店主の呟き

蕎麦酒房　てらさわ店主の私、寺沢仁志が不定期に呟きます。
日ごろ私が思ったり感じた事、体験談、意見交換等を、呟く予定です。
これを読んで、あるいは、お店にて感じたことなど、なんでも結構です。ご意見を頂けたら幸いです。

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2008/12/24 ならば笑おうではないか。

～人間は幸せだから笑うのではない。いやむしろ笑うから幸せなのだ。・「幸福論」より～

　最近のニュースは暗い話ばかりです。株価が落ちた、非正規雇用の人たちが解雇されたなどなど。暗い情報が氾濫し、それを受け止めた自分の心のフィルターを通してみている世界もまた暗くなる。本当は事実と解釈は違っていて、暗い世界にしているのは自分の解釈なのに・・・。今、世の中を明るくするのは難しいかもしれないですね。でも自分の心を明るくすることは、いろいろできるように思うのです。大きな声で笑ってみよう、心の底から歌ってみよう、ちょっとおしゃれして道を歩いてみよう。昔、老人ホームのボランティア一環で、痴呆のおばあちゃんにメークをしてあげるという取り組みが行われました。遠くをボーっと見ていたおばあちゃんたちが、綺麗になることで、生きてくる。笑顔を浮かべたり、話をしたり、心が戻ってくるのです。たった小さなことで、人は元気になれるもんなのでしょうな。笑いはそんな力の最たるもの。実際ドクターが笑いで治療していたり、ピエロたちによるホスピタルクラウンが行われたりと。うまく笑えない人は、演芸場へ。うまく笑える人は、まず朝一番の仕事が笑顔を作ることから。自分の心を明るくし、そして世界を明るくですよ。良くも悪くも、出来る事は今の仕事を精一杯やることですから、あきらめず、ひたむきに頑張りましょ。さ、笑って笑って。

2008/12/17 馬は馬なれど。

先日、東京競馬場には４００メートルにも及ぶ長蛇の列が出来た。その先にあるのはもう、じーさんになった名馬。齢２？歳は人間でいえば、８５歳ぐらで、現役のときの筋肉隆々の馬体は、すっかりやせ衰え、真っ白になっておりました。（こんな汚い馬を見るために並ぶのかと思うと、人間はつくづく不思議である）その馬の名は、新怪物オグリキャップ。地方競馬の笠松からやってきた無敵の怪物は、持ったままで、他を何馬身もぶっちぎり、筋肉のよろいを着た芦毛の馬体が、深く沈むように走る姿は、地を一直線に進む矢のようでしたな。サラブレッドは、走るために生まれた動物で、その姿はとても美しい。でも馬だよ？同じ動物でも食べられるために、生まれてきた豚ならどうだろう？もっと言えば、海の黒ダイヤといわれているけれど黒マグロでもこんなに熱狂するだろうか？それはないな。馬は馬であり、豚は豚なのに、ただ、それを解釈した人間が理不尽に幻想を抱き、シンボル化しているのに過ぎないのだね。要は人間の捉え方次第なのだ。動物を大切にすることはいいことだし、人の生活に家畜であれ、門番であれ、動物は必要であります。でも、人間の勝手で、ヒーローにも、家畜にもなってしまう、動物の命って何なんだろうって思いますわな。かく言う僕も、水槽の魚が死んで、そのときは悲しいけど、また買いに行けば補充できるやと思ってるとこが、ありますものね。すべての動物に愛情を持つことは難しいし、かといって、えこひいきな愛情もどうかとも思う。人の死に、自分もまたいつかこうなるとはかなさに浸るが、動物でもまた、そこから学べればと思いますな。ところで、ライバルといわれたスーパークリークやイナリワン、一つ上のタマモクロスはどこに行ったやら。もう、オグリばっかり！！です。

2008/11/24 強さとは・・・。

先日、競馬の菊花賞が行われました。
最近はまったく競馬に興味がないので、買ったのは１番人気の馬だったそうですが、まったく知らず。よって、どきどきも何もないレースでした。この菊花賞は、強い馬が勝つといわれたレースで、ここでの勝利をきっかけにスターダムに登っていた馬たちは数知れず。スパークリーク、メジロマックイーン、ライスシャワーなどなど。長距離の過酷なレースで勝ち抜くだけの心肺力と、持久力、そして何よりも、騎手との折り合いのつく、精神力が試されることから、人間で言うところの心技体が揃った馬ということだからだと思います。昔から強さとは、負けない心であったり、いかなるときも実力を発揮できることだったり、あるいは、平常心を保つ力を指したようにも思いますが、最近では、その強さも変化があるようです。言動の突飛さに賛否両論がありますが、柔道の金メダリストの石井選手によると、”強い者が勝つのではなく、今勝った者が強いんだ。”あるいは”変わっていく環境（この場合ルールや戦い方）に順次適応していくことが強さなんだ”と言っています。僕的には彼のキャラはちょっと？ですが、でも言っている事は一理あるなとも思います。今や柔道は、日本のお家芸の柔道より、世界的なJUDOになりつつあります。前者がきちんと組んで、投げの掛け合いを競う型であるにたし、後者はタックルやもろて狩りなど、あまり美しくないスタイルになっているようです。でも世界で勝つ為には、それでも己の美学を貫き、道を極めることで対応するか、順応し、世界での戦いかとを覚えるかしか無い様に思うのです。どちらが正しいのか解りませんが、これは一般の仕事でも言えることだと思います。どっちにしろ、選んだ道が俺流なんだ、正しいんだと思いぬく、信念を持つことこそ、本当の強さかもしれませんね。

2008/11/17 来年こそ、クライマックスへ。

日本シリーズが終わり、（まだいろいろあるか）クライマックスシリーズ前に優勝を予想したのも、ロッテから４連勝となりましたな。（これが賭け事となるとそうはいかぬのだ）。このところパリーグのチームが優勝することが多く、なんか弱セ強パになりつつあるのかしら。その弱セの中でもひときわ弱い、我が赤ヘルのシーズンが終わり、特に目立つこともなく、選手も華もなく終わりました。しいて言えば終盤ブラウン監督の首がかかって、中日に食い下がるところがあったり、今年で最後となる、広島市民球場にファンが押し寄せたりといったとこでしょうか。来年の期待はと聞かれると非常に苦しいですが、広島で最も華のある、明るいキャラのブラウン監督が続投となったことと、大砲の片鱗を見せる栗原選手の更なる活躍、来年こそ投手の柱となるエースにならないかと思っている前田投手の進化への期待ですな。ルイス選手も来年もお願いします。出来れば一時のミンチーのように丈夫に堅実に頑張ってください。そして来年こそクライマックスシリーズへ進んでくれたらと・・。というのも、パリーグは楽天を除き５球団がクライマックスシリーズを経験しているのに対し、セリーグは始まったばかりとはいえ、いつも一緒の３球団。というより、このところ上位３球団はほぼ固定ですからな。毎年、下位の３球団から、有力な選手が抜き取られたり、メジャーに行ったりしているから仕方ないといえば仕方ないのだが・・・。来年こそ、広島のみならず、この３球団のいずれかが上位を脅かそうではありませんか。野球でも格差社会を作ってはいけませんよ。そして、クライマックスシリーズの戦い方に馴れないと、今年のオリックスのようにあっさりといってしまいます。進出を繰り返し、そしていつかは優勝といきたいもんですな。あと５年のうちには・・・。頑張れ赤ヘル、鯉軍団よ。登竜門を潜り抜けた鯉が昇竜となったようにいつかは天に昇ってくれることを望み、今年の広島談義は終わり。

2008/11/10 太陽のような人

先日、僕個人的には、とてもつらいことがおきました。昔から、そして店を開いてからも、常に僕を応援してくれた、中学時代の友人のお母さんがお亡くなりになったのです。いつも明るく元気な方でした。ショートカットで、ステップが軽く、ちょっと言葉がオトコっぽいところがありましたが、あっけらかんとした、気持ちのいい方でした。口癖は、”頑張ってね！！ ”と笑顔で、言ってくれる事で、お店に食べに来てくれたときも、外であったときも、いっしょでした。その言葉で、どれだけ勇気付けられ、今の自分が作られたことか・・・。ここのところ、調子が悪く、蕎麦が食べれなくなったと言っていたので、心配していたのですが、まさかこんなに早く。まったく残念でなりません。でも、驚いたのは、癌を患って、闘病していたのは何と６年も前からだったのです。苦痛と戦い、痛みをこらえながら、そして、これからのことを事を思えばどんなに不安だったろうと思います。そんな自分の事をこらえて、僕の心配をしてくれ、応援してくれていたんだと思うと、その気丈さに、ただただ感謝するばかりでした。うちの開店記念日にはいつも花を届けてくれました。その花同様、明るく太陽のような方だったと思います。偉人とは、常に歴史の中にあるのではなく、普段の生活の中に、いらっしゃるのですね。今はご冥福を祈ります。そして、開店記念日を重ねるごとに、仕事の無事を報告にいければと思っています。

2008/11/3 仕事とは？お金とは？

仕事は、もらえる収入でのみ評価されるものではない。と、思っているのですが・・・。　先日カンブリア宮殿にて、村上龍さんの言葉に僕も共感するところがありました。そのときのゲストは、外れないボルトを作った社長。様々な発明を作り出し、人々の生活の安全性を高めたり、便利にしている会社でしたが、その年商は１８億。一方で、先日破綻したリーマンブラザースの会長の１回のボーナスが１９億。世界中の富を集め、金儲けに金儲けした会社が、個人の所得として、この金額。世のため、人のためにせっせせっせともの作りに励んだ人が、この金額。なんか変だな～。これは僕個人の考え方ですが、仕事とは、その行いによって、誰かを幸せにしたり、役に立って、その謝礼として、金銭を手にすることと思うのです。よって、誰のためにもならず、ただ自分収入のために行った行為は、皆賭け事と一緒だと思っています。いわばあぶく銭。土地を転がそうと、株の売り買いをしようと、それが誰の役にも立たなければ、競馬やパチンコをしたのと変わらず、仕事とはいえないように思うのです。そもそも、お金を使ってさらにお金を生み出そうとすることこそ、間違っているようにも思います。でも金を持っているものが力を持ち、さも世の中を動かしているような錯覚を持って振舞う。だから、人はもっとお金が欲しいと思ったりして、まともに働くことより、より大きな収入を得る方法を選ぶ。いつからそうなったのでしょう。これも僕個人の考えですが、お金とは、酒のようなもので、たくさん飲める人もいれば、少量で赤くなる人もいるように、適量があると思うのです。いくら酒をたくさん飲みたいからといって、自分の能力以上の酒をあおれば、体を壊すし、それでも飲みたくなりたいと思うなら、少しずつ自分の飲める能力を鍛えていくしかありません。酒は百薬の長といわれますが、度を越えれば毒にもなる、いわば、飲む人の付き合い方次第ということです。お金も一緒じゃないでしょうか？身の丈にあった実力並みでなく、本人の能力以上の収入を得れば、必ず身を滅ぼす。酒も、お金も幸せにする充分な力があるのにです。世の中すべて、適正というのは難しいかもしれません。でも、こつこつ頑張って、新しい物を生み出そうと頑張っている人が、自分の仕事を馬鹿らしいと思うようではいけないと思いますね。余談ですが、今度のパイレーツオブカリビアンのジョニーデップのギャラは６０億だそうです。働いて得ているとはいえ、これもなんかおかし～な～。

