達が、いきいきしています。そんなふうに、役者を使ってくれる監督もまた大事ですね。永遠がないので、過ぎれば、過去となるのですが、あの頃は良かったにはならない、素晴らしき役者と映画の世界が続くことを願います。

2017/11/12 美味しいものには毒がある。

昔、聞いた話で、フグがうまいのは、毒があるからだそうな。えてして、うまいものには、そういう傾向があるようで、それを女性に当てはめても、癖の強い女性ほど、どこか魅力的ですね。（付き合えば、大変ですけど）沼田まほかるさんの作品はそんな感じです。彼女がその名を知らない鳥たち。前回のユリゴコロに引き続き、毒が強いですが、面白かった。関西の、庶民の暮らしを切り取った、どこかにある生活の中で、ちょっと共感できない人たちがうごめきます。こっちにまで匂って来るような人間臭い人物たちが、それぞれのクズっぷり、ドジっぷりをします。でもその一方で、静かに、ミステリーの影が作品を包んでいきます。失踪した一人の人物。あの人はどこ？しかし、明らかになっていく真実の中で、それはもっと大きな愛の物語でありました。一途に、そして不器用に人を愛した純粋な物語だったのです。前半の泥水のような汚さが、後半で、透明な水に変わる。なぜもこんなに見事に、心の中が洗われたんだろうと思える作品でした。実は3本観たうちのマイティソーは、特にコメントなしで、もう一つはＩＴ。昔、レンタルビデオ屋に並んでいたけど、怖くて見れなかったので、リメイク版を観てみました。これも面白かった。内容は、子供をさらうホラーなのですが、ちょっと、幻想というオチが来るのかなというミステリー感もあり（結局、それは外れでした）少年たちが、夏休みから秋にかけての活躍ということもあって、グーニーズやスタンドバイミーのような、冒険要素も含まれていて、明るいホラーという感じでした。いろいろ問題のある少年少女が、子供にしか見えない、怪物や現象と向き合いながら、逞しくなっていく様子が描かれていて、怖いというより、頑張れという映画でした。子供向けとは言えないかもですが、今の子供たちなら、これぐらい平気かな？良かったです。秋から、年末にかけては名作ぞろいです。楽しみで仕方ありません。

2017/11/5 届かなかったの2

残念でしたね。
昨日は、劇的なサヨナラで日本シリーズが決着しました。

今回は、途中惜しい部分もありましたが、結果ソフトバンクの3連勝となった時点で、万事休すと思いました。ましてや、ベテランの和田、剛速球のバンテンハーグ投手を残してましたから、この二人なら、どっちかは勝つでしょうと思ってるところに、2連勝。見事に、やり返しました。最終戦も、どっちに転ぶかわからないシーソーゲーム。あの内川選手のホームランが、あそこで出るなんてね。これがベテランの4番の仕事なんですね。

でも来年はＤｅＮＡは楽しみです。
筒香選手しか知られていないような、チームでも、生え抜きをしっかり育て、若手にチャンスを与え、みんなで力を合わせれば、下剋上といわれた奇跡も起こせる。金の力に物を言わせ、実績はあっても、名ばかりの年寄りチームを作っておきながら、優勝できないのはなんで？そんなチームは見習ってほしい。野球の面白さ、チーム育成の大切さを教えてくれたように思います。来年はきっと強くなる。なぜなら、このチームは若い。今後飛躍する選手がったくさんいます。今年の広島が、日本シリーズの経験を生かし、立派なローテーションピッチャーを育てたように、良いライバル、いやもっと大きな天敵となることでしょう（ということは、歓迎すべき状況ではないな）。来年はもっとも面白くなる。

今年の日本シリーズは素晴らしかった。

2017/10/29 届かなかった。

今年も広島の挑戦は終わりました。あれだけのゲーム差を付けても、ここ一番での調子が物を言いましたね。安倍選手は帰ってきたものの、鈴木、エルドレッド選手など、大砲が離脱し、後半頑張った松山選手も不発でした。振り返れば、執念に負けましたね。巨人との、デットヒートを踏ん張り、泥んこの阪神戦をものにした、ＤeＮＡの必ず横浜に帰るんだという気持ちが何より強かった。細かいところでは、広島２勝で迎えた第２戦。野村投手の内角の難しい球を、腕をたたむだけたたみ、振り切ったバットが頭にあたるほどのスイングで、タイムリーにした宮崎選手の活躍でした。あそこを抑えたら、リードを守れたであろうところが、あそこから反撃が始まったように思います。それが次戦、井納投手自らのタイムリーになり、この１点を６人の完封リレーで守り切った。あの勝利への執念が、雨で順延になっても、冷めることはありませんでした。悔やまれるのは、あの順延の後、緒方監督は、当初の大瀬良投手をやめて、初戦の薮田投手を中４日で使いました。なぜ、もっと堂々と、これまで大事にしたローテンションを守らなかったのか？大事な試合とはいえ、焦ってしまったその采配が、結局流れを呼び込めなかったように思います。同じピンチでも、ソフトバンクは違った。２連敗しても慌てることなく、先発の５本柱を順番に使い、堂々の横綱相撲でした。ただ違ったのは、ソフトバンクに和田投手がいたように、広島には、黒田投手のような存在がいなかった。あの場面で、落ち着いて、状況を変えれるような、たくさんの修羅場をくぐった、実力あるベテランがほしかったですね。（ソフトバンクの内川選手の活躍も素晴らしかった）今度は日本シリーズです。小粒ながらも全員野球で、１勝をもぎ取る野球か、実力を兼ね備えた、５本の柱を持つ王道の野球か、どっちに軍配があがるのでしょうか？楽しみです。そして、悔しいでしょうが、きっと、またここから、緒方監督は学び、より強い広島を作ってくれることを望みます。楽天に松井、ソフトバンクにサファテ、ＤeNAに山崎選手という絶対的守護神がいるように、広島は、ちょっともろい。中崎、今村両投手のさらなる成長か、新しいヒーローの存在を望みます。

2017/10/21 向き不向き

いよいよクライマックスシリーズが始まり、今年も最後だなという感じですね。でも、いつも思うのは、このようなポストシーズンや、ＷＢＣなどの短期決戦と、長いレギュラーシーズンの長期決戦では、あう人とあわない人がいるなということです。ほとんどの人は、対応で来てるように見えますが、実際、本塁打王が、まったく打てなかったり、最多勝利投手が、荒れるなんてことはよくあるものです。向いてる人は、やはり度胸。ここ一番の落ち着きと、思い切りの良さこそ大事に思いますね。ですので、今回初戦に薮田投手を起用したのは正解だと思いました。今年の成績以上に、去年先発やら、中継ぎやら、緊急登板でも見事にこなした、心の強さは、この舞台にうってつけで、力みすぎかなと思えた、ソフトバンクの東浜投手と対照的でした。（広島は途中コールドゲームでしたから、実際は、何とも言えませんが）本来なら、実績のあるジョンソン、野村選手のどちらを使ってもいいはずです。シーズン中も、3連戦の初戦に、彼らを使うことが多かったですから。でも、薮田選手を使った、ここに、緒方監督の去年の悔しさから学んだ、短期決戦への戦い方が見れるように思います。今年はやるかもしれません。(しかし相手がＤｅＮＡとは。シーズン中の負け越してますし、あのミラクル３連戦もありましたね。最悪の相性です。）逆にパリーグは、選手時代は優勝請負人と言われた工藤監督ですが、果たして監督として、あの戦力を生かし切れるかな？というところに、こっちは、名将の梨田監督が、あの戦力でよくぞここまで来たという、したたかな采配がツボにはまるかもしれません。選手力ではソフトバンクのほうが怖いですが、去年戦略で負けてるだけに、楽天のほうが厄介かもしれないですね。話変わりまして、メジャーでは、日本人大活躍です。これまで、日本人がポストシーズンでうまくいかなかったことが多かった。あれだけレギューラーシーズンで安定した成績を残しても、ポストシーズンではうまくいかない。どの投手も日本での実績を見れば、度胸がない人なんていないので、もしかすると、短期決戦で、みんなが本気で来るとまだ実力不足なのかしら？と心配でした。でも今年は安心です。田中、ダルビッシュ、マエケンと、頑張ってほしいです。

2017/10/15 人が足りない？

最近お客様の会話や、友人の話によると、こんな話が聞こえてきます。仕事はあるんだけど、それをこなす人がいない…と。このことはうちの弟もいっていて、人材不足というより人員不足だそうな。建築関係では、東北の復興もあり、来たる東京オリンピックのこともありで、建築ラッシュはつづいているらしい。しかし、肝心な材料が足りなかったり、人が足りなかったりということで、ややもったいない状態のようですね。医療の現場でも、外国人の看護士さんの採用基準が緩和されたり、福祉の現場では、外国人のヘルパーがちらほら。人が足りないんだね。でも一方で、就職難と報道されたりするんだから、訳が分からない。結局、体を動かす仕事より、頭を使い、一流の大手の会社でかっこ良く生きたいという輩が多いのかな。仕事の考えは人それぞれだから、何とも言いようがないけど、今自分人が体を動かす仕事についてよかったのは、バランスよく疲労することですね。心と体の同時にバランスよく疲労するせいか、よく眠れ、飯もうまい。人から見ればうらやましがられる仕事ではないけど、もう人の評価の中で生きなくてもいいんじゃないかなと、思ったりします。自分は、何をしたらいいかわからないという人がいるなら、おすすめは、モノを作る仕事です。0から1を作る仕事は生む苦しさもありますが、創造力をかきたて、充実感もあります。頭を使い、体を使うのはいいことですと、思いますね。

