店主の呟き

蕎麦酒房　てらさわ店主の私、寺沢仁志が不定期に呟きます。
日ごろ私が思ったり感じた事、体験談、意見交換等を、呟く予定です。
これを読んで、あるいは、お店にて感じたことなど、なんでも結構です。ご意見を頂けたら幸いです。

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2009/12/24 一生付き合える仕事

阪神の赤星選手が引退を表明されました。また一人、同世代というより僕より大分若い方が、現役を離れます。怪我による現役続行不可能という事のようです。野球だけでなく、スポーツの世界はそれだけ続けるのが難しく、息の短い世界なのかもしれませんね。僕は常々仕事に上下はなく、選んだ仕事も、仕方なくしている仕事も、みな意味のある仕事だと思っています。でも、一つの道を進むのが良いというわけではありませんが、一生付き合える仕事を選べた事、そういう仕事につけて、続けられている事は、とても幸せな事なんだと思うのです。そしてある人に言わせると、仕事は選んだのではなく実は仕事に選ばれてるんだと。つまり今やれている仕事こそ、天職なんだそうですね。導かれて出会った仕事は時に自分の力や、他の力によって成長したり変化したりします。それはまるで、人との出会い、モノとの出会いのようで、自分が年々歳をとるように、ともに年月を重ねる事に付き合ってくれるパートナーみたいなもんでしょうか。ピークの速い仕事、始めっから別れがすぐそこに見える仕事。仕事はそれぞれですが、僕の蕎麦打ちは続けられれば、長く付き合える仕事のようです。落語の世界では、長く付き合うというより、長く付き合わないと味の出ない仕事もあります。70歳80歳になって、油ののる仕事もあるようですね。どんな形であれ、仕事は、できれば死ぬ直前までやりたいと思いますな。

2009/12/17 そこに心があるのか？

今はデフレの時代といわれていますが、安ければ良いわけではないようだ。かつて巷を騒がせた10円饅頭。谷中で始めて見た時は、開店前から行列で、その後来るわ来るわだった。その後も浅草でも見たような気もしたが、気付かないほどの静けさだったな。どうやら、経営破綻したらしい。この界隈も、安い弁当が横行しています。一食200円とか300円で売られているお弁当。消費者には、とても助かる事と思いますが、経営側からすればどうずればできるのかと不思議であるとともに、この行き着く先はどこまでなんだろうと怖くなりますね。（100円弁当なんてできたら、おにぎりさえも買わなくなるのかな）安さの追求がある一方で、値段を下げるのは最終手段であるという経営者もいます。商品に、ストーリーや理念がこめられなければいけないという社長もいます。実際そこの商品は決して安いわけではないのに、よく売れているのです。要は、心がこもっているのかという事かもしれません。僕も、この状況で、どう舵を取るべきかと悩む事が多いです。でも、安さ勝負を選ぶ事ができない僕としては、地道ながらも、よいものをしっかり作る方法が一番なのかもしれないと思っています。今はまだ結果にはつながっていませんが、これまでもそれでやってきたので、今回は長いトンネルになっても、そうしようと思います。そして、上を見て大きな売り上げを望む事よりも、今のギリギリの生活でも、それが出来てるという事は支えてくれるお客様がいるという事ですよね。感謝をし、下を見て足元をしっかり固めながら、日々小さく積み上げるのみ。そんな感じですね。

2009/12/9 身近になった映画館。

大体アニメの映画を馬鹿にしていたし、お金を払ってみるなんてもってのほかだと思っていましたが、ポニョ以来その考えを改め、ついに今年最高の名作とめぐり合いました。タイトルは”カールじいさんの空飛ぶ家”。前半の何分間に描かれた夫婦の回想のシーンはとても感動的で、はじめから、なみだなみだでした。とてもしんみり来るシーンと、スピード感溢れる迫力のあるシーンが見事に組み合わさり、登場人物も少なく、魅力的でありながら、すっきりしている事から、大人から子供まで充分に楽しめる内容となっています。特に、作品全編に”愛する人を失ったら、あなたはどうしますか？”という問いが示されていて、大人にとってはとても感慨深い作品でした。今回初めて3Ｄの映像で観ましたが、飛び出してくるは、人物が丸みを帯びてとても質感があり、アニメとドラマの間のような感覚がありましたね。面白かったです。いまだかつてない一番大きなシアターでの上映でしたが、そこには多くの子供たちから、お年寄りの夫婦までたくさんのお客さんがいました。ここで思うのは、一時映画はビデオに押され、衰退気味だったのが、今また大衆の娯楽として復活してきたように思う事です。特に近年の集合型の映画館の普及により、映画館はＵ字型でどこからでも見やすい構造となり、全席指定で、なおかつネットで予め抑えられるので、時間ぎりぎりでも焦ることなく観れます。とにかく綺麗ですし、様々なサービスもあって安く観れるので、休日の娯楽としては身近になったのかもしれませんね。しかも今回のような3Ｄや迫力のあるサウンドは、到底ビデオではかないません。映画好きの僕としては、映画観客数が増えて、その分多くの映画がつくられたり、日本に上陸するのが楽しみですな。

2009/12/2 親父の力。

気がつけば、もう僕も 38歳になりました。親父ほど生きると考えればもう半分をすぎ、頑張って80までと考えても折り返し地点間近ですね。幸い定年のない自営業ですし、仕事もやろうと思えば長くやれる仕事なので、私事ではないのですが、ただ、世間を見渡せば、寿命の短いスポーツの世界では、この年齢だともう引退の文字がちらほらですね。野球の世界でも、頑張ってる同世代は、痛くもあり、同情もありで、昔ならさっさと世代交代じゃ、と思ったことも複雑な思いで観てますね。大分上ですけど工藤選手、木田選手、兄貴の金本選手など、頑張って欲しいと思いますよ。ボクシングで言えば、内藤選手応援してました。残念でしたね。世代交代という言葉が胸にしみますな。落語の世界ならぜんぜん若手ですし、町会においてもまだ青年部です。会社員なら、これから面白くなる歳です。まだまだ行け行けですけど、どこかで、終末も垣間見る歳になったのですな。寂しい限りですが、これもまた親父の道であり、人生の面白さの一つのでしょうね。先日観てきたイングロリアスバスターズでは主演のブラッド・ピットがいつものかっこいい役柄でなく、ひげを携えた、隊の隊長らしい親父くさい役を見事にこなしてました。あの美青年のブラピも親父になりつつあるのだなといった感じでしょうか。引退しても、これからでも、頑張れ親父力。誰をというより、結局自分を励ましてんのか。といった感じです。

2009/11/23 気に留められたか、だったんだ。

新政権が出来上がり、世の中は少しずつ動き始めたように思います。今回の政権は民主党をはじめとした連立政権ですが、そこであることが話題となりました。連立政権に署名された福島党首の字があまりにも、お粗末だったこと。正直どうでもいいと思いましたが、ニュースでも取り上げられ、新聞でもマンガで話題にされていました。みれば確かにひどい。でも、これまで、福島さんの字が公表されたことが、なかったわけではないのにですね。たまたま、古新聞を見ていたら、選挙前に各党の党首が色紙にスローガンを書いていました。そこの字も、もちろんひどい。（丸文字というか、乙女ちっくというか・・・いやはや）そう、福島さんの字は変わらないのに、扱い方が違うのは、気に留められたからなのですな。要は、選挙前までは、公表されても、読まれてるのかわからないほど、相手にされていなかったということですね。注目されて始めて、良くも悪くも評価がくだるのですな。ということは、これまで野党だった民主党は、いい意味であまり知られていないというか、注目されていなかった人もいるので、クリーンなイメージがありますが、これから、みんなの目が向けられれば、悪評も出てくるというわけですね。自民党は、これまで見られる立場にいましたから、ダーティな部分も見えていましたが、みれなくなったからといって、クリーンになった訳でもないかわりに、民主党もこれから汚い部分が出ても、変わった訳ではないのでしょう。良くも悪くも、話題に上るということは注目されていることであり、今の主役ということなのでしょうね。

2009/11/18 名優　鹿賀丈史

またしても、映画二本立て。行ったからにはフルで観ようと思い、マラソンのように間髪をいれず映画を観るのが習慣になって来ました。今回は、”笑う警官 ”と”ゼロの焦点”。どちらも、あきさせない見事な脚本で、前者がやや昼的でもあるが、どっちかと言うと暗い、重い内容の話でしたな。どちらも無駄な部分が少なく、それでいて風景や、雰囲気に気を配った大人向けの映画でした。どちらも女優の素晴らしい演技がひかり、前者では松雪泰子。後者では中谷美紀、木村多江、広末涼子が実に見ごたえのある演技でしたよ。（正直、広末さんにはあまり期待はしてなかったのですが）なんといっても中谷美紀さんの演技はすごかった。美しさと、気品と、それでいて恐ろしい一面と、女優ってすごいなと改めて思わされました。（白洲次郎の奥さんを演じたときもすごかったな）でも、この両方に出演していて、脇役ではあるが、キーとなる役を演じていたのが、鹿賀丈史。どの姿をしていても、存在感のある姿は、もともとの大きな体をより大きく見せ、人が長く生きれば複雑なものを背負い込み、それぞれの闇があるといった、人間の奥深さが見事に出てましたね。どちらの作品でも主役ではないのに、最後に死を迎えるせいか、生き様がキャラとして立ってるんですよね。さすがに名優は、味が違いますね。とっても満足でした。僕が言うまでもなく、前者は角川が自信を持って送り出した作品であり、後者は松本清張の名作です。秋の映画週間に是非！！です。

