今年も早いも んでこれが最後のつぶやきとなりました。もともとこのコーナーは僕の 独り言を文章にして自分の理解力を確認したり、考えをまとめたりして いた、自己満足の世界だったのですが、意外にも多くの方に読んでいた だいていることや、中にはこれがきっかけで、御来店いただいた方もい らっしゃいます。お読み頂いた方には、今年も一年間ありがとうござい ました。来年も良かったらお読みくださいな。さて、今年一年を振り返 れば、荒川選手の金メダルに始まり、WBCの優勝、ワールドカップなど、 日本の代表が頑張った一年のように思います。小泉さんから、安部さん へ国の代表も変わり、日本の宝とも言うべき松坂選手が新しい挑戦に羽 ばたいていこうとしている。バレーボールも今年は日本代表が頑張って くれた。日本もなかなかやるもんだといろんな面で興奮させられた一年 だった。そして先日引退したディープインパクトもしかりだ。馬とはい え、日本の代表として海外に飛び出し、多くのファンを燃えさせた。そ の一生懸命なひたむきさと、圧倒的な強さが人気だったのだろう。（予 断だが、やはりアウェイでの戦いはなにがあるかわかりませんな。この 間のフィギュアのグランプリの決勝といい、凱旋門賞といい、裏で何か あったに違いないと思うのだが。）もちろん自分のためでもあるんだが、 日本の代表として国のために頑張ったヒーローたちは、とても素晴らし かった。いつもその活躍の後ろには、大きな日の丸がなびいいていたよ うに思う。日の丸？ん？・・・・層化、それで今年の有馬記念は赤と白 で1-3だったのだな・・・。ではまた来年もよろしくお願いいたします。 皆様良いお年を！！

桑田選手のアメリカ行きが決まった。アンチ巨人だが唯一応 援している選手だけに実にうれしい。100億男となった松坂選手同様、 来年は楽しみだ。どのように活躍するかは、想像もできないが、しかし 二人は対照的だ。今が最も脂ののった松坂選手に比べ、もうピークを過 ぎて久しい桑田選手はどう頑張るのか？スピード中心の投球なら、年齢 とともに衰えていくのだから、その逆に年齢とともに磨かれたなにで勝 負するのかと、今から楽しみで仕方がない。年齢とともにどうなってい くのか？仕事はこの二つの道につながっているように思う。スポーツ選 手や格闘家なら、若いうちがピークだろうし、職人なら、そのキャリア こそが、自分の腕前をあげることとなるだろう。芸人はどうだろうか？ 落語は、その道20年なんてまだまだといわれるほど、キャリアこそ大事 とされているが、漫才は、近年のお笑いをみる限り、若く勢いのあるう ちが良いと思っていた。しかしどの世界にもすごい人がいるもんだ。最 近、夢路いとし喜味こいしのDVDを購入した。漫才のお手本といわれて いるそうだが、本当にうまい。その間、タイミング、そして何より激し いつっこみやオーバーアクションなどない、普通の会話のような自然体 のしゃべり口。すべてが聞いていて、聞きやすく、わかりやすいのだ。 その上驚くことに、晩年頭が白くなった頃でも、声の張りは変わらず、 むしろ芸はうまくなっている。いくつかのパターンがありながらも、何 度聞いてもおかしい完成さだ。年をとって磨かれている。死に方は選べ なくても生き方は少しは選択できるもんだ。なら、老いが自分の力に成 る生き方がしたいものだな。

松坂選手のメジャー入りがもめていて、早いとこ決定すると良いと思うのだが・・。

小さい頃からの夢を後もう少しでかなえようとしている彼は、人としてとても立派なことであり、心から応援したいと思うのだが、こういう時必ずちゃちを入れる人間の言うことは、日本の財産の流出だとか、日本のプロ野球の空洞化などと言うのだが、まったくもって大間違いだと思う。
そもそもプロ野球選手はチームとしての組織人というよりは個人の方が強いわけで、その個人がよりよい環境を選び、決して長くはない選手期間をフルに使うのが正しいと思うのだ。プロ野球全体のことを考えるのは選手自身ではなく、それをよりまく運営者たちのはずだ。
それを選手の人気に頼ろうとするからおかしくなるように思う。メジャーリ−グはアメリカにほとんどのチームがホームグランドとするものの、その 選手たちはカナダやプエルトリコ、ドミニカ、韓国など各国の選手たち が集まっている。それだけに実力のあるものなら、そこでプレーしたい と思うは当然だと思う。では日本の野球はどうすればいいか？いっそうのこと、あと12チーム増やして24チーム4リーグ制にしたらどうだろう か？出場する選手の実力は落ち、プレーの質は劣るだろうが、その分様 々な個性的な選手が出てくるように思う。それこそ超一流の選手は、今 まで聞いて事のないような打率4割や、30勝投手なんて夢のような記録 を打ち立てるかもしれない。プロ野球選手は試合に出て活躍の機会を与 えられてなんぼなのだから、今2軍でくすぶっている選手たちが奮起し、よりエキサイティングなプレーも出てくるのではないかと思う。サッカーのように地域密着型の球団が次々と生まれ、家でTVを見てる時間があるなら応援しにいこうって、家族の団欒にもつながったりしないかな〜 って思うんだがな。

