蕎麦酒房　てらさわ店主の私、寺沢仁志が不定期に呟きます。 日ごろ私が思ったり感じた事、体験談、意見交換等を、呟く予定です。 これを読んで、あるいは、お店にて感じたことなど、なんでも結構です。ご意見を頂けたら幸いです。

2003年のつぶやきはコチラ

2004/12/28 長い滑走路 昔、浪人生の頃英語の苦手だったぼくにある先生が英語っていう教科は、滑走路を走る飛行機のようなもので頑張ってもなかなか結果が出ないが、それでもやりつづけると知らぬ間に， 実力がついているもんなんだと。 しかし，途中で腐って止めてしまうとそうはならない。要は続けることが大事で走りつづけなければ飛べない飛行機のようなもんだと。それはこうして経営することにもつながるように思います。 昔は3年やればとか5年やれば何とかといわれたことがあったと思いますが，いまはそうでないようです。しかしそれはきっと昔よりも飛び立つまでの滑走路が長くなったためで，あきらめずにやりつづければいつか飛べる気がするのです。 この一年は少しずつレベルアップがテーマでした。気付かれた方も多いと思いますが油を合羽橋の専門店である宇田川商店さんにアドバイスをもらい、より切れのよい腰の強いものに変えました。器も陶芸家の岩田先生に作っていただいたものに変えました。 細かいことは数多いですが、その変化は悪あがきでなく、必死に前に進む力だと信じています。いろいろありましたが今年も何とか一年が終えられそうです。自分の表現の場として，当店は存在していますが、これもそんな当店を応援し、支持してくださる周りの方々の力をいただいてのことと思っております。今年一年ありがとうございました。

2004/12/21 異常も続けば正常になる。 この冬は， 季節の話題が実に愉快だ(そんなのんきなこと言っている場合ではない のだが)すでに花粉症は始まり，冬眠に入らない熊が横行し，つくしや フキノトウがはえ，ひまわりが咲いたそうな。これが冬の現象なのだか ら，異常であるのだが，今年きたような台風や地震が、もし来年もいく つか起き，それが続くと，今度はこの異常な現象が，正常になるのだ。 北海道の大雪や，沖縄の台風のように，それが当たり前になるかもしれ ない。(なってほしくないけれど。)それは怖いことだけれど，そうなる と，国や地方自治体は当然予防対策をとらなければならなくなるから， ある意味今より多少安全になるのかもしれないね。そんな対策のひとつ に，東京都では神田川の氾濫があるようだ。神田川は，江戸の頃から， 氾濫を繰り返してきた歴史を持つ川で，住民の悩みの種だったそうな。 東京になってからもそんなことがあったようだが，僕の記憶ではそうな のかと思えるほどない。それは，実はちゃんと対策がとられていて，い ざというとき川の水を一時的に預かる地下水路がいくつもあり，さらに， 普段は運動場でも，いざというときは貯水池に変わる設計がされている のだ。それ以外にも，エアコンから出た熱を道路に積もった雪を溶かす のに用いる設備なんかもあるらしい。私たちの生活って結構守られてい るんだね。とはいえ，それを超えるのが，大災害だから，結局は個人の 備えと，日ごろの知識がものを言うのだが・・・。貧乏でも，目立たな くてもいいから，安全に，暮らせる世の中であってほしいもんだな。

2004/12/14 電気のおかげ。 今年は振り返ればこれまでと一転してありとあらゆるものが高くなった一年でした。 野菜や蕎麦、さらに優秀生だった卵まで高くなってしまった。しかしそんな中で安くなっているのが電気料金だ。(東京電力だけかな？)これまでと比べても1月で5000円ぐらい安くなっているような気がする。電気の需要が増えて単価が安くなったのか、効率的になったのかね〜〜。大変ありがたいことだ。 私たちの暮らしを見渡せば、電気はなくてはならないものだ。特に最近では電気中心の住宅が増え，ガスが追いやられているところもあるようだね。しかしニュースを見れば、増えゆくエネルギーに対する供給方法の見直しは必要なようだ。 去年の夏、原子力発電所の度重なる休止で一時停電が頻発するようなことが言われてきたが，今も原子力発電所に頼らざるを得ないこの状況は、同時に副産物である核廃棄物の処理をどのようにしなければならないかという問題になるらしい。ウランやプルトニウムといった，原料を再生処理して使えば資源を有効活用できるのだが、それは再生処理工場を動かすことによってその地域の人々の健康を害し、農作物などの産業を破壊してしまうのだ。 都会の機能を円滑にし、より発展させようと思えばそこには地方の犠牲が伴うのだ。核融合や風力発電といった新しい方法や今あるリスクの少ない方法を選んでいかなければ、いけないにもかかわらず今は仕方ないらしい。 都会のきらびやかなネオンのために白血病で苦しんでいる人がいるかと思うととても重苦しくなってくる。いろいろ問題があって個人では解決できないことが多いけど、地球温暖化といっしょでこれもみんな考えなければいけないね。僕はそう思うのです。

2004/12/7 お馬鹿大国となるのか・・ジャポン 僕は決して利口な勉強の出来る人間ではないのだが、でも常識は持っているつもりです。その常識が，世間一般では大丈夫なのかと思うときがあります。 いつだったか、ＴＶで東大の合格者の発表をしているニュースが流れました。手をあげて喜ぶ者，下を向いている者，その合格者を胴上げしようと大騒ぎしている者とその騒然とした中で，合格者の何人かに，”今の気持ちを誰に伝えたいですか”という質問が向けられました。ほとんどの人が”お母さんです”と言ったのです。 僕はこれには驚きました。まだ未成年の人もいるでしょうが、仮にも日本最高レベルの知能の持ち主に近い人が公の場でしかもＴＶの前で自分の母親をお母さんと言うとは・・・。その恥ずかしさ，幼さに気付いていないのかと思ったのです。 幼い頃からの勉強の毎日で，勉強は確かに出来るでしょう。しかし，社会で生きるために必要な何かが足りないように思いました。それだけでありません，一時話題になったグレートサスケの覆面騒ぎですが、覆面うんぬんよりもあんな格好の人間に投票することが問題ですよ。選挙は人気投票でないのに面白がってどうするのだと思います。何でも面白ければそれでいいのでしょうか？ 笑いは大事ですが肝心なことがずれているように思います。先日も土曜の夜11時に地下の飲み屋街を子供たちが走っていました。どうも，親たちが飲む席連れてきたようですがあんな時間まで子供をおいて遊んでいる親って何なんだろうと思います。このままお馬鹿の国になって落ちていくのでしょうか・・・せめてそうならないように，僕は怒っていたいですね。

2004/12/1 ダチョウが地球を救う？ だいぶ寒くなり今年もあと一月になりました。早いもんですね。(今年はいい出会いを・・と思いながら，あっという間に終わるもんだ。トホホ) 先日、野菜が高値であるので仕入を兼ねて茨城の八郷村に行ってきました。開店当初からのお客様で，脱都会をして農業をはじめられたのですが、やはり大変のようですね。常に自然との戦いで台風のときも大変だったようです。でも卵やみかんはうまかったな〜。 いろいろ連れて行ってくれたのですがひとつ驚いたのはダチョウ園があるのです。僕はてっきり娯楽施設かと思いきや、実は農業的に意味があるのですね。 なんとダチョウは鳥、牛、豚に続く新しい食肉として注目されている食材なんだそうですよ。環境の変化に強く，えさも雑穀でいいし何より成長が早いのだそうです。 味は鳥のささみに近くて、そんなに癖がないとか・・・。 〔この話を店でしたら，意外と食べたことのある人がいるのだ。〕先日も，ＴＶで，ねずみの肉を料理する店をやっていたが，これも料理によっては食べられないことはないらしい。繁殖力が半端でないので，広まれば，重要な蛋白源となるのでしょう。ここで思うのは，人は，常に食糧危機について考えているのだなということです。地球温暖化が進み，これまでとれた作物が取れなくなり，(特にりんごなどの寒いところのものは，どんどん北に追いやられるとか)狂牛病や鳥インフルエンザのことなど，育てるにもさまざまな問題を抱える中で，新しい資源の開拓は必要なのでしょうね。 10年後のスーパーを除いてみれば、ダチョウやねずみのばら肉が売られ、果物では，パパイヤやバナナが山盛りになって，高級贈答用のコーナーにはメロンの隣にりんごがあったりするんだろうな・・・きっと。間違いない！！