2017/10/8 アプローチ

麺において、コシがあるってどういうことか、感覚ではだれもが分かるものの、説明できる方は少ないと思います。コシがあるのと、固いのとは違いますし、ましてや柔らかいとは全然違う。程よい固さと弾力があり、何回かの咀嚼で噛み切れるものといったところでしょうか・・・・。（研究者の友達の話によりますと、これを数値化して、即席めんの固さを決めてるんだそうです。）このコシを決める過程は、水回しを行ったところから始まっているのですが、最後の茹でで、決定的となります。忘れもしませんが、当店が初めて受けた宴会で、舞い上がって出した蕎麦に、ある方が、この店のそばはアルデンテでしたと言いました。その時はあ褒められたのかな？と思いましたが、後日、芯が残っていたとのクレームをシャレて言ってくれただけでした。それ以来、最初の何年かは、長めにゆでて、締めて戻すというやり方で、例えるなら、ゴルフでいう、カップを超えたアプローチでバックスピンをかけるような感じです。でも、その後、締めて作られた固さと、もともと固めにゆでた固さは違うものだと気付きました。それ以来、茹で足りないぎりぎりのラインはどこなんだというアプローチが僕の課題になりましたね。もともと５０秒とか、短くても４０秒だったゆで時間を、今の２５から３０秒台に持ってくるまでは、いろんな苦労がありました。コシがあり、それでいて、どこから脆い、そんな色気のある蕎麦を茹で上げたいものですが、その苦労は、まだまだ続きそうです。今年ももうすぐ新蕎麦になります。今でも、試行錯誤なのに、またしてもやんちゃな蕎麦がやってきます。難しい案件ですが、でも楽しい季節でもあります。一年で一番蕎麦がうまい時です。そのうまい時期を、できるだけ損なわずに提供できるのが職人の仕事。今日も戦いの日々ですね。

2017/10/1 心の棘

僕はドがつくほどの近眼です。普段は仕事柄コンタクトですが、休みの日はほとんどメガネで過ごします。映画を観る時は、このメガネが便利します。観たくないシーンは外せばいいからです。昔から、痛いのと、血が出る映像は苦手です。戦争映画や、ヤクザ映画などでの戦闘シーンは平気なのですが、日常にありそうな、料理で手を切るだけでも目をそむけたくなります。今回観た映画はそんなメガネ外した回数及びその時間が最長だった”ユリゴコロ”です。途中何度も出たくなりました。なんて映画を作るんだと、心の中で叫んだのですが、終わってみると、久々にこんなに思いっきり泣けたなといえるほど深い愛情の人間の物語でした。酢くなっキャストですが、主演の吉高さんや演技派の木村さん、男性陣も松坂君に、松山君それぞれが懸命に演じている映画で、吉高さんは、とても怖く美しかった。彼女は女優の神がついてますな。もともと不安定な心情の女性が、死によって安定がなされます。しかしそれらの過去が今を支配し、未来を壊していくのです。彼女はモンスターから、人間になりつつあるのですが、それを運命が邪魔します。でも、ありきたりな普通な人生を歩めなくても、思う気持ちは、誰よりも深く重かったです。人間だれでもうまくいかないこと、不幸なことはあるものです。心はいつも、棘に刺されたような痛みを伴います。でも、それを隠して社会に出たり、いろんな抜き方で、心をできるだけ丸く穏やかに整えてるんだと思うのです。それが生まれつきできない人。そもそも安定ができていない人もいるのでしょう。心の障害うがいは、体の障害のように目に見えないので厄介です。でも、回復、改善という言葉は、体だけのものではないようですね。前にも書きましたが、マンガのひなちゃんの日常は、僕の心の棘を抜いてくれます。未婚で、兄妹にも女の子がいない僕にとって、ひなちゃんの行動は、愛らしく、時に憎たらしく、とても心を温めてくれます。いろんな人生があり、いろんな思いもある。そんな映画でした。ただ万人受けではないと思います。

2017/9/24 栴檀は双葉より芳し

先日、日本アカデミー賞が行われ、惜しくも僕一押しの広瀬すずちゃんは最優秀を逃しました。怒りにおいて、主演ではなく助演でしたが…。でも、彼女はやはりすごかった。現在公開されているチアダンの関係で、バラエティによく出ていますが、彼女の女優としてのポテンシャルはすさまじい。台本を、現場にもっていかないことも多く、もっていっても見ることはほとんどないそうで、その台本も、一切書き込まない。書かれたことが、すっかり、体に落ちた状態で、現場に臨んでおり、唐沢さんのようだ。さらに、役に入り込みすぎて、レギュラーを外されるシーンでカットがかかっても、悔し涙が止まらないこともあるようだ。ここまで、役に入り込み、表現できるのに、まだ１０代だぞ！！今後どうなるのか？これからいろんな恋をしたり、役を経験することによって、今の新鮮さから、宮沢りえさんのような、大人の魅力を備えた大女優になることと思いますが、彼女は、日本の宝ですぞ。ただ、役に入るのはいいですが、人によって、戻りずらくなり、精神を病む方もいるようなので、そこだけが心配…。個人的には、お姉さんのアリスさんのほうが、好きなのですが、応援していきます。ちなみに、もう一つ彼女のすごさを載せとくと、ちはやふるの時長い髪を後ろで束ねる為に、もともと肩ぐらいまでだった、髪の毛を、縛り上げて寝ることで、髪を伸ばすことに成功したそうな。役に応じて、体重を増減させるのはよく聞きますが、髪の毛すらコントロールするとは。驚きです。加えまして、先日観た三度目の殺人はまたすごかった。彼女の明るい瑞々しさを封印し、暗く闇の広がる役でした。別の人の方がよかったのではと本人も言っていましたが、そこは、また女優のすごさ。きちんとこなしていました。主役の福山さんと、犯人役で、今回最も不可解な役所さん。でもその二人に負けないほどのキャラでしたよ。（もう一本観たダンケルクは話題の割には、退屈でした。こういう手法が好きな方もいるのでしょうが…）

2017/9/17 残感

本来はそうなのかもしれない。

推理物や刑事物の小説でもドラマでも、最後は、主人公による謎解きが披露されます。それが真実であり、これまでの謎の答えであるように。誰が殺したのか（ＷＨＯ）、なぜ殺したのか（ＷＨＹ）、どのように殺したのか（ＨＯＷ）など、その物語の課題に応じて、答えが出てすっきり終わる、というのが定石です。しかし、現実は、違うのかもしれない。本人以外、いや中には本人でさえも、わからないような事件がたくさんあって、もやもやが残りながらも、人の作った司法という名のシステムで、さばいているのかもしれないですね。

今回観た三度目の殺人はそんな映画でした。
福山さんと役所さんの演技バトルに、すずちゃんがどっちの味方かわからないキャラで食い込んだ、三巴の戦いになるのですが、すっきりと決着しない。結局何があったのかはわからず、人間による人間の都合で、裁きを下されて終わるという内容です。はっきり言って、気持ち悪いぐらいもやもや。だからこれを謎解きミステリーの延長で観ると大間違いで、あるどこかで起きた非日常の切り取りと思えば、これがリアルかもと思います。小説でも最後まで犯人が提示されず、判断は読者任せというのもありますが、これはそんな意地悪な感じではありませんね。どちらかというと、人が人に裁きを下すって何？って感じでしょうか。是枝監督の、人間味あふれる作品ともいえますが、もっと大きくとらえると、裁判員制度ってこれでいいの？社会システムは正しい？って声が聞こえてきそうです。

ダンケルクと一緒に見たら、なんか一日暗い気持ちになりました。
お勧めできませんんが、観る価値ある映画です。

2017/9/10 鯉柱

プロ野球もいよいよ佳境に入ってきまして、リーグ優勝は、ソフトバンクと我が広島にマジックがつきましたね。僕は、今年の広島こそ最強で、きっと日本シリーズも勝てるのではと思っています。というのも、今年のシーズンの戦い方を見てると、去年日ハムにやられた悔しさが随所に出ているように思うからです。特に投手陣のローテーションは見事で、今広島は、ほぼ固定の５人と準固定の一人の６人で回しており、どの投手も週に１回投げればいいようになっています。前半の３戦を、ジョンソン、薮田、岡田の３投手で、後半は、野村、大瀬良、もう一人が中村だったり九里だったりです。ここに来て、そろいましたが、シーズン当初は、開幕後、沢村賞のジョンソン投手が、戦線離脱することが多く、最多勝の野村投手も、出遅れました。ここを守ったのが、今年大活躍の薮田、岡田の両投手で、大瀬良投手の復活も重なりましたな。また、中村、僕期待の九里投手も頑張ってくれました。去年、岡田３勝１敗、薮田３-１、大瀬良３-１、九里２-２、中村１-３の成績が、今年は、大変身ですからね。マエケンや黒田選手の抜けた穴を見事に埋めてくれました。特に結婚した薮田投手は、去年から、緊急登板が多かったですが、今年は先発で、のびのびと投げてますね。ここで、特筆すべきは、皆ドラフトの上位だということです。岡田１５年Ｄ１，薮田１４Ｄ２、大瀬良１３年Ｄ１，九里同年Ｄ２，中村同年Ｄ５です。プロ野球を知ってる人なら、皆知ってることですが、ドラフトの上位が活躍するのは、決して当たり前ではないのです。すでにピークを迎えていた選手もいれば、これまでの怪我で悩まされる選手もいます。またプロの環境にあわず精神的に負けていく人もいます。そう考えると、この活躍は、大当たりで、広島にとって活躍してくれるであろう、いい選手を取った、スカウト陣の見事な眼力こそ、強さの原点ともいえるでしょう。今年のルーキーの１位の加藤、３位の床田選手も前半登場し、将来が楽しみな投球をしてくれているだけに、広島のすごさを感じますね。この戦い方、チームの作り方は、すべて、日本シリーズを見据えたプランになっているように思います。今度こそ、日本１です。４番の鈴木選手が離脱したのが何より痛いですが、ベテランの新井、松山選手が頑張って、成し遂げてほしいものです。 *1…残念なのは、絶対的守護神のサファテ投手は元広島なんだよね。広島は後ろが弱いだけに惜しまれます。 *２…今回の首位攻防戦でこのローテーションを早めて崩しましたが、この筋書きを書いたやつがいて、その通りになったら、これは悪魔の所業ですな。ゲーム差５．５差なら、３連勝で、一気に逆転可能なところまで、詰め寄ることができたのに、ひきつけて離す。しかも、後半での逆転勝ち。先日ＤＥＮＡにやられた時のようですよ。この勝ち方だと、ＣＳでは、リードしても必ず迷いが出るわけで、いやなしこりを与えたわけですね。よって、ＣＳは阪神がいいですね。