2009/11/9 侍の笑顔

ついに願いがかないました。ヤンキースが優勝し、そしてなんと松井選手がＭＶＰ。これ以上ない結果に涙涙。思えば、入団会見のとき、ヤンキースの優勝こそ目標で、そのためにいくらかでも力になれたらと言った、松井選手の言葉が思い出されます。さらに、日本にいるときも、サイクルヒットの達成に後シングルヒットだったとき、自分の記録よりもフォーザチームの精神で、二塁打にした、その松井の姿に侍を観ましたが、今回もそんな感じでしたな。何よりも丈夫が売りの選手でしたが、あのスライディングキャッチで手首を折った怪我からは、両膝の手術など満身創痍でした。松井選手としては、自分のことより、チームの力になれない自分がつらかったことと思います。いまだ満足に守備ができなかったり、走ることに不安がある体でも、自分にできることをするその姿が、今回のＭＶＰになったのでしょうね。それでも普段どうりに、試合中は表情を見せず。淡々と仕事をこなしていましたが、試合後やパレード中に見せた満面の笑顔には、これまでの苦労が報われた、そんな思いがにじみ出てたのでしょうね。おめでとうございます。そしてこっちでも原監督優勝です。おめでとうですが、やはりアンチ巨人。なんか今一つ腹立たしい。これで今年の野球は終わりだな。来シーズンが楽しみです。

2009/11/1 球界の財産。

日本シリーズもワールドシリーズも始まり、いまや野球の最後の大祭りであります。海の向こうでは、今年こそ何とか松井選手に華を持たせてあげたいなと思い、こっちでは、アンチ巨人ではありますが、世界一の監督である原監督に勝たせてあげたい感はありますね。戦力から言えば、エース、ダルビッシュ投手の調子が悪いこともあって、巨人のほうが有利に思えるのですが、日ハムはあの不気味なまでの試合巧者。その力はファアボールをきちんととる出塁率の高さによることのようですが、シーズン後半でもダルビッシュなくして困ったことや、それを乗り越えてＣＳで楽天を破ったことなど、全員野球で何とかするのかもしれません。でも驚くべきは、ダルビッシュ投手。僕の目に見ても調子の悪そうなのですが、それはそれとして、キレのいい変化球や、笑みを見せる態度に、堂々たるエースの風格が漂います。思えば、今年はじめのＷＢＣ。これは選手に相当の疲労とダメージを与えたんですな。イチロー選手の出遅れや、松坂選手の調子を崩したこと。青木選手も前半は不調でしたし、稲葉選手も夏ごろ疲労が出て、きつかったと新聞にコメントしてました。そもそもシーズンをフルに出る１流の選手はそれだけでも大変なことなのに、国の威信をかけて戦ったわけですからね、体は悲鳴をあがて当然ですわな。ダルビッシュ投手は今その悲鳴が来てるようですね。球界の財産だけに大事にお願いしたいところですが、それでもこなす姿こそ、財産たるゆえんですね。

2009/10/23 いくつになっても手強い。

今年も新蕎麦が始まり、うれしくもあり、厳しくもある季節がやってきました。毎年ここでも書きますが、新蕎麦はある日、国産の軽自動車がポルシェになるようなもんで、同じ車だから運転できないわけではないでしょうが、そのあまりにもパワーや勝手に違う車に、苦闘することと思います。新蕎麦はそんな感じです。今年も普段以上に労力と、気力を要し、時間も1.5倍かかる蕎麦打ちに入りましたが、今年のは大部つらい。正直、新そば始まって最初の3日間は泣きそうでした。4キロ打って、うちの1キロしか、まともに蕎麦にならなかった日や、打てば打つほどボロボロになっていく蕎麦。冷や汗と、苛立ちを交えてそばに向かえば、10 年前の開店当初の頃もそうだったと、思い出されます。あの頃はひどかった。少しでも自信のあるところを選んでお客様に出そうと思ったら、あっという間にそんな部分はなくなり、これでいいのか？これじゃあ怒られるな？なんて思いながら、恐る恐る、これが僕の実力ですと出したもんでした。新蕎麦は、そんな初心に引き摺り下ろされますです。まだまだ格闘は続き、よい素材を活かしきれた（というか、コントロールでき始めた）といえるにはもう少し時間がかかりそうですが、これもまた修行です。もちろんお店では、その中でも納得の行く蕎麦を提供していますよ。新そば、苦しくともバンザイです。

2009/10/13 映画欲の秋。

秋も深まり、朝夕が寒くなって、ついに長袖のインナーを着るようになりました。季節が厳しくなるのと反対に、新米、新蕎麦と食欲の秋は深まるばかり。これで冬眠に入るのなら、調度良い体形になりつつあるのですが、人間ではただのデブになるばかりの今日この頃です。この秋は、映画も豊作で、特に邦画が頑張っておりますな。とりあえず、さまよう刃、悪夢のエレベーターを観て来ましたが、この後も、ゼロの焦点、笑う警官、余力があればカイジなどなど、気が付くと邦画ばかりです。（あと韓国映画ですが母なる証明という映画が面白そう。特にさまよう刃を観た後は観たいですかな。）ハゲタカや重力ピエロを観て以来なので、久しく白人を観ない事になりそうですな。その、さまよう刃と悪夢のエレベーターですが、どちらも大人向けの映画で、後者はスリラー要素のあるトリック映画で、見事なまでのエンターテイメント作品で、キサラギのように舞台でもできそうな、ほぼエレベーターの中での役者の演技力で見せる映画です。前者は僕が言うまでもない話題の作品です。観終わって、気持ち良くも、ハッピーエンドでもなく、重く心に残る作品です。涙を流すよりももっと重く、罪を憎んで人を憎まずと口では言えても、実際はどうなのか？と自分に問われた感じでした。好き嫌いはあると思いますし、子を持つ方にこちらから勧められる作品ではありませんが、観ることに意味のある作品かもしれません。朝10時からの一番最初の回でしたが、老齢のご夫婦が多く、満席に近い大入りでした。寺尾さんの言葉少なく、大げさでなく、優しそうな父親が、悲しみと苦しみを抱えて鬼になる演技は素晴らしいです。半落ちに続く名演技でした。

2009/10/6 やっぱだめだったけど。

今年も広島の野球は終わりました。健闘むなしく、ＣＳへの出場には届きませんでした。争ったヤクルト阪神とは一番不利な位置にいましたが、それでも何とか食いつくとこに、もしやと思わせる奇跡的な希望は持っていたんだけどね。結果はともかく、久々に、どきどきした、満足した一年でした。後は栗原選手が、球界を代表するような4番に育って欲しい事と、黒田選手に変わる安定したエースが出てくれることですね。でも今年の中日のように、川上選手退団後、エースと呼ぶのは誰というわけでなく、チェン、吉見、川井選手が活躍することで、チーム力となってくるケースもあるので、今は小粒ながら、将来を期待される投手陣が、もうワンランクアップしてくれればと願う次第ですな。それと天谷選手はいい選手ですね。今後の大きな戦力となってくれることを願っております。来年こそは・・・です。

2009/9/30 ＮＨＫのドラマが面白い。

もともと朝の連ドラとか、大河ドラマとか（何年か前の宮本武蔵はひどかった。あれ以来二度と観るかと思った。）、毎日、一年間縛られるのがいやなのでＮＨＫのドラマはあまり観る事はなかったのですが、ここの所観始めたら面白いですね。
ハゲタカの再放送を観たのがきっかけでしたが、白洲次郎や先日までやっていたリミット～刑事の現場～、始まった再生の町はとても面白い。
ＮＨＫなので、ＣＭが入らないし、ドラマのつくりも余計な部分がなく、実にシンプルです。笑いを狙った部分もないので、遊びがないといえばありませんが、どこかリアルで実際の話を基にした感が強く、大人向けの話が多いですね。
特にリミットでは、山本未来の大げさでない、ほぼ無表情に近い演技がどこか刑事らしく、その周りを固める俳優陣も揃ってるので、署内のやり取りも見ごたえありました。特にすごいと思ったのは武田鉄也さんで、これまでの先生やいい人っぽいからキャラクターから、ややダークなオーラを背負った老齢の刑事を、主役並みに存在感大きく演じられてました。再生の町も、実際どこかで起きてそうな重い内容であり、そこに生きるひたむきな感じを演技力のある俳優の面々が、ドラマっぽくなく演じられています。（実話かしらと本当に思う）単なるハッピーエンドにならないような予感ですが、観ていても心が重くなるだけでない、実生活にも置き換えて考えた方が良いのではと思わせる感じです。これからの展開が楽しみです。結局縛られてるのか・・・。

2009/9/21 かっこ悪い生き方かもしれない。

人間30年以上生きて、人生を語るのはまことにケツの蒼い話かもしれませんが、でも若い頃と違って、人間生きていれば、いろいろあるもんでござんす。僕の少ない人間関係の付き合いでも、独立したり、離婚したり、リストラにあったり、時には法に裁かれたりと、人の行き方はそれぞれです。誰もが、理想の生き方や夢や目標を持っていても、その通りに行くなんて、稀な事で、予想もしなかった様々な問題に翻弄されてもがいています。それでも、できる仕事にしがみついたり、望まなかった生き方も受け入れていきる事は、意味のあることなのだと思います。それはとてもカッコの悪いことかもしれません。でも、自分の事以上に、守りたい者のために、自分の人生を使う生き方が、なぜかかっこよく、どこか尊敬できるように思いました。何を持って幸せなのか？いきることって、結局なんなのか？その答えは青二才の僕では、まだ見つからないことでしょう。ただいまは、他人の目を気にせずに、それぞれの重荷を背負って、必死でいきていく友たちの生き方を教科書とし、それぞれの無事を祈り、辿り着く明るい未来を掴める事を願うばかりです。僕も頑張る。互いに頑張ろう。

