店主の呟き

蕎麦酒房　てらさわ店主の私、寺沢仁志が不定期に呟きます。
日ごろ私が思ったり感じた事、体験談、意見交換等を、呟く予定です。
これを読んで、あるいは、お店にて感じたことなど、なんでも結構です。ご意見を頂けたら幸いです。

2003年のつぶやきはコチラ

2004年のつぶやきはコチラ

2005年のつぶやきはコチラ

2006年のつぶやきはコチラ

2007/12/25　最後はやっぱり蕎麦の話。　

１０人の人が蕎麦を打てば１０種類の蕎麦が出来上がる。人が十人十色であるように・・・。この言葉は僕の蕎麦打ちの基本的な考えであり、この呟きでも１年間に何度か出る言葉ですな。先日ソバリエの方々による蕎麦打ち会に呼んでいただき、参加してまいりました。初めてのアウェーで、ギャラリーの前で打つということもあって、大変緊張しましたが、とてもためになる会でした。なんせ、ソバリエの方たちということもあって、基本は皆さん出来ていらっしゃるので、うまく打つというよりも、普段のように、自分らしく打った方がお役に立つのではと思い、先の考えに立ち返って、打たせていただきましたです。何人もの人が同じ素材で打つにも関わらず、様々な蕎麦が出来上がっていく。蕎麦は不思議な食べ物ですね。そのあとの酒は美味いこと美味いこと、昼酒で、緊張が切れたところに入ったもんだから、まあ、酔いました。平静を装っていましたが、一人になったとたん爆睡の一歩手前でした。蕎麦の魅力に改めて気付いた一日でしたが、それと合わせて、人の魅力の大きさにも気付かされましたね。主催者の小池さんは大変な気配りをされる方で、その蕎麦に対する情熱の大きさには本当に、驚かされます。今回参加されていた方たちは皆近くの人ではなく、ほとんどは電車で、それなりの時間をかけていらしていたんです。この人を動かす力こそ、人の魅力なんでしょうね。味云々、店の雰囲気云々も大事ですが、例え、それぞれがいまひとつでも行ってみたいと思わせる店には何か魅力があるものです。それはきっとその店を引っ張る人の気持ちというか、努力というか、情熱なんでしょうね。料理は愛情。よく使われる言葉ですが、要は気持ち次第なんだろうと思います。当日は先生と言っていただき、大事に扱って頂きましたが、僕自身は人生のはるか先輩たちに多くのことを教わりました。感謝感謝です。　最後に、この呟きも今年はこれで最後になります。もともとは自分の考えをまとめたり、表現してみたくて始めた呟きでしたが、最近では、これをきっかけに足を運んでくれたお客様や、常連のお客様の中にもこの呟きを気にかけてくださる方がいて、とてもうれしく思っています。内容はちっとも上達せず、相変わらず浅い見識でしかありませんが、自分なりに頑張っていきますので、どうか来年も見てください。それでは皆様よいお年を！！

2007/12/18　みんなの願い。　

今年一年を振り返れば、決してブームになってはいけないのだが、温暖化問題が大きくクローズアップされました。ゴア元副大統領の不都合な真実に始まり、エコバックブームや様々な地域での、すでに深刻になっている状況を報告する番組など、この１年は、それぞれが真剣に考え始めたように思います。思えば、僕がまだ学生の頃雑誌のサイエンスで地球環境を考えるといったテーマで、様々な論文やら解説が載っていました。もちろん二酸化炭素や窒素ガスによる地球温暖化の警告は載っていましたが、それはもう１５年以上前のことです。今データとして、比較される以前の状況として１０年前や１５年前が出されますが、そのときすでに、科学者たちはその危険性を訴えていたのですね。私たち一般庶民は明らかにその変化を感じることができないと動かない、困ったもんですな。依然何かで見た短編の話で、確かみんなの願いという話がありました。内容は、地球を創世した宇宙人（彼らこそ神という設定）が地球を訪れ、乱れた環境に嘆き、地球上の生物に、一つだけ願いをかなえるといいました。各国の代表は早速会議を始め、ある国はたくさんのエネルギー資源を望み、ある国は限りない食料を望みました。激論は交わされましたが、結局一つにはまとめられず、力のある国は弱い国を従わせようと武力を行使し、世界中のあちらこちらで、戦争が起きました。たくさんの人が死に、食べ物は不足し、何もかもが焼き払われてはじめて、何もなくても未来永劫平和に暮らせればいいと話がまとまり、それを願ったのです。確かに受け止めましたといった宇宙人は、帰って行きました。しかしその後も戦争は終わることなく、むしろひどくなるばかりで、一向に平和が訪れません。そこで人類はもう一度宇宙人にお願いしました。しかしその答えはこうでした。”確かに人類の願いは平和な社会でした。しかし、人類を除く他の生物は、この地球を守るために、諸悪の根源である人類の滅亡を願ったのですよ。”と。なんとも悲しい話ですね。これは作り話ですが、これが現実のものにならないためには、何とかするのも人間なのでしょう。