先日町会の バス旅行で横浜に行ってきました。
遠出嫌いの私としては生涯4回目の 横浜で（ちなみに3回目もつい最近でサラリーマン時代の同期会でした ので、この一月で2回となる）中華街にいたっては2回目となる実に新鮮 なところだった。日本丸の船内の見学や、赤レンガでの買い物など、定 番のコースに加え、四川料理での昼食はうまかったな〜。最後のマリン タワーなぞ、東京タワーより低いから平気だと思いきや、展望台はやや 揺れて、大変怖かった。とても充実した一日だった。その中で驚いたの は、最初に行った記念館での展示にあった。開港時のペリーなどがイラ スト入りでいくつか展示されているのだが、その中のペリーの日本に対 するコメントに、”この日本という国は、物資も乏しく粗末な道具を使 っている割には、さまざまな工夫が施されその技術の高さには驚かされ る。この国にたくさんの物資が流れ込み、今ある技術を生かして発展し ていけば、いつかアメリカ本国をも脅かす大国となるかもしれない”と。 そう、ものづくり日本はこの頃から持っていた、日本の才能だったのだ。 小さな町工場からのし上がった松下も、ホンダもそんな日本の特長を生 かして世界の一流企業となったのかと。先日ある番組でホンダの社長が 登場し、これまでのホンダの挑戦が語られていた。二輪車からはじめ、 今の4輪車に取り組む、前からジェット機の開発やロボットの開発をや っていた。このたびついにホンダジェット機が作られ、近々売り出され るという。商人としてお金持ちの印象のある日本。世界唯一の被爆国で ありそれゆえ、平和を愛する国日本。そしてやはり基本はものづくりの 国日本なのだ。なんかとてもうれしかった。行って良かった横浜でした。

物事には何事 も良い面と悪い面があるものだ。
自宅の1階が仕事場で、上から下に下 りるだけで仕事に取り掛かれる。それゆえに、朝早ければ4時半から、 夜11時近くまで労働時間に使え、空いた時間で仮眠を取るということが 可能なのだ。通勤時間1時間なんて当たり前の中にあって、お客様の中 には、茨城の土浦からや千葉の奥のほうから、かなりの時間をかけて通 勤している方もいらっしゃる。その大変さから比べれば、なんともはや 恵まれているのだが、それはそれで問題でもある。外に出ないというこ とはそれだけ社会の状況に鈍くなるので、極力ニュースや新聞には目を 通すようにしている。最近では信用金庫のモニターでも電車の中で見る ようなミニニュースが見れるので助かる限りだ。また、休みの日は家に いれないということもある。家にいればどうしても店のことが気になる ので、本来インナーの、のんびり屋の僕でも外に出ざるを得ない。それ ゆえ外部に触れるということになるのだ。しかし、何より一番問題なの は、切り替えが難しいことだ。僕は神経質であるせいか、仕事からプラ イベートに戻る切り替えがなかなかうまくできない。長時間運転すると 神経が高ぶって、しばらく話しかけられたくないようなそんな感じで、 サラリーマン時代はその切り替え時間が通勤時間であったり、一杯引っ 掛けることや映画を観て行く事もそのためだった。町内を歩いてから上 がったりするが、それも今一だったが、これを可能にしたのが落語なの だ。落語は想像を必要とする、インテリな娯楽であるので、脳の別な使 いかができて切り替われるようだ。クラッシックを聞くこと、一杯のコ ーヒーを飲むこと、そしてもしかすると当店で一枚のせいろをたぐることが、その人の切り替わり地点かもしれない。