2009/9/14 頑張れ赤ヘル。

野球も終盤に近づき、海の向こうでは、イチローが記録の達成に向け躍進し、野球熱は上がるばかりです。こちらでも、優勝は無理でもクライマックスシリーズならと、最後の枠をかけて大熱戦ですな。パリーグでは西武と楽天の一騎打ち。セリーグでは失速したヤクルトと、共に登っていった、阪神と我が赤ヘル軍団の三つ巴であります。今年は、最後まで熱いですぞ。正直今年も無理かと、夏前あたりであきらめていたのですが、あんなにヤクルトが落ちてくるとはね。ここまで来たからには、何とかクライマックスシリーズに行って欲しいものです。当初期待しておりました、栗原選手にしろ、ルイス投手にしろ、そこそこの活躍でありますが、前田投手や、斎藤投手、篠田投手といった新戦力が少しづつ成長してきそうな感じなので、ひょっとするとひょっとするかもしれませんね。でもまあ、日本シリーズまでは無理だろうな。巨人にはここぞというとき弱いから・・・。野球も政権交代とばかりに、上位チームを食ってくれるといいのだけど。

2009/9/7 夕刊の楽しみ。

この仕事をしていると、新聞をゆっくり読む時間が少ないように思います。特に朝は、ばたばたと急がしいので、食事を取りながら、見出しで読みたい記事をいくつか虫食い読みにする程度。その点、夕刊は、その日にもよりますが比較的時間がありますので、結構読めます。個人的には、朝日新聞のほうが夕刊は面白かったように思いますが、最近、読売新聞も面白くなってきました。その一つのコーナーに、幸せの小箱があります。月曜から金曜までの週代わりで紹介される話で、夜間中学に通った、おばあちゃんの話や外国人の弟子を育てる植木職人の話。横浜のどや街で、安食堂を切り盛りする若き店長の話など、良くこんな話見つけてきたなと思うほど、生活に密着した、心温まる話になっています。そこに登場する人たちは、決して偉人でも有名な人でもないのですが、でもどこか尊敬できるような、、勇気をもらえるような人たちです。おそらく普通に生活している、紹介されなかったら気付かない人たちだったかもしれません。でもそこにスポットライトを当ててるところに、記者の方々の努力が見られますね。毎日それなりに一生懸命に生きる事。それはそれなりに素晴らしいことなのだと教えられます。で、このコーナーの素晴らしいところは、最後の金曜日にご本人の写真が出るんです。一週読み続けて、この人はどんな方なんだろうと想像して、その最後に答えが出て、えっ！！こんなに若いんだとか、思ったよりも優しそうとか思うのです。１分もかからず読めるそのコーナーには、実際のとても心温まるエピソードがつまってます。これからも続けて欲しいコーナーですね。

2009/8/31 明るい未来を残せるように。

３０日は８月の最後の日曜であり、小雨交じりの天気がこれから嵐の前触れであるように、この日に行われた選挙もまた、嵐の予感がいたしますな。総理の体たらくと今の混乱した世の中にしてしまった政党責任から、自民党が下野に下り、民主党がとってかわる歴史的な日になるかもしれない選挙ですが、どういう形であれ、子供たちが安心して暮らせるような社会を残せればと願う次第です。実際どうなるのかはわかりませんが、もし民主党が政権をとり、子供手当てが実施されたらそれはとても魅力的ですよね。子供が２人いるうちは、どんだけ助かることかと思うでしょうし、もう一人頑張ろうかしらと思う方も多いのでは。友人たちでも、この手当ては話題の中心になり、もう早まって３人目を頑張った人もいます。これまでは、子供を作ることは生活を苦しめ、経済的には損な感もありましたが、これが実施されれば、子供を作らなければ損だという考えになるでしょう。子供が増え、少子化を解消し、内需が拡大する。何よりも子供が多いと町が活気づき、子供のためのイベントが活性化されれば、地域ネットワークは強化されることでしょう。町が子供を守り、子供は町の宝となる。そんな世の中が出来上がるといいと思うのですが、これは理想すぎますかな。何はともあれ、これまで議員の先生任せだった政治から、何をどうしてくれるのか、どこまで出来たのかをしっかり審判する選挙が根付いて、日本人の政治への関心が成熟していけばいいなと思います。

2009/8/25 時代は、また新しいヒーローを作る。

新聞に目をやり、チェン、吉見、ゴンザレス、能見と聞いてわかる人がいたら、なかなかの野球通だと思います。これ何を隠そう、セリーグの投手成績で防御率の良い投手なのです。パリーグでは、ダルビッシュ、田中、涌井、杉内といった、球界を代表し、ＷＢＣにも出場した投手が名を連ねているのに・・・。確かに、ここ何年かは、球界を代表するような投手で、黒田、上原、川上といった選手たちが海を渡ったこともありますが、それでも、三浦、グライシンガー、石川、内海、高橋など、名投手たちも、その何人かが順位の下のほうに、顔を出すぐらいです。さらに、今年活躍している川井、館山といった投手たち。今年の初めに、これだけの活躍を予想するのが難しかったようにも思います。もちろん中には、期待されていながら、なかなか成績を残せなかった選手もいることでしょう。でも、まだ表に出てきてない選手の中には、こんなにもたくさんのヒーローの卵たちが眠ってるんですね。松阪や、イチローがメジャーに挑戦しようというとき、日本の至宝が流出することは好ましくないという方もいましたが、僕は、違うと思っています。こうして、空いたヒーローの椅子に、新たなチャンスを得た選手が目指し奪い取ってゆく。思った以上に日本のプロ野球は、選手層が厚く、たくさんの人財が眠ってるのではないでしょうか？パリーグでもいずれ、ダルビッシュや、杉内選手が出て行く日が来ることでしょう。それは寂しいことでもあり、また新たなヒーローが生まれるきっかけとなるのでしょうね。

2009/8/18 人を動かすもの

この世で、最も難しい事柄の一つに、自分自身への動機付けがあると思います。マイナス的な要因といいましょうか、借金があったり、何とかしないといけないといった、危機感で動くときもありますが、夢や、楽しい要因で動かすのは意外とうまくいかない。それは、辛くなったら、まあいいかと妥協しやすいからかもしれませんね。プライベートな体験で、バーチャル家族のような体験をしました。共に食事をし、買い物したりして、たくさんの話を聞かせてもらいました。実に楽しかった。昔の僕なら、人と関わることが苦手なせいか、どっと疲れて、独りになるとホッとしたもんですが、今はとても寂しく思います。家族との生活をつくり、守ろうとすることは、とても動かされる要因なのだと、いまさらながら気付かされました。僕の年なら、ほとんどの人が家族を持ち、父親として、家族の長として頑張ってることでしょう。まだ遅くはない、当たり前のことを、頑張って築いていけたらと思っております。

2009/8/12 冷たい夏

今年の夏はちと涼しい、というより寒いかな。梅雨明けしても梅雨のような日々が続いたり、急に気温が落ちたりと、過ごしやすい半面、暑い日は、やたら体に効きますな。僕も体調を崩しましたが、同じように夏風邪か夏バテか分からんような、疲れを抱えてる方も多いようです。よってビールがうまいという日が、少ないのかもしれないですね。（気候に限らず僕はうまいと思うんだけども）先日も消防団のお手伝いで、近所の町会の子供会のお手伝いでした。あいにくその日は寒く、やや雨がぱらつく天気。用意した水槽にほとんど飛び込む人のいない状態でした。（おそらくは親が止めるかもね）それでも用意されたカキ氷をぱくつき、スイカ割で生まれた戦利品を食べ、メインのドジョウすくいが始まるころには、雨が降り始めたのでしたが、子供達は大興奮。これがドジョウか！！というほどの巨大なドジョウに加え、うなぎまで入って、飛び込む子もいれば、体ごと抑える子もいるし、中には、手から抜け出たうなぎが、隣の子のバケツに入って残念なんてこともあり、観てる親達も大騒ぎでしたな。僕らの子供の頃からある遊びですが、時代は変わっても子供達は好きですね。あのうなぎは食べるのかしら？あのドジョウは飼うには大きすぎるぞと思いながらも、たくさん入ったバケツやビニール袋を持って、満足げにビショビショのままかえってく子供達を見ると、いい夏休みの思い出になったのだろうなと思いました。冷たい夏の一場面でしたが、そこに集まった子供達のおかげで、熱気溢れる、暖かな夏の一場面になったようです。

2009/8/5 命令系統

先日、蔵前の水道局にて、浅草消防団の操法大会が行われました。浅草消防団の４分団対抗で行われたのですが、なんと、私がお世話になっている３分団が優勝です。これまで、個人競技が主で、団体球技にあまり参加したことのない私としては、経験少ない感動の気持ちでした。（いやはや、おめでとうございます）大会の審査は、スピードや規律などで行われ、順位を争うのですが、良く分かっていない私としては、どこに差があるのかさっぱりでした。でも、規律厳しく、一見すると行動が制限されて見える動きこそ、無駄のない最小限で行える動作なのですね。指揮者を中心に、４名の隊員が操作し、計５人が一チームとなって取り組むのですが、それぞれがその役割を、他との呼吸をあわせて行うのと同時に、大事なのは一人の指揮者が責任を持って支持するところです。これは、ありとあらゆる場面にもつながることと思います。たとえば会場の準備のため、いすを並べるとき、その場の責任者が、きちんと説明するにしても、指示する人が何人もいたり、言う事がまちまちであったりしたら、いくら指示に従って動いても、うまくいかなことがあると思います。その支持者が多少至らなくても、その人に任せて行い、間違ってるときはいったん作業をとめて話すほうが、早いことがありますね。いくら優秀でも、個々がばらばらで勝手に動いたり、指示が定まらなくては組織は機能しないのだなと勉強しました。消防団のこの大会はもちろん大会のための大会ではなく、有事の際のデモンストレーションであり、作業確認であると思います。有事に備えて、命令系統がしっかりしている、団結力がある、組織が機能する、日ごろの消防団活動、訓練はそのためにあるのですな。消防団は結構楽しいですよ。