2007/12/4　マイアカデミー賞。　

今年も残りあと２週間とちょいとなってきますと、この一年の振り返りのような番組や特集が組まれますな。僕自身も今年を振り返れば、今年はとにかくよく映画やＤＶＤを観た年でした。かつては時間があればパチンコから、時間があれば落語か風呂に変わり、今では時間があれば映画か酒飲みながらの読書になりました。今年は、去年の今ごろ観た父親たちの星条旗の組である、硫黄島からの手紙に始まり、なんとなく今年の夏は戦争のドキュメンタリー映画を観ようと思ったことがきっかけで、夏以降観るは観るはで、映画でこの時点で１７本（まだ観るつもり）ＤＶＤにいたっては５０本を越えたですね。まあ、よく観たもんだ。中には観なければよかったと後悔するものや、半分近く寝てしまって内容を覚えていないもの、似たような内容で、結末がどうだったか、交錯している物等、いろいろですが、もしこの観た映画たちで、主演男優賞を決めるなら、間違いなくマット・ディモンですな。主演の映画でグッドシェパードと、ボーンアルティメイタムを続けてみたせいか、その対照的なキャラを見事に演じきった彼はとても素晴らしい役者さんだと思いました。ともにＣＩＡが舞台なのですが、前者は静のキャラクターで、管理する側、後者は動のキャラクターで管理される側でした。それぞれに苦悩を抱え、打破していく生き様なのですが、当然その表現方法は違い、特に前者では能面のように表情を変えないにもかかわらず父としての愛情や、国を守るための苦汁の決断が表現されていて、観ている人によく伝わりましたね。男っぽくて、面白かったです。また内容も、一つの物事に対する情報収集の方法が時代背景が違うことから、前者は写真の手がかりなどからアナログ的に絞り込んでいくのに対し、後者はハイテクを駆使し、衛星や回線をフルに活用していくところも対照的でよかったですね。彼は年も近いようです。もう誰もが知っているスターの一人ではありますが、今後の味のある演技が楽しみですね。

2007/12/4　町の品格。　

町と山の手どっちが品があるかといえば、山の手か？銀座と渋谷では？と、町には責任はないけれど、その町の品格のようなものはあるように思う。それは建物であったり、そこに並ぶ店であったり。しかしその品を決めるとしたら、一番はそこにいる、または来ている人たちでありましょうな。ここのところ浅草の町を歩いているとこんなことよくするなという、しょうもない事をよく目にする。コンビニやデパート、パチンコ屋の前に乱雑に自転車を止めていく人も人だが、そこにとめてある自転車のかごにポイポイごみを捨てていくのだ。特にお母さんたちが乗っている子供を乗せるために、前後にかごや椅子の付いたタイプの自転車に、歩いてきた人間が、競馬の新聞や、紙くず、中には食べかけのおにぎりを捨てていた。そして、それを見た後続の人間がさらに捨てていく。自転車の持ち主はさぞかし驚くことでしょう。ごみをポイ捨てすることは良くないといっても、人の自転車のかごに捨てるのは、いったいどうなんだ？そこはゴミ箱か？注意しても仕方のないようなおじさんたちが、やっている行為に嫌気がさすが、でも浅草ってもともとそんなに品格のある町でなく、こんなものかともあきらめている。近頃つくばエキスプレスの開通のおかげで、茨城や流山のほうからたくさんの人が来て、浅草の休日はずいぶん人が多い。人が増える分、品の落ち方もひどいということにならなければよいが・・・。

2007/11/27　寒い下町に吹いた暖かな風。　

本日１１/２７（火）昼１４時２０分頃のことでした。浅草のとあるスーパーで買い物を終え、出て来た時にちょっとした惨事。冷たい空気によく響く缶の乾いた音、まるで新婚さんを乗せた車かしらと思ってみれば、自動販売機の補充等を行うドリンクメーカの車より、回収した空き缶の入った袋が破れ、車道もちょうど交差点のところに、５０個以上の缶をぶちまいてしまったのです。これは大変だと急いで自転車の鍵をはずし、現場に向かったところ、驚くなかれ、信号が青に変わったとたん、２０人以上の人が交差点に流れ込み一斉に拾い始めたのですよ。老若男女問わず、観光できていたと思われる外人の方まで、次から次へと拾いはじめ、平謝りで戻ってきたドライバーさんのゴミ袋に次から次へと集められました。中には両手いっぱいに抱え込んで集めてくれた人もいたため、なんと信号が青に変わって次の赤になるまでにほとんどを片付けてしまいました。（よって僕は間に合わず）この世知辛い世の中にあって、なんと美しいことでしょう。やっぱ下町はいいもんですなぁ。赤ん坊を乳母車にのせて移動しながら、くわえタバコをしている母親や、二人目の子に夢中で、ひとり目の子ははるか向こうに置き去りにされている子。何をあせっているのかレジで待っている途中、ショピングカートでやたらと人の足を小突くおばあさん。世の中、自分の事しか見えていない人や、ルール無用の人ばかり。心まで寒くなる世の中で，今日はいい物を見させていただきました。いやはや。

2007/11/17　こんなところにも不思議はある。　

人間は、物を考えたり、作ったり、その脳の発達は素晴らしいものがありますが、体は必ずしも最高というわけではないように思います。。昔から図鑑を見て、生物の不思議を知ることが好きで、イルカのエコロケーションやミツバチのダンスなど超能力と呼べるものから、とんでもない運動能力などに驚いてきましたが、意外にも身近な生物にもとんでもないやつがいるもんだ。ちょっと汚い話かもしれませんが、どこの厨房にも、お友達といっていいほどゴキブリがいます。言わずと知れた嫌われ者ですが、その生命力のすごさ繁殖力のすごさはものすごいものがあります。このゴキブリを殲滅させることこそ厨房の衛生を保つためには必要なことの一つですが、よく見るととても不思議なことが解ります。厨房の棚の上にいたゴキブリを払い、床まで落ちたとします。羽を広げて飛んだ素振りもなくても、おそらく普通にぴんぴんして逃げ出すことでしょう。つかまえて天井近くから落としても同じ事とだろうと思います。これってすごいことだと思うのです。良く猫が塀から落ちても、くるりと回ってきちんと四足で着地し、平然としていますが、その体長から比例した高さで言えば、厨房の棚から落ちたゴキブリは、猫でもビルの３階から落ちたぐらい、人間なら１０階以上の高さから落ちたぐらいに匹敵することと思うのです。特に筋肉があるわけでも，特別な骨格があるわけでもなくそれが普通にこなせる。あの小さな体のどこに秘密があるのかと思いますね。人間なら自分の身長の２倍か３倍の高さでも怪我をするか、場合によっては命を失いかねないというのに・・。と、まあどうでもいいことに感心している変なやつですね。