2004/11/26 防災訓練に行ってきました。 先日町会のイベントで，墨田区本所にある防災館に行ってきました。 近代的な施設でありとあらゆる訓練や体験が出来ます。火災時の煙のなかを歩くことや，直下型の地震を想定しての地震の体験，実際やりませんでしたが，暴風の体験も出来るようですね。 へとへとになりましたが，何よりも衝撃だったのが，もし東京を震度7以上の地震がおそったらと言う映画でした。3Ｄ映像で，なおかつ地震に合わせて，椅子もバイブするというすごい映画なのですが，想像とはいえ，気持ち悪くなるほどのショックでしたね。 あちこちで吹き上がる火災，倒れる家具，空から降り注ぐガラスや看板，車は立ち往生し， 道をふさぐ，地下鉄は人を押しのけるほどのパニックです。地獄絵図でしたが，実際はもっとすごいことでしょう。準備しても避けられない自然の脅威というものをまざまざと見せ付けられました。今新潟で，地震による恐怖を味わい，今も苦しんでいる人がたくさんいます。改めて大変なことなのだと思いました。 これだけ地球温暖化が進み，台風が強大になり，降水量も増え，環境が変わりつつあります。それは地震への恐怖にもつながっていきます。僕らでは予知することはできませんが，せめて備えることだけでもして，対策を打つことだと思います。

2004/11/20 これもまた修行。 いやぁ、久しぶりに原稿を書きました。というのもまたしてもウィルスにやられてしまい、1月ぶりに復活できたからです(これも鈴木氏のおかげ，感謝感謝)。 便利なだけに，それに慣れるとあたりまえになりがちですね。そのあたりまえがだめになって，初めてその大きさにき気付くのですが蕎麦も今年はそうですね。先日の台風の影響で北海道は壊滅的なダメージを負い、一時供給制限がおこると言われたほどでしたが、何とか大幅な値上げが起きたもののこの1年供給はされそうです。 とはいえ、そば粉の値上げは当然営業に影響し当店も一部輸入粉をブレンドして使用することとなりました。(レギュラーメニューは以前のまま純国産の蕎麦です)輸入粉ははじめて使用するほど毛嫌いしていましたが、実際は色はきれいで香りもまずまずあります。 しかしどうしようもないのは味と含水量ですね。粉を握ると塊になりにくく、加水も国産のより多めにしないと適量にはなりません。その上乾きやすく、切れやすいのでその分速さと力の抜き加減の微妙さが要求されます。とても難しいです。 輸入粉は，国産より安値 であるため仕方がないのですが、出来上がった蕎麦の出来もさることながら，国産の蕎麦は高いだけ打ち手にもやさしかったのですね。これも経験であり、修行で，来年の新蕎麦までの辛抱だと思って取り組んでいますよ。当店を応援してくださるお客様には申し訳ありませんが，そういうわけで，ご理解いただけたら幸いです。

2004/10/18 頑張れ！！俺流ドラゴンズ。 正直言って今年の日本シリ−ズは期待していなかったのだが（きっと地味な試合になると思っていた）、やってみれば、なかなか面白い。 今年はストもあって選手がいつもより必死な感じがあっていいと思う。その中でもすばらしきは落合監督の指揮だ。もともと独特の野球理論があるせいか、はにかみやなせいか、癖のある人間に思われがちだが、今年の采配や選手起用を見てると実に理にかなっていると思う。大型な選手補強をせず、派手な選手がいなくても一軍二軍の枠を取っ払って調子のいい選手をどんどん使うから、チャンスを物にしようと頑張るし、そこに競争がうまれ、さらに団結力がうまれる。一人一人の能力はリーグを代表するような高さでは決してないが、それぞれが与えられた仕事をこなしているため、チームの能力としてはリーグナンバー１となったわけだ。 金の力に物を言わせてスターばかりを集めたり、これまでの名声にこだわるばかり、いつも同じメンバーで戦ううことがいかに指揮官として能力が低いことかが、わからせられた。今危機にあるプロ野球だが、日本シリーズで戦う中日のメンバーは、こんな人いたのかと思うほど、知られていない選手が多いように思うが、ベテランを中心として戦う姿はとても生き生きしているように思う。 勝負はやってみなければわからない、これこそがドキドキするプロ野球なのだ。だからこそ、俺流には頂点に登りつめてほしい。（しかしあんまり奥さんは、おもてに出てくんなよ。俺はあの奥さんこそが、落合の株を下げているとしか思えないんだがな。）

2004/10/14 超一流。 イチローは何かやると思っていたけど、すごいな〜。相変わらず淡々と自分のやるべきことをこなすあの姿は、もう神の領域だね。イチローもすごいが世界で活躍する侍たちは、あらゆる分野にいるようですね。 小さな工場が、いがいと世界有数のウエットスーツの生産工場だったり、サッカーで使うホイッスルを作っていたりね。そんな最高の技術を持ち、そして他に影響を与えられる人こそ、超一流だと思う。僕の中では、まったくの素人から技術と呼べるものを身につけたときが三流、自分の仕事を１００％といわないまでも、満足に安定して発揮できるようになって二流。その自分の仕事を、人に教え、その人を二流にまで育てて一流だと思っています。では超一流とは？実際に会っていないのに人に影響を与え、それは感動だけでなく行動を起こすきっかけとなったり、真似られるようになることで超一流だと思うんだな。 猪木にあこがれてプロレスに入門したり、手塚治虫の影響を受けた作品を今書いていたりなどね。まだ三流の僕としてはどうすればそこまで行くのか見当もつかないから、ただ日々精進するだけなんだけど、分野が違っても、イチローが活躍することで、僕も勇気づけられるのは超一流の証なんだね。イチローありがとう！！そしておめでとう！！

2004/10/3　 オ〜イ、オ〜イ北海道。 今日、日ハムが負けてしまった。僕の予定では 、日ハムがきたことにより盛り上がる北海道が、夏の甲子園に続き、日本シリーズも制 し、なおかつコスモバルクが菊花賞を制して、この３つの冠を持って今年１年は 北海道の年だったと振り返る予定だったが・・・そうはいかなかったようだ。 北海道といえば、うちの蕎麦粉の江丹別もそうだが、今年は台風にやられて大変なようだ。先日の台風１８号の影響で、江丹別より北に４０キロほどにある幌加内が大打撃を受け、日本最大の生産地である当地は８５％以上がだめと報道されていたが、 江丹別もかなりのようだ。実際、蕎麦粉の値段は上がるようだし、場合によっては出荷調整もあるようだ。（う〜〜ん受難だ。本当に今年は俺にとって厄年だよな。） 状 況を みてみないとわからないが、対応が必要かな？（値上げしたり、量を減らすといった ことはしない予定ですよ）うちも大変だが、ご当地はもっと大変だろう。それでも頑張って、持ち上がってくるのが北海道だと思う。ばんばのごとくその馬力と味噌ラーメンを作った豊かな発想で切り抜けてほしいです。♪〜果てしない大空と 、広 い大地とその中で、いつの日か幸せを自分の腕でつかむよう〜だね。

2004/9/27　 楽な道を選ぶドアはいつもそこにある。 私もこの26日で３３になりました。誕生日はうれしいような、悲しいような・・・。 人は年をとれば年をとるほど、いろんな問題にぶつかるようで、組織にいれば、スキルアップやより重要なポストにつくことで、独身から家族を持てば自分だけの問題でなくなるので、責任は重くなる事でしょう。それゆえに、ストレスがあったり、悩むことも多いと思います。 こんなことを言っては何ですが、私ももう全部投げ捨ててしまいたいと思うこともあるんですよ。でも、前向きに生きるというのは、そんな問題から逃げ出さず戦うことなのでしょう。私の周りにもそんな戦っている人がたくさんいます。余命わずかと宣告されても、病気と戦いつづける人、交通事故の後遺症で足の麻痺を抱えながらも働きつづける人。楽な道を選択するドアはいつもそこにあります。払うことから逃げて、破産する道、倒産する道、生きることから逃げて、死を選ぶ道。そっちを選ばないのは、苦しく、つらいことも多いことと思います。でも、そんな生き方からたくさんの事を教えられます。このご時世だから、いいことばかりでないと思います。だからこそ、強く生きること、小さな幸せを大切にすることが大切なのかもしれません。 僕もまた新しいスタートを切るにあたって、そんな前向きに生き方をしたいと思う次第です。

2004/9/20　 神の帰る国出雲。 この週末は、出雲の友人のところに遊びに行ってきました。７年ぶりの飛行機に乗ってきましたよ。（怖かった。） 久しぶりにゆっくりできたし、魚はうまいし（のどくろがうまいな）、蕎麦もうまかった（わりご蕎麦だね）。久々の友人との出会いの酒はうまい酒で、おかげで翌日は修羅場だった。（俺は相変わらずだな） そんな出雲ははじめていったのだが、地方でありながら田舎くさくなくといって都会的ではないのだが、どこか神秘的なところだった。出雲大社の荘厳なつくりといい、あの太いしめ縄といい、山に囲まれているところといい、浅草からきた人間からすれば、２時間程度の移動でこんなにも違うものかと思うほどだった。しかも出雲大社にいたっては、その周りを樹齢何年という木々に囲まれているのだが、不思議なことに、大社の前では、観光客のざわつきがあっても、裏に回ると見事に静まり返るのだ。なぜなのかしら？話によれば、通常ぼくらの方では、10月は神無月（神のいない月）と呼ばれるが、出雲は、神有月になるのだそうだよ。 つまりあちらこちらの神様が出雲に集まってくるのだね。それゆえかも知れんな。それだけに、神の奇跡は起こるものだ。友人が取ってくれたホテルがなんと休館日・・。な？なぜ？あんなに早く予約していたのにと、よほど俺の日ごろのおこないが悪いのかと思ったがホテルが非を認め、違うホテルになったがなんとタダ！！う〜〜ん神の帰る国出雲ならではのミラクルなのだ。神様いい贈り物をありがとう。