2008/10/27 獅子の逆襲

昔、大学時代、僕は清水に住んでいました。清水の駅前には丸井と西武デパートがあり、ちょっとはなれたところにあるヤオハンと、この三つが大きな店舗でした。その当時、この時期になると毎年、西武の優勝大売出しがあって、王者西武の名をほしいままにしておりましたな。ＡＫ砲に、デストラーデ、石毛、職人のような平野、辻。二人の渡辺と工藤を柱とした、安定感ある投手陣と、名将森監督。負けるわけがないというチームでしたな。それが、時の流れとともに、ベテランたちはチームを離れ、引退し、その後ダイエーやロッテのような投手陣の安定したチームや、イチローのオリックスなどの活躍により、かつての王国は次第に普通のチームとなっていきました。近年では松坂の放出により、ますますどうなるかといった感じでしたが、今年のレオはいいぞ。王者時代の柱だった渡辺監督は、なかなかの苦労人だし、その上選手が、実に生かされてる。中島、GG佐藤、おかわり君といった大砲や、チーム自体力を入れて育てた涌井投手の本格化。帆足投手、岸投手もまた、いい投手ですよ。また新戦力の石井もまたいい。年齢的にはベテランだが、あの飄々とした表情（悪く言えばアホズラ）は、ここ一番にはもってこいだし、現にクライマックスシリーズの第３戦、日ハムに連勝され、大事な試合で、プレシャーを感じず淡々とマイペースに投げ込んでるところなど、石井らしいですよね。球団の買収がささやかれている球団が優勝し、優勝旅行の参加を抗議のため遠慮するなんてこともありました。しかし、ここのところは、中日やロッテのように悲願の優勝だったり、日ハムのように新庄の花道を飾ったりと、勝って花のある優勝でした。今年は、そういう意味では、若き獅子たちが、新しい時代の幕開けを告げる優勝になればと思っています。頑張れライオンズ！！

2008/10/18 45%

このところ休日でも予定が多く，忙しかったり、時間があっても観たいものがなかったりと、映画館へ足を運ぶことが少なくなっていましたが、先日容疑者Xの献身を観て、今年の通算観賞数が２０となりました。いやはや。この数字で驚きなのが、今年は邦画を観た回数がなんと９本。全体の45％となり、ほぼ半分なのです。これまでは、邦画はそのうちTVでやるし、金を払ってまで観る事はないのではという考えで、年に1～3本程度でした。それだけ、邦画に魅力が出てきたわけで、実際今年の順位をつけるなら、上位は邦画の方が多いですね。奇抜なアクションや、金にものを言わせて作った映像もよいのですが、どうも最近は胃にもたれる感じで、むやみやたらに殺していく様や、残酷なまでの描写やホラーもまたしかりですな。食事も豆腐や魚といったあっさり系がちょうどよくなってきたせいか、邦画のような、観る者に優しく、それでいて繊細なシナリオで描かれた世界が落ち着くのかもしれませんね。今回のこのガリレオの映画も面白かったですね。TVの時と違い、超常現象のような事件を科学的な実験で解明していくわけでなく、物理学者と、数学者という二人の天才が、頭の中で展開する将棋のような読み合いをまるでデスノートのように、繰り広げています。しかも、ともに論理的で、思考で物事を分解していく学問の二人が、最終的には最も非論理的な愛というもののために、その頭脳を使っていくのは皮肉ぽくて、面白かったです。ありえないアリバイが何故成立してるのか？その謎を解き明かしていくのですが、それは表面的なことで、その奥に描かれている人生の不条理や、理屈を越えて行う行動、それぞれの思いなど、映画事態はやや大人向けの重く、深い内容に思いました。ガリレオ的に言えば”実に面白い映画”です

2008/10/13 残念です。

死は誰にも必ず訪れるものなのに、仕方ないと思えること葉、少ないように思います。その人の芸やプレー，料理などパフォーマンスに期待が大きければ大きいほど，死は残念なものですね。先日、俳優の緒方拳さんがお亡くなりになりました。ずいぶん前から、肝臓を患っていたようですが、今回は突然のことであったようです。僕が中学生から高校生のときによくやっていた映画に、出演されていた緒方さんの演技は、それはそれは迫力のあるものでしたね。むせ返るような人間臭さに溢れ、感情を深く押さえ込んだような、それで、執念深さから来る粘着質の怖さを醸し出した、人間像の役がはまり役で、言葉は少なめ、大げさな表現もなくても、大きな存在感のある役者さんだったように思います。先日の緒方さんを追悼して、古畑任三郎に出演していたときのを放送していましたが、田村正和さんとの一騎打ちの台詞のやり取りは、実力のあるベテランが見せるせりふの殺陣のようでしたね。最近でもナニワ金融道の社長のような、つかみ所のない、それでいて非情でもあり優しくもあり、いつもにやけたような笑みを含み、余裕を忘れない、そんな姿はとても魅力ある人間像でした。僕が犯人なら、緒方さんのような刑事には決して追いかけられたくなく、また僕が刑事なら、緒方さんのような犯人とは対峙したくありません。そんな緒方さんをもう、見ることが出来ないのですね。とても残念です。今、あの緒方さんのように強烈なにおいを発する役者さんが、いないだけにそう思います。残念ですが、ご冥福を祈るばかりです。余談ですが、昔僕も若く、やせていた頃、いけてる時に、緒方直人さんに似ているといわれてことがあります（ずうずうしいですが・・・）。それだけに、勝手ながら、身近に悲しく思ってる僕でした。

2008/10/7 店の魚たち～秋～

暑かった夏もすぎ、食欲の秋が来ると、魚のうまい季節になりましたね。脂ののったさんまや先日食べたカンパチのカマの塩焼きなんかで、日本酒をやれば、もう最高ですよ。この年になると肉より魚ですな。さて、こちらは食べる魚ではなく見る魚ですが、当店の水槽も少しにぎやかになりました。これまで管理していた弟が、８月から家を出たので、水槽の水替え、掃除から、魚の補充まで、管理の一切を僕がやっておりますが、これが意外と楽しい。近くの熱帯魚屋にアドバイスを聞きながら、死ぬなよと願いをこめて、新しい魚を買ってくることは、新しい子供が増えたような、彩を添えた様な感覚で、見ていてもこれまでより愛情がかかりますな。実際当店で増えたレッドミッキーマウスプラティ（尾鰭の所に黒い斑点があるのですが、その形がミッキーマウスのシルエットのようです）が、近親相姦を繰り返したため、血が濃くなり、奇形が生まれたり、死にやすいことが増えていました。そこで、新しいプラティを加え、うまく交配してくれればと思い、どうせなら、違う色もと思って黄色、白、最後に青と入れてみました。コリドラス（下の方にいるなまずの仲間で、水槽のお掃除屋です）も、２回の水槽から、白コリとステルパイ（緑の体で鰭が黄色）を移し、さらに、赤コリを増やし、砂利みたいなカラーのやつと、小さいピグミーコリドラスも入れました。おかげで、把握するのが大変ですが、賑やかですよ。（いかにも素人が欲しい魚を買いまくって、全体のバランスを考えなかったといった感じです）子供も生まれたらしく、目で確認できるもので２匹、小さいもので何匹かいます。その子供はどうも黄色か白っぽいので、うまく交配出来たのかしら？です。（中には黒い謎の魚がいます。この魚は誰の子？）どうぞ、興味のある方は見てやってください。結構和みますよ。（ちなみに、外のボニョも元気ですが、こちらはでかくなる意外に何も変化がありません）

2008/10/3 散るとき　・・・

ヨーロッパ人の愛でるバラの花は風に吹かれても散ることなく、枝についたまま朽ち果てることを望むかのようだ　それは”生”への執着。それに対して美しくはかなく風のままに潔く散ってしまう　私たち日本人の美的感覚に訴える桜の花。この花こそ大和魂の典型。花は桜木、人は武士。・・・（武士道より）ここのところ、各方面の有名人の引退が発表されました。王監督しかり、清原選手しかり。そして、かつて刺青大臣といわれた祖父を持ち、親子三代に渡り政治家を続け、このたび次の世代にバトンタッチする、小泉元首相もまた引退するのですね。今の格差社会を作った張本人とも言われますが、郵政民営化をはじめ、様々なものを壊し、改革に取り組んだ、優秀な政治家であったと思います。偉そうな理論だけを展開し、いざとなったら何もできない、ただ無難に現状維持だけをし、私腹を肥やすことばかりの政治家の中にあって、骨のある、行動できるリーダーだったのではないでしょうか。また、時にむきになったり、小馬鹿にしたりと、可愛げのある方であったようにも思います。首相のときのように、やるべき事をやったら、潔く身を引く、見事な引き際ではないでしょうか。（長い余談ですが、やめる理由としていやだからとかあてつけだからとか言ってる人がいたが、そんなことを言ってて恥ずかしくないのかと思います。一人の成熟した男がその一生を掛けた仕事を終えるときに、理由などなく、ましてや国家元首を勤めた人が、そんな下らない訳ないだろう。あんたの今している仕事はそんな理由でやめてしまうほどの仕事なのかと、逆に聞きたいぐらいだね。）その小泉元首相の手帳には、”散るために　咲いてくれたか　さくら花　散るほどものの　みごとなりけり”と書き込んであったらしい。納得であります。

2008/9/27 今年一番の映画！！

始まるまではポニョを観に行ったついでに、もう一本観て来ようという感じでした。観終わった後は、涙とともに、今年一番の映画だったと感動いたしました。その名は、おくりびと。死者を棺桶に納め、黄泉の世界への旅立ちのお手伝いをする納棺士のお話です。笑顔でありがとうと言って贈られる死もあれば、誰にも気付かれずに逝ってしまった死、不慮の事故による臨まれずに行く死等、様々な死を取り扱いますが、作品全体に、暗い影はなく、むしろ温かく、明るい感じさえあります。スローに流れていく展開に、絶妙なバランスで散りばめられた笑いと涙の感動が、もう終わってしまったのと思うほど、見事に観ている者をその世界に引きずり込んで行きます。死という誰もが避けれないのに、どこか敬遠し、死体を扱うともなれば、忌み嫌う感もある仕事です。しかし、作品で描かれる納棺士は、ただ死者を棺桶に納めるのではなく、生前の状態に近づける施しをしたり、まるで儀式のように、細かな配慮で、綺麗な体にし送り出していく。その仕事振りはとても美しく、職人技であります。山形を舞台とした背景は、四季折々の大自然の美しさ映し出し、そこに流れるチェロの優雅な音楽は、観ている者にも、心の旅をさせてくれるようです。自然の美しさとあいまって、主演の本木さん、その脇を固める山崎さんをはじめとする俳優陣が実に自然体で、演技をしているというよりも、ドキュメントを見ているような気持ちになります。出演者も数少なく、シンプルな人間関係はとてもわかりやすく、頭で考えるよりも心で受け止めやすい作品ですね。ポニョと違って、大人向け、いや、年齢の高い人ほど、理解が深まる作品だと思いますが、日本人ならではの世界観や美意識もあるので、出来れば多くの人に観て頂きたいですね。作中で、笹野さんが”死とはすべての終わりではなく、門のようなものなのでは。死する事によって、そこをくぐって向こうに行くだけなのじゃないか。”といわれるシーンがあります。なんと深く、美しい言葉ではありませんか。時間があったら是非”おくりびと”です。