2007/11/8　一から三へ。　

世襲とは親の地位や社会的財産を子が受け継ぎ、その力を維持することだそうな。世間を見渡せば、良いにつけ悪いにつけ、世襲は多いもんですな。家業を継ぐことしかり、地盤を継いで立候補することしかり。芸の世界でも名という看板は何者にも勝る勲章で、その敬称は世襲が多いようです。先日林家一平ちゃんが、父の名の三平を襲名するとの発表がありました。兄に続いて大きな看板をしょうわけですが、林家三平といえば、型破りな落語で人気を集めた、東の爆笑王ですね。（ちなみに僕的には、西は桂枝雀と思っています）僕の記憶にはほとんどないので、聞いた話ですが、ラジオ全盛の頃は、声だけで充分面白さが伝わる落語が全盛の時代だったようですが、テレビの時代に変わるとともに、動きの少ない落語から漫才やコントへと進んで、落語が下火になった。それゆえオーバーなアクションや様々なギャグを取り入れ、映像的にも動きがあり面白い三平さんは、多くの人から支持を受けたようです。でもそれだけにあれは落語ではないとか、下品だとか批判も多かったようですが、いつの時代も新しいものやインパクトのあるものは、大抵下品なものが多いのでこれは仕方なかったのでしょう。でも三平さんの人気は、その芸風だけでなく、常にファンを大切にする姿勢にあったと聞きました。どこであってもにこやかに答えてくれて、時にはギャグのひとつもやってくれる。そんな穏やかでサービス精神旺盛な人柄であったようです。先日僕も浅草のとある食堂で一平ちゃんに会いました。芸人仲間との打ち上げの後のようでしたが、気付いた女性から写メールや握手を求められたとき、むっとしてましたね。当然彼の去ったあとの女性の反応は、普段は怖いんだね～でした。兄貴の正蔵も脱税したり、舞台を降りると傲慢で横柄だとの話が聞こえてきます。世襲で継ぐなら、その人柄も受け継ぎ、お父さんより大きく、人から愛される芸人になってくれることを望みますね。（ここ浅草は芸人が多いせいか、そのファンも多く、いろんな評価がよく聞こえてくるから怖いね）

2007/11/8　ひとりはみんなのために・・。　

”ひとりはみんなのために　みんなはひとりのために”こんなスローガンが中学校のとき生徒会にはあったが、これはラグビーでのＡＬＬ　ＦＯＲ　ＯＮＥ　ＯＮＥ　ＦＯＲ　ＡＬＬという言葉なんだそうな。ラグビーに限らず団体でプレーするスポーツなどでは、ＦＯＲ　ＴＨＥ　ＴＥＡＭなどという言葉も多く使われるようですから、個人の成績も大事だが、まずはチームとしての勝利ということが優先されるということなのでしょう。　先日優勝した中日での落合監督の采配もそんなところだったのではないでしょうか？あの優勝を決めた試合で中日の山井投手は素晴らしいピッチングを見せ、８回まで完全試合であった、しかし９回には守護神岩瀬投手を送り、落合監督の采配は非情だのなんだの言われているが、単に勝利に対する采配ではなく、実に人情ある落合監督ならではのＦＯＲ　ＴＨＥ　ＴＥＡＭであったと思うのです。近年の野球は、ピッチャーを中心に見ると、かつての先発完投型というのはほとんどなく、継投していく分業型で、とりわけ最後をしめるクローザーの存在はとても重要です。成績上位のチームには必ずといっていいほど優秀なクローザーが存在し、その調子次第でチームの成績が変わるほどです。そのひとつの投球で、勝利を得る事もあれば、一瞬にして負けにつながる事もある。そのプレッシャーと戦いながら、それなりの成績を収めてきたのが、中日の岩瀬です。この何年間中日が常に上位の成績にいれたのは、彼の活躍が大きかったといっても過言ではないでしょう。その彼に日本一を決める最高の舞台に立たせてあげた、最後のウイニングボールを流させた落合監督の采配はチーム一丸となって戦った落合監督らしい采配だったと思います。そしてこれから何年間も、中日優勝の映像が流れるたびに、最後の打者を打ち取った岩瀬投手のガッツポーズが出るわけです。いつまでも視聴者の記憶に残るわけですよ。そんな美味しい立場を岩瀬投手に託したのも、これまでの岩瀬投手へのねぎらいであったように思うのです。あの采配は非情なんかではない。チームから不満が聞こえてこないように、自分が非難されるかもしれないことも覚悟した上での、温情あふれる決断だったと思います。落合監督の男を見た気がしました。

2007/11/1　俺龍ついに、天に昇る　

今日、我輩の望みがかない予想とおり、中日ドラゴンズが優勝しました。実に、素晴らしい。走力を駆使した手堅い野球と、意外と言われながらも最後までスクランブルの投手起用を少なくし、福留をはじめとする主力を欠きながらも全員で戦った、そのスタイルは名実ともに最高のものとなったのだ。振り返れば、落合監督のその手腕は就任当時から俺流だった。大型の補強といえば、ウッズぐらいで、力のある選手や調子のよい選手を次から次へと使い、生え抜きの選手を鍛え上げた。今日の山井、先日の小笠原、いよいよ本格化した朝倉、ワンダーな中田と投手は今後の王国を思わせる駒が揃った。この４年間で、リーグ優勝、リーグ２位、再びリーグ優勝と、素晴らしい成績を残しながらも、日本シリーズでは勝てなかった。目の前での歓喜の胴上げを何度も見せられたその悔しさは、どんなであったろうと思う。腐ることなく追い求めて掴み取った、そこに男の美学があるんだな。心より、おめでとうございます。あとは、願わくば、あの奥さんと馬鹿息子が、なぜかビールかけ参加し、ブラウン管に移ることなく、気分よく終わることを望むのだが、あの品のない姿を見せられるんだろうな。これさえなければ、落合監督は良いんだけどな・・・。