2004/9/13　 座禅に行ってきました。 この週末は、常連のお客様に連れて行ってもらって、座禅に行ってきました。 上野の区役所前のお寺で、 上野とは思えないほど静かなところです。なにぶんにも初めてなもので不安たっ ぷりでしたが、和尚様より作法を教わりやってみるとなかなか面白いのです。初心者なのできちんと足は組めませんが、楽な方法を教えてもらい、背筋を伸ばし、目 は半眼で、鼻から息を吸っては吐くのですが、このときに吸うのに対し吐くのは４倍になるように吐くのがよいのだそうです。 最初は落ち着かず、しまいには眠るといったひどいもんだったですが、何とかうまく軌道に乗ると何も動いていないのに体が暑くなり、体全体がひとつの種の中にはいっているような感じでした。前に会社の研修で完全なる動の中に完全なる静が生じるといっていたが、これもそ のことなのだろうか？ なにぶんにも初めてなので、教えてくれた禅語の意味や座禅から学べるものがよくわかってはいませんが、心が作り変えられるような気がしましたよ。僕もたぶんに漏れず、現代人のストレスというものをたくさん抱えていますけれども、壊れた心や疲れた心を作り直す方法は、必ずしもカラオケや運動のような動の中にあるばかりではないようですね。 またいってきます。

2004/9/7　 日本人は魚が好き。 夏が終わり、秋がくればそこは体脂肪が気になる食欲の秋なわけで、そして秋刀魚の季節でございます。最近私も３０を過ぎてから肉より魚派で、もともと焼き肉屋にはほとんど行かないのですが、外での食事といえば、魚が食べたくなる今日この頃です。 日本人は魚が好きですね。その呼び方を見ても、肉は肉の上に鳥とか豚とかをつけて豚肉と呼ぶといった記号的ですが、魚は出世魚に見られるようにボラは、2〜４センチのものをハク、10センチぐらいまでをオボコ、30センチまでをイナ、30センチを越すとボラになるそうです。さらにこれ以上大きくならないといえる80センチぐらいの大物をトドといい、このトドがさらに年を取ると、海坊主に化すそうだ。うぶな女の子をオボコ娘、イナの背のようにすっきりと粋な若い衆をイナセなにいさん、行き着くとこまで言ったという意味でトドのつまりといい、食生活だけでなく、庶民の言葉としても生き続けているんだね。 そんな日本人の生活に欠かすことのできない魚が、その関係が少し変わっているようだ。獲や養殖で昔のものが入りにくくなったり、味が変わるのは仕方ないとしても、最近では骨のない魚が横行しているらしい。加工の段階ですべて骨を抜いてしまうのだが、便利だとしてもそれは魚を食べるというより、えさのような気がしてならないね。その魚が、家庭や、給食に出されて、子供たちがこれがあたりまえだと思うのが怖いよ。店も買い物も通信も、便利さを追求しているが、食事はどうかな？食事は、食べればいいってもんじゃないと思うんだけどね。

2004/8/31　 夏の思い出。 今日で、子供たちの夏休みが終わりいよいよ秋がくるという感じですね。僕も子供の頃を振り返れば、夏は楽しいことばかりでした。 先日隣の町会で子供会の縁日があり、青年部の幹部連中とは同期生でもあり、あの雨降りの天候だったため、ちょっくら手伝ってきました。こんなに子供がいるのかと思うほどの人数と、あんな寒い天候だったにもかかわらず子供たちは元気で、今も昔も子供はこんなイベントが好きなんだなと思いました。僕らもそうだったけど、土地柄、両親共働きや、うちで商売をしている人が多いため、夏休みでもかまってもらえないことが多く、朝のラジオ体操や水泳教室、盆踊りは楽しみだったな〜。特別もらったこずかいで、今年は何を食べようかと、焼きそばや、フランクフルトの前を行ったり来たりしたもんです。 今思えばそれを運営し、準備から片付けをする大人たちは大変だったと思いますが、子供たちの喜ぶ顔がきっとうれしかったんだろうね。そんなイベントも、最近はずいぶん減りました。協力する人が集まらないことや子育ての価値観の違い、また楽しい音とうるさい音は違うと思うんだけど、騒音だと文句を言う人がいるようだね。今は今の遊ばせ方があるのかもしれないが、あの縁日の子供たちの顔は今も昔と変わっていないように思うと、子供たちの思い出は、大人たちが作ってあげれるものもあるんだと思うよ。ちょっとした文化だから消えないでほしいもんだね。

2004/8/22　 イメージトレーニング 最近は寝不足です。今回のオリンピックは、いつも何かしらのメダルが取れているような興奮の毎日ですね。さまざまなプレッシャーや期待を力に変えて、臆することも力むこともなく普段どうりに、いやそれ以上に力を発揮し結果を残していく選手たちがたくさんいることに日本のレベルアップを感じます。 かつて大舞台で活躍した名選手の一人に長島監督がいます。ほとんどの人がプレッシャーでつぶれていく中で、きちんと結果を残せた監督の秘訣は、前の日にその日活躍するイメージをより明確に作っておくことだそうです。 今の選手たちもそうだと思うのですが、このイメージトレーニングは、普段の練習でも使え、そして僕も毎日の営業でやっているのですよ。ぼくは、元来運動神経が鈍く、臨機応変さが低いアドリブのきかないタイプなので仕事に入る前に調理の順番や火をつける揚げる等のタイミングをシュミレーションして作っておきます。ですので、最初の頃や今でもたまに、そのイメージ以外のものは、一度立ち止まって考えてから調理に入るようにしています。そのイメージのパターンの積み重ねがいくつかあるので、後はそれに従って作っていけばスムーズに行くというわけですね。 そのイメージと結果のギャップを埋めるのが技術です。この技術は、鍛錬によってのみ磨かれるので、練習するわけですね。オリンピックもまだ半分あります。成功のイメージと世界に負けない大いなる志を持って、すばらしい結果をもたらしてくれることを期待して応援しています。あ〜あ・・また睡眠不足だ。

2004/8/17　 恨む気持ちからは何も生まれない。 先日の８月１５日は、終戦記念日です。 僕は、この日が来る度に日本人に強さを感じるのです。 様々な人が命を落とした戦争は悲惨なもので、空襲や原爆による爪跡は今もなお,、あちらこちらに残っていることでしょう。家族や愛する人を失った人は数知れず、その悲しみは深いものでしょう。しかし、その戦争を追悼するときに敵国に対する恨みつらみをあまり聞かないように思います。 例えば、先日のアジアカップにて中国が日本の選手団にしたようなことは無いように思うのです。そこが日本人の強さだと思います。悲しみや怒りはさぞかしあったでしょうが、恨む気持ちからは何も生まれない。その気持ちをぐっとこらえて二度とこんな戦争が起きないように平和を願うことをしてきた、そして同じ世界と戦うなら、スポーツで技術力で商売でと日本の特技を伸ばすことを選択して頑張ってきたおじいちゃんやおばあちゃんたちに感謝します。 日本人はお人好しかもしれませんが、平和を愛し周りとともに調和しながら生きてきた民族です。家族を失った人に戦争だから仕方ないというのは酷な事かもしれません。でもそれを怒りに変えてぶつけても何も生まれないということ、本当にみんなが望むことは何かということを戦争している国はもちろんのこと、いまだこだわっている国にもわかってもらいたいものですね。

2004/8/9　 便利であること。 久々の登場となってしまいました。実は当店のPCが壊れてしまい、すべてデーターもパアとなった不幸が降り注ぎ、友人の助けでようやく使えるようになったのですよ。 パソコンは便利ですがそれに頼っていたため、ダメになるときついですね。世の中そんなものが多いようで、僕は持っていませんが携帯電話も相変わらずで、周りからは非難の声は 多数。車もそんな感じだろうね。 文字どうりコンビニもそうだろう。便利な店というように２４時間あいていて、支払いから酒、つまみまで何でもそろっている上に最近では、金まで下ろせるときたもんだ。そりゃあ日本中でコンビニだらけになるわけだよね。 でも便利さは、時に生活の楽しみを奪うようだ。あまりコンビニが普及していない国のひとつであるイタリアでは、そんな便利さよりも、生活の知恵や工夫を楽しむようだ。またイタリアだけでなく、他のヨーロッパの国々では、稼ぎを多くするよりもその稼ぎの中でいかに自分が楽しむかをするようだね。イタリアでは働くことは罪悪だなんていう人もいるんだからすごい国だよ。 確かに便利さは、わずらわしさを取り除く代わりに快楽などもとってしまうかもしれない。暑い中、クーラーのない車で海に行けば汗だくだくになるだろうが、それだけに海に入ったときの気持ちよさやビールのうまさ、塩分不足のラーメンのうまさはひときわだね。 仕事もそうかもしれないね。便利に頼ればそれだけだが、あえて手間ひまをかければそこにはそれなりの成果があるもんだ。と思いつつ、今日も朝から暑い日々に耐えるのでした。