2009/7/29 今いったい何ができるのか

日本と言う国は、何十年かに大きく毀れ再生し、新しい社会を作る国のように思う。江戸の大政奉還しかり、太平洋戦争しかり。今もそのときなのかもしれない。金融危機に、環境問題、食糧問題、エネルギー問題、巷には失業者が溢れ、今はまだほんの少しだが、この不満が爆発したときはどうなるんだろうとも思います。しかし、その一方で、それを解決する動きも出ています。町の若者たちが、地方に行き農業に従事したり、農業もまた、6次産業という考え方の基に、作り、加工し、サービスするやり方をとり、更なる雇用を生み出したり、後継者にも魅力ある仕事に変わりつつあるようです。エネルギー問題に関しては、より効率的な風力発電の開発や、振動による発電。あるいは海水のマグネシウムの注目したり、インセクトテクノロジーといって、昆虫からその技術を学ぶといったことも起きています。これは日本だけでは、ないのかもしれません。石油、天然ガス、石炭といった、地下資源に頼ったエネルギー社会とその社会が生み出した温暖化などの問題から脱却し、新たなエネルギー社会を築くときなのかもしれませんね。でも僕は後何年かでＶ字回復すると思っています。もともと日本は資源の少ない国で、あるものを大事にし、使えるものを最大限利用する国でした。その根源にある”もったいない”という精神が、新たな発見をし、科学が社会の豊かさを維持することに貢献してくれることでしょう。そして、これは私事ですが、ようやく私ら団塊ジュニアの世代が会社やその他組織の中で重要なポストに付き始めました。僕ら団塊ジュニアは、人数も多いことや時代のめぐり合わせがいつも悪いせいか、これまでも辛酸をなめ、競争と苦労を重ねてきた世代です。中学、高校、大学の受験しかり、就職活動しかり、起業しかりです。バブルがはじけた後の、つらく冷たい時期を乗り越えた世代が、舵を取っていけば、その培われた貧乏に強い精神で乗り越えて行くことでしょう。僕は自分にも期待し、友や、その仲間たちにも期待しています。出来ることは、自分の仕事に誠実に、そしてあるものを大事にです。がんばりましょう。

2009/7/23 いつになっても変わらない

暑くなって、学校が夏休みに入ると、あちらこちらで子供会やら、ラジオ体操やら、盆踊りが始まります。かく言う私も消防団の一員として、子供会のお手伝いに。交通整理を行ったり、設営や片付けとそれなりに忙しい。ただ、遊んでる子供たちと違って、大人たちは、暑さとの体力勝負。結構疲れますね。でもいつの世も子供たちの笑顔は変わらない。焼きそばや焼き鳥をほおばる子供、夢中にゲームを楽しむ子供、奇声を上げて、起震車で地震体験をする子供と、そこにはエネルギーを大放出の子供たちでいっぱいです。水槽を作りそれをプール代わりにして、放水でもすれば子供たちは大喜び。これだけゲームが近代化し、レクリエーション施設が整っても、今も昔も子供たちは、こんな単純な遊びが好きですな。僕はそんな子供たちを見てるとホッとしますよ。今の子供は難しくなったとか、苛立ったり、切れやすい子供が増えたといわれますが、でもそれはほんの一部で、多くは、今も子供らしい子供であるのではと思っています。つい何十年前は、僕が水を掛けられて笑っていたかと思うと、この何十年か後には彼らが逆の立場になり、やっぱり子供は子供だなと思うんでしょうな。出来ることなら、子供たちの笑顔がもっと増えて、少子化の問題もいつの間にか改善され、やっぱりたくさんいたほうが賑やかでいいなといわれる時代が来るといいですね。子供のいない僕が言うのもおかしいですが・・・。

2009/7/16 地獄の沙汰も・・・

人間だから純粋無垢な人や、善の心だけの人などそうはいないものです。とはいえ、出来るだけ、真っ白に、正しくいて欲しいと思う仕事の人を聖職者と、僕自身は思っております。それは学校の先生だったり、お医者様だったり、宗教関係者、日本で言えばお坊さんでしょうか。このたび、身内の不幸をきっかけに、何度か係わり合いをもちましたが、なかなかそうはいかないようですな。偉いお坊さんの話に、そのお坊さんは決してお金をもらわず、法事を行ったり、村人を助けたときなどは、農家から野菜をもらったり、魚をもらったり、大工さんなら寺の修理をしてもらったりという形で施しを受けていました。それどころか、村民がお坊さんの為に、たくさんの料理を作ってもてなした時、自分が生きていくのに必要な分はこれだけですといって、わずかな量を口にして、残りは手をつけなかった、というのも、自分が余計に食を取れば、本来必要な人にいきわたらなくなるからと。そんな話を聞くにつけ、お坊さんは人間の姿をしながら、人間の持つ欲や煩悩から離れようとしている、立派な職なんだと思っていました。だからこそ、独特の法力が身につき、世の中の人と違った目線で見ることが出来るのだと。中山のお寺でやってる１００日の荒行は、とても人間技ではない過酷な修行ですが、髭ぼうぼう、髪の毛ぼさぼさ、体ガリガリのすごい出で立ちでありながら、何か温かいオーラをまとっている様に思います。坊主だって人間だものと言って、外車を乗り回し、愛人を囲ってるような人では到底たどり着かんでしょうな。お寺を維持するためにはお金が必要なのはわかりますが、死しても金で、差がつけられるのは結局あの世も、この世と同じなのかなと思う次第です。でも、先日観た、映画ハゲタカでのラストシーンで、中国のある村では、死者のはなむけに、あの世に行っても困らないように、紙幣を燃やすことで届けるそうです。あの世に行っても、この世と同じ、金に力を借りるという考えもあるようです。

2009/7/9 日本の底力

いまや教育も金次第なのか。公立校と私立校の教育レベルに差がつき、よりレベルのたかい教育を受けるための投資が必要のようで、小さい頃からの私立進学はその一歩のようだ。しかし、余りある知識を詰め込むことが、果たして力なのか。溢れる情報を処理するならコンピューターでいいわけで、人の働きとは知識を詰め込んで評価された秀才ではないように、思いますな。新聞に日本の底力という特集があった。そこに登場する日本人はとても素晴らしく、そして個性的だ。アラブのほうで海底トンネルをとうすために働く日本人。インド洋の海水面の変化から、異常気象を予想し、オセアニア地方の農家を救っている日本人。その力は、集めた知識をひけらかすのではなく、必要最小限の知識を持って、現状に合わせた方法を見つけ出し、信じる心で実行に移してるのではないだろうか。日本人は、昔から識字率の高い民族だった。当時、世界最高だった英国よりまさり、江戸時代で識字率８割を大きく超えてたらしい。老若男女問わず、よく本を読み、新しい知識に貪欲だった。それだからこそ、この小さな島国がアジアでは珍しく植民地にはならなかったのだそうだ。資源のない、ただ知識と技術のある国が、世界に目を向けたらきっと本国の脅威になるとペリー提督も言っていたそうだ。ならば、誰にでも平等によい教育を受けられる場を作らなくては。教育者の給料を上げ、より優秀な人材を集め、憧れる職業にならなければ。定額給付金だがなんだか知らないが、ただでさえ財政が窮してるときに、今こんなことしてる場合かしら。底力の底上げのためにも、そっちに使ったほうがいいのでは・・・と思いませんか。

2009/7/4 刑事物語

僕は昔から推理小説や、ミステリーもののドラマが好きなためか、探偵や刑事が出てくる物語を見る機会が多いですね。海外ものでもシャーロックホームズやポワロの冒険、ミス・マープルなど、再放送してると良く見たもんです。最近でも相棒は欠かさず観てますし、映画まで行った始末です。ですので、このクールはとても充実し、ビデオの予約に負われた何ヶ月でしたな。鑑識モノの臨場、人間味溢れるハンチョウ、おしゃれで，どこか軽いステップのＢＯＳＳ、そして、科警研から脳を中心に事件を見るキムタクのＭＲ．ブレイン。どれも面白かったですね。泥臭い、よりリアルに近い切り口もあれば、科学もある、刑事ドラマの形を取ってるが、刑事モノらしくないものなど、一時ＴＶのドラマがマンガから来たものが多くなっていた中で、再び小説や脚本の力が発揮されたように思いますね。そして、ドラマもまたとても進化してるように思います。というのも、先日久しぶりに西武警察を観ましたが、当時あんなに熱中して観ていたにもかかわらず、まったく面白くない。何というか、やはり古いのですね。なんとなく、面白く観てるだけですが、作ってる方たちは、僕らの気付かない、多くの努力があるのでしょうな。事件があり、犯人がいて、それを追い、捕まえる刑事や探偵がいる。その周りに，巻き込まれる人や，協力する人がいるといった，構図は，変わらないのに、観ていて新しかったり、面白いと感じるのは、その組み合わせの妙なのでしょうね。実はそっちのほうがミステリーではありますな。

2009/6/24 今年こそ、赤ヘルは残れるのか?