2007/10/17　ＨＥＲＯ

どこの世界にも運が巡り、舞台は用意されそのプレッシャー撥ね退けて光り輝くＨＥＲＯはいるもんだと思う。今日、松坂の好投でレッドソックスがワールドシリーズへの出場を決めた。この貴重な、凡人なら逃げ出したくなるような場面で、そのプレッシャーに負けることなく、普段以上の力を発揮して、成し遂げる。まさに日本の誇る怪物ですな。つい先日１００億ドルは無駄な買い物だったとこき下ろされたばかりと言うのに、すごいもんだ。シーズン中の成績がタイトル獲得に値しても，いくらミスが多くても、ここぞというときに勝ってこそ、プロとしての評価は上がるもんだと思う。この１勝で、松坂は頑張ったと印象付けてしまったもんな。この間まではなんだったんだろうか？振り返れば、これまでも松坂は重要なところで活躍する怪物だった。夏の甲子園大会の決勝でノーヒットノーランをやり遂げたり、ＷＢＣの決勝でも宿敵キューバを撃破したり、不思議とそういう舞台が回って来るんだよな。そういうえば、レギュラーシーズンでプレオフ進出を決めた試合も松坂でしめたんではなかったかしら？とにかく今年は日本シリーズも、僕の応援する松井（稼）がいるロッキーズとのワールドシリーズも、楽しみだ。かつて西武ライオンズの盟友が世界１を決める舞台でぶつかり合うなんてね。夢のようですな。

2007/10/10　そして舞台はクライマックスへ！

駅伝のシーズンが出雲を皮切りに始まり、野球もポストシーズンを終えると、年末が近づいているなという感じですが、今年の野球はまだまだこれからですな。今年から始まった、両リーグでのクライマックスシリーズは実に楽しみです。短期決戦ということもあって、勢いのあるところや、かつての西武のように、それに合った戦い方ができるところが有利と思われますが、運もありますわな。ですがここ何年か、ロッテの久しぶりの優勝や、日ハムの新庄の最後の花道など、ドラマチックな優勝が多いので、今年はそういう意味で言うと、悲願の落合おれ流がついに神龍となるか、それとも大幅な戦力ダウンにもかかわらず，チーム力で勝ち進んだ日ハムの連覇か、あるいは、ここ何年か苦汁を飲み続けた、王さんに光が当たるかですな。戦力的には、セリーグでは抜群の安定感のある投手力があり、荒木、井端の不動の1，2番で試合を作れる中日が有利だと思いますがな・・・。なんせ中日は、最後まで、ローテーションを崩さず、スクランブル登板が少なかったことが良い様に思うのだが。（その点巨人は？だね。そこに打線のピークが来れば良いけど、間が空くことによる試合勘の薄れや、1番がホームランバッターというのは、果たして短期決戦ではどうなのかしら？）阪神は、後半の藤川が打たれていた点が気になるところだし、なんせ先発の投手陣が弱い。パリーグはなんともいえないけど、ここのところのダルビッシュの安定振りは圧巻だから、日ハムかな？とはいえ、理屈ではかれないのが野球ですので、楽しく観させていただこうではありませんか。優勝は中日だと予想して。

2007/10/3　いくつになっても働くことはいいことだ！！

人は何のために働くのでしょうか？収入を得て生活を成り立たせるため、自分の夢をかなえるため・・・。老後の蓄えが出来たら、早くらくしたいな～、働かずに生きれたら良いのになぁ～などと、若いころはおもったもんですが・・・。（そういう意味ではホームレスのおじさんたちは、働かずに生きているんだから、ある意味、理想的な暮らしかしら？）まあ、ほとんどの場合が、金銭を得るためですが、最近は、どうもそれだけではないような気がしてきました。こんなエピソード聞いたことがあります。昔、水俣湾では大量の工業排水を海に流したことが原因で、水俣病が発生し、地元の漁師さん達は漁が出来なくなりました。その賠償として、会社側は水俣湾で取れた魚を、どんな場合でも高値で買い取ったそうです。最初のうちは、目玉の飛び出た魚や、背骨の曲がった魚でも買い取ってくれるのだから助かると、漁師さん達は喜んだのですが、やはりだんだん虚しくなったようなのです。自分たちが働いて手に入れた魚は金に変わっても、食卓に上ることも、口に入ることもなく、結局は廃棄される。こんな仕事に意味があるのかと・・・。つまり働くということは、給料をもらうためだけではなく、世の中に役立ち、自分も社会の一員としてその存在価値を認められて、初めて意味があるのかもしれないですね。僕の生まれたこの町は下町のせいか、お金持ちの人ほどよく働くし、年をとって体を壊せば別ですが、そうでなければ年齢に関係なく，よく働く人が多いです。友達の中には、家を買って35年ローンだから、70まで働かなければだめだよ～なんて嘆いてるのもいますが、理由はなんであれ、体が達者なうちは僕も働き続けていようと思っています。経済的に余裕があるかないかは別として、働いている人と、日がなぶらぶらしている人では、老い方が違うように思います。刺激があるのか、緊張感か、働いている人は若い。よき先輩たちのよき見本であります。