かつて この寿町には麻雀コトブキという雀荘があった。その店はなにをかくそ う家なのだが・・・。子供の頃家の二階でやっていたため、畳の下から 牌をかき回す音は聞こえるわ、タバコの煙で壁や天井はまっ黄色だわ、 たまにいさかいが起きておとなの喧嘩を目撃するわと、子供を教育する 環境としては最高であったが・・・、小さい頃から、牌を積み木代わり にしていたため麻雀は好きだった。（しかし弱い。）麻雀は不思議な賭け事だ。通常賭け事は、親や胴元がいて、子との取り合いの形だが、麻 雀は親は持ち回りするものの、基本的にはそこに集まった面子の金の奪 いあいだ。当然全員が勝つことはなく、必ず敗者と勝者ができる。強い もの、勢いのあるもののところに富が集まっていく、それは社会の経済 の縮図のようだ。麻雀は揃えて、役といわれる最終形に、いかに早く達 することができるかというゲームだが、そろえると言う攻めの部分より もかわすといった守るところに面白さがある。通常3とか7はキー牌と言 われ、手作りには欠かせない牌になるが、これもいつまでも持っている 事は爆弾を持つことであり、早く切ってしまう事は場合によっては遅れ をとることになる。すべてはタイミングで、同じ牌でも切り出すタイミ ングがほんのわずか遅れたばかりに被弾することも多々ある。その場の 空気を読みいつ危険を回避するのか、それとも強気で攻めるのかといっ た勘を働かせるところなんて、株のようだよね。また麻雀は人間性が出 て面白い。サラリーマンの頃社員旅行の先でよくやったが、人間性や、 その人の仕事の仕方が垣間見えてくるもんだ。麻雀はインテリで面白い 遊びだ。が、一人ではできないのが欠点だな。

近頃 やたらと新聞の一面に表れる言葉がある。それは自殺。いじめによるも の、責任から逃れるためのもの、理由は何であれとても多いように思う。 前にこれも新聞に載っていたのだと思うが、日本は世界有数の自殺者の 多い国なんだそうだ。（ついでに世界有数のひきこもりが多い国であり、 覚せい剤の消費量もそうなのだそうだ。）自殺はいいことではない、当 然肯定すべきではないが、でも100％否定するものでもないと思ってい る。自殺は人間生きるうえでの最終防衛の切り札であり、世界には生き たくても生きれない人がいるという現実があったにせよ、その人の生活 する世界ではもう限界だったのだと思う。かく言う私も、鬱になりやす い傾向を持ち、過去に対人恐怖症から、死にたいという衝動がおきたこ ともある。それだけにわからないのでもないのだが、でもやはりよくな い、いやもったいないと思う。人はどうせ死ぬのだから、今自ら手を下 さなくてもよいのではないか、どうせ死んだ気になったのなら、もう失うものもなく、もっと図々しく生きれるのではないかと思い直したもん だ。一言で言えば、弱いのだろう。自分を強くするのは大変なことだが、 そうしなければ今の世の中生き残ってはいけない。今巷には、毒にも薬 にもならない人生のハウツーもんがあふれている。まるでどこかにある ような幸せ探しのようなことばかり書かれているが、夢や希望はそんな きれいなものではない。人の幸せとは、突き詰めればよく眠れ、よい食事が取れ、よい男女関係を持つに尽きると思う。それが満たされれば例 え金がなくてもても、地位が低くても、満たされるものだし、逆にこれ が欠ければ、不満はおこるものだ。そして世の中とは、その社会全体に 生きる人々の我慢によって成り立っているのだから、いやな思いをした り、苦労するのは当たり前なのだ。世の中を否定的に捉えるわけではな いが、世の中とはそういうもんだと厳しさを受け止め、だから自分を強 くし、その中でも、自分のやりたいこと、なりたい自分を目指すことの 大切さをわかってほしいものだ。かつて日本には、自決という自殺があ った。戦争や戦で負け、それを認め生きることを恥としての死であった り、責任を取る死であった。それは潔い日本人らしい美しい生き様だと 思う。同じ死でも、現実逃亡の死はもったいない。せめて周りの誰かが、 そういって止めてあげられなかったのかと思う。

前に新着情報でお知らせしましたが、本日より江戸ソバリエの伊嶋さ んの至福の蕎麦屋展が開かれました。早速足を運んできましたが、とて も面白いです。水墨画で描かれたお店の外観の数々は、とても味があり、 実際より立派に見えるお店も多々ありました。上野の藪など良く行く店 には特に惹かれるものがありましたし、雑誌で名前だけしか知らなかっ たとこや、一度は行ってみたいと思っている店は、こんな感じなのかと よくわかりました。うちも飾ってありましたが、さすがに名店と比べる とまだまだと思ってしまうほど、名店にはその外観からお客様を呼び込 む力が備わっているように思います。お金をかけて施したのと違って、 その土地に根を下ろし、長い間そこで商売を続け蓄えていった店の力の ようなものを感じました。その店の数々を横にずらりと並べ、写真とは 違った、伊嶋さんの感性がプラスされた絵となると、それがとても強く 出ているように思えました。きっと、なんとなく誘われるように足を運 んでしまう店であったり、何軒か並んでいる蕎麦屋でも選ばれるような、 そんな力なのでしょう。継続は力なりと言いますが、お店も長く続ける ことには意味があるのだと思います。僕としてはとても勉強になる展覧 会でした。わかりやすく肩の張らない、とてもほのぼのとした味のある 絵の数々はきっと穏やかな気持ちにさせてくれることと思います。お時 間のある方は今週土曜までやっていますので、是非行ってみてください。