2017/9/3 命とは。

僕は独身で、子供がいないため、子育ての大変さは分かりません。しかし、家や家庭を守るため矢面に立つ、責任と大変さは理解できます。いかに日常を作ることが苦難かを。どんな人にも歴史がありそこまで生きてきた人生には、それなりの経験が積み重ねられています。それが恨みもない人間にむざむざと奪われる。そんな命のやり取りが、戦争であり、戦なんですね。今回観た関ヶ原とワンダーウーマンは、どちらも、戦争の悲惨さを訴えた作品ではありませんが、そんなことを思ってしまいました。どちらも2時間30分で、5時間越えの長期戦でしたが、でも退屈ではなかった。関ヶ原で重くなり、ワンダーで楽しくなると思っていましたが、なんかとても考えさせられました。でも、石田三成を中心とした関ヶ原は,趣があり、ワンダーも、ややずれた美戦士の活躍かと思いきや、最後はファンタジーに仕上げてあって、とても面白かったです。特にワンダーのガル・ガドットさんは美しかった。あの格好はともすると、野蛮か、変なエロさが出るもんですが、何故か、品があり、健康的でありました。そして、普段のギャップもすごく、ちゃんとすると、それはそれは美しい。メガネの時はこれもいい！！と心の中で叫んだぐらいです。夏休みの最後を飾る見事な作品たちでした。

2017/8/28 映画は、だからすごい。

アニメや漫画の実写化は、大概が失望に終わる。
どこか間抜けだったり、違和感ありありだったり。でも近年、工夫がされてるのか、進撃の巨人や、天才バカボン、サザエさんなど、次回作が楽しみな作品も出てきました。それでもこれは無理だろうと思ってたのが、今回観た、ジョジョ。原作も癖の強いキャラで、あのいでたち、髪形、服装は、マンガだから、成り立つものの、あれを実写化したら、滑稽以外何物でもないと思っていました。たまたまサービスディに見るものがなくて、冷やかし半分で観てみたら、これが面白かった。スタンドの表現法も、その世界感も、キャラも、やはり癖はあるものの、笑うどころか、引き込まれました。これが第1章だというので、きっと続編があるのだと思いますが、それぞれのキャラが、落ち着けばなおいい。こんな作品に仕上げた、監督と役者さんの力量に、感服いたしました。ただ、欲を言えば、原作は、あまり覚えていないのです。ぼくがジャンプを卒業したのが、この話の始まりぐらいで、どちらかというと、スタンドのシリーズなら、その前の、スタープラチナが活躍するシリーズの実写化がよかったですね。（ぼくは特に、ポルナレフのシルバーチャリオッツが好きでした）でも、作品が丁寧に出来上がっているので、原作を知らない人でも、これが、ジョジョシリーズの入り口になるかもしれないぐらいになっています。夏休み最後に観るなら、これがお勧めです。さらに言えば、僕が言うまでもありませんが、怪盗グルーのミニオンシリーズも面白かったです。

2017/8/20 正直であれ。

僕の好きな落語の演目に、井戸の茶碗があります。浪人と細川家のお侍さんとの間で屑屋さんが右往左往する話なのですが、生活に困った浪人が、屑屋さんに仏像を売ります。それを買ったお侍がその仏像からなんと50両ものお金をみつけてしまうのです。黙っておけば儲けものの話なのですが、お侍は、仏像を買ったのであって、金を買ったのではない。金で金を買うなどあってはならぬといって、それを突っ返します。そこから話が進んで、話はどんどん大きくなってややこしくなっていくのですが、僕はここに登場する人物たちの正直さが、何より好きなのです。今なら、ラッキーと言って懐に収まるでしょうが、人が見てなければわかるまい、そんな考えでくすねるわけでなく、もらう理由のない金は、たとえ貧しくとも受け取らない。そこに日本人らしい美学があるように思うのですな。TV番組の和風総本家を観てますと、若き職人の苦労が映し出されることがあります。今の時代需要があるのかなという仕事もあれば、1人前になるまでどれだけの期間を要するのだろうと思う仕事もあります。それでも自分の仕事にまっすぐに向かい、その仕事相応の報酬を得る。その姿は、日本人らしく美しい。やはり人間は正直に生きるのがいいように思います。天網恢恢疎にして漏らさずという言葉があります。それが神様であろうと、祖先の方がであろうと、いつも誰かに見られている感覚こそが、まともな感覚を保つ力だと思うのです。己の行動に間違いはないか？己の生き方に恥はないか？そして自分の仕事に胸を張れるか？正直でありたいものですね。

2017/8/12 部分的民主主義社会

日本という国は、民衆主義と言ってはいるが、そうではないです。確かに、政治家を選挙で選んでいますが、実際の行政も政治もそして経済のかじ取りも、官僚が支配している社会であります。日本最高峰の頭脳の集団が、日本の行く末を見つめ、大きなシナリオを書き、運営しています。先生先生と呼ばれてていますが、政治家は、表向きのお飾りかな？今では、官僚出身の政治家で、地方行政のトップにつき、市域の活性化を成功させてる方が多いので、一概に政治家はお飾りと言えないのですが、あの頭脳集団に勝る頭を持ち、動かせるほどの力と魅力を持ってる先生はどれだけいるのだろう？何となく選ばれたような人が多いせいか、謝罪会見と号泣したり、育休中の不倫で世間を騒がしたりと、レベルの低いのばっかりだ。議員という立場のおいしいところを利用するとか、もてるためのファッションとしての政治家とか…、こんなんでは官僚どころか、役所の方々からも舐められて当然ですわね。でも、もっと悪いのは、そんな輩を選び、議会に送りこんだ有権者なのでは。世間の誰もが政治に参加でき、自分たちの意見を反映させようというのは、立派な理想だが、それにはそれなりのみる目を養わなければならない。何となくで流されるからこそ、こんな人たちが、議員になってしない、そんな議員が実権を握っていたら、起こっていたであろう困難から、日本を守るために、官僚の安定が必要ともいえる。結局この日本においては、民間人の意見が政治に反映されるというのも、社会を変えるかもしれないという望みも、部分的なもので、幻想に限りなく近いのかもしれませんね。官僚社会は日本的で、安定した社会の構造で、僕はそれでいいと思う。ただ、下らない政治家のていたらくにはうんざりなので、もう先生でなくてもいいんじゃないのとさえ思います。同じスキャンダルならもっとレベルアップしてほしいし、遊ぶなら大人らしく、それなりの金を使えといいたいですね。

2017/8/5 ここにも日本流か。

世界はやはり、男性中心の世界なんだろうと思う

。男の働くところには、コールガールや娼婦といった売春が存在する。
この日本にも遊郭があり、夜鷹もいて、なかには戦場についていった商売もあったとか。

どちらかといえば、影的な存在で、どの国でも蔑まれてきた感がありますが、（それだけに韓国の慰安婦問題は疑問なのだ）そこは独特の日本流、日本はちょっと違った一面もあるようです。

毎度ＮＨＫの番組には勉強させられますが、かつて日本を代表する遊郭だった吉原にいた、花魁や太夫といった選ばれし数少ないトップの遊女たちは、それはすごかったらしい。遊び方も、半端ではない金額と何度も通って馴染みになる面倒くささがあるようで、当然それなりの財力がないとだめなようですが、それだけの価値もあったようなのです。花魁は、姿形に秀でた美女であるようですが、それだけでなく、茶道や華道も修め、歌もつくり、さらには相手が望むなら囲碁や将棋も指した才女だったようです。それゆえに、その姿は男性だけで無く、女性にも憧れの存在となり、吉原で生まれた、女性の髪結い師が、巷で店を開くと、花魁たちの結い方がその当時の流行となったとか。いわば、今で言うファッションリーダーのようなものなんだろうね。しかも、花魁道中の絵を見ると、花魁たちは、決して単体ではなく、一つの一派を作っており（名前の一部や、着物の家紋を共通にしてるんだそうです）、花魁と大成した暁には、次の世代の育成も行っていた事が窺い知れるそうな。こういう世界でも秩序を作ったり、美を求めたり、おもてなしに気を配ったり、システム化するところが実に日本流ですね。でも遊女の多くは、家族や守りたい人のために吉原に身を落としたものが多く、遊ぶ人もまたそのことを充分に理解していたようだ。（それだけに遊女とはいえ、身請けする人が多かったのだとか）　今もなお、この日本には、ＡＶ女優や風俗譲なる職は存在する。かつては、借金苦にとか、街中でしつこくスカウトされてなどのケースが多かったようですが、今は、人気の職で、なりたくてもなれないことが多いのだそうです。狭い門とはいえ、ＡＶに身を置くことは芸能界へのステップと考える人や、学費のために、短い時間で稼ぎやすいからという理由で働く、音大生もいるらしい。

中には、風俗の世界は歩合制なので、頑張ってお客を持った分だけ、収入が変わるのは公平だという子もいました。どちらかといえば、今も陰のある職ではありますが、でもそれも仕方ない、それも職の一つと考える、男の技量もあるのも事実です。
生まれた国とはいえ、不思議な国ですね。

2017/7/30 気化熱

水は通常液体ですが、固体の氷から気体の水蒸気まで変化します。それぞれの変化には熱エネルギーが必要で、夜間の水を温めれば蒸発するのと同様に、打ち水のように外にまかれた水は、周りから熱を奪って蒸発します。それ故涼しくなるのですが、この現象を気化熱といいます。（氷なら融解熱です）　