2007/9/26　こんな贈り物もあるもんだ。

音を楽しむと書いて音楽です。音を楽しむのはリスナーはもちろんのこと、演ずるプレイヤーたちもまた楽しく奏でる曲には、音楽の素晴らしさが詰まっているように思います。とはいえ、僕はあまり音楽との接点はなく、昔のトラウマからか、人前で歌うことには抵抗があり、聞くのも，普段はもっぱら落語や漫才で，聴いてもフュージョンやクラッシクを気分転換に聴くぐらいで、ボーカルのあるものはほとんど聞きません。なので、音楽の良し悪しはちっともわからないのですが、曲云々はともかくとして、歌っている姿が楽しそうな人はとてもうらやましく、それが女性なら、美しく思えるのです。僕にとっての歌姫は、そのステージで自然体に実に楽しく歌っている人ですね。今の僕にとっての歌姫は木村カエラさんです。（40近い、気難しい職人が聞いている姿はさぞかし、気持ち悪いだろうな）あの華奢な体のどこにその力を秘めているのか解りませんが、実に楽しく、笑ったり泣いたりしながら、自分の言葉で歌い上げて行きます。先日発売になった、武道館でのライブをＤＶＤで見ましたが、素晴らしかった。とても美しかったですね。その姿を見ていて、実は初めての経験をしました。木村カエラさんの歌っている姿は好きですが、曲のほうは、いいなと思う曲もあるものの，そんなに感動しているわけではないのです。しかし、その中に1曲、心をつかまれる曲がありました。ワニと小鳥という曲で、初めて涙が出たのです。ＴＶドラマやドキュメント、映画でしょっちゅう泣いている泣き虫な僕ですが、音楽への関心のなさからか、音楽で泣くことはありませんでした。よく泣ける曲があるなどといっている人たちの会話を聞いて、僕にあるとしたら、演歌とかになるのかなと思っていましたが、まさかね～。今日 9/26は僕の誕生日です。泣ける曲が見つかり、そんな自分が発見できるなんて、思いもしませんでした。これも贈り物なのかもしれませんね。

2007/9/19 影があるから光り輝く。

物事には不思議なもので、すべてに表と裏と言いましょうか、陰と光と言いましょうか、まあ陰と陽がありますな。季節なら、春から夏が陽の季節であり、秋から冬が陰であります。太陽が陽なら月は陰で、それぞれは二つで1セットであります。また手のひらも、握るほうが陽であり、甲の方は陰であって、手の甲を上向きにしてを上下に振れば、喧嘩などで、治める時に使う動作であり、その逆は、お祭りなどで、盛り上げる動作になります。ありとあらゆるところにこの陰陽は存在し、陰があるから陽は輝き、それぞれの役割を果たしているのだと思うのです。ところが、最近では皆目立ちたいのか、陽になりたいばかりで、まぶしさを超えて、浅ましさが目立ち、輝くどころか、本来輝かせるものの光を奪い取っている現象が目に付きますな。例えるなら、ボクシングの亀○兄弟しかり、ゴルフの横○しかりですね。本来なら、選手である子供たちにスポットライトが当り、自分たちは影になって、背後から支える役目であるのにもかかわらず、なにを勘違いしたのか、自分が前面に出て、少しでもアピールしようとしている。馬鹿丸出しで、選手たちが霞み、せっかく頑張っていた選手の努力も、本来なら美しきスポーツを通した親子の取り組みも色あせて、見る人にむかつきを与えますな。光が当たることに偉い偉くないは関係なく、ましてや親だからとか、社長だからとかも関係ないと思います。誰を輝かせるのが正しいのか，その場の適材適所をしっかりと見て、必要とあらば影になる、それが役割なんでしょうね。店主だから，蕎麦を打っている本人だからといって，僕に光が当たる必要はないのです。直接お客様に接する人にこそ光が当たり、そこがお店としては舞台であって、後はすべて裏方なんだと思います。

2007/9/14 悲運の天才がついに成し遂げる。

近はすっかり涼しくなり、夜は過ごしやすくなりましたね。日が落ちるのも早くなったようで、5時過ぎには、もう暗くなり始めましたな。しかし振り返れば、今年の夏は暑く、つらかった。暑さにまいってしまい、食欲は減退して、それでも何とか辛いものだけは食べれたので、1週間に5回はカレーを食べていました。（俺は黄レンジャーか！！）その暑さのおかげで、今年は果物は大変甘く、作物はできのよいものが多いようですが、その一方で、雨の降り方は異常ですな。今日もシャワーのように降っていましたが、先日の台風が東京上陸したときはすごかった。実際うちの周りでは風がすごいだけで、雨はそれほどでもなかったですが、翌日の報道では多摩川がえらいことになり、ずいぶん救助されていました。東京はあちらこちらに雨をためておくトンネルのような物が掘られているようで、川の氾濫もそれによって調整されているようですが、それでも東京の急所はあるようで、それは荒川だそうな。実は先日も多摩川が落ち着いたその後、荒川が非常に危険の状態をむかえたらしく、結構なタイムラグがあるらしい。その荒川が氾濫すると、地元の北千住の1階は水没し、その余波は荒川区から、我が台東区も埋め尽くし、下町を水日出しにするようだ。隅田川は氾濫したという話を聞いた事がないので、安心していたが、どうもそうはいかないようだ。その対策として、スーパー堤防なる建設をしているようだが、その完成はまだ先らしい。予測できないという意味では地震が一番だが、河川の氾濫も見逃せませんな。このまま，温暖化が進めば，ますますひどくなるようなので、楽しみな夏も恐怖とならないことを望みますね。