新そばが登場して早1ヶ月が経とうとしています。
今年の新そばは甘みの強い、近年ではいい出来だと思われる良い蕎麦です。それゆえ、 とてもじゃじゃ馬で打つほうとしては、慣れたようでそうでないような 日々格闘の毎日であります。良くこの時期はお客様から、新そばを食べ たことで大体わかりましたが、実際打つのは大変なのですかと聞かれま す。一言ではなかなか申し訳にくいのですが、ひとつのイメージとして こう答えることにしております。”昨日まで国産の軽自動車に乗ってい た人が、今日突然ポルシェに乗り換えるようなもんです。同じ車だから 運転できないわけではないと思いますが、あまりもの馬力の違いに、最 初は往生することと思います。これはかなり大げさな例えですが、イメ ージとしてはそんな感じです。”と。実際なにが一番難しいかと言えば 水回しです。そもそも蕎麦打ちにおいて切る事や打つ事より、水回しし てこねる事の方が難しいのですが、この時期の適量の水分量は非常に変 動します。北海道から20キロづつ届くのですが、この届いた日によって も変わりますし、昨日のOKは今日に通じないことも多々あります。たい ていは水が少なくて、硬くなり生地がぼろぼろになって切れやすくなっ たり、のしきれず麺が太くなってしまうのです。粉を見たときに今日は 昨日より多く加水すべきかどうかをわかるようになるには、まだまだ鍛 錬が必要なようです。蕎麦打ちは趣味でされている方がたくさんいるよ うに、粉を麺状に仕上げるまでならそんなに難しいことではないとおも います。しかし理想の麺に近づけ極めようと思えば、とても奥の深いも のです。それだけにこの道を志した職人たちは日々の鍛錬を積み重ねて いくのですが、とはいえやはり仕事ですので、どこか機械的になりがち な部分もあります。新そばはそんな仕事にメリハリを与えてくれて、初 心回帰して再び仕上がった時の喜びを教えてくれるもんだと思います。 大変ですが楽しいもんです。新そばは食べる人にとってはもちろんのこ と、打つ人にとっても楽しみなんですよ。

今年の日本シリーズは面白い。
去年は阪神のなめた姿勢が興ざめだったが、今年はまるで抜き身の真剣勝負のような緊張感が走っていていいな。リーグ最高の外野陣を誇る日ハムと井端、荒木両選手の強力なセン ターラインを誇る中日でどちらも守備に自信があり、手堅い攻撃となる と、その差は投手力に出ると思っていた。そうなると、川上、山本昌と いった日本シリーズの経験のあるベテランを要する中日のほうに分があ ると思っていた。ところがいざふたを明けてみればどうだ。日ハムの柱 である二人の若き投手はとてつもない、いいピッチングをしたもんだ。 初戦のダルビッシュといい2戦目の八木といい、二人たしても3年と言うキャリアにもかかわらず、力むことなく、気負うこともなく実に普段の ように堂々としたピッチングだった。
特に八木投手はすごいぞ。まだ一 年目で、初めての日本シリーズにもかかわらず、あのピンチにも折れない、打たれても腐らない精神力はたいしたもんだと思った。かつて、ソフトバンクがダイエーだった頃、まだルーキーだった新垣や和田、斉藤 選手の力を見て、今後は打線だけでなくすべてにおいて強くなると王さ んが言っていたときのことを思い出す。事実、経験を重ね、見事にリー グを代表する選手になった。彼らもまた、将来を大いに期待できる立派な選手であろう。
シリーズはきょう日ハムが王手をし、いよいよ佳境に入りそうだが、どういう結果になろうとも、来年もパリーグは面白そう だ。若くてもすごい人はすごいもんだな。