2004/7/19　 いくらなんでも暑すぎるぞ今年。 この夏はなんなんだ！！いくらなんでも暑すぎるぞ。 こうして、原稿を打っているだけでも汗だらだらです。何をしても汗をかきまくるため、いかに冷たいもので体を冷やすかですが、蕎麦はこんな時役に立つのです。 蕎麦は、夏の食べ物というイメージが強いですが、それは暑くて食欲のない時でもさっぱりと食べれるということだけではなく、蕎麦は体内の熱を取ってくれるのです。これを利用したのがそば殻の枕で、頭の熱を取ってくれるので夏でも涼しく寝れるのです。 だから、味的にも蕎麦はせいろなどの冷たくして食べるのが美味いとされていますが、効果からいっても、暑いので食べればその効果同士が喧嘩するわけですね。 蕎麦は夏の食べ物ですが、この時期は蕎麦はあまりいい状態ではありません。この時期は端境期といわれ、収穫が９月のため、品質が落ちてきます。当店の蕎麦の実も収穫されたものを、すぐにアルミパックに詰めて真空状態にし、冷蔵保存されたものを使っておりますが、それでもこの時期は難しいです。特にこの暑さでそば粉の状態がこれまでに経験のない状態になってしまうため、挽いてから使うまでの時間を短縮し、加水や練り込みを多めにしたり、打つ時間を早めに終わらせるようにしています。一時スランプに陥りましたが、何とかコツがわかってきましたよ。暑さにはなれるしかないようですね。 健康の事も心配ですが、ここ３０年でキリマンジャロの氷河が半減したとのこと。地球温暖化の影響が、地球規模の大きな問題となって、現れてくることを考えるとぞっとしますね。こんな事で、寒くはなりたくないものですが・・・。

2004/7/12　 ギリシャの愉快な神々たち。 ユーロで、ギリシャが優勝しました。いや〜〜サッカーはあまり詳しくないのだが、これはすごいと思っています。はっきりいって予選リーグを抜けると思っていなかったし、ましてや決勝 トーナメントで勝ち抜くとは・・・今年はオリンピックもやることだし、ギリシャの１年ですな。 ギリシャといえば、神々の眠る古代遺跡があり、神秘的なイメージがあります。小学校の夏休みの宿題で読書感想文にギリシャ神話を選んで読みましたが、今思えば何でこんなものを選んだのかと思えるほど、お馬鹿の僕では理解できない内容ばかりでした。その中でも、ペガサスやミノタウロスといったキャラクターが出てきたり、ペルセウスやヘラクレスなどの英雄の話はとても面白かった。でも今思うと本当に面白いのは、神様達が実に俗っぽい一面を持っていることなのだ。 ゼウスは浮気っぽく下界におりてきては手をつけたりし、奥さんはそのためやきもぎして、浮気相手の女性たちにひどい事をしたり、メデューサ姉妹のあまりの美しさに嫉妬した女神が、頭が蛇でみるものすべてを石に変えるゴーゴンにかえてしまったが、怪物の怖いものみたさで、かえって男たちが集まってしまったり。 残酷なところで、岩山にくくりつかられた女性が夕刻になると大きな鷲におそわれ肝臓を食べられてしまう。しかし次の朝にはもとどうりになり、再び同じことを繰り返すといった拷問以上の事があったりする。 すべてがそうではないのだが、神や仏は崇高で立派な存在とする考えからは想像つかない俗っぽさなのだ。その神もギリシャの人々の想像から生まれたのだから、ギリシャの人って、結構ユニークだなと思うんだね。 そうやってみると、今度のオリンピックも意外ととんでもない演出があるのではと期待しているのだが・・。オリンピックも、もうすぐ開催です。今日も暑い中頑張って、オリンピックを楽しく見れるようにしていきましょう。

2004/7/5　 いよいよ参議院選挙だ。 今週はいよいよ参議院選挙です。 どうなる事やらといった感じですが、きっとまた若者の皆さんは行かないのかな〜。今の世の中無駄なものばかり。こんなところ誰がいくんだというところに公共の宿や施設を作ったり、便利でない橋や道路を建設したり、もう計画は進んでいるからと事業を中断しなかったりと税金の無駄遣いは多い。その上、収入が足りないからといって、増税したり消費税率を上げるなどおかしな事が多すぎるのだ！！ 大体家庭でもそうだが、収入が減ったら支出を減らすのが筋なのにそれをしないで”金が無いからもっとください”なんてどういうことよ、と思う。まず議員もあんなにいらないし、税務署などの公務員も減らすべきだよ。いついってもひまそうな人がいるとこの人たちのために俺は苦労しているのかと思うと本当に腹が立つ。今の半分で十分だと思う。 それと天下りもやめて欲しい。あっちこっちで退職金をもらうなんてこれもおかしいのだ。こんなおかしなことをやっている政治って、なんか沈みゆく日本に延命装置をつけて自分たちの生きている間だけは何とかしようと思ってやっているようにしか思えないときがあるんだよね。 つまり、僕も含めてそれより若い人たちには、これまでのつけがどんと乗っかって、つらい未来がまっているのだ。その危機感に唯一反抗できるのは、選挙の１票なのにどうせ変わらないからといって拒否しているとまたしてもやりたいようにやられるよ。 だから、選挙に行って下さい。せめて自分たちの将来を心配し、実行してくれそうな人に１票を投じてください。このままでは、僕らの世代の子供たちはかわいそうだ。とほほ。

2004/6/28　 融合する文化。 暑い日が続き、辛いものやビールで食欲を増している今日この頃ですが、その辛いものの代表であるカレーもはじめて日本で紹介されたのは明治５年の事で、その後洋食屋が次々と開かれて、カレーがメニューに加えられてきたそうです。 さらに日本軍が軍の食事にカレーを加えた事が全国的に広がるきっかけとなったようで、いまやカレーを知らない人はいないし、ほとんどの人が月に１回は食べるであろうこのカレーは、完全に日本の食事のメニューになっています。 私は日本人のここがすごいと思うのだ！！ カレーのように異国から来たものをまったく違和感なく自分たちのものとして受け入れる事、またカツカレーやカレーパンのように西洋のカツレツと天ぷらの技法をあわせて作ったとんかつと合わせたり、これまた異国から入ったパンの中にカレーを入れ、結果的には日本のオリ ジナルに変えてしまった。 アンパンなんて饅頭から発想したのか、その自由な発想でまたしても自分たちの文化と異国の文化を融合させた、ヒット商品を作ってしまった。ここがすごい。こんなすごいのには、きっと日本人が多神教の国であることが関係しているように思う。 日本は、台所やあちらこちらにいろんな神様がいる。それどころか、自分の信じている神を否定することなく、キリストの教えを聞きイベントにも参加するし、旅行に行けばその土地の神様に何の違和感も無く手を合わせることもするもんだ。 かつてカエサル率いるローマも多神教の国だったらしい。制圧した国に対し一神教でないため自分達の神を押し付けることなく、むしろその土地の神も受け入れ、それどころか自分たちの神との親戚の神などを新しく作り、お互いに信仰したというのだ。そのため、そういう事での反発は少なかったことだそうだ。 日本は平和を愛し、どこの国ともうまくやって商売上手な国だ。どこかお人よしなとこがあるけど、そんな日本だから主張の強い他の国々の中にあって、いい緩衝材であって欲しいと思う。今日も、カレーを食べながら日本人に生まれてよかったと思うのです。

2004/6/21 インドにカレー粉はない? 僕も文献を読んでいて驚いたのですが、インドにカレー粉はないそうです。 前に、ライスカレーというドラマに出演した陣内さんが、俺はインド人じゃねーといったほどインド人はカレーばかり食べていると僕も思っていた。しかし、カレー粉を作ったのはイギリス人で、昔イギリスがインドを植民地化していた時にイギリス人が自分たちの好みにあわせて作ったスパイスミックス(ターメリック、しょうが、胡椒)が始まりで、イギリスのクロスアンドブラックウェル社が商品化したとのことなのです。 ではインドはではなぜカレー粉がないのか? それは、インド料理ではスパイスをそのままで使ったり、場合によってはガラムマサラのようなスパイスミックスを使うがそれは補助的なもののようだ。 つまり僕らから見るとカレーに見える料理はインドでは当たり前の味付けで、日本人が醤油を多く使ったり、フランス人がバターをよく使うようにスパイスは料理に欠かせないものなのだそうな。その複雑なスパイスの組み合わせができないイギリス人がいつでもインドの料理が実現できるように生まれたスパイスミックスこそカレー粉で、いつもカレーを食べているように思えたインド人の食事は、実はそうでないのだ。 だから、カレーと一言ではいえない、それぞれの食材にあわせた複雑なスパイスの構築 で、作られた料理なんだそうだよ。 なるほどだ。そう思って食べるとカレーは決して単純な庶民の食べ物でない気がしてきた。と思いながら、今日も暑かったので湯島のデリーのカシミールを汗かきながら食べるのでした。