先日、小林麻央さんが３４歳の若さで亡くなりました。恋のから騒ぎに出ていたころから、見事な美貌を兼ね備えながらも、擦れていない、お嬢様の印象がありましたね。その後アナウンサーとなり、夜のニュースの番組にも出ていたっけ。そんなお嬢様が、ただでさえ難しく、これまでも何人もの芸能人が嫁いでは離婚した、梨園の世界に入るといった時は驚きでした。それが一流の市川のところで、なおかつあの海老蔵のところとは…。（当時は新之助だっけ？）老婆心ですが、心配していたら、暴力事件。明るみに出なかったけど、これまでもいろいろあったと思うし、きっとこれから苦労するんだろうなと思っていたら、今度は麻央さんが体調不良。なんてこったと思いました。なかなか元気になったという報道がされなかったので、気になっていたら、もうこれはやばいなという感じでした。願いは届かず、逝ってしまいましたね。自分より若い人が死ぬのはとても残念で、ショックです。大きなお世話ですが、もし、違う職種の人と結婚していたら、気苦労が今より少なかったら、どうだったんだろうと考えてしまいます。でもそれは、外野の表面的な評価なのかもしれません。同じように、お嬢様でありながら、芸能界の暴れん坊の勝新太郎さんと一緒になった中村玉緒さんは、さぞかし大変だったろうと思うのですが、番組で、勝さんを回想する時、とても幸せそうでした。当人しかわからない、絆があるのでしょうね。麻央さんの最後の言葉に、お二人もそうであったのだろうと思います。水が蒸気になる時、熱を奪うように、麻央さんが、天に召される時、海老蔵さんが抱える、名家に生まれたしがらみや業のようなものを、もって逝ってくれたのかもしれません。歌舞伎のことはよくわかりませんが、今でもすごい人気の彼が、もっと芸に努めて、父親を超える役者となり、名家がさらなる発展を遂げることを願うばかりです。

2017/7/23 リアル少々

ヒーローもの戦隊ものは、子供の頃の胸沸き立つ感情を呼び起こして、楽しいものですね。
日本の作品では、あくまでも仮想現実で、細かいディテールよりも、動機とか戦う目的に重きを置いたりしますが、アメリカの作品では、リアルを少々入れることが多いですね。

スーパーマンでは、壊した街の賠償の事とか、バットマンや、アイアンマンは、金持ちの道楽的要素が入っていたりとか、スパイダーマンではコスチュームを自分で製作したりとか。今回観たパワーレンジャーもそんな感じでした。小さな町の、やや疎まれた存在のティーンエイジャー達が、偶然見つけたことがきっかけで、地球を守るパワーレンジャーの道に進むのですが、これが簡単に変身できないのですよ。訓練をし、仲間とのきずなを深めてやっとのことで、変身できるのです。後半は、スローアクションを混ぜながら、ロボットも登場し、アメリカンな要素を加えた戦隊もののラストになるのですが、全体的に、子供向けというより、大人が懐かしむような映画となっていました。嫌いな人からすればバカにしがちですが、ゴジラほどのリアルはないものの、なかなか面白かったです。もう一つは、ライフ。宇宙ステーションというむっぺいした空間での、エイリアンによる恐怖を描いた作品ですが、こちらも広い意味でいえばリアルかもという感じでした。もう少し、エイリアンが、恐ろしい姿ならよかったと思いましたが、こちらも外れなく面白かったです。エイリアンとゼログラビティを足したような、やっぱ宇宙ってこえ～って思う作品でした。

2017/7/16 小さな巨人

ジュースやスムージーのように原形をとどめないほどに混ざるわけでなく、それぞれが主張しながらも、一体化する。煮物がうまくできた時というのは、そう言うもんでしょうな。

今回観た映画は、うまく煮えていました。
２２年目の告白。
２２年前の連続殺人犯が突如マスコミの前に登場し、さあ、どうなるという、のっけから、すごいスピードで走っていく作品でした。途中過去の回想シーンがちりばめられ、それらが伏線となって、謎は深まっていきます。観る者も、作品の中の大衆もいいように踊らされ、ミスリードされた先にあるのは、苦肉の策でした。大切な人を殺された遺族たちの執念が、真実をあぶりだしていくストーリーで、ミステリーとしても、十分な見応えです。でも何より、藤原竜也さんをはじめとする役者の面々がよかった。苦しみや憎しみ、そしてあきらめない強さが、それぞれに前面に出ていて良かったですね。特に、キーパーソンであるあの人がよかった。デビュー時の不良高校生の頃はいまいちだったけど、今では、刑事から、犯人まで、陰のある役をやらせたらピカイチです。ややスローの噛み締めるように発する言葉の言い回しも、味がありました。面白かったです。

2017/7/9 小さな巨人

”強さに限界はない”この言葉は、大学時代の恩師がくれた言葉で、このコーナーでも何度も出た、僕の大事な指針の一つであります。

消防団活動は、特別公務員ではありますが、ボランティア活動に近いです。自分の仕事をこなし、家庭のある人は、親としての仕事もこなし、さらにＰＴＡや町会活動もこなしながらも、空いた時間で、やっている方が多いです。もともとは地域のために頑張ろうと始めたことが、様々な人の人生や生活を見ることで、自分自身が教わることがたくさんありますね。その中の一人に、僕の所属する分団員ではないので、表面的な事しかわからないのですが、とっても頑張っている一人の女性がいます。見た目は、女性でも小さいほうで、華奢な方なのですが、何年か前に患った癌を克服し、今なお喘息に苦しみながらも、二人の子供を育て上げ、仕事はヘルパーの仕事をこなしながらも、消防団も頑張っています。（ここまででも、十分すごいのです）今度、消防団では、年に一度の操法大会がありまして、簡単に言いますと、４人の選手と１人の指揮者がチームとなって、規律とタイムを競う競技？（演技？）です。その中で最も過酷なのが、ホースを背負って走りまくる２番員で、どの分団も若くて動ける団員がやることが多いのですが、男性でも尻込みするこのポジションを、彼女はこなしたのですよ。その根性は、脱帽で、彼女を動かす強い意志は、いったいどこにあるのだろうと思わされます。それだけでなく、彼女はいつも前向きで、チャレンジします。その姿に、僕はいつも、もう少し僕も頑張れるのでは・・、自分で決めた限界に収まって、納得してるだけではないのか・・、と思うのです。人付き合いが苦手で、人脈も乏しい僕ですが、人とのつながりの中から、学ぶことは多いなと思います。消防団をやってみようと思う人、その後続けられる人には、皆同じ共通点があります。その世界に身を置いてみることは、始めは負担に思うかもしれませんが、自分の知る世界を広げ、コミニケーションの輪を大きくすることは、きっと人生の豊かさになることでしょう。消防団は、そんな小さな巨人がたくさんいるところです。

2017/7/2 このシナリオを書いたのは誰？

一年前、都知事の選挙が終わり、初の女性知事が誕生しました。
（とはいえ、大横綱の突然の死と重なってしまいましたが）僕自身も小池さんに投票しましたが、どちらかと言えば、消去法による消極的な判断でしたね。でも終わってみて、こう思った人は多いのでしょうか。意外というより、こうなるように仕向けられたような気がすると…。

何年か前にも同じようなケースがあって、公認を受けられなかった鈴木氏が、公認を受けた元NHKアナを破った時がありました。自分の意を通し、公認を受けられなかった。それどころか、包囲網によって、一人の女性が、孤立させられた。こうなると、日本人の感情からすると、応援したくなる。さらに、今回はやたら3という字が流れました。有力な3候補が揃って、三つの公約やら、三つのテーマのように3にこだわった。それが、この選挙は、3人で行われているような錯覚を覚え、3人以外候補者が完全に蚊帳の外に置かれた。そうやってしぼっておきながら、一人は、ぱっと出た、公認の候補者、と同じくぱっと出た、ジャーナリスト。一人は知名度が低く、もう一人は知名度はありながらも、病をおしての状態。これでは、絞った候補者の中で、小池さんに流れるのは当然なのではないだろうか？そして今、都議会議員選挙。このタイミングで、自民党のスキャンダルが山盛りです。まるで自民党を悪役にし、またしても小池側の都民ファーストの会へ風を吹かしてる感じですね。こうなるように、誰かが描いたシナリオのようですな。それでも、今後の都政に期待はします。オリンピックまでは、大事な都政です。もう、下らないスキャンダルでの失脚はいらない。最後まで走り切れる強い政治家に、託したい。それが都民の願いだと思います。

2017/6/25 桜田門の俳優

またしても、名優が逝ってしまいました。
渡哲也さんん弟、渡瀬恒彦さんがお亡くなりになったそうです。残念ですね。

若いころは、やくざ映画の鉄砲玉役なんかやっていましたが、僕の知る限りほとんど、警察官、特に刑事役が多かったように思います。（公証人のシリーズもあったな。このシリーズも元敏腕検事だった、公務員だから、公務員役が多いのだね）元刑事のタクシードライバーでは、アドバイスを送ったり、容疑者を説得したり、おみやさんでは、鋭い洞察力と、アーカイブ並みの記憶力で過去との事件を結びつけ、事件解決のお助けをするものの、坊ちゃん気質の呑気な資料課の警察官だったり、十津川警部では、前線に立ち、何者にもひるまず部下をぐいぐい引っ張っていく警部だったり、逆に、9係では、個性豊かな部下たちの1っ歩後ろに下がり、巧みに誘導していく係長だったりと、様々な警察官を演じられましたよね。議員の高畑さんを守るＳＰの役もやりましたね。思い出せば、たくさんの名作があり、長く続くシリーズものが多かった。それだけ演技力に、巧さと、飽きの来ない魅力があったのだと思います。ツムラの入浴剤のＣＭで見せた意外な一面や、タクシードライバーでの娘には敵わない父親の姿も、いつもの厳しさと裏腹で素敵でした。でも僕は、何よりも、ＴＢＳの十津川シリーズのエンドで、毎回流れる悲しげな曲に合わせて、伊東さん演じる亀さんとのたたずまいが、哀愁あふれて好きでした。事件を解決し、被害者の無念を果たした達成感の表の面と、なぜ人は犯罪を犯すのか、こんなやり方しかなかったのかと、人の世のむなしさの裏の面を表現しているようで、捜査本部解散の打ち上げシーンのような、乾杯や歓声で終わるラストより、おじさんの二人の姿が人間らしかったように思います。二人のコンビは素晴らしかった。9係でも鑑識の鬼として、スポット的に伊東さんが出てくれた時は、サービスだなと思いました。ドラマの人気シリーズは、役者の死とともに、終わることが多いですが、蟹江さん亡き後、おとり捜査のシリーズが、充電期間を経て再び動き出したように、渡瀬さんの印象を超えるシリーズの再開が楽しみです。これだけ、警察官をやった、渡瀬さんが、最後のドラマ、そして誰もいなくなったで、犯人をやるなんて、ドラマチックですね。しかも、人生の最後にあたって、人を殺してみたいという衝動が抑えられなかったと言うシーンがあります。それは置き換えれば、人を殺す役もやってみたかったと聞こえてくるようでした。