今年も日本シリーズやその他もろもろの試合を残してプロ野球は終わった。
いや、広島ファンの僕としては今年は終わった。今年も念願のAクラス入りはできず、ぺけでなかったことがせめてもの救いであったな。
かつては北別府、大野、川口の３本柱に抑えの津田がいた投手王 国であり、その後は野村、緒方、前田、江藤、金本といった国産重量打線の赤ヘル軍団も、今ではなにが売りなのかわからなくなってきた。
ただまじめにひたむきに練習し、泥臭いところが、昔と変わらない広島らしいところだが・・・。悲しいことに、金のないこの球団は、いいところまで育つとその選手のほとんどは出て行ってしまう。残った名選手は なぜか怪我が多く、力がないくせに、なかなか揃わない。
それでも近年 赤ゴジラこと嶋選手が出てきたり、エースの黒田選手は、球界を代表する投手になってくれた。また監督はブラウン監督に代わり、あのまじめで地味な雰囲気が少しは明るくなった。（あのベース投げは最高だった。 ヒルマン監督のように、もう少し長い目で見守ってほしい。きっと変わると思うのだが・・。）
正直野球は嫌いだったが、ジュースが飲めることや、おにぎりが食べれることで通っていた少年野球だったが、そんな僕でも、豪快に空振りをするあの鉄人衣笠選手はとってもかっこよかった。（小学生にしては渋すぎる）
消極的で、チームに迷惑をかけたくないと思うことから、ファーボールばかり狙っていた僕も、せっかくのチャンスだからと、少しはバットが振れるようになった。それから、広島を応援し続けてきたのだが、最近はいらいらばかりだ。でも心配だった 黒田選手は来年もいてくれそうだし、そのうち監督が変えてくれると信じてまた応援しましょうかね。この負けっぱなしでも、雑草のごとく頑張るとこが、というところが、どこか自分に似てて、いいんだろうな。

先日の連休の夜にHERO'Sがやっていた。
総合格闘技の大会だが、ここでまた新しい格闘家を見ることができた。
その名は秋山選手。いわずと知れた浪速の有名 な柔道家で、真っ黒に焼けた肌と派手な髪型からとても柔道の選手らしくない風貌でありながら、国籍のハンデに戦い続けたストイックな一面も持つ格闘家だ。
今回は準決勝からの登場だったのだが、例により柔道着をまとっての入場が、その胴着を脱いだとき出てきたその体に驚いた。 まるでこぶがついているような立派な肩に、肉が敷き詰められたような 発達した背中。この人は本当に柔道出身なのかと思えるほどだった。そのときふと過去の対戦がよみがえり、そういえばレスリングの永田選手との試合がある種変わっていた。
レスリングと柔道の戦いであれば、当 然投げの応酬で、グランドの攻防で決着かと思いきや、実際は立ち技で の殴り合いで、最後も秋山選手のソバットのような腹部への後ろ回し蹴 りであった。そうか、秋山選手はスタイルを柔道家らしい戦い方にこだ わっていないのかと思った。今回もやはりそうだ。通常ならタックルや 突進で距離を詰め、投げからのグラウンドに移行しての関節技か、絞め 技なのだが、一向に距離を詰めない。それどころか、相手が踏み込めば 下がり、一定の距離を保ちながら、ローキック、パンチを浴びせる。ハイキックまで飛び出し、最後はパンチのラッシュで勝ったが、これは本 当に驚きだ。決勝こそ腕ひしぎ逆十字固めで勝ったが、その内容は立ち 技の攻防がほとんどだった。柔道家は立ち技に弱くその防御方法が常に 課題となる。かつてのクリスドールマンしかり、最近の小川選手しかり だ。しかし、吉田選手のように立ち技でも戦えるという引き出しを持つ 選手も増えたが、秋山選手のように、立ち技があれだけ完成している選 手も珍しいと思う。殴って蹴って良し、つかんで投げて良し、極めて良しといった三拍子の揃った選手なんて前田選手以来だから、大いに期待 ができると思う。今回は優勝おめでとうございます。今後の活躍を期待しております。

今日９月２６ 日は私の誕生日。３５年前の嵐のような激しい夜に、産声を上げました。 最近は年を数えるのが面倒くさいので、ここ３年ほど３５歳でしたが、 今日本当に３５になった。少しずつ年をとることを感じ始めた今日この 頃で、白髪が増え、痛めてる首に加え腰も治療に通い、アレルギーとも 戦いながらの日々ですが、不思議と年をとることが楽しくなってきた。 念願の自分の城を持ち、その店を必死に守るのがいっぱいで、まだ余裕 などないですが、自分の進む方向ができたことや、自分を追い込んでも 納得の行く仕事ができていると言うのは、男にとってとてもうれしいこ とだ。一日はとても早いのに、休日はとてもスローに、些細なことにも 喜べ、そして感動ができる。これも年齢のせいだと思う。もとより頑固 な気質で、人と違うことをやりたがる天邪鬼であるが、それでも人との 比較の中で僕もそれに染まって生きてきた。偏差値や成績、収入など終 わりのない比較の戦いに疲れた。だったら、これからは自分との比較で、 自分らしく生きようと思った。人と比較して、負けっぱなしの人生なん だ、それなら自分に負けない人生を歩もうと思った。つらくても、うだ つが上がらなくても、自分に負けて、宗教に走ったり、リストカットを してしまう人生だけは歩くまいと思った。年をとることを恐れず、死に 直面しても後悔することを少なくてすむような日々を送り、静かに微笑 む大人になりたいと思っています。４０はもっと楽しくなるだろう、５ ０はもっと・・・。３５歳、まだまだあおいと思いながらも、つらく楽 しい毎日だ。３５万歳！！