2004/6/14 復活させる夢屋のカレー。 僕は大のカレー好きで、１週間に２〜４回はカレーを食べます。 しかし、行くところは決まっていて湯島のデリーか、浅草の夢屋さんです。 どちらもスパイスのきいた本格派のカレーで、とても辛いですが、某チェーン店のカレーと違い、いつまでも後にひく体に悪そうな辛さとは違います。前に、銀座の映画館そばで本格カレーショップという店に入ったが、そこは最低で、辛さが残って、映画見ている間中匂っていた。あれはひどい。 夢屋さんはチキンも美味いし、値段も手ごろでとってもいいお店。僕は相変わらず無謀な酒の飲み方をする人間で、土曜も最後のお客さんであった友人とその後飲みに行き、飲みすぎた昨日は二日酔いでした。辛いものなら食べれると思い、夢屋さんに行ってカレーを食べたところ、途端に元気になりました。 カレーに含まれるスパイスは、前に薬食同源でやった中国での漢方薬にあたり、カレーの主成分であるターメリックであるウコンは肝臓によいとされているし、きっと二日酔いに効く漢方の薬に含まれる成分も多く使われているのでしょう。 また、夢屋さんのカレーの極辛は、脳みそから汗をかくほど辛いため一時的に代謝機能が上がるのでしょうね。おかげで、またビールを３杯も飲んだため、結局陶芸教室についた時には、もうご機嫌だった。まったく俺ってやつは・・・。 二日酔いに味噌汁とかいろいろいわれますが、スパイスの効いた本格カレーは本当にいいですよ。暑くなってきて、カレーの季節になりましたので、来週はインドにはカレーはない?！って話で行きましょう。

2004/6/7 うちがたぬきをやらぬわけ。 うちもそうですが、最近では蕎麦屋も昔からのスタイルでなく、居酒屋風であったり蕎麦しかやらなかったり、内装や器にこだわった店も多いように思います。 昔からの定番メニューのひとつに「たぬきときつね」がありますが、うちは初めからそれをやりませんでした。(一時ランチでたまにきつねをしたことはありました。) その理由は、まず僕がたぬき顔で当店のイメージに狸をたくさん置いていること、店の周辺は蕎麦屋が多いため、他店との差別化をはかる為、どうも気に食わない事があってのことです。これも大阪での体験ですが、大阪では「たぬきときつね」と言うと全く違うものがでてきます。こちらでいう揚げ玉の入ったたぬきは”ハイカラ”と呼ばれ、これを食べるのに僕も苦労しました。しかし、向こうでは、立ち食いは蕎麦よりうどんが多いのですが、立ち食いうどん屋に入っても、このハイカラうどんというメニューはほとんどないのです。 それもそのはず、大阪では揚げ玉もねぎも場合によってはワカメなんかも入れ物に入って置いてあり、好きなだけ自分で入れられるのです。かけうどんさえ頼めば、後は自分でたぬきを作れるのですよ。だから東京に帰ってきて、たがか揚げ玉がのったくらいで値段が１００円の１５０円もあがるなんて変だなと思ったのです。 大阪は商売において、無駄な事は省き合理的でお金に関してはシビアなところです。でも、お金を頂くべきところとそうでないところの線引きはきちんとひかれているように思います。たぬき蕎麦だけでなく、御飯の上に揚げ玉とねぎをのせ、天つゆをかけただけのたぬき丼を販売していたり、ねぎやつゆをお代わりでもらうと割増になったりと、何を売ってお金をいただくのかという考え方はそれぞれですが、物を売れば商売かというとちょっと違うような気もするのですね。 たぬきは好きですが、うちではやりません。でももし揚げ玉が欲しい時は言って下さい。せいろもちょっと揚げ玉を入れるとうまいですよね。

2004/5/31 笑いから学ぶ事の2 桂三枝は若かりし頃、やはり自分も流行るギャグを持ちたいと思い、これまでに流行っった ギャグを研究していったようです。 そこである時気付いたのが、ある共通性でアジャパーにしろガチョ〜ンにしろ、その言葉は驚いた時に出る言葉だと。人も猿と一緒で、驚いた後に反応するように笑いが出るのだとわかり、うまれたのが、「オヨヨ」だったそうですよ。 人の感情は、快楽などは、ドーパミンなどの脳内物質が関与しているように、怒りも笑いも何らかの物質を出しているように思います。笑う門には福来る、笑いの健康法など笑いは体に何らかの良い影響を与えるとともに、精神的にも肉体的にも元に戻し、リスタートさせる機能があるように思います。 大阪は、商売の町。僕も住んでみてわかった事だが、大阪人はそのほとんどが商売なれしています。物を売る場合に東京人では、興味がなければまず相手を聞いてもらえるよう、土俵にのせる仕事が必要だが、大阪では誰もがもう土俵にのっている感があり、それだけ商売が浸透している町だと感じさせます。 商売は、別名”あきない”というだけあって、本当に飽きがこないほどいろんな事が起きる。いい事も多いが、悪い事もつらい事も多い。それだけに自分の気持ちを常に新しく作り変えて、望む必要があるのでしょう。その商売の町大阪は、同時に笑いの町大阪だ。笑いは商売に活気をつけるのとともに、働く人々の苦しみを洗い流し、いつもの元気な自分に作り変えてい くのだろう。自分も商売をはじめて教えられた、笑う門にこそ福がいて、その福とはいつものように元気に仕事ができることなのだと。

2004/5/25 笑いから学ぶ事の１ 最近テレビを見ると、若い芸人が出ている番組が多いような気がするな〜。 といっても僕が見る時間は、ニュースか深夜番組だからかもしれんが・・・。 最近の若い芸人さんたちは、とても面白いと思う。エンタの神様を見ていると、従来の笑いの形式をとって、ねたが斬新というだけでなく、形式自体真新しかったりすると思う。 しかし笑いって難しいね。かつて僕も、大阪に住んでいた事があったけど、笑いの事でずいぶんいじめられた・・いやいや鍛えられた事か。その時大阪の友達がよく言っていたのだが、笑いが難しいのは、本能的にもっている感情行動でないためらしいのだ。怒りやしょぼくれるのは動物でも見たりするけど、確かに笑うのはない。それだけに笑わす事はどうしたらいいかという答えが、はっきりとしているわけでないらしいんだな。 しかしこの笑いの本質を研究し、どうしたら、ヒットするギャグが生まれるかを考えた芸人がいたそうな。その人こそ偉大な芸人”桂三枝”なんだそうだね。笑いはないものの、動物の世界でもこれと似たような行動を猿はとるらしいのだ。口をわっと開き顔をほころばせる行為らしいのだが、それがどういう時に起こるかというとびっくりした後にするようなのだ。危険が近づいたり、驚いて警戒態勢をとった後、それがすぎて安心するとこの行動に出るようなのだが、その時緊張のため高まった心拍数が通常の落ち着いた状態に戻るのだそうな。 このことと、かつてヒットしたギャグに関連性があることに桂三枝は気づいたのだ。

2004/5/18　祭りの季節がやってきた！！ 昨日は三社祭でした。 当店のある寿１丁目は、南のぎりぎりのところで三社祭の範囲なのです。ただ分岐点近くのため、次は蔵前、鳥越としばらく続くんです。 子供の頃は、この時期は稼ぎ時でハッピを着て知り合いを頼ってあちらこちらに出没し、もらえるものは何でももらってました。今では物が豊富だからそんな事はないでしょうが、あの頃はお菓子などしょっちゅう買えないほどの小遣いだったから、この時期の蓄えは貴重でしたねぇ。 そんなわけで地元育ちの私としては楽しみこの上ないイベントですが、この｢祭りを楽しむ｣という感覚は、なんと子供の頃に作られるのだそうな。 感性が豊かな子供の頃に祭りとは楽しいと思える体験があると、その感覚は消えず、大人 になってなぜ楽しいの？とはならないのだそうな。 もちろん、子供の頃からそういう体験がある地元民は当たり前のように祭りを捉えますが、友達の奥さんによっては祭りの楽しさを理解できない人も多いようです。 何で、あんなに騒げるの？ 何であんな重いものを痛い思いをしてまで担ぐの？ 何でそんな前から準備するの？と。 確かに大人になって理性で捉えると理解はできないかもしれないね。 私も三社祭だけでなく、清水にいた頃は夏にかっぽれだったけど、見ていて血が騒ぎ、勝手に中に入ってわけもわからず踊ってました。体が勝手に動くんです。その理由はわからないんだけど・・・。 祭りは楽しいものだから、できれば参加して楽しんで欲しいものです。昨日は友達の３歳になるお嬢ちゃんが来ていたけど、神輿を怖がらず、懸命に手を叩いてた。楽しみだぞ。 みんな楽しんでやっているものだから、参加すれば必ず楽しいものなのだ。 ただ、次の日は体が痛いけどね・・・。トホホ。