2007/9/6 悲運の天才がついに成し遂げる。

長年広島のような弱小球団のファンをやっていると、早い段階で優勝の可能性が消えるため、それ以外のところで希望を持って応援するもんです。（今年は3位までに入ればクライマックスシリーズに進めるので、もしかしたらと思ったのだが・・。）その楽しみでありました、一人の侍のような寡黙な天才が偉業を成し遂げました。僕と同い年で、今もなお現役で頑張る前田智徳（36）選手がついに、打者の金字塔であります 2000本安打を成し遂げました。インタビューに出ても、照れて多くを語らず、いつも引き締まった表情で，黙々と練習に、プレーに打ち込む姿は現代の侍のようでした。特に右手1本でひたすらティーバッティングに打ち込む姿は印象的でした。イチローが尊敬し、落合も一目置いたその天才的なバット裁きは、もっと早くもっと多くのヒットを残したでありましょうが、怪我に泣かされた野球人生でした。アキレス腱の断裂を始め、活躍していると思えば、怪我でいなくなる日々、天才はその天才の姿をファンの前に充分に見せれない、悲運の持ち主でしたね。その天才が、こうして達成できたのは、自分の実力だけでなく、こんな自分を支えてくれたたくさんの人たちのおかげだと言っていました。才能と不屈の闘志。まだまだ現役でいて欲しいですが、もし指導者になっても、おそらく素晴らしい仕事をしてくれることでしょう。心から、おめでとうございますです。何事も、ひたむきにあきらめず続けるところに、偉業はあるもんですね。

2007/8/30 我が家の増員（魚）計画

我が家は男三人兄弟ですが、これが恥ずかしながら、誰も嫁をもらっていないので（浮いた話もない・・・。）、当然孫はおらず、そのため、最近親父の生きているうちに孫の顔が観たいという愚痴が、よく聞こえてくる毎日です。そんな親父の楽しみの一つに、水槽の孫たちがいます。魚とはいえ新しい命の誕生は嬉しいのか、暇なときは、それをいとおしげに眺めていますよ。入って玄関横の水槽にいるレッドミッキーマウスプラティ（確かこんな名前）は、どんどん増殖し、今やほとんどそれ一色であります。もともと5匹の親を買ってきて離したところ、子を産み、最初の子はだめだったのですが、その後の子達は丈夫でした。それが皆大きくなり、親たちは皆死んで、今いる大きなのは皆、子です。それがまた産んだ孫たちもまた丈夫に育ち、それがどんどん産んでいるので、すごい数になっています。春先に生まれた子は外の池の中のも含めて、だいぶ大きくなりましたが、今でもビールクーラー側の竹の茂みの中には、よく観なければ見えないほどの小さな孫たちが泳いでいます。この魚は卵胎生といって，卵を胎内に産み付けて孵化してから出てくるせいか，他の魚がちょっかい出さないせいか，対外途中で死にません。コリドラスもタナゴも1匹となり、えびもたまにしか顔を出さないので、この水槽は独壇場です。小さなお子様に人気のある水槽ですが、もし時間があれば見てみてください。そこには小さな命が負けじと頑張る姿と、案外人懐こい魚たちの群れのショーが見れるかもしれません。

2007/8/24 　

闘志が道を開く　ラジオ体操に花火大会、今週末はサンバカーニバル、昔なら盆踊りと、夏恒例のイベントが一つ一つ終わるたびに夏の終わりを感じ、やっとこの暑さから開放される喜びを感じると共に，寂しくもありますな。（これはきっと夏休みが終わってしまうという寂しさを何年も過ごしたために、今はそんなことないのに感じるのだろうね）昨日夏の風物詩であります高校野球大会が終わりました。いったい誰が予想したというんでしょうか？今回の佐賀北高校の優勝はまさに、ミラクルでしたな。第二戦の引き分け再試合を含め、今回一番長く甲子園のグランドにたった高校は、スタミナの塊でもあり、折れない不屈の精神力を持った、闘志あふれる青年たちだったと思います。正直言って，再試合になったとき、とても強い高校とは思えなかったし，帝京とあたった時など、帝京はくじ運いいなと思ったほどでしたよ。抑えのピッチャーはともかく、それ以外はそんなにすごさを感じるわけではなかったですが、決勝の劇的な逆転に見られるような、あきらめない戦い方は、駒大苫小牧が初優勝したときのように思えましたね。（あの時も優勝するとは思えなかったけど、あれやあれよといってしまうんだなこれが）若い青年たちの溌剌としたプレーは、実に爽やかで、感動的でありますが、何よりも、体力の衰えとともに、最近あきらめがちで、闘志まで衰えつつある自分に活を与えるもんでしたね。この猛暑の中、野球をするのも、働くのも汗かいて必死にもがくという点においては、同じ戦いであります。あともう少し、汗も冷や汗もかきながら、今日も麺棒を握るのでした・・・・。

2007/8/19 　肯定したのではなく、勇気を与えたかった。

この時期は、戦争ものの番組やら映画が多いですね。昔はそれがいやでしたが、今はこの時期にでも考えなかったら、時期がないほどに目まぐるしく変わるせいか、できるだけしっかり考えようと思っています。今回はその戦前、戦中、戦後と、戦い抜いた人々を歌で支えた一人の偉人、作詞家の西条八十のお話です。（これはアコーディオン奏者の近藤志げるさんのお話に感動し、僕なりの感想を加え呟いてみました。）苦労がないようにと数字の九を取り除いて八十（やそ）と名付けられた西条八十は、その後多くの歌謡曲を作詞し、世に送り出した詩人です。その歌に込めた力は、とても大きなエネルギーとなり、聞く人々に勇気を与え続けました。そのエピソードにこんな話があります。子供の頃、関東大震災にあって、上野の山に避難したとき、そこに非難した人々は、絶望のどん底に落ちて、みんな塞いでいたそうです。そんな時一人の少年がハーモニカを取り出し、当時の流行曲を吹き始めました。八十はこんな時期に不謹慎だと、その少年が袋叩きにあうのではないかと心配になりましたが、その結果はまったく別のものでした。その音色に合わせ一人また一人と歌いだし、やがては大きな合唱になった。そして人々に笑顔や力が甦り、よし、負けるかと勇気を奮い立たせたそうなんです。歌にはものすごい力があって、時に人を奮い立たせる力があることを知った西条八十は、その後早稲田の先生になったとき、軍歌を作りました。でもそれは決して戦争を肯定したのではなく、戦況が悪化して、ついには学徒出陣になってしまって、送り出す生徒たちに、無事を祈り、勇気付けるために作られたものだったそうです。戦争が終わり、一面焼け野原になった街は、人々の悲しみとこれから先のことに対する不安で満ち溢れていました。でも、これはすべての終わりではないのだよ、ここから始まる再生の１歩なんだよ、そんな気持ちを込めて作ったその1曲こそ西条八十の代表作”青い山脈”でした。その歌を口ずさみ、貧しさに耐え、来るべき平和で豊かな暮らしを夢に見て、この日本は作られました。くしくも今日は62年目の8/15です。様々な形で戦った人たちの努力の上にある、この平和な暮らしを忘れてはいけないですね。（近藤さんの西条八十のお話はとても素晴らしいです。機会があれば、演芸場で聞いてみてください。豊かさの形はどうであれ、今がとても幸せなんだと気付くことと思います