2008/9/22 店の前のボニョ。

先日、ついに意を決して崖の上のポニョを観て来ました。紙面でも、また観て来た人たちの間でも賛否両論の作品ですが、僕個人的にはとてもよかった。ポニョの可愛く、ストレートな子供らしいキャラクターといい、海のにぎやかさといい、ポニョが波の上を走るスピード感といい、とても楽しく美しい作品のように思います。僕はなぜか最初から最後まで泣いていましたが・・・。（どこに感動したのか僕でさえも解りません）この作品は５歳の子供目線で描かれたと本に書いてあったと思いますが、写るものはとても新鮮でまぶしく、また、世の中の汚さを極力排除し、人間のいいところを集めたように思いました。よって、大人の理屈では当てはまらないようなことも、そういうもんなんだとスルーしていくあたり、子供らしい解釈なんだなと思いましたね。特に、町が水の中に沈んだらこれは大事ですし、そこに古代魚が現れても大変です。でも町の大人たちは、悲観したり、疑問の思ったり、不満を口にすることなく、相手を気遣い、とても明るく力強く立ち向かっていました。そもそも魚が女の子になったら、これも大変ですが、不思議なこともあるものねと、あっさり受け入れてしまう。この辺を、理解できないと取るか、ファンタジーと取るかなのかもしれませんな。今回の作品も、監督らしい相手を思う気持ちにあふれ、特に今回は宗介くんの母、ポニョの母、大海という名の生命の母に注目され、命をつくる者、その重さ、その輝きを、宗介君やポニョの目線で見事に描いたのではないかと思います。子供目線だけに、子供の目に写る世界はポジティブで、キラキラしたものが溢れていたのでしょう。出来ればDVDでもう一度見てみたい作品でした。そして、実はついでにと思って観た作品は、今年一番の作品でした。（アフタースクール、マジックアワーを越えました）その作品については次回で。表題の魚は当店前の池にいる金魚で、最近は巨大になりました。可愛さではポニョにかないませんが、僕的にはきっとこいつらもポニョ見たくなるのではと思い、ボニョと呼んでいます。

2008/9/14 あの少年は今・・・。

先日パラリンピックが終わりました。オリンピックと違い、あまり放送されず、主に結果のみの映像が多かったですが、そこに写される映像は、とても爽やかなものだと思います。出来ないことを悔やむのではなく、出来ることを精一杯やってみる。そんな一生懸命な姿はとても感動的ですね。振り返れば、僕も高校の時、ボランティアで、障害者の水泳大会のお手伝いをしたことがあります。手のない方、足のない方、麻痺している方など様々な人が、ストップウォッチを持つ僕が、そのタイムを疑うほどの驚くような速さで泳ぎきっていきました。その中でも特にすごかったのは、両手両足の無い一人の少年でした。皆に抱えられそっと水面に浮かべられた彼は、軽く押してもらうとその推進力を利用して、体の上半身と下半身を交互にローリングさせ、水面を泳いでいくではありませんか。その速いこと速いこと。そこにいるほとんどの人は、泳げるのだろうか？溺れんじゃないか？泳ぐなんて無理なんじゃないか？と思ったに違いありません。彼は彼の持っている力を出し切って泳ぎきりました。安堵感と、疑ったことの恥ずかしさを越えて、あふれんばかりの拍手とともに、大きな感動があったことを覚えています。その彼は今どうしているのだろうか・・・。今もなお、あのときのガッツで、出来ることを精一杯やって、力強く生きているのだろうか。パラリンピックの選手たちを見ていると、そんなことを思い出します。オリンピックは、やれ金メダルがいくつとか、これで国家の力を見せ付けるだとか、頑張っている選手とはかけ離れたところで、外野がうるさすぎるきらいがあります。そのために薬をやったり、邪魔したりと・・・。スポーツとは、そもそも一個人が、正々堂々と力をぶつけ合うもんだと思います。なんかパラリンピックのほうが、もともとのオリンピックらしいのではないかしらです。

2008/9/14 頑張れ！！赤ヘル、鯉よのぼれ

今年も野球は終盤戦に入り、どこが優勝するかというよりも、どこがクライマックスシリーズに残るかというところですが、我が赤ヘル軍団はいい位置にいる。正直今年は、４番もエースもとられ、もうだめだと思ったが、逆に聞いたことないような新人たちが頑張ってくれてますな。なんでも監督のブラウン氏は、今年クライマックスシーリーズに残らないと首らしいので、何とかそこまで行って欲しいですな。あの監督がいなくなったら、暗いチームに逆戻りだ。なにがいいのか、誰が投手の柱なのかまったく分からないが、去年優勝して呆けてる中日を食って残って欲しいですぞ。日本シリーズの面白さから言えば、西武対巨人か、阪神だろうから、適当なところで破れていただいて・・・。ちなみにあの汚い広島市民球場は今年で終わりなんだってね。やっとかと思いますが、広島ファンで一度も行かなかったことはちょっと残念かな。オリンピックも終わり、相撲もいまいちである今となっては、野球こそ面白くなってもらわないと。ということで、鯉よのぼれ！

2008/9/10 オールドボーイ。

今や日本のマンガはサブカルチャーとして世界的に高評価を受けていますが、今巷に並ぶマンガ類は確かにすごい。大人向けのマンガは、内容のどぎついものから、取材に取材を重ねリアルに近づけたもの。歴史上の人物の新しい解釈で話を進めるものなど、話は多岐にわたり、その原作の素晴らしさは、ドラマやアニメ、そして映画へと発展し、影響しております。ドラマなんか、マンガ原作のものがほとんどではないのか？僕もまた、マンガファンの一人でありますが、その中でもこれは、すごいと思える作品のひとつが”オールドボーイ”作　土屋ガロン　画　嶺岸信明　。一人の男が突然監禁され、その監禁は何故おき、誰が仕組んだのか？その答えを探すストーリーですが、これが実に面白い。シンプルでありながら、真っ直ぐに図太い謎解きで、余計な贅肉がなく、意外と少ない登場人物たちが、まるで映画のような速い展開で進んでいく。それでいで、バイオレンスでも、次々と殺されるわけでなく、しっかり謎は深まり、その答えに一気に読みすすめる。まさに大人のマンガであります。会話も説明っぽいところも少なくて、その辺がまたリアルっぽいんだよね。こっちは見ていないんだけど、韓国で映画化され、話題になったようですが、どうも暴力の描写が激しく、グロいという評価でありました。原作はまったく違います。観なくても、いいような気がします。秋の夜長に、読書の秋なら、この作品はお勧めです。

2008/9/1 地下オリンピック。

今、角界は薬物のスキャンダルで大騒ぎであり、オリンピックが終わると、ドーピングの話題が出てきますね。気持ちを落ち着かせるためなのか、成績を上げるためなのか、その使用目的はよく分かりませんが、フェアプレイをモットーとするスポーツマンシップからすれば当然許されないことでありましょう。ハンマー投げの選手しかり、ロシア人力士しかり、旧共産圏の国では今でも多いのかね。それともこういう習慣があったりして・・・。ということは、発覚しなかったが、中国でもそうなのかしら・・・？薬物でもドーピングはいいことではありませんが、でも、人間の知力を結集すれば、いったい人間はどれだけの能力を発揮するのか、見てみたい気もしますな。薬物で表の世界で活躍できなくなった選手を一同に会し、各国医学と薬学の力を総動員して、人間の能力を最大値発揮できる状態にする。当然、これまで見たことのない成績が次々と生まれ、大変刺激的で危険なオリンピックとなることでしょう。もちろん選手の安全は保障されないでしょうな。人間の眠っている潜在能力がどこまでなのか、そして現在の科学の力はどのくらいなのかが立証されることでしょう。しかしこんなことはSFの世界であり、倫理的に許されるはずもなく、行われても公開されるわけがない。でももしかすると、誰も知らないどこかで地下オリンピックとして行われていたりなんかして・・。人類もここまでやったら終わりだなと思いながらも、へんてこな妄想にふける僕でありました。

2008/8/23 あえて言うなら、僕ならこうしたかった。。

前回に続き五輪の野球の話ですが、先週と大きく変わったところといえば、結果がメダル無しに終わったことですね。こうなるような気もしていましたが、でも結果はともあれ、大きな怪我人はなく、無事に終わってよかったです（しかし、川崎選手、新井選手の故障があって残念です）。後は、精神的なショックを引きずることなく、気持ちを切り替えて、本来の仕事に戻っていただき、優勝を狙っているチームはそのために、個人タイトルのかかっている選手はラストスパートに邁進して頂ければと、願う次第です。韓国の優勝でしたが、韓国は前回のアテネに出ることすらできなかった屈辱を、国というかリーグ全体で取り組んだ結果だと思いましたね。（実際韓国リーグのボールは国際試合用に変更され、今現在韓国の国内リーグは休業中です）実力が拮抗している以上、日本もそれぐらいやればと・・思いましたが、金メダルにそれほどのこだわりはなかったということでしょう。それならば、オリンピックを、以前のアマチュアの活躍の場に戻し、若干広げても、目的はプロで活躍するためのアピールの場としたほうが良かったのではないかと思うのですね。ですので、期待はされているものの、現在は２軍にいる中田選手のような人達や、今現在一軍と二軍のボーダーライン上にいる若手の選手。巨人の坂本選手のような今伸び盛りの選手。そして各地の独立リーグや社会人野球の、次のドラフトでのスカウトを目指す選手を集め、思う存分自分の実力を発揮していただいて、そのアピール度、結果によって、採用または昇格が決まるとなれば、いい意味での人材発掘となるし、ファンの獲得ともなるし、何よりもそんなに結果にこだわらなくなるのではないでしょうか。やはりプロの方々は、帰ってからも大事なシーズンが待っていて、そっちのほうが本題なんですから、いくら国の代表とはいえ、必死にやれというほうが可愛そうですよ。サッカーもそうですが、実力があり、調子のいい選手であればあるほど、いろんな試合をこなさなければなりません。いくらプロで、タフに体を作っているとはいえ、負担が大きくなれば、故障もしやすくなり何より選手生命を縮める結果になりかねない。結果を残すことを大いに期待し、残せないときに非難をするなら、その選手の負担も考えなければならないでしょう。ファンであれば、できれば長くそのプレーを見たいと思うものです。新聞では五輪のその後の選手の活躍に、五輪と絡めて、屈辱の一撃とか、補給できてひと安心だの、心無い、暗に非難をするような書き方をされています。今回の結果も、思いやりある言葉で迎えてあげられればと思いますね。

2008/8/17 僕はあえてこう思う。

いよいよ明日は、高校野球も決勝となり、オリンピックも終盤戦に入りました。連日の日本人の活躍に、心熱くする毎日です。その中の一つに、今回で最後となるゆえに、悲願の金メダルを取るために頑張っている野球があります。こんなことを言うと非国民といわれそうですが、あえて言おう。野球はそこそこやって、無事に戻ってきてくださいな。そもそも、野球の文化のない国でオリンピックのためだけに作られた球場が、果たして快適なものなのか？そして、それだけの競技なのに、レベルの高いジャッジの出来る審判はいるのか？金メダルを取ることは世界１といえるのかなど、この球技をすること自体に疑問があります。ワールドベースボールクラッシクのように、アメリカという施設の揃った舞台で、野球に理解のあるファンに囲まれての競技ならまだしも、アテネもそうだったけど、中国でもね・・・。（あの時はジャッジングはひどかったけどな）さらにいうとプロ野球選手とは、雇われたチームでの活躍のために、年棒をもらい、それに答えるプレーをするものなのに、オリンピックでの試合も負担する必要があるのかとも思うし、もし怪我でもして、通常のプレーに支障をきたしたら、もともこうも無いように思うのですがな。ワールドカップでもナショナルチームに召集される際、所属するチームとの揉め事がある場合があるように、もともとの、アマチュアだけでの参加がいいのではないかと思いますね。今チームの優勝がかかっていたり、個人タイトルのかかっている選手だっているのですから、無理をせずに、そしてあまり疲労を残さずに、調子を崩さずに、オリンピックを終えて、レギュラーシーズンに戻ってきて欲しいものです。