2004/5/10　南めぐりんに乗ってみました。 知っている人も多いと思いますが、台東区には循環バスであるめぐりんが走っています。 これまでは、浅草のニ天門のあたりから吉原や三ノ輪といった台東区の北側を回っていたのですが、今度この北めぐりんと別に南めぐりんが、４月２４日より始まりました。当店のそばから浅草を北上し、途中合羽橋を抜けて生涯学習センターのところで北めぐりんと合流し、入谷を回り上野に抜け、柳北から浅草橋を回り返ってくるといった感じです。 なんせ大人が１００円という低価格なのと、１５分に１回ということなので結構乗ってますよ。 これまで自転車でないと不便だった病院に時間さえ気にしなければ行けるのはありがたいですね。ただ、同じ方向にしか回らないので場合によっては遠回りになりますが、１週４０分ということもあってはじめから１週乗るつもりで乗る人も多いようです。 行政とは利益追求でなく、みんなから預かった税金をその住民が豊かになるように行われるべきだと思っています。利用する人がいるのだろう？と思われるセンターを作ったり、合併した学校をそのままにしておくのではなく、区民のために期限つきの区営アパートにし、若い人たちを呼び寄せたり、駐車場にして違法駐車を減らすなどやってほしいことはたくさんありますが、今回のこのめぐりんは、とっても利用価値のあるありがたい代物だと思います。 台東区さん、ありがとう。

2004/4/27　国の色。 僕はあまりレースには詳しくないのだが聞くところによると、昔ヨーロッパではレーシングカーのカラーはその国の色を示していたそうな。 ブリティッシュグリーンにフレンチブルー、ジャーマンブラックにイタリアンレッドといわれてみれば、フェラリーは赤がいいと思うし、ミニも緑は深みがあるな〜。 さて日本は何色かしらと思えば、サッカーの影響でか青かという感じですね。ちなみに、韓国は絶対赤だな。日本はあまり色を出さない国で無色かもしれないね。 そのうち融合する文化ということで、個性がない国なのかなと思っていましたが、そうではなく主張の少ない国なのかもしれないと思うんです。それゆえに、周りとの兼ね合いを大事にし、個人のわがままをできるだけ避ける国なのではないかと。 今は、あちらこちらで、イラクでの人質事件の事を政治家が批判しているが、ちょっと言いすぎだと思うのだが、日本では仕方ないのかもしれない。 この事件に対し、アメリカのパウエル長官は、｢勇気ある行動だ｣と言い、日本人は彼らのことを誇りに思うべきだといっていた。この差は、民衆が先にあって国はその民を守るためにある国と先にお上があってその下に民がある国の違いだと筑紫さんも言っていた。 どれが正しく、どれが国際的なのかわからないけど、もし僕が子供に教育をするなら人の迷惑をかけてまで個人を主張するなというだろう。ついつい欧米の方が正しいと思いがちだが、日本は、日本の色で裁くべきだと思う。 僕なら彼らにこう言う”どうぞ反省してください”と・・。

2004/4/20　それぞれの俺流。 実は私は昔からの広島ファンなんですが、今は野球が楽しい。これで今年はまた５位でもいい。何もいう事がないね。 でも今年は、野球では、ボビーのロッテと、メッツの松井と俺流だな。あの落合の他人の評価よりもセオリーよりも俺流という考えは、とってもいいと思う。きっと結果がでても出なくてもいろいろ言われると思うのだが・・・。 よくお客様にお宅の蕎麦は何系ですか？と聞かれることがあります。 藪系、砂場系、更科系、最近では翁系などありますが、うちは創源流という流派でどの系でもないのです。 お客様によるとうちの蕎麦は信州のに似てるとか江戸蕎麦系らしいのですが、打っている本人はそのことを意識して打っているわけではないんです。僕が目指しているのは、お世話になった四谷の店長の蕎麦で、細くて喉ごしが良く、コシがあるのが僕の蕎麦です。 粋なお客様が粋に食べてもらえたらいいなと思うことと、最近は食べ放題で食べやすいのがいいなと思っています。だいぶ俺流になっていますね。 打ち方も教わった形でなく、蕎麦の生地の渇きを抑えるため、打ち粉をあまり使わず、生地の仕上がりの形(理想は四角形)にこだわるよりもスピードにこだわり、仕上げ棒も縦にも使う打ち方は、毎日続けているうちについた自分の癖であり、この打ち方こそ俺流なのですね。 僕の蕎麦であるために必要な基準のひとつは、２５から３０秒で茹で上がる(温かい蕎麦用はもう少し長い)蕎麦である事ですね。癖は良くない事もあるようですが、仕事をする上で、それぞれの俺流をもっていること、それを作り上げる事は、仕事を楽しくするための方法のひとつかもしれません。

2004/4/13　魚卵の豆知識。 この冬はニシンでだいぶお客様に喜んでいただきましたが、ニシンの子はなぜカズノコなんでしょう？ ニシンの稚魚はイワシと似ていてなかなか見分けがつかず、カドイワシとか北海道ではカドと 呼ばれていたそうです。そこでカドノコがなまって、カズノコになったそうな。 ではイクラはというと数がわからないからいくら？ではなく、イクラとは魚の卵という意味のロシア語だそうな。 ちなみにイクラとスジコの違いは単に日本語とロシア語の違いというだけでなく、イクラは成熟卵の卵膜をやぶって一粒一粒をバラバラにして塩蔵したもので、スジコは未成熟卵を卵巣ごと塩蔵したものなんですね。 魚卵は弱いものほど、数が多くなり生き残るための数を確保するが、食べられたり死滅するのは仕方ないとするばかりでなく、藻の裏や水の外の葉のうら、あるいは卵胎生といって、身体の中で孵化させ、ある程度大きくなるまで身体の中で育てる魚もいます。親は子を守るため、いろいろ苦心しているようですね。 今話題になっているイラクでの人質問題。 もうこうなっては、政府のちからを借りる以外ないのだが、こうなってこんなに大騒ぎするなら、何故行く前に何とかしなかったのだろう。誰が見ても危険とわかる場所に仕事として行かされるならまだしも、自分の意志で選んでいく事はなかったのではないだろうか。 人の命を大切にするというなら、なぜこんなに大勢の人に迷惑をかける前に、彼らの両親も、家族もそのことを教えなかったのだろうと思います。全くもって何かがずれていると思う今日この頃ですね。

2004/4/6　いいぞ！！稲垣金田一。 またしても私の趣味ですが、皆様見たでしょうか？先日の｢犬神家一族｣。 いや〜〜なかなか良いのではないの。またしてもアイドルを起用してのかとちょっと期待薄だったのですが、とても良かったですね。これまでのそれぞれの役者による魅力はあるものの、なんか原作に比べると色気がありすぎたり、たくましすぎたりと気に入らないところがありましたが、今回の稲垣金田一は昔の石坂金田一に近く(僕の中ではこれが１番だと思う。) 何より人懐っこい笑顔と事件が深まるほど子供のように興奮してくる無邪気さがとてもよかった。是非またやってほしいですね。もう何度も映画や原作、漫画などでみた犬神家ですが、今回は映像も程よく明るく、何よりも真犯人である松子婦人の三田佳子の迫力はすごかったですね。 そして、巨匠の書く作品はさすが凄いと思うところに、この間の松本清張の証言もそうでしたが、途中息の詰まるところや凄惨な殺害があるものの、ラストでは後味の悪さを残さなかったり。。。特に犬神家では、あの遺書にこめられた表向き祖父だといえない孫を思う気持ちであったり、息子を思うあまりちょっとしたすれ違いで殺人を犯してしまった母の愛がとても単なる犯人あてではない作品の深みを感じますね。 今度は、悪魔の手毬歌か女王蜂でもやってくれないかしら。稲垣金田一はフケが多すぎると思ったけどあんまり不潔っぽく感じなかったのは、アイドルならではかな。