江東区の大島に は母方の実家がある。
先日の連休を利用して行ってみたが、僕の知っている頃とはだいぶ変わってしまった。変わらないのは神社と道の幅ぐらいで、食べたかったラーメン屋はもう姿はなく、あんなに繁盛していた 魚屋は八百屋みたくなっていた。
時の流れとともに、町もまた変化して いくのはどこでも同じことなのだろう。僕にとって、唯一の祖母（父方の両祖父母、母方の祖父はもう他界している）のその家もまた、今なく なろうとしている。さまざまな事情で仕方ないのかもしれないが、まっ たくもってさびしいことだ。僕は直接住んでいたことはないが、小さい 頃は良く遊びにいき、大きくなってからも、半分はラーメン屋目当てで あっても、足を運んだ。それだけに、最後になるかもしれない、その家 を見ておきたかった。家がなくなるのはとてもショックなことだ。僕の友人もその家が壊されるところを目の当たりにして、涙は止まらなかっ たそうだ。僕もまた、他人の家とはいえ、かなりの心的なショックは大 きかった。それが例え追い詰められての結論ではなかったとしても、住 んでいた家がなくなるのは、その思い出がすべて壊されていくように思 うからなのかもしれない。いくらお金を積んでももうその家は買えない。 もう二度と元に戻らない。その覚悟があって、その思い出を金に変える 結論を出したのかな？僕が口出しすることではないのだが、こんな風にちょっと怒り、センチになるのは、僕がまだまだ青いんだろうな。

うちは蕎麦 屋なので、昼の従業員食のほとんどは蕎麦です。しかもほとんどが、そ れぞれ自由に、あるものはテンカスを入れたり梅干のしそや大葉を刻む などして、適当にのっけて勝手に食べています。時に、蕎麦が足りなか ったり、売り切れるとうどんや丼物をやりますが、丼物の場合は勝手に とは行かないので、みんなでカツ丼にしたりかき揚げ丼にしたりもしま すが、実はこのときの工夫で、じゃこめしやとろろ丼は生まれたのです。 一度やってみて結構ううまいと言うところから工夫が始まり、最終的に 予め暖めた辛汁をご飯に直接かけるところまでたどり着いて完成しまし た。蕎麦屋はおなかいっぱいになりにくいという考えを打破し、できれ ば他店になさそうな健康的な丼物はないかしらと言う答えは、ここから でてきました。そばも、いくつかアレンジしている中で、わさびをやめ て七味ではどうかとか、生姜ならどうかとやっみて、そこにもっと鰹節 を入れてみたら、後はなすが欲しいなと思い、揚げなすそばが生まれた のです。（ちなみにちくわは、シシオドシを見てて作りました）まあこ んな感じの従業員食ですが、これには優先順位があります。まずはバイ トの人たち、続いて両親（父親は糖尿病のため、決まった時間までに食 べないと低血糖を起こし危険な状態になるため）、最後に私なので、実 はあんまり蕎麦が食べられないのです。常に売り切って、新鮮なものを 用意するのがうちの持ち味ですから、予想が狂ってあまらせてしまった ときか、チェックのとき以外は食べれません。作っている僕が一番食べ てないのというのはちょいと変ですが、仕方のないことですね。まあ、 変な話、自分である程度予想をして作っているのですから、特別うまい と感じることともないのですのでね。

僕が蕎麦屋に行くのは、もちろん勉強のためだが、もうひとつ僕も蕎麦屋で飲んでみたいと日ごろの鬱憤を晴らすためでもあります。先日練馬の名店176に行ってきました。うちからは大江戸線で一本でいけるので、便利だが、相変わらず遠出嫌いの僕としては、遠いなあと思うところでした。176さんは勉強もでき、ゆっくりもできる素晴らしいお店ですよ。練馬の駅周辺があんなに開けてると思っていなかったが（練馬の方すみません）その駅から10分ほど歩いても外は騒がしい。
しかし、一歩中に入ればそこはとても静かな空間で、外とはまったく別の時間が流れているのだ。すべてに余裕があふれ、充実したスタッフの数や周りに左右されずひたすら蕎麦を打つご主人の姿、そして何よりも凝りに凝った内装は本当に素晴らしい。下衆な考えだが、いったいいくらかかっているのだろうか・・・？だから、生活がかかった切羽詰ったうちのような営業の蕎麦屋とはぜんぜん違うな。もし僕が蕎麦屋を続けるか続けれたら、20年後いや30年後にはそんな営業をしてみたいと思う蕎麦屋さんでしたね。ちょうどご主人の打っている目の前のカウンターの席に通されたため、ちらちら見ることができましたが、資料によると一茶庵系のようなので、どこか高橋さんに似た丁寧な打ち回しをされていました。僕のような貧乏人ではしょっちゅうういけませんが、またゆっくり行きたいお店でしたよ。