2008/8/13 こだわりの美学。

暑い夏をさらに暑くしているのは夏の高校野球と、北京オリンピックですね。このオリンピックはその周辺に起きていること、中国の現状が様々なかたちで、報道されているためか、僕自身も開催に疑問がありましたが、それとは関係なく、与えられたステージで奮闘する選手の活躍には感動させられますね。今回は前回に引き続いての金メダルの選手が多いようですが、それはこの４年間トップを維持してきたからではなく、怪我などのいろいろな困難な目にあって、いったん落ちたところから、ここに照準を合わせてきたそうですね。それだけに観ている僕としても感動ひとしおです。特に、昨日金メダルを取りました柔道の谷本選手は素晴らしかった。前回のアテネから負け無しで、なおかつすべて一本。得点狙いでいく柔道もある中で、自分のスタイルを貫いた結果でした。今回のオリンピックの柔道でも、また今の相撲でも、外人選手の活躍が目立つ一方で、タックルや、力で押し切るような体格で勝る者の方が有利な展開が多いように思います。昔ながらのきちんと組んでの技の掛け合い、タイミング一つでの投げ技の巧みさは影を潜めていましたが、谷本選手のように、本来体格に不利な選手でも互角以上に渡り合っていく柔道の面白さに、改めて気付かされましたね。そして、周りの評価や意見に惑わされず、頑固にも自分の柔道に対する美学を貫いた。そこがなんとも美しいですな。結果よりも自分流。そして結果に。彼女の満面の笑みに、一人の人間が偉業を成し遂げた、感動がありました。谷本選手、おめでとうございます。そしてこれからもその活躍が楽しみです

2008/8/6 トラブルストーリーは突然に。。

先週の土曜、悲劇は突然にやってきた。朝、石臼の調子が悪いかなと思い、いじっていると、石臼は故障し、そしてさらに、右手の人差し指が、ギアとチェーンの間に挟まった。指先に走る熱い感じと、脈打つ痛みに、切断を覚悟したが、結果は幸いにも骨にも異常なく、何とか仕事ができる状態でした。鬱血するかのように腫れ上がる指の痛みに耐えながらでしたが、その日は花火大会ということもあって、気力で何とかしましたですな。散々な状態に正直落ち込みましたが、そんなときでも学ぶことや不幸中の幸いはあるものですね。状況を聞いて、休みを返上して群馬から飛んできてくれた源吉工房の社長や家族の皆さんは、いやみの一つも言わず、迅速に対応してくれました。そして、石臼のないがために起こる、そば粉の手配までしてくれて、おかげで休むことなく営業できました。こんなに暑い日が続くのに、まったく、ありがたいことですね。また、ここで送ってくれた佐渡産のそば粉は実に素晴らしいものでした。最初は加水の違いから手間取りましたが、馴れて何とか自分の形にもっていけるようになると、その香り、味の濃さ、弾力のよさ、噛んだ時のプチプチとした触感、すべてが通常の江丹別産とは違うものでしたね。どちらがいいというわけではありませんが、この二つを比較して楽しんでもらおうと、組み合わせ二枚せいろは好評でした。怪我して、故障したおかげで、こんな出会いももてたと言う訳ですね。すべての物事に感謝です。そして改めて僕を支え、力を貸してくる方々に感謝です。ありがとうございました。（ちなみに、再び機会を見て佐渡産のそば粉を仕入れて、組み合わせ２枚せいろをやりたいと思っています。）

2008/7/29 心をつなぐ努力。

　今見ている動物奇想天外は実に感動的でした。訳あって人に育てられたチンパンジーが、その育ちゆえに、なかなか仲間に入れない状態をどう克服するかという内容でした。人に育てられたチンパンジー、ジェイ太郎。自分は人間と思っていなくとも、チンパンジーと思っていないために、仲間に入れず、入ろうとして怪我を負ったりしたせいか、極端に相手を恐れます。このままではいけないと、生まれた秋田から、この問題解決に実績のある静岡の施設に移されます。様々な知恵を絞った結果、メスのアスカにあわせることになります。しかし恐れて飼育員から離れようとせず、離れると悲鳴を上げるジェイ太郎。全身の毛を逆立たせ、体全体で警戒心を示すジェイ太郎に、どうしていいか考えているアスカは、ある驚くべき行動に。なんと、お客さんもいないのに、竹馬に乗りジェイ太郎に芸を見せたのです。それはいつも子供たちの前でやった芸で、それをすると子供たちは、笑顔に包まれました。だから、きっとジェイ太郎も・・・と考えて。これをきっかけに、興味を持ち始めたジェイ太郎。そして少しずつ溶け込んでいくのでした。チンパンジーでも、相手を思う気持ち、そのためにどうしようかと考える心があるんですね。どういうわけか、今、人を人とも思わない事件が多発しています。それは心の繋がりがないため自分自身を人間と思えない心から、相手もまた人間と思えないことになっているのかもしれません。誰かに止めてもらいたかったと言って、とんでもない事件を起こした人がいます。ひどいことを言われて、やけになって事件を起こす人がいます。でも人との繋がりはいつでも他に求めるものでなく、自分から作っていくものなのだと思うのです。チンパンジーのアスカが、ジェイ太郎を気の毒に思ったかは分かりませんが、でも、仲間となるために自ら考えて、１歩を踏み出したことはとても立派なことだと思うのです。その思いやりの気持ち、助けたいという気持ち、学ぶことが多いですね。

2008/7/21 分からないけど面白い。

僕はゴルフはゲームでしかやった事がなく、まったくそのルールは分かりません。規定打数より上かいっしょかで、ボギーやパーというぐらいで、クラブの名前や、残りの距離からのクラブの選択、打ったショットの良し悪し、などなど解説者のコメントがなければ、まったくわかりませんな。なのに、この所ちょうど日々の仕事を終え、ニュースを見終わると、全英オープンを放送しているので、思わず見てみると、これがなかなか面白い。バーディトライは結構あっても、簡単には取れるものでなく、思わずア～アとため息が出ることが多いのね。それはサッカーのゴールが、後一歩で惜しい場面とよく似てますな。結構ドキドキし、我慢がいるんですね。しかし、この全英オープンというのは、素人の僕が見ても、過酷なコースです。風は強いは、あっちこっち穴だらけのバンカーはあるは、参加しているプレイヤーが苦労するのも分かりますよ。このコースを素人がまわったら、いったい何時間かかることやら・・・。その中にあって僕でも名前ぐらい知っている、グレッグ・ノーマンはすごい。かつてのキングも久々の登場でしかも５３歳だそうですが、体の大きさはもとより、とても落ち着いた、スケールの大きなオーラを放っていますな。ピンチになっても落ち着いているし、ここ一番の決める力もすごい、もし優勝となるとまた一つの歴史が生まれるそうですが、是非頑張ってもらいたいですね。タイガー・ウッズが不在で混戦といわれたようですが、そこにかつての王が君臨するというのは、またドラマチックではないですか。最後まで楽しみであります。

2008/7/16 その小さき体で世界と戦う。

梅雨が過ぎたのか、過ぎないのかわからぬまま、ようやく暑くなり、暑くならないと忙しくならない蕎麦屋としてはうれしいかぎりであります。が、やはり暑い。少しでも涼しくはならないかと、北の旅人を口ずさみながら、かき揚げを揚げておりますが、あまり効果はありませんな。気合で何とかするより他にないようです。気合と、鍛錬で何とかしてしまい、今や世界が恐れる所まで行ってしまった選手がいるのだそうですな。スポーツの世界では、体の大きい人が多くの場合有利で、その恵まれた体から繰り出す大きなパワーで、活躍している選手はたくさんいます。Ｋ１や相撲といった格闘技しかり、バスケ、サッカーなどの球技しかりです。その中でも特に大型化が進んでいるスポーツ、といえばバレーボールでしょう。最近では、トスをあげるセッターも攻撃に参加することもあって、大型化しているようですが、日本にはいるのです。ナショナルレベルでは世界最小のセッターとアタッカーが。女子バレーの竹下選手と高橋選手です。確かに小さい。日本のチームの中にあってもひと際小さい。でもその小さな体を生かし、世界を驚かした最高の武器こそ、スピードなんだそうですな。通常セッターのトスを見てから、走りこみアタックに移るのが多い中で、彼女たちのバレーでは、トスの前にすでに高橋選手は走りこみ、飛び上がったピンポイントの場所に、トスが飛んでくる。よって通常１．３秒ほどかかるトスからアタックまでの時間が、彼女たちはなんと０．８秒なのだ。その上、フェイントなどで翻弄されると、敵は守る体制を作る前にアタックが飛んでくるというわけです。これはとてもすごいことで、実際はものすごい量の練習を積み重ねて、阿吽の呼吸ができないと難しいらしいんだそうな。竹下選手と高橋選手だからこそできるようですが、これを全員でできるよう練習してるそうですよ。この小さな二人が中心となって、並み居る巨大な選手たちを打ちのめす。柔よく剛を制すといわれた、かつての柔道を見るようですね。体が恵まれなくても、努力でそれを撥ね退ける。実に日本人好みではありませんか。オリンピックが楽しみです。

2008/7/9 まずは自分を守ること。

今振り返れば、変わっていたなと思うのですが、僕のいた東海大学の海洋学部の一般教養の体育の時間は選択性になっていて、柔道やら、ソフトボールやら、トレーニング（ボディビルみたいなものかな）などがありましたが、その中に、ライフセービングというのがありましたな。水の中でやる事はなく、ほとんどが、陸上での人工呼吸や心肺蘇生、救急法の練習でしたが、しかし一番最初に、入念に教わるのは自分を救う方法でした。それは赤十字の水上安全救助員の講習でも、また水泳教室の合宿でも同じで、海や川で救助に行った時、抱きつかれたり、つかまれた時、自分の安全の確保をするためにはどうするのか、手をひねる方法や相手との距離をとる方法を教わりましたね。というのも、救助の最も大事にしなければいけないことは、まず第一に助けに行った人間が無事に帰ってくることだそうで、実際でも、要救助者より助けに行った人間が、疲れ果てて帰らぬ人となるケースが多いそうです。よって、日本人の感覚では、命掛けで助けたことは美談になりそうですが、実際は、救助困難と判断したときは、見捨ててもまず自分を守ることが大切なんだそうですね。先日、消防団の関連で、救急法の講習会に参加させていただきました。そこでも、いわれたことは、まず自分の安全確保で、特に出血のある場合では、絶対に素手で救助に当たってはいけないのだそうです。先日の秋葉原での事件でもありましたが、素手で救助に当たった善意の第３者が、肝炎にかかってしまうということがおきました。よって、ゴムの手袋が望ましいですが、通常はそんなものを持ち歩くことはないので、コンビニのビニールであっても必ず手を覆ってから行うとのことでした。どんな場合でもルールがあり、それにのっとって、冷静に判断することが大事なんだと思います。それともう一つ、善意で救助に当たった場合、直接これに定めた法律はないようですが、仮に過失があったとしてもこれは責任を問われないのだそうです。よって知っているものは、勇気を持って臨むことも大切なようですね。

2008/7/2 今そこにある安全。

実を言いますと、今年の４月より町の消防団に入団いたしました。きっかけは新聞記事で、今、日本中で消防団の数が減っているとのことでした。まさか下町の浅草は違うのではないかと思いましたが、そうではなかったようです。常連さんで、消防団の人がいましたので、いろいろ相談してみたところ、日曜しか動けない僕でもやれるようなので、入ってみたというわけです。もともと僕に水泳を教えてくれた先生は、夏の合宿で、服を着たまま海に落ちたときの練習や、フラッグハント、救助法など今のライフセービングのやり方を教えてくれましたので、僕も学生のとき静岡にて、赤十字の安全救助員の研修を受けたりしていました。町会での防災活動も嫌いではなく、防災センターの見学や、実演も積極的に参加していたんです。よって、今回の消防団は勉強になることが多く、大変ですが、結構面白い。先日教わった簡単なロープワークや、今週受けることになっている救助法など、楽しいですな。先日の秋葉原の事件でも、救急法を受けた方が、活躍されたり、近年とても多い、水害や地震等でもその必要性が高まっています。都市にいるとあまり感じませんが、地方で消防署が遠いところや数が充実していないところでは、時に署員より、消防団のほうが先に現場に着くこともあるようです。町をそこに住む人や働く人の力で守るというのは、世界中にあるようで、それはある意味発達した町のあり方のようですね。僕のようにあまり社交的でない人間にとっては、まず付き合いが最初でなく、まず共に活動することが先で、その上でお付き合いがあるという、この人間関係も実にありがたい関係ですね。今時分の仕事や、家庭のことで忙しい方が多いと思いますが、もし余裕があるなら、自分の子供や家族を守るため、そしてその地域の人たちを守るためのボランティアとして、消防団に参加してみてはいかがでしょう。何気なく暮らしている安全な暮らしの内側に、いろんな人の努力や、苦労を知ることとなり、平凡な毎日が日常であることに感謝できることと思います。団員募集中です。特に若い方求む！！そして女性でもＯＫ！！