2004/3/30　粉も生もの。 最近は、お客様の中でもご自分で蕎麦を打たれる方が多いらしいですね。 男の趣味としては、０から何かを生み出す喜びや、無心になって打ち込めるという意味ではいい趣味だと思いますね。そのなかでもすごい人になると石臼まで買って、粉をひくところからやる人もいるようですね。 粉も生ものです。打つならやっぱり新鮮な方がいいのです。それは味として美味いというだけでなく、新鮮であればあるほど打ちやすくなります。粉は、収穫された時期からどのくらい経っているかによって差はありますが、実を粉にしたところから少しずつ水分量を失っていきます。粉だけをギュッと握り、形が残るぐらいが水分量もよいのですが、乾いた砂のように全く形にならないと、いかに加水をしても難易度はあがっていくのです。 また乾く要素は、他にも考えられます。蕎麦の実は熱に弱いため、工場とかで大きな機械ですられた粉は、その摩擦熱で水分量を失いがちです。工場で作られた粉は、いつ作られたのかもわからないですからなおさらです。よって、ベストは臼を持っている店で打つその日か、前日にすられた粉をわけて貰い、あとはその粉はその店の主人にとってのよい粉であるから、それを打ちやすいようにふるいを使ってがらを除くなどするとよいと思います。 臼は、その回転数を遅くすると細かくなり、早くすると荒くなります。特に最近は荒挽きや、一度取り除いたガラをさらに挽くといった方法をとっているところがありますので、最初はできるだけガラは少ない方がやりやすいでしょう。私でよければ、わかる範囲で相談にのりますよ。ご遠慮なくどうぞ！！

2004/3/23　超５感 誰もが知っている事ですが、人間には５感があります。 視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚ですね。外界からの刺激を受容し、反応する行動に変えるこれらの感覚は、覚醒している時ならば、痛い、きれい、臭いなど、そこにはほとんどが意識が伴うと思うんだな。ところが、全く感じなかったというわけでなく、訓練により無意識に近い感覚で反応するこれを超５感ではないかと思うのだ。 無意識とはちょっと違うが、ほとんどの人がわからない、ひよこのオスメスを、瞬時に判別できる能力なんかも超５感と思うのだが、よく言われる”勘”もこの超５感ではないかと思う。 亭主の浮気を見抜く女の勘や、賭け事における勝利の予感、これらも、決していいかげんでなく、無意識であっても訓練され技化された感覚が働いていると思うんだね。毎日みている亭主の姿がイメージとして頭に焼きついているため、今そこにいる亭主との違いを頭の中で間違い探しをするかのように見つけ、その違和感から何かあったと見抜く。これらは何をみたのか感じたのかはわからなくても無意識に何かを感じ、判断を下す。 賭け事でもそうだ。競馬でなぜといわれてもわからないが、理屈でなくなぜかあの馬が気になるなどど言うのも無意識にその馬のよい状態、勝つ時の気配を感じているからだと思うんだ。これらをまとめあげ意識できるようにすれば、それが必勝法や法則になるんだろうね。 でも、賭け事なんか意識するとなかなかうまくいかない。なぜなら欲が働いて超５感が働かないからなんだろうね。もうすぐ、春の競馬シーズン到来。 これまでつちかった超５感を使ってみてはいかが。

2004/3/16　技化（わざか） 同じことを繰り返し練習する事により、無意識に近い形でできるようになることを技化という。 これは運動だけではない。例えば、小さい子供はボタンのある服を着ようとするとなかなかうまく着れなかったりする。ボタンがずれたり、ひとつ飛ばしてしまったりと。しかし、何度も着ているうちにうまくなり、大人のほとんどは、いちいち目で確認しなくても場合によっては片手でもうまくやれることだろう。これが技化である。 蕎麦を打つ場合でも同じ事で特に切る作業は、この技化が出来上がればあとは機械的なのだ。あの大きな包丁を自在に使うのだから、もちろん最初は大変なのだがちからのぬき方がわかるとほとんど変化はない。よっぽど体調が悪いときでなければ、そうは狂わないのだ。 今いっている陶芸でも、僕はどうも下手らしく、なかなかろくろを使った作品が形にならない。先生は自転車に乗るのといっしょで、あるとき突然できるというのだけれど・・。完成された技はすごく、先生がするとまるで土が茶碗になるために生まれたきたがごとく、形になるんだよね。う〜〜ん奥が深い。この技化、これは体を動かす事だけではない。 これが目や鼻に移った技は、超5感になるように思う。そこで次回は技化された超５感からよく言う勘というものを我輩なりに考察してみましょう。

2004/3/9　ホタテをなめるなよ！！ パチンコにCR力也という機種があり、そこではやはりホタテまんがでるそうな。 あれ、僕の子供の頃だから、よくあのキャラをやったよな〜。なかなかシャレのわかる心の大きな人だと思う。 それはさておき、ホタテもうまい貝のひとつですが、ホタテはその名前とおり、実際帆を立てて泳ぐのだ。映像でしかみた事がないが、前進するときは両方の殻を強く開閉し、吸い込んだ水をジェット方式で斜め後方に噴出し、いっぺんに１〜２メートル進む事ができるのです。この方法で外敵から逃れるらしいのです。ホタテといえばその貝柱の美味さですが、コハク酸、ベタイン、グリコーゲンなどのエキス分が多く、コハク酸の含有量はシジミに続いて２番目だそうな。 さらにすごいのは、ホタテは、ヨーロッパでも古くから生活に密着している生物で、この貝の殻は装飾品や料理の皿、フライパン代わりに使われています。さらに１４世紀には、イギリスの最高勲位のガーター勲章の紋章にもしばしばホタテが使われておるようです。 皆さんもご存知のシェル石油のマークに、ホタテ貝が使われているのは、１９世紀後半老マルコス・サミュエルがロンドン塔のそばで水夫相手の店を出していて、東インドの貝を安く買っ て儲け、その遺産で息子がタンカーを作り石油業を始めたのに発するのだそうな。ホタテって、駅の売店で貝柱の燻製をよく買って、酒のつまみにしたけど、結構偉大なのね。 なめてました。

2004/3/1　温暖化の恐怖 日東京では雪がふりました。３月だというのに・・。 このあいだまで暖かいかと思うとこれだから、体調崩しますよね。 でも今地球は、深刻な温暖化だからちょっとホッとしたりして。今地球は温暖化が進み、ここ何年間で平均気温は３度あがったそうですが、温暖化の怖さはいったいなんでしょう。 オゾン層の破壊による強烈な紫外線の照射、氷河の溶解による海水面の上昇など、きりがないですが、一番は僕は地震だと思うのです。地球はその中心にマグマを抱え、外側にいくほど温度が下がっていきます。地中の熱エネルギーが外に向かうにしたがって冷やされ、保たれていたバランスが、温暖化によって冷やす機能が落ちてくれば、その残されたエネルギーはどうなるのだろうか。そのエネルギーのはけ口こそ、三宅島などの噴火であり、阪神大震災のような直下型の地震だと思うのです。あの大震災は活断層が原因でなく、この温暖化による消化されなかったエネルギーが活断層に出やすかったのではないかと思うのです。 世界で、大地震が起きています。去年は電磁波で地震を予知された学者の方も注目されました。テレビでは、免震構造の宣伝が良くされます。プレートテクニクスによる横揺れの地震でなく、縦に揺らす大きな地震がきたら、きっとまた大きな損害が出ることでしょう。石油により大きな恩恵を受けた事の代償が、とんでもない形で現れない事を祈るばかりです。

2004/2/24　酒よ・・。 今日酒屋の営業マンさんから聞いたのですが、一時のワインブームと違って、今年も芋焼酎のブームは続いているようですね。大手の芋焼酎メーカーでは早くも出荷調整に入り、今年の分ができるまで何とか欠品を起こさない努力しているようです。不正が起きなければいいが・・・。 私はこの３週間ほど、火傷のため風呂はもちろんの事、酒も飲めない状態でした。いや〜夜が長い事長い事。久しぶりに飲んだ酒は美味かったでしたが、でも人はなぜ酒を飲むのでしょうね。酒は、量を間違えなければ、血行を良くし、緊張感を和らげ、気持ちも高揚させます。素晴らしいものですが、僕の中での、酒を飲む最もな理由は、いい意味での現実からの逃避ですね。 前に、お笑いの話で聞いた事に、ボケとはもとある位置からのジャンプで、ツッコミはそれを元に戻す事だと。僕の言う逃避とは、そのジャンプな事で、現実の問題や悩みから、いったん離れる事であり、そこから別な見方をしようとする事であり、気持ちを作り直すことであるのです。酒は静かに飲むか楽しく飲むのが好きなので、ほとんど愚痴っぽい飲みはないのですが、不満も不安感もたくさんあります。それをやせ我慢でも吐き出さず、背負い込んでいくために、ジャンプするのが必要なのですね。だから、酒を飲めてよかったと思う。同じ嗜好品でも、タバコは百害あって一理無しに対し、酒は百薬の長といわれる、すごい違いだが、その酒の僕にとっての最高のちからは、心を立て直す事ですね。酒さん、ありがとう。