やっぱそうなったか といった感じだが、実際の記事は読む気にもなれないが、週刊誌の見出 しに、亀田家と斉藤家の育て方の違いと言うタイトルが載っていた。そ んなことまでどっちでもいいじゃねーかと思うとともに、日本のマスコ ミの下らなさにがっかりするだけだった。これも知る権利を行使する読 者の希望に沿っているのか、それとも時の人はここまで調べられなけれ ばいけないのか知らないが、もっと慈悲の心はないのかといいたい。そ れぞれはまだ未成年のスポーツマンであり、いまどき珍しく、一本木に ひとつのことを貫いた、立派な青年なのだ。そのスポーツとしての結果 や、打ち込む姿をクローズアップするならともかく、なぜ、それ以上の ことまで明るみにされなければいけないのか？そしてそれは賞賛であっ ても、非難であっても、被写体の彼らには相当のストレスがかかること を、酌んであげないのかと思ってしまう。そうして明るみ出て、世間の 目にさらされれば、それは大きな見えない力となって彼らに襲いかかる。 しかも、何の気なしに彼らのうわさをしたり、非難する人間には、まっ たくの責任感も罪悪感もないのだ。一つ一つは小さくても、それが多く の人が行えば、とてつもない大きな力となる。そういう注目を受ける彼 らをむしろマスコミのほうが守ってあげなければいけないのではないか と思う。モラルを持って臨み、取材に規制をかける、彼等のこれからの 未来のために温かく見守ってあげることが、一人の大人としてどうして できないのだろうか。犯罪者をヒステリックに非難するのもどうかと思 うが、彼らは何も悪いことなどしていないのだ。ただ一生懸命に頑張っ たそれだけなのに、この後ものすごいプレッシャーがかかり、それでプ レイすることがいやになったり、つぶれてしまったらいったい誰が責任 を取るのか？日常の退屈を埋めるために、彼らを材料にすることなど決 して許されることではないのだから。

今年は、どちらも勝た せてあげたいという思いとともに夏の甲子園は幕を閉じた。早稲田実業 に初の優勝旗を持っていった訳だが、今年は春に王さんが世界一になっ たのだから、かつて引退の年に木内監督率いる常総学園が優勝したよう に、とてもいいプレゼントになったと思う。その主役はなんといっても 斉藤投手だが、この斉藤君とんでもない怪物であることがわかりました。 ある記事に載っていたのですが、かつての松坂や清原のような力強い怪 物ではなく、進化していく怪物のようだ。そのすごさをここで列挙して いくと、まずその１・・・癖が改善された。斉藤君はセットポジション になったとき、ストレートと変化球を投げる時ではグラブの位置が違っ ていた。その癖は１回戦でも出ていて、そこが攻略の糸口だったが、改 善されどんなピンチでも出なくなった。その2・・クールな姿は、新し く作られた姿で、元はもっと感情的で、打たれたりすると熱くなって、 力でねじ伏せにいき、そこでまた痛打を浴びることがあったという。そ の３・・・立ち上がりが悪く、初回に攻め込まれることが多かった。マ ウンドに立つ前にブルペンでの投げ込み数を増やすことで克服したよう だ。つまり斉藤君は、もとからの負けん気の強さがあったものの、その 才能は急激な成長によって得られたものなんだそうだ。癖を直すってそ んな簡単なことではないし、理屈を実践することは本当に難しい。それ を柔軟に対応し、改善できるところが新しい怪物なのだろう。（とはい えあれだけ投げても苦しい顔一つ見せないところや、最終回でもまだ１ ４０キロの後半を投げれるのも十分怪物だが・・・。）その斉藤君が優 勝を決まったときにあふれんばかりの涙を流した時は、彼も純粋な高校 生なんだと思いましたがな。今はハンカチ王子らしいが、このブームは 続きそうですね。