さようなら渡瀬さん。楽しい時間をありがとうございました。

2017/6/18 名将への道

昔、動物の映画で、水中から弧を描くように飛び出したサメが、水鳥を捕獲するシーンを観たことがあります。時に、魚も鳥に反撃するのだと思いましたが、ほとんどは、魚は鳥のえさですね。プロ野球交流戦が終わり、我が鯉軍団は、見事、鷹に生け取られました。ジョンソン、野村と主力が帰り、薮田、大瀬良、岡田、中村選手とともに、ローテーションが整い（九里選手は、2番手のようですね）、打線も1～4番までほぼ固定で、特に後半は3番丸選手が爆発した。でも、あと一歩で勝てない。しかも、相手は4，5番を欠いているにもかかわらず…。ここら辺が広島といいましょうか、パリーグのうまさなんだな。またしても、うまくやられた感じですが、でも僕はこれは良い経験になったのではと思っています。というのも、現緒方監督は、1年目の印象は、最悪でした。でも、去年は打線の考え方を変え、粘り強い逆転の広島を作りました。今年は、ローテーションピッチャーから、後半の流れまで、勝ちパターンにこだわらず、良い選手を起用してきた。それはまるで、去年の日本シリーズの戦い方を反省し、柔軟に、臨機応変に起用する新しい戦い方のように思います。どうも緒方監督は思うよりも、ずっと勉強家で、対応力が早いように思うのです。いろんな名監督はいますが、楽天の梨田監督や、かつての仰木監督のような、穏やかで、相手に考えを読ませない監督こそ、名将のように思います。工藤監督や、栗山監督のように、すでに確固とした理論を持ってる監督には見えませんが、いろんなことを吸収し、修正して、名将への階段を上ってる気がするのです。ファンの贔屓目かもしれませんが、今年も秋まで楽しめそうに思います。今年こそタイトルを！！です。

2017/6/11 Ｌ旋風

今年もペナントレースが始まり、交流戦も佳境に入ってまいりました。

監督のメンバーを見て、やはりすごいなと思うのが、Ｌの遺伝子。
ソフトバンク工藤監督、ロッテ伊東監督、西武辻監督。パリーグの6球団のうち、半分に、あの西武黄金時代の選手がいるんです。前にも、その選手たちの質の高さについて呟いたことがありましたが、またしても驚かされますね。

それ以外にも、渡辺、秋山、田辺、そして、石毛と、監督経験者は数多く、優勝を経験した方も、この元監督の中にはいます。黄金時代のメンバーで、1リーグを染めるのも夢でないようなメンバーですな。それだけに、清原さんがああなったのは、残念ですよ。監督としての期待は、マラドーナの監督と同じようなもんですが、かつての同僚と、チームを率いるリーダーとして、激突してほしかったですね。競馬なら、サンデーサイレンス旋風とも言われるでしょうが、あまり注目されてませんけど、でもあの黄金時代を作った選手の育成には、その先にあった、今の野球を作っていく力があったことの証明です。獅子の王者は、野球がうまく、強かっただけでなく、よく知っていたのでしょうね。プロレスに猪木イズムがあったように、1流のスポーツには、王道があるようです。今年は、この3人の監督に、智将栗山監督がどんな采配をし、シリーズを勝ち抜くのか、できれば、そんな勝ち残ったチームに我が広島が、去年の忘れ物をとりに再び挑戦できるのかが楽しみです。野球は今年も暑いです！！

2017/6/4 ゴール

昔から美人は3日で飽き、ブスは3日で慣れると言ったもんです。
ほぼ毎日つけているラジオは、ＪＷＡＶＥで固定なので、そこから聞こえてくる声もまたそんな感じでした。聴覚だけのラジオは、その声の明るさや、間、テンポがすべてで、もともとの声の暗さはどうしようもないと思っていました。

僕自身が一番お気に入りのナビが岡田マリアさんで、その声の美しさ、弾むような喋りは聞いていて気持ちよかった。それだけに、板井麻衣子さんに変わった時は、その声の暗さがつらかった。しかし聞いていると慣れてくるもんで、1年もしないうちに彼女の番組は楽しみに変わりましたね。

同じように、土曜の朝のハリー杉山君がやってる番組に登場する、齋藤飛鳥さんはつらかった。暗く、テンポも悪く、かみ合わない。およそ、アイドルとは思えないテンションの低さで、ぱるるのような、自然体のアイドルがここにも出た来たのかと思ったほどでした。でも最近はとても明るい。よく笑うし、程よく毒を吐き、かみ合ってきた。しかも、どうも彼女は歌がうまいらしい。静止画での画像しか見たことがありませんが、華奢で、どこか病的な印象の彼女が、ラジオの向こうでは弾んでるのだ。ちょっと興味を持ってきました。ローテンションのアイドルも、見方を変えれば、嘘がなくていいともいえる。急上昇中であります。

受け取る側から見れば、慣れかもしれませんが、発する側からすれば、継続された仕事の繰り返しが、本人の成長を生み、技術の向上とともに、良いところに落ち着きつつあるといったとこなのかもしれません。これを道とするなら、ゴールに近づいた、または、つきそうだなんでしょうね。50も見えたおっさんの僕が,いまさら言うことではないでしょうか、飛鳥さんの今後が楽しみです。

2017/5/28 ベクトルの変化

野村萬斎という役者は本当に不思議な人だと思います。
狂言が本業だけに、その独特の声の出し方、表情の作り方が特徴的ですが、近年では、あのシンゴジラの動きにも影響を与えています。野村さん主演の映画を観ていつも思うのは、どうも苛立つ。最初は、何故か、癇に障るのだ。（のぼうの城でも、スキャナーでも）ところが、作品を観ていくにつれ、野村さんの描き出す、人物像がいかに深いことが思い知らされ、終わる頃には、とても興味ある人物となるのだ。0からマイナスに進んでいた先が、なぜか最後はプラスの終着点に。役者が、演じる人物像は、スクリーンの中にとどまって、平面的なことが多い中で、野村さんは、そばにいるように、立体的だ。

これは、先日プロフェッショナルで特集されていた、倉本さんの人物像の作り方に似ているのでは。倉本さんは、作品の脚本を書く前に、履歴を書くように人物像をじっくりと時間をかけて、作っていくのだそうな。それが根となって、ドラマが一つの大木となるとのこと。野村さんもそうなのかな。また春も野村さんが演じる映画をやると、今日の予告編でやっていました。楽しみです。

役者は本当にすごい仕事ですね。

2017/5/21 ちいさな島国

タイトルそのままですが、日本は島国で、小さな国なんだと思いました。
この連休で観た映画の1本目はライオン。
連休前に銀座に観に行ったら、完売だったため、縁がないとあきらめましたが、錦糸町の朝一なら行けるだろうと思って、本所の菩提寺によった後行ってみたら、これもまた、結構な混み具合。半数以上の埋まり方で、ほとんどシニアの方々。意外と人気があるのだと思っていたら、面白かったです。離れ離れになったインド人が、養子にもらわれたオーストラリアから、グーグルを使って、生家を探すというもの。前半の子供時代が丁寧に描かれていて、後半の内容以上に探すのにもっと苦労しただろうなと思わされ、それがまた実話らしく、感動ひとしおでした。最後にライオンの意味が示され、へ～と締められるのも気持ちよかった。ストーリーの単純さを補えて十分な演技と構成でしたね。

2本目は、ノーエスケープ。
トランプさんの就任で何かと話題のメキシコとの国境線での話ですが、何とか渡ろうとするメキシコ人一団と、それを阻止する白人のハンター。鬼気迫る現代版のターミネーターのような、しつこいほどの追跡はありましたが、逃げ惑うメキシコ人たちには、あまり策がなく、ハンターに打ち殺されるばかりの鬼ごっこのような印象でした。こちらは、逆にストーリーのシンプルさが、やや退屈になった感でしたね。この両作品を見て思うことは、小さな島国の日本人には理解しにくいなということですね。例え、間違った列車に載せられて、遠くに行っても、言葉が通じなかったり、親元に戻れないほど大きな国土ではないですし、命がけで、走って来る陸続きの国もない。実感は少なく、異国の話でした。　さらに別の日には、追憶を見ました。刑事、容疑者、被害者が、過去の十字架でつながっている人間ドラマの作りでした。犯人捜しは、全然どうでもいい扱いで、あっさり捕まり、それよりも、幼き頃に、訳アリで共に過ごした日々と、その時に犯した罪の重さに縛られた人たちが、どう羽ばたいていくのか、それでも何を守りたかったのか、追憶のタイトルそのままに、過去と向き合う人たちの苦しみを、若き俳優陣が熱演しています。また撮影が木村さんのため、映像、特に雪が美しい。ミステリーだと思わずに、見応えのある作品です。僕的には、追憶が一番でした。