2008/6/25 レトロミステリー。

今の推理小説のヒーローといえば、浅見光彦や十津川警部といったところでしょうか？かつては、日本を代表する探偵（この頃は、探偵を本職としている人が多かったが、今では本業は別で、探偵役を務めるほうが多いですな）といえば明智小五郎、金田一耕介、神津恭介といったところでしょう。先日毎年恒例の、乃池に行ったこともありまして、明智小五郎のデビュー作Ｄ坂の殺人事件やら、この時代の作品を読んでいます。（このＤ坂は団子坂のようですが、千駄木の団子坂でなかったら、僕の勘違いです）初めて登場した明智小五郎は、その後テレビ化された姿とはかなり異なり、ちょっと変な人っぽく、イメージ的にはテレビ化された金田一に近いような感じですなあ・・・。この頃の作品は、トリックもシンプルなものから、古典の代表的なものが多く、どこか人情味な部分や、事実に近い感じがしますね。ここから現代に至るまで、様々なトリックが生み出され、また多少の変化を加えて繰り返されたりしてきましたが、より大きな刺激を求める読者に合わせてか、殺人事件が連続殺人事件になり、そのうち虐殺のようになったり、ストーリーも救いのないものまで出てきました。科学的に専門的な作品や、警察の現場に近いものなど、分野も幅広く、そして刺激的なものもあります。それだけに、現実の世界と仮想現実の差がわからなくなった輩が、とんでもないことをやらかしてしまうのかもしれませんな。それでも今書かれている作品は、とても面白く、作者の苦労が出ているようにも思います。それから比べると、ちょっと古めかしく、トリックも見たことあるなと思うことがあるかもしれませんが、でもよいものはよいものです。読書の秋にはまだ早いですけれども、たまの休みにミステリーなんてときは、こんなレトロミステリーはいかがでしょう。

2008/6/19 何故だ・・・。

春はイチゴに始まり、たけのこ、新茶、桜えびと続き、夏にはシラス、秋にはみかん、ポンカン。そして一年を通じでマグロがあり、日本有数のバラの生産地でもある。山は富士山で、川は清流の興津川や安倍川、海は駿河湾とありとあらゆるものが揃っている、それが静岡です。取れるものが豊かで、雪のない穏やかな気候は、その人間性にも反映し、そこに住む人達はとてもおおらかで穏やかでした。僕も４年ほどそこに住みましたが、そんな静岡の環境に溶け込み、地元の人達とお付き合いするうちに、心が大きくなったのを今でも思い出します。その環境がありながら何故・・・。今世間を騒がせている秋葉原の事件の容疑者は、青森の生まれですが、今は静岡に住んでいるそうな。また、その後で池袋で同じことをやるぞと言って、逮捕された男も、浜松の人だそうな。なんでなのか？静岡生まれでなくてもあの環境はとても、人を落ち着かせてくれるのに、どうしてと、ショックでなりませんね。人間誰でも自暴自棄になることや、逃げ出したこともあります。でもそんな自分を日常の中で、奮起させて生きているものです。桜えびを食べたり、新茶を飲んで、美味しいと思うことがあったら、それで気持ちが変らなかったのでしょうか？雄大な富士を眺めたり、駿河湾から吹く潮風にあたって、人間の人生など自然から見ればちっぽけなものと思い、もっと大きな心で、頑張ってみようと思わなかったのかと、残念でなりませんね。自然環境が人の心に影響を及ぼすというのは、決して過去のことではないと思います。でも自分の心を開いて、世間に目を向けなければ自分の事だけで一杯になってしまうのかもしれません。どこにいても自分次第ですが、あの豊かで、穏やかで、おそらく最もすごしやすい静岡に住んでいながら、このようなことが起きてしまったことが、とても悔しく思う今日この頃であります。

2008/6/15 そして、ザ・マジックアワー。

劇場で上映される映画は、短ければ１時間４０分ぐらいから、長いと３時間になるのもある。しかし、映画館のイベントでなければ、そのほとんどは、大人一般１８００円です。それだけに、得したのと思えるものもあれば、損したなということもありますな。（公開から２週間後は、見た人の評価で、価格が変動したら面白いけどね）今回は払って良かったです。話題通り、三谷幸喜脚本、最高傑作と名高い、ザ・マジックアワーは実に楽しい映画でした。名優を揃えた（個人的には佐藤浩市最高！！）キャスティングといい、細かなギャグといい、スリリングでもあり、どうなるんだろうというドキドキ感があり、そして、全編にある清潔さがよかったですね。小難しいところがなく、誰でも一度は笑わせる１流の喜劇に仕上がっていながら、どこか哀愁というか、ほろりとさせる部分もあり、休日に観るに最適なエンターテイメント映画です。映画を評するにごちゃごちゃ言い過ぎるのはどうかと思うので、これぐらいにしますが、この映画は役者ってすごいなとか、脚本を作る人の頭ってどうなってるんだろうと思う映画でした。なお表題のマジックアワーとは、夕方、日が沈むとき、昼と夜の中間となる時間があり、その景色の美しさからマジックアワーと呼ぶのだそうです。この映画もまた、２時間という時間があっという間に過ぎてしまった、そんなマジックなアワーの映画です。先日お亡くなりになった水野さんの言葉をお借りしまして、映画って本当にいいものですね。ではまた！！

2008/6/5 マジックムービー。

古くはスティング、ユージュアルサスペクツ、最近ではスモーキンエースやラッキーナンバー７、広い意味で、バンテージポイントなど、これらの映画に共通するのは、パズルのような話で、様々にちりばめられた一つ一つのピースが最後にまとまったとき、そういうことだったのかと、だまされる。いわば、映画全体がマジックのようなストーリーであります。広い意味では事件物やミステリー物もこの分野で、最後に明かされる真実を、主人公とともに追いかけていくのは実に楽しい。今回見た映画は、決して犯人探しではなくミステリーとも言いがたいですが、最後にその真相が明かされた時、だまされたと思える、マジックムービーでした。その名は、”アフタースクール”。全体的に明るくコミカルな雰囲気で、小ネタ中ネタ、全体を包む大ネタと、盛りたくさんで、注意してみれば実に楽しい映画でした。出演する俳優人の個性もさることながら、なんと言ってもすごいのはこの脚本ですな。あちらこちらにあるヒントが、真の道でなく、間違った方向に導いていくところなぞ素晴らしいですよ。肩を張らず、大笑いしながら、終わってみるとああなるほど思い、もう一度見て検証したいなと思う映画ですね。そしてそのタイトル通り、大人になっての放課後のような、ちょっと心癒される感もありました。機会あったら、是非観てください。

2008/5/31 嘘は続くよどこまでも。

毎年その年の暮れに、どこかの住職が、その一年を漢字１文字で表すのをニュースでやっていますが、去年の暮れは確か”偽”だったような。今年もその傾向は続いているようですな・・・。先日、ついに船場吉兆が廃業しました。不祥事続きの店でしたが、最後は飲食店としては御法度なことをやっちゃいましたね。名のある名店だけに、そこに招待することを最高のもてなしとしていた人や、そこで食事をする事を最高のステータスとして日々仕事に取り組んできた人たちの気持ちを踏みにじり、面子をつぶしました。廃業は自業自得であり、同情の余地はないのですが、ただ、同じ飲食店としてはちょっと複雑な気持ちです。飲食業に従事している人で、食べ残しをもう一度出すなど、あってはならぬことですが、でもそこに、もったいないという気持ちが生まれたことのない人はいないのではないかと思います。その悪魔のささやきを、モラルで打ち消していますが、その悪魔にやられたんでしょうね。それは経費節減ではありません。そこまでして浮かせた利益でいったいなにをするというのでしょう。得た利益と引き換えに失われるものがあることに、目がいっていればと思うと、とても残念ですね。ホテルの立食パーティーで、バイキング形式で並べられた料理の最後に、どこから取り出したのか、もったいないからといって、もってきたタッパに余った料理を詰め込んでいる姿を観て、なんとみっともないことだろうと思ったことがあります。せっかく、着飾って、非日常を楽しんでいるのに、そこに日常を持ち込んで雰囲気ぶち壊しだし、それを浮かせた金でなにをするの？そんなに大変なら来なければいいのにと思ったことがあります。第三者の目で、見ると本人が得ている利益より、はるかに失っているものが多いのですが、そんな外からの目があれば・・・。恥を知る、昔はこんないいモラルがあったのですが。

2008/5/25 これからの様々な可能性を秘めたお店とそれを支える大きな力。

本日は朝からあいにくの雨ではありましたが、その雨の中、足を運んだのは、今後の展開が楽しみなお店のオープンのお披露目会でした。江戸川区瑞江に開かれたそのお店は、ソバリエとして幅広く活躍されている、小池さんの手打ち蕎麦サロン”遊蕎庵”さんです。従来の蕎麦を提供する蕎麦屋ではなく、蕎麦教室や、出張してのアドバイスなどを行うお店で、いずれは蕎麦打ちを組み込んだ、会を催せるサロンになっていくようです。ですので、同窓会をそこで開き、恩師の打った蕎麦を肴に会話を楽しんだりとか、お父さんがご両親のお祝いとかに家族やみんなを招いて、そこで腕を振るうということも可能になっていくことと思います。そもそもの小池さんのスタートが、金儲けではなく、ソバリエさんが様々な知識を講義にて得るにもかかわらず、実際の蕎麦打ちに対しては乏しいというところから、そういう場を作りたい、そしてそれぞれに打つことによって体感できるそばの深さを知って欲しいという思いが形になったものなのです。小池さんの蕎麦に対する思い、そして蕎麦を知ろうとする人への配慮に満ちています。これまでこのようなお店がなかったので、僕自身もありがたいと思いました。こんな店があったらいいな、こういうことをやりたいな、それを頭で考えるまでは誰でもあることです。でもそれを形にし、運営していくことはとても難しく様々な困難が待ち構えております。小池さんも言われてましたが、自身最後の挑戦として、スタートさせたことはとても素晴らしいことだと思いましたし、そして何よりもこの挑戦をともにやっていこうとする家族の大きな協力もまた、素晴らしいことだなと思いました。大先輩を相手に生意気なこと申し上げましたが、学ばせて頂くことは今日もとても多かったと思った、休日でした。

2008/5/19 にぎやか週間の突入

一年も中盤に入り、巷では明日より三社祭であります。当店は、三社祭エリアの最も南に位置するため、中心部よりはおとなしめではありますが、その分通りをはさんで毎週祭りといった感じです。それは、まさに、にぎやか週間（６月第２週の鳥越神社の祭りまで続きます）であります。明日よりたくさんの人が訪れます。（しかし当店は、あまり影響なく、売り上げもお祭り騒ぎというわけではありません。そうなるためには、田原町より浅草よりでないとだめでしょうな）今年は、残念なことに、本社神輿の出ない異例のお祭りです。去年までの、宮出しの乱暴狼藉を受けての、神社側の断固とした措置でありますが、それはそれで、町会単位で協力し、様々な形で、祭りを盛り上げようと努力しているようですよ。下町の人間はたくましいですな。祭りは、子供たちに受け継がれる伝統のイベントであり、普段信仰のない人でも、神様を崇める日でもあります。よい天候で、楽しく無事に終わってくれることを望み、私も参加するのを楽しみにしているのでした。