先日発売になった月刊誌”東京生活”には、正直言って感謝感 激なほど、よく出ていますな。私自身初めての２ページですし、なんせ、 今回はカメラマンさんが上手だったこともあって、よく映ってますよ。 いつもはひきつっているか、ボツになるのにね・・・。今回も見渡せば、 皆すごいお店ばかりで、僕など一緒に載せて頂いて良いものかという感 じです。他店の職人のかたがたは、料理もすごい事ながらいい面構えを していますね。実は、僕はそこに食べに行ってみようかなと思ったり、 また行こうと思う理由のひとつに、作る料理人の顔がいいかどうかをみ ます。美味しい物を作る人、一生懸命に取り組んでいる人、貫こうとす る人の顔は、どこか共通点があるように思うのです。顔立ちではなく、 日々の仕事への取り組みが顔に刻まれたような面構えで、写される料理 以上に、料理の味が表現されているように思います。僕も常々そうあり たいと思う成果、またここに勉強に来よう、できる範囲でここを応援し ようと思うのです。高校野球の球児たちはみんないい顔をしていますな。 懸命にひとつのことに取り組むことに、その男らしい顔に若いもベテラ ンもないのですな。個人的には、早稲田の斉藤投手はいい顔をしてます よ。男は日々の生活の中で、仕事やそれ以外でも取り組んでいくことに 磨かれて顔を作っていくのですね。

今年も 夏の甲子園が始まった。僕も嫌いではないのだが、とにかく親父が好き だ。朝から見入っていて、空いた時間はのべつ見ている。気がつくと居 眠りしているのだが、なぜか詳しいのだ。なんせこのために、朝なんか 普段より早く用事を済ますほどですからな（いつもはモタモタしていて、 母親にどやされているのだが・・・）。この時期はチャンネルは固定だ。 今年の甲子園は、ある解説者の予想によると、３連覇を狙う駒大苫小牧 と、春夏連覇を狙う横浜、総合力で智弁和歌山が３本柱で、後それに続 くのがいくつかあるらしい。（しかし、すでに横浜は負け、このおじさ んの予想もこの時点で半分はいないがな・・。まあそれだけ難しいんだ ろうと思うが。）僕は、本命は長崎代表の清峰だ。続いて駒大苫小牧、 関西（これもなんという負け方をしたのだ。）だが、今見た限り仙台育 英がよさそうだ。はっきりいって、終わるまでなにが起こるかわからな いのが、高校野球の面白さなので、きっと予想は外れると思うが、今年 も面白そうですな。しかし毎年思うことだが、いい加減みんな丸坊主と いうのもどうかと思うな。高校野球は、単なるスポーツというよりも教 育の一環の感があるせいか、武道のように、礼儀正しく、規律にうるさ い。まるで軍の教育ではないかとも思えるが、今の時代そういうのも大 事に思う半面、もう少し、自由な若者らしさもあっていいように思うが な。髪の毛を染めたり、長髪だっていいと思うんだが。球児はサッカー やバスケみたくかっこよくないものな。まあプレーには関係ないけれど、 球児だって高校生なんだから、おしゃれしたり、女の子にもてたいと思 うこともあると思うんだがなあ。ここにも大人の勝手な理屈があるよう にも思うんだけどな。

先日ボクシングで、名城選手が王者になりました。前評判では全チャンピオンはかなり強いらしく、本人も技術やうまさではかなわないと言っていたのです。
（見てみれば、マンガに良く出てくるようなメキシコ系のチャンピオンで、はじめの一歩で言ったら、リカルドマルチネスみたいな人だったなあ。）実際やってみれば、目の上の出血がひどくなったためのレフリーストップによるTKOでしたが、終始名城選手の気持ちが前面に出ていた、まさに根性で王座をもぎ取ったような、素晴らしい試合でした。しかしボクシングというのは不思議なスポーツです。お互いに、肉体の限界まで自分を追い込み、体を作り上げ、使えるのは二つの拳だけで、ひたすら相手を倒すために殴りあう。かなり野蛮にも思えるのだが、しかしなぜか美しい。

K1やプライドのような派手さもなければ、極端なパフォーマンスもない。結構亀田兄弟なんか派手に頑張っているほうだけれども、スポーツ全体から見ればそれほどでもない。でも、一種の苦行のような、その人しか知りえない過酷な過程を経て、たった一人で、シンプルに殴りあう姿はとても男くさくて魅力的なんだな。世界チャンピオンならまだしも、日本チャンピオンになったからって、決して豊かな生活が送れるような収入がないと聞いたことがあるから、金儲けでなく、ただ自分のプライドをかけて戦っているのだと、勝手に思うと考え深げですな。勝っても負けても、試合後なんか、腫れ上がってボコボコの顔になっているのに、、かっこいいんだよな。きっと、達成するまでのストイックな努力が、伝わってくるから、それが男としてはいいんだろうな。