2017/5/7 パンツをはき忘れたら風邪をひく。

ＷＢＣの開催には、その地元の国が負担を強いられるらしく、日本はどうなのか知りませんが、韓国は、この状況と敗退のこともあり、大赤字だったそうだ。しかし、韓国での開催は、そのことだけでなく、マナーの悪さが大問題らしい。去年リオでのオリンピックで、日本人が身の周りを片づけて席を離れる姿が、とても素晴らしいと報道されましたが、韓国はその逆。清掃員が毎回ため息が出るほど、汚いらしい。スタジアムは、公共の場であり、勝敗に関係なく、モラルがあるものだ。でも、どうもその辺が欠けているのだ。韓国の人は、日本人より情熱的だし、家族思いの方が多い。でも、これまでも、勝敗にこだわりすぎるというか、それも含めた上ばかり見てる上昇志向というべきか、肝心なところが抜け落ちている気がする。試合前のサポーターが敵のホテルで妨害したり、マウンドに国旗を刺したり。まず人として、何をしてはいけないのか？そこは弱いのか、血が上るとないがしろになってしまうのか。ブランドで身を固め、容姿を磨き、さらに、勉強を重ね高見を目指しても、パンツをはき忘れて出かければ、風邪をひくこともある。肝心なことが抜け落ちて、足元をみなければ、地盤の定まらない豪邸、空中の楼閣のようなもんだ。それは、スポーツだけでなく、歴代の大統領にハッピーエンドがないことや、竹島の勝手な支配につながり、今の大統領罷免の大混乱につながってるのではないでしょうか。韓国の良いところは、その攻撃的な性格を前面に打ち出した販売力の強さです。でも、財閥を中心としたいびつな経済状況が示すように、中小の末端の力は世界レベルかというと疑問であります。底力の乏しい経済に、モラルのない人間性。日本同様小国であるだけに、中身で勝負していかないと国力にならないのではと思います。北朝鮮とにらみ合い、サードのことで中国を激怒させ、どっちつかづでアメリカに愛想尽かされてるにもかかわらず、日本にも牙をむき、四面楚歌の韓国。何とか立て直さないと、後ろに控える大国に飲み込まれ、半島は、いつしか俗国となる危険だってあります。頑張ってほしいですね。

2017/4/30 恥を知る

どうも日本人として情けない事件が多いですね。
ま、事件はどれも情けないのですが・・・

松戸のベトナム人の女の子が殺害された事件では、今は死体遺棄の容疑者ですが、どうもロリコンの変態っぽい。一方で、タイで、投資詐欺で捕まった女性は、色気の狂った老獪でしたな。どう見ても、年齢並みだし、いや、僕的には、老けた人が無理して若作りをしているように思えました。よくも図々しく、サバを読んだり、若いタイ人に熱をあげたもんだ。マスコミが美魔女なんていうから、どんなもんかと思いきや、何でもなかったですね。

日本人の問題は、日本人だけにとどまればいいというわけではありませんが、わざわざ世界にアピールするようなことはしてほしくなかった。ましてや、成長著しい両国です。

これからのアジアの工場は、中国から、ベトナム、タイ、カンボジアに移っていくだろうというその国で、日本人として悪いイメージを持たれるようなことをしてくれて、恥を知れ！！です。

桜の散り際に、自分もあんな風に潔く散るような生き方をしたい思う日本人。仏教の教えに従い、死を受け入れ歳を重ねるごとに、心の垢を落とし、穏やかになっていく日本人。ぼくは先人たちのそんな生き方が好きだし、実際そういう人が多いことに、この国の魅力を感じます。自分の欲が抑えきれない、欲にかられ、いつまでもそこにしがみつく様ながめつさ、醜いと忌み嫌うその姿をさらしたこの事件は、せめて、ああはなりたくないと見本になればと思います。残念ですね。

2017/4/23 登り鯉

ドラフト1位で大瀬良選手が広島に入団した年、結局彼が新人王を取ったのですが、僕の中では、2位の九里選手が印象的でした。きっと彼は本格化するぞと思っていましたが、去年後半から徐々に火がついてきた感があり、今年はやってくれそうですね。

僕の中では、期待の星の最右翼で、次に薮田選手、そして去年のドラフト1位の岡田選手です。今年はルーキーも調子がいいようで、床田、加藤の両選手も何かやってくれそうですね。開幕投手のジョンソン選手が離脱し、抑えの中崎選手も外れたため、ピンチだなと思いましたが、かえってそれがいい方向にむきそうな予感がします。広島は開幕から、いきなりの連勝でしたけど、どうも打線で勝ってる気がして、先発が試合を作れていない感が否めなかった。広島のあきらめない、しつこい打線は今年も生きてるのは頼もしい限りですが、打線は水ものなので、いつかは湿る。結局は、投手力が物を言うのがペナントレースと思っています。ですので、ここのところ、連敗はしていますが、僕はいい状態にむきつつあると思っています。野村選手、ジョンソン選手の2枚看板を中心として、後はどうローテーションを組むのかこれが今年の課題でしたが、今のところコマは揃ってるように思います。マエケン、黒田選手の抜けた穴は大きいです。でもそれは逆に、ビックネームが抜けた分、広島らしい事情を考えると、高い年棒が浮く分、いいことなのです。その浮いたお金が若い選手に使えるわけですから、大きなチャンスですよ。上記に挙げた今年の期待の選手の年棒は、皆そんなに高くない。みんなこれからの選手だといえますね。福井、戸田、中村選手など、これまで期待されながら結果を残せていない選手も危機感を持って、頑張ってくれれば、広島はもっといいチームになる。ジャクソン、ヘーゲンズ、新加入のブレイシア選手もいい感じですね。昔は5月までの登り鯉といわれましたが、今はシーズンを通して登れる鯉になりつつあります。
今年も頑張れ！！

2017/4/16 大樹の芽

2010年の育成枠で入団。
2014年1勝1敗。2015年2勝1敗。2016年先発転向大ブレイク、12勝3敗。

ＷＢＣが終わり、日本は残念な結果でしたが、でも希望の光が差しました。この大会は、各国の代表選手による国別の対抗戦という表向きともう一つ、メジャーをはじめとする、各スカウト陣の選手の見定めの場でもあります。前大会で、メジャーへの扉を開いた選手がいたように、今回も日本人の何人かが取り上げられました。その中でも、ＷＢＣのベスト9のようなのに唯一選ばれたのが、上述の成績のソフトバンク千賀投手であります。物怖じしない度胸と、鋭い速球、消えるようなフォークは一級品で、向こうのバッターがその球の行方を探すほどでした。素晴らしいですぞ。育成出身ということは、下から上がってきた、雑草魂の持ち主であり、とにかく落ち着いている。何年か前の日本シリーズでの快投が今日につながってるようですが、ここ一番の度胸の良さが何よりの彼の武器なのでしょうね。大谷選手同様、メジャーに挑戦してほしい。日本の選手の流出とかいう人がいますが、ＷＢＣを見てもやはり世界には、すごい選手がいっぱいいて、その多くは、メジャーにいるのだから、行けるなら行くべきでしょう。

僕は、今回の日本代表を小粒といいましたが、その中には、大樹の芽が隠れていました。後は菅野投手や、筒香選手も注目されたようですね。楽しみは尽きません。話は変わりますが、今回優勝したアメリカは、戦略もすごかったようですね。本気のアメリカだの、優勝候補だの言われましたが、また、すごい年棒のモンスターを揃えたのだと思っていたら、たまたま古い新聞がでてきて驚きました。野手でいうと、昨季30本塁打以上は、アレナドただ一人で、3割打者も一人ぐらいしかいません。解説者によると、これは強打者というより、好打者を選んだ結果だそうで、逆に、ゴールデングラブ賞は、ほぼ全員が受賞者だそうな。さらにトーナメントが行われたドジャースタジアムのド軍と同じ、ナショナルリーグの西地区の選手が目立って選ばれたようです。このことから、アメリカは最初から、決勝トーナメントを見据えた戦略であり、強い投手力と守備力での守りの野球を行い、なおかつ、地元のこの球場に慣れた人を選んでいたことになりますね。プエルトリコや日本のように全勝ではなく、何となくよれよれしながら予選を突破しにもかかわらず、優勝を手にした。ホームゲームである有利さを十分に活用した、他の国より一歩先をいった準備があったようにも思います。さらに、ＧＭにはジョー・トーリさんを選んでいたのですから、本当に勝ちたかったのですね。野球は、選手だけではない、そんな話でした。

2017/4/9 花壇の土の中

小さいスペースに所せましと植えられた花壇で、花が咲き誇る姿は美しい。
まるで小さな宝石箱を見ているようですが、花の立場に立つと違うのでしょうな。花にも相性があるのでしょうし、何より、生き残るため、我先に、葉を伸ばして日を浴び、大きく目立つ花を咲かせて虫を呼ぶ。当然土の中は、少しでも多くの水と養分を取るため根を張り巡らすでしょうから、表向きの、美しさと裏腹に、土の中はどろどろの戦争があるのでは…今回ははそんな映画でした。

暗黒女子。
主演の清水さんが出家したため、別の意味で話題作となってしまいましたが（余談ですが、彼女は、やはりうまい。往年のプッツン女優の部類かもしれませんが、仕事は素晴らしい。）、内容は吐き気のするほど、気持ち悪いものの、ミステリーとしては素晴らしかった。僕のような、男兄弟で育ち、友達も女性が少ない人間にとっては、前に見た”少女”同様、女子高が舞台というだけで、ミステリアスですが、今回はマックスにすごかった。一人の女生徒の死によって巻き起こる様々な憶測。主役級の2人と、周りを固める4人の計6人が、一つの部屋で、語り始めます。表面的な話とは別に、全く違うストーリーが展開され、最後に、それらが見事に回収されます。回想シーンを除けば、密室で起こる演技合戦ですので、舞台でもできる、女子高生版キサラギのようでした。（印象は、それより演技が劣るもの、グロさははるか上でした）反目し合う容疑者たち。だがそれぞれがあいつが疑わしいといった相手が、ＡはＢを、ＢはＣを、ＣはＤを、さいごにＤはＡをといった時、一つの円が形成され、それは裏でつながる縁となり、ミッシングリングが見えたように思います。まるでアガサクリスティのオリエントのような展開かと思えば、そこはまた裏切られ、加害者と被害者の逆転が起こる時、これまで見えていたものも大きく反転します。観ている者たちは、怪しいと思っていながらも、その方向もミスリードだと気付かされるのです。人の考えていることは、見た目ではわからない。美しく華やかで、上品な学校の土の中は、張り巡らされた根よりも深い、情念がありました。気持ちよくはありませんんけど、よくできた話です。ミステリー好きに是非！！　もう一つははじまりへの旅。時間調整で観た作品でしたが、これが名作でした。自給自足の山育ちの人間が、都会に出てくる話でした。これまでの田舎者が、都会で驚くようなコメディータッチより、家族としてのあり方を問うような深い作品でした。子供達がとてもかわいくて、逞しい。なにかとても、明日への活力となる作品です。順番でいえば、こっちが後だったな。ぼくは暗い気持ちになりました。