2008/5/12 そんな軽い命なら・・・。

人は生まれたときから死へのカウントダウンが始まり、生き方は選べても、どの人も必ず死ぬにも関わらず、いつどのような形で死ぬのか選ぶ事のできないものですね。選ぶことができるとしたら、それは自らの命を絶つことで、今や日本は、いつの間にか自殺大国となっています。新幹線から飛び降りたり、硫化水素を用いたり、あるいは、誰でもいいから殺したかったなどという理由で、人の命を奪ったり、命が軽く扱われる事件が多発する中で、そんな軽い命なら私にくださいといい、命の大切さを語り続けた一人の男性がいました。江戸川区の小中学校を中心に、いのちの授業をやり続けた、渡部成俊さんです。肺癌を患い、余命１年半の宣告を受けてから、まもなく死ににいく自分だからこそ命の大切さを伝えられるんじゃないかとはじめた人生最後の仕事こそ、このいのちの授業だったのです。２００６年３月から２００７年１０月まで７９回、自らの病気を語り、最後まで頑張ることの大切さを説いた。マイク無しで、立ちっぱなしというスタイルは、等身大の自分をさらけ出したものでした。参加した多くの子供たちから、いじめられて自殺を考えた自分が恥ずかしい、他人に死ねと言った軽率さを反省したいとの声が上がりました。渡部さんはもうこの世にいません。でも子供たちの心に、多くのものを残したことと思います。命は作ったものでなく、もらったものです。だから個人の勝手で、使っていいものではありません。せっかくもらったこの命、その大切さを、死をはっきりと意識する間際になって気付くのではなく、今生きている今日からでも、そして少しでも感じて欲しい。それが渡部さんの願いだったのではないでしょうか。

2008/5/6 相棒

用心棒とは、昔寝込みに襲われたときに備えて、手元に置いた護身用の棒であり、そこから、ボディーがどのように守る人をさすようになった。片棒を担ぐとは、かごや棺おけを担ぐとき、２人一組になるため、その前棒か後ろ棒を担ぐことを片棒を担ぐといい、重労働を協力して行った。そんな二人組みを互いに相棒と呼ぶのだそうな。　　刑事ドラマの一つのパターンに主役の２人がコンビを組む作品は多い。あぶない刑事や、４８時間、バットボーイズ等がそうですが、今話題の相棒もまたその一つです。頭脳明晰な杉下右京さんと、情熱系の亀山薫さんのコンビが、難事件を次々と解決していく、そのじりじりとした追い込み方や、時代に合った話題を取り込んだストーリの巧みさは、いまさら僕が説明する必要のないほど、多くのファンに支持され愛されている作品です。（昔デットフォールという映画があって、そのときもインテリのタンゴという刑事と情熱系でタンクトップの似合うキャッシュという刑事が活躍する作品があった。タンゴをシルベスタ・スタローン、キャッシュをカート・ラッセルでした。今のイメージからすると逆だよね。）昨日はその相棒の映画版を見てきました。一番大きなホールでしたが、すでにチケットは完売という賑わいで、連休とはいえ、他の追随を許さない盛況振りでしたよ。内容についてはかけませんが、一言で言えば、面白く、切なかったです。先日ＴＶで浅見光彦シリーズの姫島殺人事件がやっていましたが、そこに描かれた愛情の奥深さ同様、見ていて涙の止まらない感動でした。論より証拠ですので、どうせ正月にでもＴＶでやるだろうなんていわずに、ファンならずとも映画館に足を運んでもらいたい、そんな作品でしたよ。

2008/4/29 鬼才

タイトルにあげた鬼才という言葉は、実にいい言葉だと思う。天才とも秀才とも違う、しかし優秀でしかも個性的で、どこか毒っ気もある。そんな人物が当てはまる感じであろうか。そんな鬼才だなと思う人物の一人に、漫画家の福本伸行先生がおります。今や日本のマンガはサブカルチャーとしての地位を得て、世界中から評価を受けていますが、その実力はあらゆる創作活動の中で、リードする存在となり、その内容の面白さ、展開の素晴しさから、マンガ発信のドラマや、小説が作られている現状がありますね。先生の作品もまた、内容は非常に濃く、どちらかといえば大人向きで、時には、今の世の中を否定したくなるような作品もあります。麻雀マンガである” 天”、そこからスピンオフした”アカギ”、独特の賭け事に望んでいく ”カイジ”、今連載している”零”、フィクサーを通して世の中の裏側を描いた”銀と金”。どれも素晴らしい作品です。また原作だけを書いた、”告白”（画はかわぐちかいじ先生）は雪山を舞台として、吹雪の中、山小屋に閉じ込められた二人の若者が、過去の告白をきっかけに展開される作品なのですが、ほぼ二人で進む話でありながら、その心理描写や人が狂気になっていく様、次第に追い込まれていく体の変調など、すべてはスリリングであり、ここに音楽が加わって、舞台やドラマになってもおかしくない内容です。先生の作品はどれも先の読みにくい斬新な内容であり、麻雀を知らない人でも、それなりに楽しめる内容であり、さらに、今のマンガ内の状況を見事に一つの言葉で言い切る表現力もまた魅力の一つです。先日セブンイレブンでもアカギの単行本が売っていましたが、ファンがおるのでしょうな。連休にお出かけもいいですが、 DVDを見たり、読書をして静かに過ごすなら、お勧めの作品群ですよ。（アニメでカイジとアカギ、実写でアカギと、銀と金があったと思います）

2008/4/17 嬉しいような、悲しいような・・

先日、兄貴こと、阪神の金本選手がついに２０００本安打を達成しました。１流選手の証であり、丈夫にそしてコンスタントに活躍できた人のみが達成できる領域であります。大変喜ばしい事で、あの歳でも更なる記録を目指して頑張っていく姿は、まさに努力の人ですね。金本選手といえば、闘志あふれるプレースタイルと、負けが決まってチームが沈滞している時も、その一振りで、明日に繋がる何かを残すような選手です。そして鉄人の名にふさわしく、丈夫で休みません。圧巻はなんといっても片手が折れているにもかかわらず、片手でホームランを打ったときですかね。（金本選手の練習法に、片手でトスバッティングをするシーンがあったが、普段からこういう場合に備えてんだろうね。）実に嬉しく、おめでたいことなのですが、ふっと思い出し、鉄人といえばかつては衣笠選手。衣笠選手といえば赤ヘル。そう！！、鉄人は広島で鍛えられた選手ではありませんか。もし、金本選手が、今も広島にいてくれたら、その喜びはどんなに大きかったろうと思うと、ちょっと悲しいですね。特に今年の広島はエースの黒田選手がメジャーに、４番の新井選手が兄貴のいる阪神に（おかげで今年の阪神はつえ～なぁ）いってしまい、ある意味実験的で絶望的なような、新たな希望に夢を膨らませるような、そんなシーズンであります。これまでの広島の４番（江藤選手、金本選手、新井選手）が、もしそのままいたらと思うと、これもチーム力ゆえに仕方ないと残念ですが、その分、若い栗原選手や、ベテランの前田選手に奮起してもらいたいものです。昨日は幸い高橋投手の活躍により、広島には珍しく、１－０の完封勝ちでした。こういう試合が作れるチームになって、今年こそクライマックスシリーズに臨んで欲しいと願う、今日この頃でした。

2008/4/6 世間の目

日本には、世間体という他人からの目を気にすることで、自分の体裁を整えたり、気持ちを押さえ込むという習慣があります。しかし、それは同時に、自分への言い訳に使われることもしばしば・・・。　先日、ついに桑田選手が現役のユニフォームを脱ぎました。アンチ巨人の僕ではありますが、個人的には桑田選手のファンでした。無表情で、ブツブツ言ってマウンドに立っている姿から、不気味なイメージや、一時不動産がらみかなんかで、ダーティーなイメージもありましたが、その闘志あふれるプレーと実直なまでに練習に打ち込む姿は、現代の侍のようで、チームの枠を超えて、多くの選手に尊敬される人物でしたね。僕の中で、素晴らしいと思うのは、この何年間の桑田選手の姿です。日本で一流の道を歩いてきた選手が、自分のプライドを捨てて、世間の評価を気にせずに、メジャーに挑戦し、ボロボロになりながらも、自分の納得のいくまで挑戦し続けた。自分の人生は自分自身が評価すればいい、そんな生き方でしたね。今、人前でも平気でいちゃつくカップルや、杖をついた人が前に来ても、シルバーシートから立とうとしない人など、世間体をまったく気にしない風潮がある一方で、いざ自分のこととなると、やれ世間に笑われるとか、かっこ悪いとか、世の中が不況だとか、人の目を気にしたり、それを逃げ口上にしたり、意気地の無い事が多いように思います。自分の正しいと思うことを貫く義の心、それを行動に移す勇の心、時にチームのために自分を犠牲にする忠義の心を持った現代の武士のような桑田選手を見習いたいものですね。今後はおそらく、プロかあるいは子供たちへか、なんらかの形で、野球の指導にあたる事と思いますが、人を思いやる仁の心、規律ある礼の心で次世代の侍を育てていかれることでしょう。桑田選手、お疲れ様でした。

2008/3/30 あの思い出とともに食べるラーメン

最近はすっかり脂っこいラーメンがだめになり、タンメンやら、あっさり系のばかりになりましたが、それでも月に1度か2度は必ず行くラーメン屋があります。ひさご通りを超えて、千束商店街に入り100メートルぐらい行ったとこにあるコントというラーメン屋です。友達のご主人がやっている店なのですが、実際、欽ちゃんたちとも縁があるらしく、大根おろしで食べる餃子や、変わったメニューもあるお店です。僕はたいてい、蒸し鶏の油掛けか、汁なし坦坦メンで1杯やって、タンメンでしめるのですが、このたび登場した、懐かしの東京ラーメンが、実にうまい！！魚介類系の出汁がきいたスープに、昔ながらの濃い目のしょうゆ。そこに海苔とナルトがはいり、細麺で食べる味は絶品。実に懐かしい、素晴らしい味ですな。うちは両親共働きで、なおかつ雀荘もやっていたこともあって、絶えずせわしない子供時代をすごしたのですが、そのわりに、外食を店屋物といって、あまり食することを好まず、極力家庭の食事が主でした。それだけに、たまにとる出前や、外食が楽しみで、（その記憶があっての今かしら？）特に母方の実家のそばにあった、ゆたかそばと言う名の店のラーメンはうまかった。今思えばその味は本当にうまかったのだろうかと疑問ではありますが、思い出とともに食べる懐かしい味は、単なる味覚の判断ではなく、深い味わいがあるように思います。思い出はそれぞれだと思いますが、コントのラーメンはそんな味でしたよ。一日に何食かの限定ですので、常にあるわけではないようですが。こんな春の穏やかな日には、子供時代にタイムスリップしてみてはいかがでしょうか。