2007/8/10 　子供の力。

年齢的なものもあると思いますが、僕の周りではここ5年ばかり、出産ラッシュであります。一人目から二人目や中には4人というのもいますが、小さな子供を抱えて、お父さんやお母さんは子育てにてんやわんやです。うちにも友達や知り合い、あるいは常連のお客様が子供を連れて来店することが多いので、当店はそのおかげでとても賑やかです。しかし子供って不思議ですなぁ。混んでいるときはともかく，すいているときなど子供ははしゃいで店の中を走ったり、ヨチヨチ歩いたりするのですが、どこかにぶつけやしないか、転んだりしないかと心配な反面、とても愛らしく魅力的なんですな。その場にいらしたお客様も、会話が止まり、注目したり、話しかけたりして、次第に顔がほころんでくる。子供にはそれだけの力が備わっているんですね。理論的にも、僕の教わった心理学の人間形成の理論であるＰＡＣ（ペアレンツ、アダルト、チャイルド）によると、子供がもともと持って生まれてくる本能的な部分をＣ（チャイルドの部分）と呼ぶのだそうですがこれは大人になれば、うれしいとか悲しいとか感情を素直に表現するところで、最もエネルギーの強い部分なのだそうです。また、人間の持つ生命エネルギーを擬音化すると子供が叫ぶときに出す高いワーとかキャーとかの音になるんだそうな。だから、幼稚園などのそばに住んで、子供たちのそんな声を聞いていると、たくさんのエネルギーをもらって元気になるそうですね。僕も疲れが溜まったり、考えが行き詰ったときなど、うちには子供がいないので、友人のうちに遊びに行って、子供と遊んでエネルギーをもらったり、心を落ち着かせることがあります。命を与えられたばかりの子供は、細胞は若く、すべてがみずみずしく、生命のエネルギーに満ち溢れているのかもしれません。子供が欲しいですが、こればかりはそう簡単には・・・。ちょっとぼやきですね。

2007/8/2 　今年のキャンプはちょっと違うようだ。

ビリーといえばビリー・ザ・キッドを思い出し、その活躍を描いたヤングガンはその当時の若手のホープで作られた素晴らしい作品だった。（チャーリー・シーンや24のキーファー・サザーランド、ルー・ダイヤモンドフィリップスや、エミリオ・エステベスなどなど）しかし今年の夏は違うらしい。ビリーといえば黒人のおっさんがエクセサイズを教えてくれる、ビリーだそうな。このビリーズ・ブートキャンプは、結構皆さんやってますな。周りで聞いただけでも何人もいて、そのほとんどが、1枚目でビクトリーまで行くのがやっとで、ひもを使うのはとてもとてもだそうな。体を鍛え心も鍛えて（何でもビリー先生は格闘技の達人らしい）すっきりするのはとてもよいことですね。これも筋肉をつけて、基礎代謝率を上げることでやせていくわけだろうが、そもそも運動の消費カロリーだけでは無理があるので、結局は食べ物なのです。摂取カロリーが代謝されるカロリーより下がればやせて体がすっきりしてくるわけですが、俗に糖尿病食とも言われる低カロリーの食事は、単に痩せるだけでなく、長寿にも役に立つのです。これはねずみの実験で証明されてますが、高カロリ－の食事を続けたねずみの1.5倍は生きられるそうですね。野菜や、魚を中心とした、日本食こそそれにふさわしく、やはり日本人は日本食が良いようですね。夏のキャンプは、単にみんなで生活する楽しさだけでなく、規律があったり、自炊したりと努力するところもありますな。ビリー先生のキャンプも汗かいて、歯を食いしばって頑張って、すっきりするのを楽しむもんなんでしょうかな。