ＷＢＣが終わりプロ野球が開幕し、野球シーズンの真っ最中ですが、今年こそ我が赤ヘル軍団は、クライマックスシリーズに残れるのでしょうか？とりあえず、集団に取り残されることなく、頑張ってはいるが・・・。（しかし早くも今年もやばいのではないかと思わせる試合が。何故あの点差で阪神に負けるのか？）ファンとはいえ、正直言って今年も？の期待、よく言えば未知の魅力といいましょうか。投手は、黒田以後、その穴を埋めれておらず、柱といえばルイス頼り。昔のミンチー頼りだった頃に戻りつつありますな。ただ、前田選手,篠田選手のような若手の成長株が化ける可能性もあるし、今のところ絶好調の大竹選手、そこそこに期待して応援ですな。攻撃のほうは、ちょっと楽しみです。東出、梵といった選手から、新井の穴を埋めつつある栗原、球界を代表する捕手になりつつある石原、赤ゴジラこと嶋と、それなりに揃いつつあります。なにぶんにも若いのと実績がもう一つなので、安定して一年活躍できるかポイントですが、出来れば夏ぐらいまで、いい位置につけていれば、若さゆえにモチベーションが上がって、3位に滑り込めるのではないかと思っております。今年は、中日も大きな戦力ダウンですし、阪神も今は兄貴の調子がいいですが、歳なのでどこかで疲れが出てくれれば。巨人は抜きん出てるでしょうが、それ以外の常連は混沌としてるので、ヤクルトを含め４チームで残りの２つをとりにいくという形になれば、よいですな。今年は新球場のこけら落しですので、きっとたくさんのファンが来てくれる事でしょうから、そこに花を添えられたらいいなと思う次第です。今年こそ心の折れない、胃の痛くならない一年になりますように。

2009/6/16 もしも願いがかなうなら・

先日ついに盲目のピアニスト、辻井伸行さんがヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで世界１となりました。正直とてもうれしいですね。僕がはじめてみたのは、確か１０チャンネルの報道番組（Ｎステか、報ステだろう）だったとおもいます。目の見えない少年が、一心にピアノを叩く姿とその奏でるメロディの素晴らしさに、その将来が楽しみでした。しかし、僕もまた、彼が盲目で、楽譜も鍵盤も見れないこと、耳で聞いて覚えることなどから、ショー的に見ていた部分もあったように思います。そういう世間の評価は決して同情ではなく、違和感のあるものだったのでしょう。コンクール後の彼のコメントに、これでいちピアニストとして、評価がもらえるといった言葉に出ているように思いました。僕も反省です。でも今回の辻井さんの偉業で最も感動したのは、周りの支える姿でした。生まれながら目の見えない我が子に、どんなに悩んだことか、その息子が才能の一端を見せたとき、どんなにうれしかったことか。我が子をたくさんの愛情で支え続けたその姿が、何よりも美しかったように思います。僕の周りにも障害を持った人はいます。でもその事にとらわれず、明るく元気に生きています。そのときいつも立派だと思うのは、ご両親が、そんな我が子を隠さず、堂々と普通に育てていることです。それは周りでみるより、とても大変なことなのでしょう。大きな愛情があればこそですね。もし、１度だけ目が見えるとしたら、なにが見たいですか？そんな質問に、辻井さんは、両親の姿と答えました。その美しさに、感動で胸いっぱいです。

2009/6/9 自分を見つめる目

天才といわれる人たちは、もともと持っている力もすごかったのだろうが、それ以上にその華やかさの裏に、地道な努力が隠されているもんですね。先日のプロフェッショナルは天才ジョッキー武豊。数々の記録を塗り替え、カリスマ視するファンも多い一人の天才ですが、彼もまた、孤独な努力人でした。天才武豊とはいえ、勝率は２割そこそこで、３割には満たない。つまり、１０回乗って８回近くは負けるということになるのだそうな。武豊が乗れば当然その期待は大きく、人気にもなるのだが、その多くは、負けた後の罵声に変わるということですな。そんな中でも、やはり勝ちにこだわり、毎回自分の騎乗したレースは、どんなに小さいレースでも確認をし、その判断が正しかったかをチェックするのだそうな。もっと上手くなりたいという飽くなき欲求は尽きることなく、海外に飛び出していく。日本なら、有力馬がこぞって騎乗依頼が来るのに、海外では自分から厩舎に出向いて、頭を下げてもなかなか来ない。それでも海外のレースのすごさや、騎乗技術の習得のために、努力を続けるのだそうです。どこか野球のイチローに似ているな。首位打者をとるかどうかが評価ではなく、自分が納得のいく打撃が出来たか？理想に近づけた？かが大事で、他者との比較にこだわらない。常にその目は自分と向き合っている。だから、武豊の流儀にのっとれば、普段は小さなこともきちんとやるであったり、大きなレースの前でも普段どうりにやるとなるのだね。偏差値も、ベストセラーも他との比較。もうそろそろ、他人より上の自分に満足する人生でなく、自分の成長に満足する自分になってもいいように思います。天才の生き様は、そんなことを物語っているようにも思いました。

2009/6/3 失われた１０年の中で

僕は恥ずかしながら、経済に弱い。お金の扱い、稼ぎ方もそうだが、知識としても弱いですね。大学では理系で、主に生物学ばかり勉強していたし、一般教養でも経済学は選ばなかった。就職して、ようやく日経新聞を読み始めましたが、それでもほとんどわからない。注意して、１２チャンネルの番組を観てるけど、今もそんなに変わらんな～。そんな僕でもこれはとてもわかりやすく、面白いと思った経済ドラマ、その名もハゲタカ。ＮＨＫで作られたこのドラマは、ＮＨＫらしく重厚で、無駄がほとんどなく、それでいて、ぐいぐい引き込まれる内容となっています。フィクションでありながら、実際にあったのではと思わせるほどで、そこに登場する人物の背景のリアルさと合わせると、まるで事件の裏側を見ているようです。バブル崩壊後の失われた１０年になにがあったのか？散々新聞をにぎわせた企業の合併や買収の裏側で、それぞれの行為は単なる金儲けだったのか？必要なことだったのか？巻き込まれていく人々と、巻き込んでいく人々。何のために働くのか？何のために戦うのか？今、日本があるこの世界につながってくまでの過程には、日本従来の家族のような経営から、アメリカの合理化に変化したり、壊されたりと右往左往しながらも、日本らしい新しい会社のあり方に落ち着こうとしていきます。企業を生き物に例え、生き物も死んでは手の施しようがないが、その前なら何とかなる。企業買収を行いながら、その先にある企業の再生を行ってゆきます。そして関わった人物たちも、自身の過去からの再生をしていきます。男臭く、とても勉強になりながら、興奮する面白さが溢れるドラマです。今度は、今現在の問題を描いて、映画になるようです。今からとても楽しみですな。（ドラマ白洲次郎も面白かったですが、どうも同じ人のようですね。これは安心して観れそうです）

2009/5/26 見るだけの神輿。

今年も無事三社祭が終わり、今年も一年の半分が終わった感じがしますな。といっても今年は、喪中。
参加できず、ただ見るだけの祭りでした。（実を言うと、僕はあまり祭りが好きではないのです。見てると血が騒ぎますが、始まるまでは、怪我しないか、無事終わるかなど、不安な気持ちで一杯で始まるとなにしていいかわからず、結局中途半端に疲れてしまう。相変わらずの団体行動が苦手な自分です）

祭りの主役はなんといっても神輿ですが、この神輿とは氏神様の神霊を乗せた輿。つまり神霊の乗り物なのですな。その神輿を町会に持ち帰り、町中を担ぎ歩くことで、氏子たちが神社に出かけなくとも、神詣が出来るというわけなのです。よって昔は神輿を担ぐのは、とても静かで厳かに行われていたようで、担ぎ手の神官たちの息が、神輿にかからないようにと口に紙をくわえて担いだともいわれています。（言われてみれば、よく神輿を上から見てはいけないと言われてたぞ。つまり、神を見下ろすことになるのだな）そんな、神輿も江戸時代以降様々なスタイルがうまれ、激しく揺さぶったり、神輿同士をぶつけ合ったり、海や川に入ったりと、神様がびっくりするようなことが行われてるんだな。まあ、日本の神様は穏やかで、大らかだから、ひどい目に合わされても、”みんなが楽しんでるんだからいいや”って許してくれそうですが、それでも神輿の上にのっかったり、その棒を折ったりなんていう行為は神も許せん行為でしょうな。しばらく周りで、セイヤセイヤ。

2009/4/29 巨匠その作品に衰えはなく。

またしても映画の日々になっておりますが、これはあくまでも僕の妄想ですが、もし生まれ変わるときに、どんな姿になりたいかといわれたら、日本人なら白洲次郎、黒人ならウィル・スミス、そして白人ならクリント・イーストウッドというでしょう。クリント・イーストウッドのあの苦みばしった顔と、いくつになっても素晴らしい作品を作り続ける生き様に、尊敬の念を表します。僕自身、今回のグラン・トリノは、硫黄島からの手紙以来の作品でしたが、今回も観て良かった。全体的にはゆっくりとしたペースに、重厚な演技、偏屈だが自分の美学をきちんと持った老人が、人種の壁を越えて、人生の最後に残したもの。といった、まるで今の高齢化社会の日本にも、実際ありそうな男の美学のお話です。（これをそのまま武士道にこだわるおじいさんが、今のモラルの崩壊した現代にあきれつつも、自身の美学を隣人に伝えるといった話でも出来そうな感じですな。）戦争を超え、個人の利益よりも国家の優先の時代を超え、個人主義の今に来ても、過去を引きずり、今に順応できない。それでも心開く人、生きる意味を知り、生きた証を残す。観た人のコメントに、こんな人生の最後もいいといった意味が解るように思います。あともう一つ、ゲイで初めて公職の議員になったミルク。その内容は、そこまで性の描写はいいかなと僕は思いましたが、彼が生涯残した軌跡と、その人柄はよく描かれていたと思いました。この作品はなんと言っても主演のショーン・ペンの演技がさすがオスカーというほどに素晴らしい。少しくねらせる仕草や、独特の目線、これらをやるからゲイに見えるのではなく、本人になりきるから、この姿になるという自然な感じでした。まさに演技の極み。名優の名演技といった感じでしたよ。映画って本当に素晴らしい。今年は何回言うことかしら。