2004/2/17　まだいく牡蠣。 中国でいうハオユのオイスターソースって、いったん塩漬けにして干した牡蠣を煮てその煮汁を煮詰めたものなのね。作り方は業者によってそれぞれで、牡蠣を煮詰めたエキスを使ったり、牡蠣を丸ごとすりつぶして使うところもあるようです。 しかし何よりも美味いのは、とれたての牡蠣を食べる事なのだ！！ 僕の生涯では１回しかないけど、僕は知るひとぞ知る水産の大学出身で、漁師の息子もいた。その友達の高知へ遊びに行ったとき、いそ遊びをしようということになって牡蠣とりをしましたが、これは遊びというなまやさしいものではなかった。 まず第１に岩と牡蠣の区別がつかず、なかなか見つからない。その上、波が強く潜っても流されるためせっかく見つけても見失う事が多い。さらに、流されてバランスを崩して岩にでもぶつかった日には、すれるは、切れるはひどいもんだ。でもその美味さは最高。鉄の棒の先が曲がった引っ掛け棒のようなもので引っ掛け、とったやつをドライバーのようなものでこじ開ける、その中のうまさはとれたてのウニを食ったときより美味いと思う。生臭くなく、甘い、そして何より、あのプリッとしたところの感触がなんとも色っぽい。海水とともに食う味はこれ以上ない生牡蠣だ。ただ気をつけなくてはいけないのは、殻は、カミソリのように鋭くよく切れるのだ。僕も切ったが、殻で切るといえば映画タンポポの1シーンで、とれたての牡蠣を食べた時、口を切り、それを見た海女さん役の洞口依子が流れる血をなめるシーンがあるが、あの シーンは牡蠣の感触と同じように、エロチックだなあ。牡蠣は、どうも、どこか性的なにおいがするね。あっちにもきくし・・・。

2004/2/9　　牡蠣の栄養素。 １週あいての再開となりましたが、余談ですが、皆様も火にはご注意ください。 では牡蠣の続きですが、牡蠣は、フライにしても鍋にしても、焼いても生でも美味しいですね。中華では、清蒸やフランスではシャンパン蒸しでもね。(食べた事ないけど・・・。) その牡蠣の栄養成分は、実にバランスよく配合されていて、生牡蠣１００グラム中には人間１人１日に必要なたんぱく質の３分の２、リンの全量、カルシウムの３分の１鉄やヨードが４倍も含まれており、ミネラルは血液中の血色素を豊かにし、骨格を丈夫にする役目を果たしてい る。またグリコーゲンを多く含み、生のまま食べても消化がいい。さらにビタミンA、B、C等も多く含まれているから完全食品に近く“海のミルク”といわれているゆえんであります。 貧血症の人は、牡蠣を食べると造血に役立ち、寝汗をかく人が食べても効果がある。生を酢醤油で食べるのは肝臓の強壮剤として知られ、フライは夜尿症に効く他、胃酸過多や鎮静剤の代用ともなるそうな。 さらにさらに、この時期に出やすいしもやけにも、牡蠣がらを粉末にしてごま油で練って塗ると効くのだそうな。 そして、牡蠣は亜鉛をたくさん含みます。その亜鉛、何に必要かといえば、知るひとぞ知る、そう男の武器にだ！！こんな素晴らしい牡蠣を食べて、食事も楽しみながら体も整えてみては。

2004/1/27　　冬といえば牡蠣！！ いや〜寒くなりました。 暖冬だといわれ、地球も温暖化しているといわれてますが、いやはや寒いですな。 しかし冬は、寒いけど美味い物が多く、その中でも一番は牡蠣でしょう。ぼくは牡蠣フライが好きなのだ。今回はこの話ですが、“クレオパトラの鼻がもう少し低かったら、歴史は大きく変わっていただろう“といわれているように、かのシーザーが牡蠣を好きでなかったら、あのスタミナは生まれず、世界の歴史は変わっていたのかもしれないそうな。 というのも、ローマ時代にシーザーが大群を率いてドーバー海峡をわたり、イギリスに侵攻したのは、テームズ河口の良質の牡蠣を確保するためだというのは本当だろうか？しかし昔の人はこの牡蠣が好物だったらしく、わが国でも原始時代から牡蠣は美味で栄養もあり身近な海岸で簡単にとれる事から、重要な蛋白源としてとられていたらしく、貝塚からもおびただしい量の牡蠣殻が出てきているようです。その牡蠣の面白い特徴として、牡蠣はその小さい体にもかかわらず、毎時１５から２０リットルの海水を体内に取り入れ、餌となる植物性プランクトンだけをこして食べる。そして栄養物を取り入れたあとの老廃物を１８から２０時間かけて体外へ放出します。これは、内臓内の細菌から汚れまですべて排出してしまう徹底したもので、この習性を利用したのが“的矢牡蠣"で有名な無菌牡蠣で、出荷直前に殺菌した海水中に２０時間蓄養し、体内の汚染物質をすべて吐き出させる事によって、安心して生で食べる事ができるのです。次回はこんな素敵な牡蠣の栄養に触れてみましょう。 牡蠣は、男の力の源なのだ！！

2004/1/20　　大人へ・・・ 今年も、成人式で暴れる若者がいたそうな。ここ何年か毎年の事のようなので、またかという感じですが、もし彼らがこの不況下で就職を得ての入社式で、社長の前で同じことをやるかといえば、きっとやらない事でしょう。 自分にとって、大きなマイナスにならないと判断して暴れているのではないのだろうかと思うのです。 心で判断できても行動は子供のままでいたい、それはきっと、大人になることに楽しみを見出せないからかもしれませんね。 ぼくは、顔が童顔で体も小さかったから、早く大人になりたかった。しばらく子供料金でも大丈夫だったりして、可愛いと言われてもそんなに嬉しくなかった。あの頃は、こずかいも少なかったので、マクドナルドがとても高級品に見えたし、早く大人になってビックマックが食いたいとか、屋台で腹いっぱいおでんを食いたいとかあったもんだ。今は、何でも安くなっているため、高級といわれたすしは、回転すし屋、料亭は和風ファミリーレストランのようなものが生まれ、子供の頃にあったここから先は、大人の世界のような境界線があいまいになってきた。だから、今は昔よりも大人の世界に対する憧れや、楽しさが色あせているのではないかと思う。 実際には、結構あって、大人の社交場であるすし屋は、やっぱり自分の力でお金を稼げるようになってから行く事で、そのうまさや楽しみ方が少しづつわかってくるしね。若さに固執する事より、来るべき年齢の刻みを受け入れ、その時その時にある楽しみを見つけ出していく。大きなお世話と思いますが、そんな生き方をして欲しいものですね。

2004/1/12　　日本語は不思議だ。 今日は、お休みでしたのでラストサムライを観てきました。 日本人である事の素晴らしさを知るとともに、侍の志に学ぶ、日本人らしさって大事だなって思います。 このことはまた後日に触れるとして、日本語はつくづく謎めいていますね。もともとの意味が今では全く逆であったり、巷のはやり言葉が今では、格式の有る言葉のようになっていたりです。 皆さんもよく使う言葉だと思いますが、“忙しい”はこの不況の中ではこう言える会社や、お店はうらやましくも取られることでしょう。どちらかといえば、繁盛してるといったプラスの意味にとられがちですが、よく見ると忙しいという字は小さく死ぬとなっています。亡という字は、死亡や、滅亡などあまりいい意味では使われて無いように思います。ということは、忙しいという言葉はマイナス的な言葉で、目の前のやることが多すぎててんやわんやで、細かいところまで気がまわらず、小さくまとまっている状態かもしれません。 またお客様の話に、豆腐と納豆は本来逆だったのではないかといっていました。豆を腐らせて作るのは納豆であり、豆を豆乳にしてまとめるのが豆腐です。そうなると、今の納豆は、本当は豆腐と呼ばれるのが正しかったのでは・・・。 答えはわかりませんが、日本語は謎だらけですね。

2004/1/6　　あるべき姿に・・・ 新年明けましておめでとうございます。 本年もよろしくお願いいたします。 今年は、私は金運が良いとの事で今年は良いことが起きそうな予感ですが、日本全体を見渡せばやはり不景気ですね。 消費税は上がりそうだし、年金はもらえそうにない。その上、いよいよ人口は減り始めるにもかかわらず、支出を減らさず同様の収入をとろうとする政府。 それだけ国民が苦しんでいる一方で、丸ビルや六本木ヒルズといった大規模な建物や都市開発。本当に今の世の中に必要なんだろうかと思ってしまう。経済大国日本といわれた時代はもう過去の事で、これからきっと大変な時代が来るのではと不安になりますね。 でも、もともと日本人は素朴な民族で、自然を愛し、勤勉でよく働いた事を考えるとあるべき姿に戻っているのかもしれませんね。贅沢しなくても、お金がなくても楽しむ方法を昔はいくつも知っていたように思うのです。 豪華なレストランにいかなくても、友人を集めての鍋は安くてうまいし、海外にいかなくても、車で行ける日帰りの温泉も悪くない。これからは、お金を稼ぐ事ばかりでなく、私生活も仕事も楽しんでいかないと自分がつらくなるのでしょうね。 当店もおかげさまで、今年で５年目に入ります。よりいっそうの発展をします。もっと楽しみながら・・・。では今年もよろしくお願いします！！