2017/3/26 コンテストな選挙。

選挙は僕ら市民が唯一抵抗することができる方法ですが、正直軽く見られがちです。
面倒くさかったり、よくわかっていないと、知っている名前に入れる場合が多いようで、ともすれば、コンテストの人気投票と何も変わらなくなることも。
でもそんなだから、バカな議員や知事を生み出してしまうのかもしれません。

ここの所、世間をイラつかせている石原元知事の意見は、怒りを飛び越してあきれるばかりです。元部下の方々が、上司が、部下に擦り付けるなんてけしからんと激怒していたように、まるで人ごとのような、責任逃れです。確かに激務で、すべてに目が通し切れないのかとも思いますが、豊洲移転の用地買収は、簡単にスルーされてはいけない問題ですよね。なんであんなに、小さい人間なのかと思います。どんな組織でも上に立つものは、大将としての自覚と、器が必要で、そうでないものは、自ら辞退しなくてはいけません。いくらみんなに選ばれたからと言って、信念のない、ただの目立ちたがり屋では勤まるわけがなく、こうなって初めて、その本性が分かるものです。とはいえ、選挙民にも責任はあるのですよ。ぼく個人は、あんな奴選んではダメだと散々言ってきましたが、知名度が高く、パフォーマンスが上手なので、注目を集めてしまうんですよね。困ったもんです。アメリカでは問題続きのトランプ政権は動き始めました。韓国では大統領が罷免されました。都知事同様、市民が直接選んだリーダーです。いい世の中にするためには、コンテストではない選挙にする、努力も必要でしょうね。

2017/3/19 侍は小粒でもピリリと辛い

僕は今でもＷＢＣの開催は反対なのだ。
これから100試合以上の過酷なシーズンが待ってるのに、準備期間であるこの大事な時期に何をやらせてるんだと思います。チームや個人の事情で、参加を拒否した選手はもっともで、確かにメジャーリーガーが参加しないと面白くはないけど、優先順位はこっちじゃないよなと思いますね。とはいえ、始まってみれば、気になるし、ドキドキもする。複雑です…。

今回は、将来のメジャーの期待のかかる大谷選手の辞退で、一気に小粒ばかりの期待薄の感が否めませんでしたが、よろよろしながらも頑張っていますね。
ただ、プレミア12の時同様、監督陣の采配が？？？の時が多い。解説者もわからないとコメントするほど。

オランダ戦での9回則本投手の起用なんか典型的で、抑えは1次ラウンドの牧田選手でいいと思うのが、三振を取れるからかこうなった。結果延長にもちこまれ、サヨナラの危険すらありましたよね。選手の起用は、今後も不安ですね。（先日別の番組で、ダルビッシュ投手が２回のＷＢＣを振り返って、急な抑えの起用は困ったそうだ。やはり先発と押さえでは勝手が違うらしく、三振が取れればいいというもんではないらしい。しかも、あの時は、あと一人で追いつかれ、サヨナラのピンチという地獄を見ましたからね。）

でも、選手は頑張ってます。
2次ラウンドに入って、両リーグトップの防御率を誇る選手に託されましたが、先発陣が試合を作れませんでした。でも、他の試合を見ても、接戦とはいえ、大量得点の試合が多い。ということは、まだ、どの選手も仕上がりがいまいちと見れば、気にしなくてもいいかも。

気になるのは、メジャーでも、レギュラーシーズンに十分な成績を残した投手でもポストシーズンでは結果を残せないことが多い。もしかすると、あの異様な緊張感に飲まれるのか、あるいは、切羽詰まった状況ではまだ力不足なのか？
平野、秋吉、増井、千賀、宮西、松井、牧田選手のリリーフ陣が、短いイニングで継投させることで、調子が上がってきました。右、左、本格派、変則派と、バラエティに富んだ選手を選んだことが、ここに来て、打ち難くしてるかも知れません。打線も好調ですね。控えも含めて皆それなりに打っているし、前回プレミアで不調だった、秋山選手も、今回は良い。また、これまで、トンネルの中にいた山田選手も、ついに3安打2本の本塁打です。この調整力こそ、彼の成績に出ているのでしょう。体格の大きな、力任せの大男たちに、小兵な日本人が挑むのです。選手たちが並んでる姿、どう見ても勝てない。でも山田選手のように、あの小さな体でもスタンドまでボールを飛ばす。それが野球ですね。小さな体の小さな野球。どうか、彼らの頑張りに、野球の神様が微笑みますように。

2017/3/12 咲かなかった華

僕は昔から図鑑が大好きで、子供の頃の僕は、絵本より図鑑を抱いていたほどだった。
写真や描かれた動物や恐竜、魚たちの解説を読んでは、実際はどうかなと想像を膨らませたものでした。

そんな僕の大人になってからの図鑑は選手年鑑で、一時レスラーのを買っていたけど、今は新聞屋さんからもらったプロ野球です。
得に好きなのは、コーチ陣の名前を見るたび、選手時代の活躍を回顧することですね。

改めて思うのは、プロとは厳しい世界だなと思うことです。
期待されながらも結果を残せず、散っていた選手は数多く、今でもコーチとして球団に残れてる人や、独立リーグや社会人で野球の指導者になれた人はいい方で、サラリーマンになったり商売を始めたり、人は様々ですね。広島でいえば、黒田投手と同じ頃に騒がれた沢崎投手。そのあとの小林幹英投手。ついこの前までいた河内投手。打者では町田選手でしょうか。いずれも大きな期待を寄せられ、チームの戦力として計算されていた選手たちですが、実績は伴いませんでした。けがに悩まされたり、調子が安定しなかったりと、まったく残念なことです。大きな花を咲かせてくれると思っていたのですが…。甲子園の注目株から、大学ナンバー1、社会人野球の記録保持者など、立派な触れ込みで入団したのに、年鑑でしか顔を見ない選手はたくさんです。図鑑同様、想像の域を出ないのは惜しい。そんな選手たちの少しでもの、活躍を期待しています。

2017/3/5 壁を超える努力

漫画、アニメ、実写。
これらは、それぞれに道でつながれていますが、そこには、大きな壁があるように思います。マンガがアニメになった時、なんか声が違うなという失望感や漫画が実写になった時、この表現は無理かと思う残念感がありますね。

漫画という静止画が、動き始めたことに対する喜びは大きく、多少の物足りなさは了承できますね。でもアニメはもともと動くだけに、実写にするとこの壁は大きい。

近年、こち亀や怪物君、ハクション大魔王、ヤッターマンなどジャニーズ系の若手の頑張りで実写化された作品がいくつかありましたが、なんかふざけた感じに見えました。たぶん、ここがアニメの実写化の最も難しいところで、役者が真剣に演じれば、アニメキャラとの差が出るし、かといって、ものまねすれば、おちゃらけた感じになる。これまではどっちかというと、マネしすぎたのかな～。でもバカボンや、サザエさんはとても面白かった。特にバカボンのママは最適で、バカボンはじめちゃんも十分でありました。

今回観た、銭形警部は、見事にうまかった。
やや、ふざけ感は感じたものの、明るい刑事ものでしたし、何より銭形警部は、あんな感じの刑事なんだろうなと思えた。蟹股で走る姿、決してあきらめない熱いハート、豪快で周りの空気に左右されない所。上手に描かれていましたし、主演の鈴木さんも違和感なかったです。こういう大きな壁を超えていくのも、役者さんの力のおかげなんですね。すごいものです。

パチンコにしろ、実写化にしろ、どこか、僕らが子供の頃に見たものが多いのは、ターゲットにされてるんだろうなと思いながらも、次を期待しますね。

2017/2/26 リベンジ

同じサトシというだけで、特に好きというわけではないのだが、なぜか妻夫木君の出ている作品はひかれる。
怒りしかり、ミュージアムしかり。

今回は、愚行録。
一家惨殺事件の真相を追うミステリーですが、謎解きでありながらも、被害者から、加害者まで、丁寧にキャラクターを描いていて、入り込むというより、沼に沈んでいく感じで恐ろしくも、面白かったです。子の原作であるさんはちょっと因縁めいたものがありまして、何年か前に、微笑む人という作品を読みました。犯人は明らかな描写なのですが、すっきり終わらなく、嫌な感が残った印象があります。その作品をきっかけに、しばらく落語を聞こうとシフトチェンジしたきっかけの作品でした（今は落語からマンガに変わってます）。.それだけに嫌な感がありましたが、苦手意識を持ちたくないので、僕だけのリベンジとして臨みました。最後は逮捕でも、ハッピーエンドでも、救われるエンドでもなく、やはり嫌な終わり方でしたが、でも見応えはありました。これも役者の力でしょうかね。原作もチャレンジしようかと思いました。

妻夫木君がアカデミー賞を取った悪人で、加害者が彼で被害者は満島さんでした。今回は、この二人が、兄妹で、物語の中心です。いい作品にはいい相性もあるのですね。僕的にはお勧めの作品でした。

2017/2/18 ジャパンファースト

最近は都民ファーストだアメリカファーストだの、第一主義が多いですな。
なんか自分たちの主張が1番のように聞こえて、愛国主義とはちょっと違う感じでいやですな。

でも、今回の相棒は面白かった。
前4作品の中では、僕はこれが一番面白かった。あの名優が演じた犯人の思いが、とても重く、切なくて、予告通り、悲しい結末でした。敗戦から奇跡の復興を遂げた日本。しかし、戦争経験者が他界していくにつれ、その無残さが薄れていく恐怖。でも、何とかしたかった。国のために、自分の人生を使いながら、国に何度も裏切られた。それでも祖国を愛さずにいられなかった。離婚したり、捨てられたとしても、離れて暮らす、親を思う子供のように。その思いが、涙を流さずにいられませんでしたね。

今回は、右京さんである水谷豊と十分に渡り合える役者を並べたからこその作品でした。これ以上書くとネタバレになるので、この辺で終わりにしておきますが、とてもいい作品です。