2009/4/22 納得のアカデミー賞

このたびは、今年度アカデミー賞作品賞に輝いたスラムドックミリオネアを観て来ました。（ついでに”ひぐらしのなく頃に”も観てきましたが、こちらはコメントの仕様がないほどに、またしても訳解らん。解る人がいたら、誰が説明してくれよ）今年のアカデミー賞作品は納得の素晴らしい作品でしたです。（ちなみに去年のノーカントリーや、それと争ったゼアウィルビーブラッドは、なにがいいのかさっぱり解らず、自分の理解力なさか、こんな作品を選ぶ選考委員が病んでんのかとも思いましたよ。）一言で面白かった。日本でもおなじみのクイズミリオネアのインド版で、スラム出身の青年が大活躍する。そこに疑いがかけられるが、その青年の生涯を通し、答えられた理由が語られていきます。しかしそれは単なるラッキーボーイの謎解きではなく、インドという舞台にある現状と、そこに生きる強く逞しい青年たちの生き様です。ドキュメントと娯楽作品のハザマで、ん？と思わせる偶然のドラマ性がありますが、でも最後まで、つくられた世界と、現実ぽっさの間で違和感なく展開していきます。インドという国を、ニュースでしか知らない僕としては、あんだけ多い人口の国で、カースト制という身分制度があり、新興国として、最近めきめきと力をつけていたとしても、まだまだ、細部にまで、豊かになっていないインドという国に、それでも底辺から湧き上がる強いパワーのようなものを感じました。ハリウッド的なエンディングなのかもしれませんが、わざとらしくなく、清々しい最後でしたよ。ゴールデンウィークに時間があれば、お勧めの映画です。

2009/4/16 そしてイチロー

今回の侍たちは皆プレーがすごかったでしたな。内川選手の二塁で刺したプレーしかり、城島捕手のリードしかり、岩隈投手の安定したピッチングしかり。しかし私的には、やはりイチロー選手ですね。もともとスロースターターであるけれども今回のイチロー選手は、苦しんでいました。チームリーダーとしてのプレッシャー、ディフェンディングチャンピオンとしてのプレッシャー、いまや世界屈指の安打製造機となった彼を取り囲む状況は、常に曝され、練習中も気の抜けない日々だったでしょう。それでも最後は、最もいい場面でのセンター前。原監督も絶賛の、記憶に残る一本でした。僕は思うにイチロー選手はあの強気でクールな姿と裏腹に、結構神経質なのではないかと思っています。天才といわれ、みんなの期待を一身に受ける重さを、日々の努力で克服し、イチローはイチローであり続けるように思うのです。今回も誰よりも早く、球場に現れ練習し、同じルーティンを繰り返すことでイチローになっていく。今年もオフの休日は5日しかとらなかったという練習の鬼。今現在35歳という年齢のハンデがありますが、それもまた絶え間ない努力で克服し、工夫をし、いつまでもイチローである続けてくるのではないかと思っています。天才もまた一日にして成らず。原監督がイチローも人の子なんだなといっていたように、優勝が決まった後、前回よりもはしゃぎ、普段より笑ってる姿を見れば僕もそう思います。そして今回はイチロー選手を盛り立てるために、他の選手が行ったことも素晴らしかったです。不振にあえぐイチロー選手を励まそうと、片岡選手や川崎選手など、若手の人たちが中心となり、イチロースタイルであるストッキングを上げ、無言のエールを送ったり、それがたくさんの人たちに広がったり、久しぶりに出たイチロー選手の一打を笑顔で出迎えたり、年上の稲葉選手は常にイチロー選手を気遣って、話しかけたり（余談ですが、稲葉選手はイチロー選手と同郷で、かつては同じバッティングセンターに通っていたことがあるらしい）、そういった仲間の絆が良かったし、その陰には、悩みながらも人知れず努力し、もがき続けた天才の姿を見た、他の選手の思いやりがあったのだと思います。イチロー選手これからも頑張ってください。そして、日本の誇る侍の皆様、大きな感動をありがとうございます。

2009/4/8 さだめを受け入れ、それを乗り越える力。

今回のＷＢＣで一番すごいと思ったのは、他でもなく原監督ですね。球界の若大将は、明るく勤めて冷静だっただけでなく、自分の運命を受け入れた、強い覚悟のある方だと思います。思えば原監督は、見方によれば、とてもツキのない人だと思います。現役時代は、王さん引退後の巨人の4番であり、監督となっては長島さんの後。そして今回のＷＢＣと、正直、誰もがやりたくない、非常にプレッシャーのかかる順番で役回りがまわってくる。うまくいかなければ、前者がスターだけにいくらでも叩かれる訳ですな。現に今回のＷＢＣの監督を決めるにしても大分もめて、決まりませんでしたものね。それを一つ返事で受けた原監督。これまでの自分の野球人生を考えたら、またかと思っても仕方なかったでしょう。貧乏くじを引くことで、耐える強さを持ち続けてきた、原監督ならではの決断であり、その後の采配も、監督らしい忍耐の采配でしたね。きっと原監督はすべて前向きに捉え、跳ね返す強さを磨いてきたんですな。立派だと思います。そして今回のメンバーは実にまとまっていました。ベンチはいつになく明るかったし、楽しんでいるように思いました。川崎選手が、試合に出てなくても出てるつもりで参加してるというほど、常に声を出していた事や、内川選手が怪我をして途中帰国した、村田選手のユニホームをトロフィにかけたこと、松坂投手が、当番機会がないのに、勝利の目前までブルペンに行って他の投手の様子を見に行っていたこと、ダルビッシュ投手が抑えに回ったことで藤川選手を気遣ったこと、その気遣いにアドバイスで答えたこと、青木選手が調子の上がらなかったイチロー選手のために、チームを引っ張って行こうとした事、城島捕手が、ことあるごとにマウンドに駆け寄って、サインの確認や、守備への配慮を見せたこと。一流の選手であればプライドが邪魔をしたであろう一つ一つのことが、自分を捨てて、チームのために生かしたことで、強い絆と、あのシャンパンファイトにみられた、みんなの笑顔に変わったのだのだなと思いました。ここにも原監督のよく口にするＦＯＲ　ＴＨＥ　ＴＥＡＭの精神が生きていたのですね。名実ともに世界1の監督だと思います。おめでとうございます。

2009/4/2 スモールベースボールの集大成。

いやはや今回も、ＷＢＣ優勝できて良かったですね。感動しました。最近、暗いニュースが多い上に、先の見えない状況が続く中で、今回の優勝は、多くの勇気を与え、そして日本人を奮起させてくれたことと思います。ありがとうございました。今大会における日本の野球は、まるで職人のような、地味で黙々と仕事をこなすようなプレーでしたね。世間ではスモールベースボールと言うのだそうですが、これこそ、短期決戦に勝つための戦い方ではないでしょうか。日本のおける短期決戦の代表に日本シリーズがありますが、これもよく優勝できる監督と何回チャレンジしてもだめな監督がいますよね。それはシーズン中とは違う、短期決戦用の戦い方を知ってるかによると思うのです。打線は水物なので、安定して発揮できるのは投手力と、走力そしてエラーの少ない守備力です。出来るだけ相手に得点を与えることなく、チャンスを待つ。そんなカウンターを待つパンチャーのような忍耐と、繊細な野球こそが大事なのでしょう。今回の大会でも、南米の大味な野球は迫力があり、魅力的ですが、あの優勝候補のドミニカが、オランダに負けることがあるように、、打線はいつでも爆発するわけではありません。ましてや、ほとんど初対面の投手とやりあうわけですから。韓国もそういう傾向がありましたが、パワーだけでない地道な野球こそ、こういうときに大きな力を発揮するのですね。実生活でもそうかも知れません。派手な仕事より地道に積み重ねていく仕事。普段は魅力的でなくても、それが見事に積み上がった時、大きな仕事になるのかもしれませんね。しばらくはＷＢＣのことばかりになると思います。ごめんなさい。

2009/3/24 その行為、礼にあらず。

”仁”の心とは、人間としての思いやり、他者への憐れみの心のことである。それは弱き者や負けた者を見捨てない心である。敗れた者を慈しみ、驕れる者をくじき、平和の道を立てることでもある。そして”仁”の精神を育て、他者の気持ちを尊重することから生まれる謙虚さが”礼”の根源である。礼とは他者に対する優しさを型として表したものである。日本では古来よりお辞儀の仕方、歩き方、座り方・・・など細かな規範がつくられ、かつ学ばれていた。食事の作法は学問となり、茶の湯は儀式を超え芸術となった。と武士道にはあります。野球でも武道でも互いに礼から始まり、礼に終わる。そして、敗者への配慮から、派手な喜び方は控え、思いやる気持ちもあります。王さんもホームランを打っても、ガッツポーズをしていなかったもんね。そういう道徳感情があるだけに、あの行為は不快ですな。ＷＢＣの２次ラウンドにおける準決勝ラウンド進出を決める韓国との3回目の試合後、勝った韓国はうれしい気持ちはわかりますが、マウンドに国旗を刺すほどはしゃぐのは？です。しかも何本も何本も。優勝でもしたならまだしも、その幼稚な態度は、腹立たしい。武士道のない白人社会でも大人の良識で考えれば、なんと恥ずかしい行為に見えるのではないだろうか。応援においても加熱するのはかまわないが、日本人の応援してるとこまで来て、太鼓をたたいて邪魔するのもいかがなもんか？スポーツ精神は、その選手にも観る人にも、国民性や、意識レベルの成熟性は出るもんです。なんか、勝負の勝ち負けだけでない、レベルの低さを感じますな。でも、そのおかげで奮起し、優勝できたのかな。次週は、我が感動のＷＢＣですね。