2008/3/25 素晴らしき１シーン

今年もすでに8本の映画を鑑賞し、映画三昧に華を咲かせておりますが、これまであまり観なかった邦画に最近は、少しはまりつつあるのです。もともと邦画はミステリー系しか観ないのですが、今年に入ってから観た、魍魎の箱、チームバチスタの奇跡、ＤＶＤでキサラギ、うぶめの夏、すべて面白かったですね。特に、竹内結子さん主演のチームバチスタの栄光では、素晴らしきシーンがありました。内容はとある病院でおきた医療事故の解明に乗り出した、竹内さん演じる女医さんの物語なんですが、この女医さんは心療内科の先生で、どちらかというとあまり覇気のないユル系の人。日々わけのわからないことを言ってくる患者さんの話を聞く、非常に根気の要る仕事なのですが、それにふさわしいようなマイペースな感じのキャラです。そんな彼女に、ひょんなことから院内で起きた医療事故の調査が任されます。看板部署であるバチスタ手術を行うスタッフの調査が始まっていくのですが、さらに切れ者の厚生省の役人である阿部寛さんが加わって、事件はとんでもないほうに向かい、今の医療現場が抱える問題を含んだ真実が分かるのです。その真実の重さと、危険信号を出していたにもかかわらず気付けなかったこと、さらに、失ってしまった患者さんの命の無念さなどが重くのしかかり、女医さんはふさぎこんでしまいます。診療時間が来ても患者さんを受け入れられない彼女を見かねて、看護士さんが声をかけたりしますが、何とか立ち直ろうと必死で戦う姿、そしてそこに、いつもの患者さんたちが顔を出し、なんと、”たまには俺たちが先生の話を聞いてやろうかと”言うのです。その言葉の優しさ、温かさに、心を救われたのか、またシチュエーションの面白さについおかしかったのか、女医さんは笑いながら、泣き、立ち直っていくのですが、このときの竹内さんの姿、表情は、実に素晴らしい。この複雑の感情を、もし映像にするなら、こんな感じなんだと思わせるに充分な表情なのです。改めて女優とはすごいものだと思います。前後の状況に頼ることなく、その１シーンのために、見事に顔を作り上げた姿に、内容はもちろんのこと、その演技に感動しました。おそらくは観れるとしたら、ＤＶＤで発売になってからでしょうが、お勧めの１本であります。

2008/3/16 悲劇

ついにと言いましょうか、やはりと言いましょうか、起こるべきして、悲劇が起こりました。連日報道されているチベットでの暴動。これは起こるべくして、起こった事なのだと思います。（いや、もしかすると、これまでも何回となく起こっていたのかもしれない。大規模でなかったから情報が出なかったのかも。中国は、国が内情の情報を一切管理している国だと聞きます。ということは、先日のウィグルも、今回のチベットも自治区だから分かったのかもしれなく、実はあちこちの農村では、もうすでに起こっているのかもしれない。）チベットは、いわずと知れた、チベット仏教を中心とした、ダライラマの治める、アジア屈指の平和的国家でした。そこに、第２次大戦の後、その混乱時期に領土拡大を狙って各地に侵攻した中国によって制圧されてしまった国です。自治区などと呼んでいますが実情は植民地で、制圧時はもちろんのこと、その後の弾圧と殺戮にチベット人は苦しめられてきました。しかも今の国家主席は、かつてチベット自治区の共産党書記だったのです。このオリンピックを控えて、今の中国に対する憎悪と、怒りは爆発寸前でした。チベット人を追い出して自分たちの国にしてしまおうとするかのように、チベットに次々と送り込まれてくる漢民族に対し、もうチベット市民の我慢は沸点を越していたのでしょうね。中国の国旗を焼き、漢民族の商店を破壊し略奪をする。これを鎮圧しようとする当局の人間による武力の死者、被害者が出ること、これも悲惨なことですが、何よりも、あの映画セブンイヤーズチベットに描かれたような美しい町並みと、穏やかで、平和的な人たちがここまで怒った事自体が悲劇というより他ならないように思います。第２次大戦までは、民族浄化という目的のホロコーストや、アジアの国はほとんど植民地化された事実がありましたが、国家の近代化に伴い、様々な地域で独立、建国が行われました。不動産バブルにオリンピック景気、それは中国の良いところだけを並べられたショーウィンドウを見ていたことに過ぎなく、実情は荒れ野原に建てた張りぼての城だったのかもしれません。どちらが正すべきなのでしょうか？よき神の判断が下ることを望みます。

2008/3/12 タラ、レバ　。

過去を語るとき、タラ、レバというのはタブーとされています。もしもあの時、こうなっていれば、こうなっていたらと、仮定しての現在の想像は、幻想でしかありません。この前の日曜日の名古屋でのマラソンで、ついに、Ｑちゃんは散りました。そして昨日、女子マラソンのオリンピック出場選手の正式な発表がありました。思うのは４年前のあの日、苦渋の決断だったとはいえ、Ｑちゃんが落選し、誰もが期待したオリンピックの連覇の夢は崩れ去りました。前回金メダルの選手が、僅差の判定とはいえ、オリンピックに行くことすらできないという事実に、残念な気持ちと、本人はどれだけプライドを傷つけられたことだろうと、その気持ちを察するとつらかったですね。それからというもの、年齢のハンデも省みず、ぼろぼろの体に鞭打つように頑張ってきた、彼女の努力は実らなかったのですね。もしあの時、オリンピックにいけたなら。そして野口選手に負けたとしても、なんらかのメダルが取れたか、そうでなかったとしても、オリンピックで走りきって敗れたなら、今のようなことにはならなかったのでは・・。かつての有森選手のように、自分自身をほめてやりたいといって、第一線から退き、もっと楽しくマラソンを続け、彼女のキャラクターを生かした、マラソンの普及に努めるような、走る楽しみをありとあらゆる人に伝えていくようなことをしていたのではないか。日本女性初のマラソンのゴールドメダリストとしてのプライドを傷つけられることなく・・・。まだ走るという彼女の気持ちはとてもたくましいと思いますが、もうそろそろと、思う気持ちあります。複雑ですね

2008/3/2 やはりだめだったか・・・。

ここのところ食の話題といえば、中国産冷凍餃子のメタミドホス等の毒物混入事件ですね。食べた人が短時間で、食中毒を起こし、ひどい場合には死に至るようですが、後遺症がなければ良いがと思う次第です。（実は、僕も食中毒になったことがあり、あの時は鳥の刺身でした。発熱と下痢、周期的に襲ってくる激しい腹痛に３日間のた打ち回り、結局菌が無くなるまで１０日ほど会社を休み、寮に監禁されたほどでした。これはとてもつらく、トラウマになります）この影響を受けてか、巷のスーパーでは餃子の皮が売り切れになるほど売れ、にらもまた飛ぶように売れているようです。これまで冷凍食品に頼っていたお母さんたちも、手作りで餃子を作っているようですね。（子供の時よくやりましたが、結構楽しい）この現象はとても良いことだと思いますが、やはりというか、予想通り、中国政府は非を認めませんでしたね。オリンピックが近いことと、あの国の体質から、こうなることだろうと思いましたが、まったく残念です。これまでも企業の偽装事件でも、まずは言い訳、ごまかしから入って、いよいよになって、認めるといった、少しでも企業イメージを損なわないようにしたことが結果的に、もっと悪いイメージがついてしまった。潔く認めたら、それが帰っていいイメージになったのにと思うのですが・・。（古くは日清食品や、最近では松下電器のストーブの回収なんかそうですよね）これで分かったことは、今後中国の食品を食べて何か起きても、政府は一切保障しないということがよく分かったので、食べた人が悪いということになるんでしょう。企業だけならまだしも、国をあげてとなると怖いことですね。

2008/2/23 キサラギ。

世の中にはいろんな映画があるようで、その内容のどんでん返しに驚かされることも多いですが、その構成というか設定の面白さで、楽しませてくれる映画もあるのですな。（これだから映画は面白い）そのタイトルは”キサラギ”。一人のアイドルが焼身自殺をし、その１周忌に集った男たち５人が繰り広げる話なのですが、これが面白い。単なるアイドルに集まったオタク達の回想かと思いきや、その自殺に関する様々な推論や、疑問、そして次々と明かされるそれぞれの関係、などなど、実にミステリアスで、引き込まれていくのです。しかもそれが、ある部屋に集まった密室での出来事であり、当然アクションや凄惨な場面もなく、回想シーンをのぞけば、ほぼその部屋のシーンばかりです。まるで舞台の様な単純な設定の中で、あれだけの面白さが出せるのは、ほかならぬ出演している演技派の５人の役者の力に他ならないですね。しかもそのアイドルのキサラギさんは、ラストシーンまで顔はぼやけていて、声も出ずなのに、彼等の描くアイドル像から、こんな人なのではないかと見る人に描かせるだけのものがあるのだ。最終的にはある推論に達するのですが、その後に吹く風はとても心地よく、すっきりするというよりむしろ、惜しい人をなくしたもんだと感動的でもあります。派手さがないだけに、演技者たちのハイテンションさが際立ちますが、この背景ではよく合い、迫力すら感じます。これは面白いですよ！！もうＤＶＤでも観れるようですが、今ＭＯＶＩＸの亀有で２９日までアンコール上映しています。（確か？１０００円）よかったら、是非観てくださいな。

2008/2/18 朝の卵。

朝は、出汁をとったり用の多いときは５時で、互いは６時半に起き、用意から蕎麦打ち、買い物、その他用事を終え、９時半から１０時の間に朝食をとります。朝はおにぎりと納豆、ヨーグルト、乳酸菌飲料、チーズと菌ばっかりだが、これだけではちょっとさびしい。おにぎりは、僕は梅干がだめなので、タラコかおかか、鮭と決まっているのだが、これも毎日だとさすがに飽きる。そのもう一品として、最近よく食べるのが、イセの卵であります。セブンイレブンで売っている味付ゆで卵で、他のメーカーよりちょっとだけ高いのですが、イセの卵はうまい！！その黄身の味の濃厚さと、なんともいえない柔らかさ、そして臭みがまったくない。以前に、カンブリア宮殿でイセデリカの社長が紹介され、その卵へのこだわりのすごさが映し出されていましたが、なるほどうまいですな。朝の食事はもちろんのこと、夜のつまみにも最近は食べている次第です。（もともとこの味付ゆで卵が出たとき塩をつけなくていいという便利さと、味の良さで感動し、新幹線に乗るときは、キオスクで売っていたタマゴローという商品をよくつまみに買ったいたもんです）ちなみに当店で使っている卵は、春日通り沿いにある、大塚行きのバスの元浅草の停留所の前にある鈴留さんです。美人姉妹と美人のお母さんが、女性だけで切り盛りする鳥専門店です。ここの卵は、近所の住民はもちろん、菓子屋さんや料理店でも使用している、素晴らしい卵で、時期にもよりますが、濃い黄色というよりオレンジ色に近い黄身が、高くこんもり盛り上がるほどの力強い卵が特徴です。もしここで味付卵を売り出せば絶対こっちを買うのだが・・・。卵は花粉と同じように、そのものに一つの生物になりうる可能性が詰まった食べ物です。栄養価が高く、バランスも良いので、朝食にはぴったりですな。

2008/2/12 集団の狂気。

人は皆それぞれ、その知識と経験から、善や悪あるいは美しいと醜いなどを判断し、選択して生きているものだと思う。しかし、いつも個人の判断ができているわけでなく、流行などの情報の左右されたり、組織の意向に従ったり、あるいは戦争のように、国家という大きな力に個人の判断がつぶされてしまうこともある。要は個人から、集団になるに従い、集団の判断が個人の判断を狂わせ、時にはそれが狂気となることもあるように思うのです。今、ようやく、逮捕となった大相撲の時津風部屋での事件も、そんな背景があるのではないでしょうか？もし一人だったら、やめたかもしれない。慈悲の気持ちが生まれたかもしれない。いくら親方の言うことが絶対とはいえ、殺すまでやるなんていうのは常軌を逸している。そこにはあいつもやっているから俺もと言った、集団ならではの狂気があったように思います。先日観た、”ルワンダの涙””ホテルルワンダ”もそうでした。いくら民族間抗争があるとはいえ、集団虐殺など、到底まともな人間の判断ではない。人を殺すことは誰もが悪いことだと分かっている。その道徳心を壊し、殺戮に走るのは、みんながやるからといった集団の判断に、個人の判断が押しつぶされてしまったためではないだろうか。またこんなこともあるようだ。街中で女性の悲鳴が起こったとき、一軒家の多いところとマンションでは駆けつける住民の数が違うのだそうな。住んでいる世帯数の多い、マンションのほうが多そうだが、実際は逆のことが多いらしく、その原因は、自分が行かなくても、きっと誰かが助けに行くだろうという心理が働くためらしい。ナンパでも、一人の女の子に話しかけるより、２人、３人と多いほうがガードがゆるく、もっと言えば、自分たちより多いほうが、良いらしい。これも、一人だと自分のちからで守らなければいけないから、ガードがきつくなるけれど、人数がいると、誰かが何とかしてくれるだろうと、責任感が分散されるようです。みんながみんな正しい判断をもてば、それが一番なのですが、そうはいかないでしょうから、例え煙たがられても、間違っているときには、それを口にする勇気が必要なのでしょうね。