2017/2/11 神経質社会

先日ニュースに驚いたのですが、今伝統ある日本の冬の風物詩が消えたり様変わりしているらしいのです。

餅つきは、食中毒の危険性から自粛を求める動きがあったり、除夜の鐘は近隣住民の騒音との苦情や、夜道のお年寄りへの配慮から昼間に打たれたり、お神酒は車での参拝客に配慮して、行われなかったり、絵馬は個人情報の公開になるため、願いや名前を書いた方を保護シールで覆ったりとなってるようだ。

どれも、その後に起こりうるリスクを考えれば当然の対処といえばそうなんですが、なんか寂しいですね。ちょっと神経質になりすぎる気もします。

近年人口が減り始め、いよいよ少子化対策に力が入るところですが、ここでも神経質な問題が…。空き地を利用したり、使われてない建物を利用して、待機児童問題を解消しようと、保育園などの子供を預かってくれる施設を作ろうとすると、多くが、地元住民の反対にあい、暗礁に乗り上げるのだそうだ。しかもその多くが、古くからん住んでいる住民ではなく、新しく移り住んできた方々らしい。高い買い物をして、安住の地を求めたが、そこに子供たちの声が来ると、気が立つのだろう。このストレス社会において、せめて住んでるところだけでも落ち着きたい気持ちも、わからないでもないですが、そもそも人間社会とは、互いの我慢で成り立っているという原点に戻れば、そうは言えないのではないのかな。この辺も、古い家やが壊されるとそこに大きなマンションが建ちます。総人口が減っているのに、その部屋が埋まるということは、それだけ都市部に人が流れているのでしょう。

最近では、地元の小学校が拡張するための工事も行ってるほどです。
人が増え、、新しい人が来れば、それまでのルールも変わる。仕方のないことでも、もともと片寄あって、迷惑も互い様で生きてきた下町住民からすると、もっと柔軟であってほしいですね。紙面に載っていた一つの対策として、認識だそうです。見ず知らずの子供だから、騒いでいると腹も立つ。でも、○○ちゃんと、相手が分かれば、そこに情が生まれ、”うるさい！！”も”元気だね”に変わるのだそうだ。誕生日会やイベントに、積極的に地元の方々を呼んだり、朝の通園時間に警備をやってもらうことで、交流し、関係を円滑にしているところもあるようです。結局は、コミュニケーションなんでしょうね。

2017/2/5 地産地消

地産地消は、僕はとても大事なことだと思っています。
どこかの遠い国で、スーパーフードなる食べ物があって、それを手に入れたところで、その成分は素晴らしくても、効果は別物だと思うからです。その土地で培った食生活や、環境への対応は、長い歴史とともに、ＤＮＡに刻まれ、その繰り返しで、我々は健康を保っている。変化は必要なものの、これまでのことを否定しては、積み上がらないような気もします。

考え方や宗教も一緒だと思います。
保守的かもしれませんが、相手の信じることへの理解も示さず、自分の考えだけを押し付ければ、それは北風と太陽のような…、今回はそんな話でした。作品名は沈黙。暗く重い話でした。隠れキリシタンの弾圧が主な話なのですが、次々と登場人物が殺されます。日本にもこんな時代があったのだと思わせる、ひどい映像でした。しかし、日本人の残虐性に目を取られるとそれは表面的で、イッセーさんの言葉にあったように、キリスト教が悪いと言ってるのではなく、その時代の日本には根付かないと言っています。これまでの日本人が信じる仏教や神道があり、封建的な縦社会であった、日本においては、神のもとの平等は、不都合でした。それを広めたい人たちと、抑えたい人たち。どちらが正しいわけではなく、力で勝るものに折れるしかなかった悲劇でした。でも、そんな問題は今でも、原理主義だ、至上主義という名の、自己中心的な考えの押し付けがあります。特に最近では、これまでのグローバルを否定し、自国の利益を中心とした、内向きの考えになっています。変換期にあるこの時期だから、この映画の意味合いが深くなった、そんな気がしました。今の日本は、正月をやり、初詣もやり、お宮参りをしながら、クリスマスもやり、ハロウィンもやり、終いには、お寺で戒名をもらって墓に眠る。宗教観がまぜこぜの民族です。何でも受け入れるその懐の大きさが、日本人の平和の所以かもしれませんね。もう一つはコンサルタント。これは完全な娯楽作品でしたが、キャラの背景がしっかり描かれているところや、最後にえ！！と思わせるラストがあって、面白かったです。

2017/1/22 マイアカデミー賞

2016年は、まつり湯に行く機会が減った一方で、その分映画に行ったため、なんと48本というかつてない作品数を観ました。
あまりにも見すぎて何が何だかわからなくなりましたが、これも恒例なので今年もマイアカデミー賞をやります。

作品賞は、シンゴジラや海賊と呼ばれた男など、傑作が多かったので選びにくかったですが、ルームにします。
前後半の二つの物語をくっつけたような、作品で、監禁という、暗い話に終わるところを、子供目線で、旅たちの物語のように表現した。その表現はとても素晴らしく、最後は涙ともに、拍手も送りたかった。映画の素晴らしさを教えてくれた作品だと思いました。

主演男優賞も迷いました。
殺人鬼を演じた、ヒメノアールの森田君とミュージアムの妻夫木君。
悲運の天才を演じた聖の青春の松山君。どれも素晴らしかったですが、ここは、海賊と呼ばれた男で、主人公の生涯を演じた岡田君ですかね。血気盛んな若者の頃から、死ぬまでを一人の俳優が演じたのです。一本筋の通った、見事な人物像でした。

女優賞は、文句なく広瀬すずさんです。
少女の本田さんもすごかったけど、怒りの広瀬さんはもっとすごかった。監督が一番難しい役だといった通り、大変な役だったと思います。レイプされ、そのことが原因で友人が殺人者となった。最後に、海に向かって、叫ぶシーンに怒りやら、これから生き抜いていく決意のようなものが、込められていたようにもいます。傷つきながらも、少女が一人の大人になっていく、見事な演技でした。彼女はまだ未成年です。今後どんな女優になるのか楽しみですね。

今年もさすがに40本とはいかないでしょうが、どんな映画と出会えるのか楽しみです。

2017/1/15 ひなちゃん

産経新聞に連載されている作品でひなちゃんの日常があります。
たまたま、通っている医者にあったので、読んだのですが、これが面白い。

子供の何気ないほんわかしたストーリーなのですが、心が温まります。僕ように、子供のいない人には、子供っていいなと思えたり、このままではいけないような危機感を教えてくれます。日菜ちゃんは礼儀がしっかりしていて、純粋で正しい。とても心が安らぐ作品です。

意外と長寿の作品らしく、刊数も結構ありました。全部そろえるのはつらいので、とりあえず何冊か買って時間のある時と仕事終わりに読んでいます。
心の弱ってる方はどうぞ

2017/1/8 つなぎの物語でも、傑作。

今年も一年のスタートは、スターウォーズで切りました。
ＭＯＶＩＸでは1日は1100円で観れるようで、早速亀有に。観てきたのはローグ1。そもそもスピンオフの作品だし、エピソード3と4の間をつなぐ作品ですので、あんまり期待していなかったというより、だめだと思いましたが、これが傑作でした。

戦闘シーンも、フォースの覚醒の後だけに、リアルで、騒がしかったし、登場人物たちも、ルークたちとは別で、泥臭く、味がありました。何よりも全体の構成がよかった。これまでの、ジェダイは善で、シスは悪といった勧善懲悪な世界から、戦争とはこういうもんだといった、はかなさがありましたね。
団体競技におけるフォーザチームなら、この作品ではフォーザホープといったとこでしょうか。

星をも破壊する要塞のような兵器であるデススターにより、絶望的となった帝国の支配から、一つの小さな希望の光を必死になって取りに行った。結局は皆、他界するのですが、その生きざまは侍のように潔かったですね。

エピソード4において、なぜあんな強大なデススターが、こんなにももろく破壊されるのかと思っておりましたが、その答えが出ました。最後はレイア姫にわたって、あのエピソード4の有名なシーンにつながっていきます。自己犠牲の美しさを描いた、見事な作品でした。ちなみに、ダースベイダーも少し登場するのですが、さすがの貫禄で、芝居で言う”待ってました！！”といった感じでした。ラストシーンはかっこ良かったです。スターウォーズファンでないと、よくわからない作品です。

2017/1/3 祖父たちの贈り物

今から、約17年前。2000年の2月に、当店は開業しました。
時季外れで、立地も良くない蕎麦屋でしたので、随分周りから言われました。町の小さな蕎麦屋でも、新しいことを始めようとすれば、やっかむ人もいれば、意地悪する人もいる。
これが国を動かすような大きな事業であれば、相当なもんだなと思うのです。

今回観たのは海賊とよばれた男です。
様々な苦難の連続を、豪快な手腕と、勤勉な働きで乗り越えていきます。いつの時代も、一生懸命に働く者こそ美しい、そんな映画でした。この手の映画を観る時、いつも思うのは、戦後の時代を生きた祖父たちのハートの強さです。
戦争に負けても、心まで折れなかった。それどころか、どんな大きな組織にも屈することなく、立ち向かっていった。二言目には、戦地に比べたらこれぐらいなんてことないという勇気がものすごい。感動と感謝と日本人に生まれてよかったと思える美しい映画でした。

今の世の中の豊かさ、便利さはすべて、あの時代歯を食いしばって、立ちあがった祖父たちの残してくれた贈り物であり、その苦労に比べたら、市春金がないとか人間関係がどうとか、それらは小さく見え、もっと言えば簡単に命を粗末にしてはいけないと思うのです。

去年の年末は、トルコ船救助に奮闘した、漁民の物語から、今年の最初は日本のシンドラーと呼ばれた方の物語でした。一年を振り返ったり、新年を頑張ろうというこの時期にぴったりな、名作でした。またしても、アカデミー賞独占しそうな予感がしますね。

今年も、気まぐれで呟いていきますが、これを読んで当店に来られる方もいるようで、ちょっと恥ずかしながらも、ありがたく思っています。4もともとは、自分のトレーニングだったものが、誰かの読み物になってることに感謝し、偏りながらも書いていきますのでよろしくお願いいたします。