2009/3/19 ともに歩いた道。

父が他界してバタバタした日が続いてるせいか、悲しみに暮れてる場合ではないせいか、月日はいつもより早くすぎていくような気がします。長年糖尿病を患っていたので、低血糖を起こし、倒れて救急車で運ばれたことも何度かありました。そのこともあってか、晩年の母との仲はとてもよく、よく口げんかはしてましたが、二人で出かけることも多かったように思います。朝一緒にコインランドリーに行ったり、買い物に行ったりと。その一つに毎週、浅草にガラガラを引いて、家庭で使う１週間分の食料や花を買いに、９９ショップからオオゼキ、途中スターバックでお茶して、三平ストアーや赤札堂と周り、いろんなものを見たり、あそこの野菜は安いとか魚がいいとか話すのが楽しかったようですね。今はその役を大半が僕がやり、ときに弟たちにもやってもらってます。そこで思うのは、その姿を微笑ましく見ていた人、迎えてくれたレジやホールの人たちの繋がりです。報告を受けて、ショックを受ける人、いたわってくれる人、時に一緒になって泣いてくれる人もいました。老若男女問わずです。毎週ただ歩くだけでしたが、それを続けたことがこういった軌跡として残ったのですね。僕も自分の両親が理想の夫婦だとは恥ずかしながら言えませんけれど、ともに歩ける伴侶を得たいものです。

2009/3/12 今そこにある危機。

人間は、ピンチのときほどいつも通りに、しかも余裕を持って生きることが大切で、そのことをお客様から学ばせてもらいました。そこで、久々に映画に！！またしても無理して2本観たのでクタクタではありますが、やはり映画は素晴らしいですね。特に邦画のジェネラルルージュの凱旋は素晴らしかった。前回のバチスタの続編で、医療現場におけるミステリーを脱力キャラの竹内結子さんと、切れ者の阿部さんが解決していく話ですが、単なる犯人捜しではなく、医療現場の危機が描かれていました。よくニュースで耳にする病院のたらい回しや、長時間の放置が何故起きるのか？それは単なる医師の怠慢ではないということであり、そしてこれはフィクションではなく、今現実に起こってる問題なんだということです。医師であるなら、出来るだけたくさんの命を救いたい、受け入れられるなら受け入れたい、しかし医師不足であったり、施設の問題や、金銭的な経営の問題で、立ち行かなくなってるようなのです。病院も経営と言う立場に立てば、利益追求の方向を選ばざるを得ないようですが、それでもまだ解決の方向性があることを警告とともに、この映画は発してることと思います。娯楽映画としててだけでなく、これからの社会全体の命を守る現場を知ると言う意味で観て欲しい映画ですね。ちなみにもう一本は、パッセンジャーというこれまたミステリーです。オチを言ったら元もこうもない映画ですが、意外と最後は心の落ち着く映画でした。何よりも主演のアン・ハサウェイは、美しく可愛い。実に魅力的ですぞ。こちらも良かったらどうぞ。

2009/3/5 そしてついに誰もいなくなった。

我が家はかつて、両親と男3兄弟、さらにおばが2人と全部で7人家族でした。
そのため、留守番と言うのはなく、もちろん鍵も持ったことがない。帰れば、誰かがお帰りと言い、プライベートなんてなかったですな。それがおば達が施設に入り、親父が他界し、真ん中の弟が仕事で一人暮らしを始めました。そしてついに下の弟まで出ることに。研究職で、九州に。
ついに我が家は母との2人暮らしになってしまった。実に寂しい。もともとうちの教育方針は、家業を継ぐ必要はなく、自分のやりたい道に進みなさい。そのためには家を出ることもいとわず、できれば一つのことをやり遂げなさい。そしてできることなら、一度は自分の看板で頑張ってみなさいと言う教えなので、何のためらいもなく家を出て行くわけですが、ちょっと複雑だね。と言うのも、一番下とは9歳離れてるため、弟と言うより父親に似た感覚があり、よく遊園地や水族館、博物館に連れて行ったりしました。今も、ついつい心配で余計な根回しや、小言を言ってしまいますな。
初めての就職であり、初めての一人暮らし、そして初めての九州で初めてつくしですが、もう大人なので何とかするでしょう。次に帰ってくるのが楽しみであります。
そういえば、僕が小学校3年の頃、日に日に腹がでかくなる母親が不思議で、生命の神秘だと思った僕は、作文の時間にその内容を書いたもんだ。弟が出来る喜びと皆もそうやってこの世に出てきたんだと言うメッセージを込めて、感動に包まれるはずだったのだが、題を”母はお産”と言うぶっきらぼうなタイトルをつけた上に、発表のとき、緊張しすぎて、母はおっさんと呼んでしまった。おかげでクラス中からからかわれ、内容云々はドッチラケになったことがありましたな。まあ、あの頃からいざという時は抜けてたんだな。

2009/2/28 快挙。

今年もアカデミー賞が発表となりました。日本でもアメリカでも今年はやっぱり、おくりびと。僕の中でも去年観た中で一番であり、これまでのトータルでも上位に食い込む、この映画が多くの人に評価され、ここに一つの軌跡を作ったことはまさに快挙だと思います。あの物語物語していない、日常を切り取ったような自然な映像、そのバックに流れるチェロの音色と山形の自然。主役の本木さんを始め脇を固めた山崎さんや余さんの力のある、実に自然体の演技。どれも素晴らしいです。さらに監督の滝田さんは、僕が高校生ぐらいの頃はポルノ映画を撮っていた監督でした。コミック雑誌はいらないとか陰陽師とか斬新な作品を作りながら、人間味溢れる作品も多い方だと思います。長い時間を掛けて人が年をとるように、作品もまた時間とともに、円熟していったんでしょうね。心より、おめでとうございます。しかし解らないのは、この映画は、まさに日本人だからわかる美意識であり、世界観だと思うのですが、世界で評価を受けることですな。死んだ人間をあそこまで丁重に扱うことに、死者に触れるという意味で、気持ち悪かったり、そこまでしなくてもという考えがあっても、仕方ないと思うのだがな。様々な国の習慣や、宗教性を超えて、映画が描き出した美しさが理解されたとしたら、日本はこれまでよりも神秘的な国になったかもしれませんね。

2009/2/18 Ｖ2に向かって。

侍たちがついに動き出しました。正直、このコーナーでも散々書きましたが、オリンピックはどうでもよかった。でもＷＢＣは楽しみです。日本を代表する、あるいは海外で活躍する侍たちが、どんな活躍をしてくれるのでしょうか。しかも今回はどの国もかなり本気モードなので、優勝しなくても最後まで観てみたいものですね。イチロー、青木、西岡、福留といった走って良し、守って良しのバランスの良い選手たちに、松坂、岩隈、ダルビッシュといった先発陣、変則的な渡辺や、日本シリーズで活躍した岸選手なんかどこまでやるのかな。マー君は中継ぎに回るのだろうが、あの強気なピッチングで、ＷＢＣの舞台でも、物怖じせずに頑張って欲しいものですね。不安は、ただ一つジャッジング。野球は世界的にはメジャーなスポーツではないので、世界中に優秀な審判はいるわけでなし。となると、またしても開催国であるアメリカ人ばかりになるのか？あのあからさまな、えこひいきなジャッジは、試合をつまらなくし、勝敗をにごらせますわな。審判もバランスよく日本や韓国など、プロリーグのある国から選び、出来るだけ第3者の立場の取れるジャッジがなされるといいのだけど、そうはいかないだろうな。ああ、それだけが心配。

2009/2/12 極限の恐怖。

先日、映画ブラインドネスを観てきました。内容は、ある日突然、目の前が真っ白になって失明する人が町中に溢れ、パニックに陥りますが、主人公の医者の奥さんだけがそうならず、そのパニック状態をどう切り抜けるかという話です。失明といっても、その原因は結局わからず、最後も、医学的な発見による解決ではないので、失明は、この映画の中では、きっかけのようなものであります。むしろ、初期段階の失明者が、政府の方針により隔離施設の入れられるのですが、この中でのことの方が、映画的にはメインぽいですね。目が見えなくなり通常の生活が出来なくなったこと、そして社会から阻害されて事が重なって、人々は不安と不満を募らせます。その中で、だんだんモラルを失い、やがては秩序を失った社会のように、力が収容所内を制するようになるのです。力あるものが、無理難題を言います。そのときに食べるためとはいえ、人の命の尊厳が問われるのです。映画だから、きつい話だなと思って観ましたが、実際、天災やバイオハザードが起こってこういう極限状態に置かれたら、自分はどうなるだろうか？本当の恐ろしさは、その中に置かれ、野生化しつつある、人間たちの所業ではないか？と、思わされる、映画でしたね。大地震が予測され、ゲリラ豪雨による洪水や水害が起こってる事を考えると、あながちフィクションだなと安心できないかもしれませんね。でも救いもあります。目が見えなくなったことで、互いに助け合うことの大切さ、思いやり、そして何気ない食事と入浴の出来る日々が、こんなにも素敵なこと。登場する何人かの夫婦が互いを認め合うところは、このパニックゆえの気付きなのかなとも思いましたね。