2008/2/5 透明な声。

よく日本語と英語が比較されると、英語は論理的な言語に対し、日本語は、感覚的な言語だといわれます。英語は、その言葉一つ一つが比較的理屈にあっている記号のようなのに対し、日本語は、なんとなく分かるが多いように思います。特に会話では、日本語の場合ほとんど主語をつけなくても、その前後の文体や、その場の状況で、分かることが多いですね。英語で言えば、分かるときに、Ｉ　ｋｎｏｗが、日本語ならｋｎｏｗだけでもいけるといったとこでしょうか。　　先日いつも通っている整骨院にて、治療を受けているときに、懐かしい、小田和正の歌が流れました。この声とあの顔は一致しないよねなど、失礼なことを言っていましたが、その声を評して、とても透明感のある声ですよねと、先生が言われました。僕も普段透明感のある声という表現は使いますが、この言葉こそ不思議に思ったわけですな。透明とは、水やガラスなど、濁りのまったくない状態を指し、それは視覚で判断することだと思うのです。音は見ることができないにもかかわらず、聴覚の表現に透明と使ってもなんとなくわかる、ここが不思議なところですよね。同じように柔らかな歌声といったら、例えばスケールがありながらも、どこか包み込むような優しい感じなどを思い浮かべるかもしれませんが、これもやわらかいとは触覚の表現なので、テレビで観た雪を過去の体験から柔らかそうなどと言う事はあっても、触れない音では正しい使い道ではないようにも思いますが、実際は通じてしまう。要は、その表現した人の感覚が、なんとなくでも共感できれば、言葉として成り立ってしまうのですな。だから、つい最近まで言われていた”しょっぱいやつ”だなんて、僕にはちっとも分からないけど、通じてしまうのは、なんとなくそういうタイプの人に感じる感覚の共有ができているのですな。日本語って不思議ですな。次から次へとわけがわからない言葉が生まれてくるのも、まずは仲間内から、感覚の共有が生まれ、そこに理屈がないから、伝染するには障害が少ないのでしょうな。実に面白い！！

2008/1/28 やっぱり勝つのは難しい。

昨日は、実に有意義な、いや個人的にはまったくもって気の抜けた一日でした。（要は一日風呂に浸かっていただけだが）そのまったりとした私とは裏腹に、昨日は勝負に生きていた人が二人いましたな。まず一人目はマラソンの福士選手。今回マラソン初挑戦となった、大阪国際女子マラソンですが、さすがのトラックの女王もその壁はぶち破れませんでしたな。一風呂浴びて、あかすりを終え、さて彼女はどうしたかしらと思い、広間の大型テレビで観てみれば、なんとトップを走っているではないか。このままいくのかと思って、水を片手にゆっくり応援しようかと思いきや、アップに写った彼女はとても苦しそう。これはやばいのではと思ってるうちに、外人の選手に追いつかれ、みるみる集団に飲み込まれていきました。水を飲み干し、さっさと、昼寝室にいって、寝ていました・・・。もうひとりは、相撲の朝青龍。ブランクを感じさせない闘志あふれる相撲で千秋楽まで来ましたが、途中はいつもの万全の相撲ではなく、どこか危ないながらも、持ち前の勝負根性で勝ちを拾ってきましたが、やはり、横綱にはそれではうまくいきませんな。いない間を守ってきた白鵬にも意地があったのでしょう。力の入った上手投げで、勝負は決まりました。当日を迎えるまでは、どうだろうと話題を呼んだ両名でしたが、なかなか周りの望むような結果には簡単には結びつきませんな。勝負というから勝つのも負けるのも五分と五分のようにも思いますが、やはり勝つのは難しい。でも負けても花のある両名だったと思います。そういえば先日レスリングの吉田選手も負けてしまいました。あれだけの連勝を重ねたので、勝つのは当たり前に思っていましたが、例え１勝でも勝つのは大変なんですな。つくづく思いましたです。帰りにちょっと見てみようと思い、新台のＣＲエヴァンゲリオンを観にパチンコ屋へ。たまたま空いた席に座り、軽く打ちましたが、その日の最後の負けは、ここにありました。

2008/1/23 心の中に仕掛ける。

お菓子業界では、１２月のクリスマスと２月のバレンタインに挟まれた、この１月は伸び悩む月だったそうだ。しかしとあるメーカーではこの月になぜか延びる製品があり、その商品とは、ネスレのキットカットであった。なぜ？　その答えは、それを買っていった人たちを見て判明しました。答えは受験生。その年の受験の合格を願って、きっと勝つでキットカットを買ったそうな。今では、この時期に縁起を担いで売れる製品は多く、キットカットをはじめ、受かるでカール、きっととおるでキシリトールなんだそうですな。僕も浪人経験者ですから、１年にたった一度しかないこのチャンスに、人事を尽くした以上あとは天命のみといわんばかりに、ゲンを担いだもんですが、これが意外ときくんですよ。科学的にはどうなのかは解りませんが、これらは思い込みとも自己暗示とも言えるようなもんだと思うんです。きっとうまくいくと自分を信じさせる一つのツールであり、それ自体には力は無いように思います。いわば信じる心が実体化させるというか、結果を残していくのですな。実はこれと同じことが、マイナスの面でもいえるのだそうです。先日観た、うぶめの夏のなかで陰陽師である堤真一の言葉に、呪いとはそれ自体に力があるのでなく、それを信じる心が作り出すのだそうな。いわば、呪いの言葉や行為によって作られたバーチャルリアリティであり、その心を解き放ては憑き物は落ちていくのだそうですな。人の心とは、単純なようで複雑であり、見える世界もその作用を受け変わっていく。同じく堤氏の言葉に、世の中には不思議なことなどないんだよというように、不思議なのは、その心にあるのかもですね。

2008/1/17 アース

話題のネイチャー映画アースを観て来ました。
これは一言で面白い。（僕はもともと生物学が好きで、今でもNHKのプラネットブルーなど観たりしますが、おそらくどの人が観ても驚くと思います。）ありとあらゆるアングルで撮られた自然の現象は、四季を写し、時に空に、時に海洋を撮っていて、様々なダイナミックの映像や、早送りの自然の変化など、筋書きがなくても充分ドラマ性のある映像に仕上がっています。母熊が冬眠から覚めて小熊をつれて、えさ探しの旅に出るところ。鳥が初めて巣穴から旅立つのですが、まだ飛べず、一生懸命羽をばたつかせても、次から次へと落ちていくところ。象とライオンの一騎打ちや、セイウチの群れにホッキョクグマが立ち向かうところ。ホオジロザメがその巨体をダイブさせるところなどなど、全編が、よくこんな映像撮れたなと思うシーンの連続で、その度に、感動したり、どきどきしたりの連続でした。ただそこに写されている映像は単なる、自然のありのままを撮っているのではなく、今地球上で何が起き、そのため、そこに生きる動物たちが、皆危機にさらされているということでした。すべては地球温暖化による地球環境の変化が原因で、奇跡の星、生き物に優しい星といわれた地球が今、そうではなくなりつつあるということなのです。この映画は、子供たちは特別価格で鑑賞できるキャンペーンをやっています。何故そうなのかが、よくわかる内容でした。そして、生きるものは、その最後まで皆、精一杯積極的に生きています。躊躇する事も、ためらう事もなく、ましてや自分で命を絶つなどという事もありません。生物のほとんどは、他の生物の命を奪い、食することで自らの命を繋げていきます。自殺することや無駄に奪うこと、奪った命を粗末にすること、それは生きているものとして恥ずかしいことであり、本来の自然に生きる世物のあるべき姿ではないのですね。いろいろなことを学び、そして考えさせられる映画でした。是非ご鑑賞を！！

2008/1/9 明日につながっていく涙

楽しみだった正月はあっという間に終わり、働き始めれば、やっぱり働いている方がいいなと思う、今日この頃です。（そもそもぐうたら気質の私としては、このぐらいの長さの連休がちょうどいいのだろう。これ以上だときっと本当の馬鹿になる気が・・・。）悲しいことに、今年も東海大学は箱根の山に散りました。優勝候補といわれ、出雲を制した我が大学は、きっと伊勢を制した王者駒沢と一騎打ちになると思っていたのですが、残念でしたな。アクシデントは仕方ありませんが、来年は予選からかと思うと、う～ん残念。今回はリタイヤした大学が多かったせいか、彼らの悔し涙がよくテレビに映し出されましたな。なんと美しい涙か。自分に当てはめてみれば、悔し涙はいつ以来流していないだろう。これまでの生きてきた中で、何回の悔し涙を流しただろうか？泣き虫だからよく泣くのだが、悔し涙はそんなに経験はない。でも流した悔し涙はいつも僕を奮起させてくれたですな。浪人が決まったとき、狂ったように勉強に打ち込めたし、大学でもその涙が、4年間働きながら学校に通うことを成し遂げれた。社会人に成ってからも、打ちのめされたプライドこそ、この店を作り上げる原動力となったのです。テレビに映し出された若者たちは、走ることに全力を傾けて頑張ってきたのだろう。純真にそのことに打ち込んできたからこそ、かなえられなかった思いに、悔しくて涙が出るんだと思う。チャラチャラしたり、物事をイージーに過ごす若者が多い中で、とても美しく、意味のあることに思え、それだけに、その涙が生み出していく自分を動かすガソリンのような爆発力を無駄にしないで欲しいものですね。きっとこれからの未来にプラスとなり、明日につながっていくことでしょう。お疲れ様です。そしてこれからも頑張ってくださいな。

2008/1/2 MY　OWN　WORK

新年明けましておめでとうございます。
正月は実に穏やかで、税金の仕事と片付けや掃除、そして初詣さえ終わらせてしまえば、あとは酒を飲むだけの素晴らしき、ぐうたらな日々であります。
その中でこうして、書いている新年1発目の呟きはかなりいい加減なもので・・・。

さて、表題の英語は果たして正しい言葉なのかはわかりませんが、まあ、言いたい事は自分だけの正直な仕事をしようと思っています。去年の一年を表す言葉として、偽という言葉が選ばれた通り、去年はうそが多い一年でしたね。特に食品の世界では産地偽装から賞味期限の改ざんなど、それはひどいもんでした。吉兆の先代の言葉が、よく報道されてましたが、料亭と扇は広げすぎると倒れるというように、よき仕事をした結果が、いい売り上げにつながるところを、売り上げや利益にばかりにこだわりすぎた。それゆえ、最も大切にしなければいけなかった、お客様との信頼関係をないがしろにしてしまった。原点を見失ってしまった結果でありましょう。これは決して嘘でも、罪でもないのですが、大型店や有名店に行くと、そこの店主が作っていない場合があります。もともとの創業者の腕が、評判となって、店が大きくなったのなら、是非その人の作ったものが食べたいと思いますが、対外はそこの従業員や、修行の方ですよね。店主に認められた腕であっても、やはり本人とは違うように思うのです。だから、評判の店だからと、行ってみたら意外とがっかりすることも少なくありません。店を大きくする以上は、仕方のないことなのかもしれませんが・・・。僕はこの店を興したときから、たとえ下手でも、出来が悪くとも、蕎麦は全部自分で作ろうと思いました。それが、お客様に対して唯一できる信用であり、それゆえ、仮に発展したとしても、2号店は決して作らないのです。忙しくなっても、手が足りなくなっても、はずせない自分だけの仕事はあるもんだと思います。当店の味における評価の責任はすべて自分にあると受け止めながら、僕は僕だけの仕事に励んで行きます。では今年もどうぞよろしくお願いいたします。