2009/2/4 どこまでが情けか。

またしても不祥事です。先日大相撲では朝青龍の劇的な優勝により、これまでの悪いイメージを払拭し、また人気が戻りそうでしたが（これも演出があったのではないかといえばあったような、ある意味一番八百長ぽっかったともいえるよね。）今度は日本人力士による大麻問題です。これまでは外人力士だったので、異国に来てのストレスとか、向こうでの悪習の習慣の違いとかで、解釈も出来ましたが、今回はそうは行きませんな。ましてや再発防止委員会も立ち上がったばかりなのに。個人的には、まず最初は尾車親方同様、バカヤロ～でしたよ。中毒性があってやめられないほどなら、いざ知らず、何もこの時期にやらなくてもね。それほど勝負の世界が過酷だったといっても、もっと他の方法はなかったのかしらと思うほどです。そしてその後の力士への処分の問題ですが、退職金が出る解雇か出ない除名かで議論されましたが、結果解雇となりました。その処分は大相撲協会側は、これからの将来のある若い人だけに、除名ではかわいそうという発表で、（これもうがった見方をすれば、大相撲協会側に恨みを抱かせない処分で、処分後余計なことをしゃべらせないための口封じともとれますな）世間ではそれは甘いという。文部科学大臣までも・・・。確かに悪いことではあるし、この時期に悪いイメージを植えつけたことは、弁護の使用がないけど、僕も協会側の情けある処分には賛成です。人を殺したわけでもなく、自己責任ですむのなら、そのぐらいの情けもあってはいいのかと。悪いやつは徹底的にやっつけるマスコミも、派遣労働者に対して、すべて自己責任と言い切ってしまう社会も、僕は厳しすぎるようにも思うのです。もちろんケースバイケースですが、もう少し優しさを持った、昔の様な社会があってもいいように思います。まだ彼にはこれからの未来があります。この一件を生涯背負っていかなければならないわけですが、いつの日か、世間から許され、自分でもあの時の悔やみが和らぎ、良い経験として活かせるようになればと願う次第であります。

2009/1/29 ありがとうQちゃん。

歳が近いからかもしれない。
僕がこれほど嫌いな走るということをあんなにも楽しそうに出来るからかもしれない。
偉大なアスリートでありながら、とても親近感を感じていたマラソンのQちゃんこと、高橋選手が引退を表明しました。
これまでの過酷なトレーニングから来ている故障から、もうそろそろではないかと思っていましたが、いざそうなると寂しいものですね。
僕個人的には、もう一度オリンピックのマラソンで走ってほしかったですよ。たらレバですが、もし、アテネの地を彼女が走っていたら、日本人のワンツーか、連覇があったのでは、と思っていました。この前の北京はもう無理かもと思いながらも、もしかしたらとも思いました。しかし、僕の残念な気持ちと裏腹に、彼女はいつも、公の席では笑顔を絶やさなかった。どんなに悔しかったろう、どんなに無念だったろうかと思うと、その気持ちをこらえて見せる彼女の笑顔に、１流のアスリートならではの気持ちの強さを感じたものです。
その彼女も引退会見では、涙した。
これからもジョガー高橋として走るといながらも、アスリートとして第１線を離れ、一人の女性に戻ったのか、これまでのいろんなプレッシャーをおろしたのか、心をあらわにして流す涙は美しかったですね。また高橋選手のお父さんの言葉は素敵だった。”人生８０年としたら、まだ半分も来ておらず、時間で言えば１１時を回ったぐらいだ。これで終わりでなく、これまでよりも長い、これからの人生を大切にして欲しいと。”Qちゃんはこれからも走ることでしょう。市民ランナーに混じって、走ることの楽しさを伝え続けるに違いありません。そうすれば、今でもマラソンブームで東京マラソンなぞ競争率がすごいことになってるマラソンが、もっと盛り上がることでしょうな。僕も走るのはいやだけど、Qちゃんを見れるなら、いってみたいものですね。
（ちなみに、先日遊びに来た愛媛の友達が言っていましたが、東京マラソンには、地方からも参戦しているようで、彼女たちも抽選が通れば、出るそうな。それですごい競争率なんだわな。納得。）

2009/1/22 後ろからの攻撃は卑劣である。

最近はまったく物騒です。
なぜか大阪で頻発するタクシー強盗が続いています。
車の中というその密室で襲われる恐怖たるや、いかほどか。しかもいきなり後ろから。かつては、タクシードライバーという仕事はとても人気のある商売で、その後も金を稼ぐために転職するということもありました。
しかし、近年では、その利用者の激減で決していい仕事とは言えず、それだけに深夜に集まった売上金は、大事な大事なお金なのだそうですね。
それを狙うとは、卑劣なり。その対策として運転席のガードや監視カメラを搭載しているようだが、関西はガードですらあまり普及していないのだそうだね。運転手が護衛のためにピストルをもつなどということはないと思うが、それに近いことがおきねばいいが。
その背景にハケン切りや不景気があることを結びつけたがりますが、モラルはそんなこととは関係なく存在して欲しいものですな。
人がおそれながら生きる社会であれば、そのための守る力を欲し、それが余計に悪を強力にする。金融だけでなく、ありとあらゆるところに力と力がぶつかって始めて生活が成り立つなどという社会が来ないことを望みます。

2009/1/15 これも新しいスタート。

商売をしている以上このようの情報はあまりよろしくないようですが、この呟きのコーナーは私的な表現の場であるため、お許しください。
先日は、父寺澤妙太郎の葬儀に寒い中、たくさんの方々に来ていただきましてありがとうございます。祖父が銘木の職人であったため、父も漆を塗ったりする職人でありました。それゆえ、気難しいところもあり、あまり人付き合いの上手なほうではないと思っておりましたが、あのようにたくさんの方々に見送られるのを見るにつけ、僕らの知らないところで、ずいぶんと愛されていたのだなと思いました。晩年は、長く患っていた糖尿病のこともあり、食が思うように取れなかったり、そのため倦怠感を感じることもあったようです。でも、お店に出れば、お父さんや親父さんと呼ばれ、励まされたり、時にからかわれたりしていることが、とても楽しかったようで、別人のように張り切っていました。この９年弱、一生懸命蕎麦湯を作り続けたこと、お客様の名前を誰よりも覚えていたこと、父は父なりに、お店のために力を振り絞ってくれたのだと思います。バレンタインの日に若い女性からチョコを送られたこと、誌面に顔写真を載せてもらった事、照れながらも子供のように喜んでいた、一つ一つがいい思い出です。いつも喧嘩ばかりで、ちょっとずっこけてましたが、私としてもこの９年間父とともに働き、ともに苦労したり同じ目標を見れた事は、掛け替えのない時間となりました。何よりも、以前に比べ本当に明るくなった父にしてくれた、お客様に感謝いたします。父が頑張ってくれたこの店とこの家を、今度は私と母と二人で守っていくことになりましたが、これも新しいスタートと思い、精進して行きますので、どうぞこれからも”てらさわ”をよろしくお願いいたします。

2009/1/8 プロフェッショナル

僕の仕事後の楽しみの番組の一つがＮＨＫのプロフェッショナルです。
ジャンルを問わず取り上げられるその道のプロの方々は、どの人も素敵で、一生懸命です。自分の仕事に誇りを持ち、その仕事に惚れ込んでいる。労働に勤しむ事から生まれる静かで強い光で輝いていますね。どの人も、大きな問題や障害と闘い、派手に見える世界でも、その陰には地味な努力の積み重ねがある。イチローしかり、武豊しかりです。仕事とはそういうもので、そういう地道なことにこそ価値が見出され、注目されるべきだと思うのです。もうセレブだとか、きらびやかな金だけの世界ばかり取り上げるのはやめませんか。
芸能人の私服をチェックして上から下まででいくらか、その順位をつけて評価するなんて悪趣味な見栄だけの企画など、くそくらえだと思う。金をたくさん持ってることがそんなに偉いのかしら？そこをみんなで目指したところで、結局一部の人しかそうなれない、多くの敗者を作る価値観が健全だろうか？その見栄っ張りが、子供の世界にまで広がってるなんて、異常以外何物でもないと思うのです。
金を使って金を生むなんて、あっては為らぬのです。
何かを作るあるいは、役に立ってこその報酬であり、それが世の中心に据えられてこそ、産業ではないだろうか。プロフェッショナルに登場する方々は、成功者であり、今も挑戦者であるけど、セレブではないと思うよ。でもあの輝きにこそ人としての理想形が宿っているように思うんだな。日本でバブルが弾け、今世界ではドバイが大変なことになっている。
もう気付いていいはずだ。なにが間違っていたのかを。

2009/1/1 解釈は心の中に。

～人は、物事それ自体にではなく、彼らがそれに対して抱いているところの考えによって、苦しめられている（モンテーニュ）～

　新年明けまして、おめでとうございます。
昨年末から激しく厳しい世の中の情勢となり、予想では今年はさらに厳しくなるとの事で心が重くなるばかりですが、それは自分の心がそう解釈した世界なのだそうです。

モンテーニュさんの言葉のように世界は事実と解釈で構成され、目の前にある事実をそれぞれが解釈して、みているものなのですね。たとえば、目の前で交通事故が起き、人が車で轢かれたとしましょう。人が車に轢かれたというのは事実であるに対し、大変なことが起こったと不安になる人もいれば、状況を判断して、救護に当たる冷静な人もいるでしょう。なかには野次馬根性で好奇心をむきだしの人もいれば、よく見ないからだよと、批判的な人もいるかもしれません。要は心の持ち方、考え方で事実はいかようにも解釈されるのです。これだけ、数々の情報源から今年は悪くなると言われれば、そう思ってしまうのも仕方ありませんが、それもまた、皆がそう思っているだけの解釈です。こんなときでもこれがチャンスだと思って頑張ってる人、原点に戻りしっかりと働こう、働けるだけありがたいと感謝している人もいます。また、これは去年僕がお世話になっている組合の融資担当者の方の話ですが、去年あたりから融資を受けたいという方が増えているそうです。これまでは借りてまでやる必要はないと小さくまとまっていたため、貸出金もだぶついていたそうですが、今はこんなときだからこそ、力を入れて頑張りたいという積極的な融資も増えているんだとか。
今は小さくとも、よい方向に進む力は、着実に芽生えています。地道に頑張りましょう。それが今年の僕の方針です。本年もよろしくお願いいたします。