2007/7/26 　大人の時間再び。

僕は今も童顔と言われますが、昔からこんな顔をしていて、しかも小さかったので、中学生半ばまで、子供料金でいけました。中学ぐらいだとオネー様方に可愛がられたりもしましたが、あの時はちっとも嬉しくなく、早く大人になりたかったです。なので、大人限定の場所や、大人だから楽しめることに憧れを抱き、大人になったら、必ず・・・と思ったもんですな。今年もその憧れのすし屋のカウンター（もちろん千駄木のアナゴの名店乃池です）に行ってきました。今年はめぐり合わせがなく、一人でカウンターの端に陣取り、谷中の名人こと古今亭志ん生の落語を聞きながらの、至福の時間でした。いくらの西京漬けからはじまり、にぎりでイカ、タコ、白身、赤身と続いていく寿司の行進は普段以上に酒を進ませ、帰りは千鳥足になるほどでした。特に素晴らしかったのは、鯵と鰯とキス。醤油を必要としない板さんの味付けが、生姜の利いた爽やかさであふれ、そこに油ののったアジや身の引き締まったキスが小さなシャリと渾然一体となって口に放り込まれる、その瞬間こそ、職人芸だな～日本人に生まれてよかったな～といった感じです。コハダの新子もうまかった。もちろんアナゴはアイスクリームのように溶け、あっという間に口の中で姿を消しました。素晴らしかったです。さらに新しい発見で，しめにアナゴときゅうりのアナキュウを頼みましたが、これが、アナゴのやわらかい濃い味ときゅうりのみずみずしい歯ごたえが、海苔巻きで同居していて、味と感触のツープラトン攻撃でした。今年もいい時間を過ごし、またこの一年頑張れそうです。でも他の人の会話によると，冬限定の鯖の昆布締め（確かそういったような）がまた美味いらしい。ということでお店を10年やった暁には、このイベントを1年に2度にしようと、自分の鼻先にニンジンをぶら下げてまいりました。ですです。

2007/7/21 　ほどほどに。

過ぎたるは及ばざるが如し　ほどほどを良しとする日本人らしい、価値観の詰まった言葉だと思います。沸かしたお湯に塩を入れる。入れすぎれば海水のようにただ塩辛い、いがらっぽいものになるし、少なければ、ただのお湯です。それがほどほどに調度良いとお吸い物のようになり、旨味すら感じることができます。（海外旅行を好きになれない理由のひとつに、食べ物の問題がありますが、ハワイに行ったときなど、甘い辛いは、はっきりして、大味で、食えなくなくはないにしても、飽きたな～。）このほどほどというのは簡単そうですが、実は経験の必要な、奥深いものだと思うのです。僕もそうでしたが、経験の浅いうちは、なんでも安全に行きたがるので、ともするとやりすぎの感がありました。てんぷらなら揚げすぎ、蕎麦なら茹ですぎ、またはしめすぎなど、まだ足りないのではという不安から、駄目押しまでしていたもんです。そのうち、これではいけないと思い、早くやると足りない結果になり、さすがに生のてんぷらはありませんでしたが（たぶん・・・。）、蕎麦ではアルデンテができたりしました（要は芯があるのです）。ほどほどの中にあるストライクゾーンを目指して、その上を右に左に跳び越しながらアプローチしていくことこそ、経験なのかもしれませんね。最近は、相変わらず冷たい氷水でしめる事にしていますが、このしめる時間を短縮する方向にしています。硬いと腰があることは違いますし、練りこみによって生まれた歯ごたえとしめてできた硬さも違います。細くて腰のある蕎麦を目指すあまり、氷水でよくしめるのを駄目押しするほどにしてきました。今は、しめすぎない、今ここだというポイントを探しています。何事もほどほどが一番だといわれますが、そのほどほどはなかなか難しい。より良い蕎麦を打ち、一流の職人への道は、まだまだ先が長いようです。

2007/7/14 　井戸の茶碗に学ぶ。

落語井戸の茶碗はいわずと知れた、名作の古典落語です。このお話は、二人の武家人に挟まれたくずやさんが右往左往する話ですが、町人なら、まあいいじゃないかと丸く収まりそうなことが、侍だとそうは行かず、それぞれの筋と美意識がぶつかってなかなか納まらないところに面白さがあります。お金に困った一人の浪人が、仏像をくずやさんに買い取ってもらいます。それを買った藩の家来の侍さんが、ひょっとしたことから、その仏像の中にあった50両もの金を見つけてしまうのです。ところが、自分は仏像を買ったのであって、この金は受け取れないといったことから、その双方の話をつけるため、くずやさんが、いったり来たりします。何とか話を納めたら、最後に渡した、茶碗がまたしても名器の井戸の茶碗だったから、大変。くずやさんの苦労がにじみ出ているとともに、気難しいながらも、武士の美学が描かれています。その中の1シーンに、藩のお侍さんが50両の金を見つけたときに、そのまた家来に、得をしましたねといわれ、逆に怒って、金を受け取らないことに続いてこんなことを言うのです，”世の中どんな時代に成っても，金が金を生むような時代になってはならぬ”と。実に日本人らしい、美しい言葉だと思います。他の仕事を否定するわけではありませんが、金で金を生む、そんな仕事が横行し、またそれで財を築いた人間が大きな顔をしていて、評価を受けている感があります。土地を転がすこと，株を売り買いすること、それ自体は悪いこととはいえませんが、物を作ること、役に立つサービスを施すことと比べ、どれだけの生産性や、社会への貢献度があるのかと思うのです。誰もが豊かな暮らしがしたく、そのためにはより多くの収入が必要で、財テクやら運用やらで，手持ちの財を増やそうとすることは当然のことと思いますが、それがすべてではいかがなもんでしょうね。金が金を生むような時代になってはならぬ。武士は食わねど高楊枝、地位も権力も手中に納めながらも、つつましい生活を送り、その精神はいつも国のため、藩のためと、高尚でまっすぐだったといわれる武士らしい生き様の反映された、よい言葉だと思います。

2007/7/7 　夏はイベント盛りだくさん。

ようやく梅雨らしく雨の多い今日この頃ですが、雨が降らないと助かるというぐらいこの時期は、イベントが多いですな。今回は上野や浅草で行われているイベント特集でんがな。その1.入谷の朝顔市　入谷の鬼子母神で行われ、7/6.7.8で行われます。毎年七夕の時期に行われるこの行事は、七夕の織姫と牽牛星が年に一度会うことができる伝説にちなんでおり、朝顔の種子を牽牛子と書くことからだそうですよ。　その2.合羽橋七夕祭り　浅草の国際通りと上野の昭和通りを結ぶ合羽橋商店街で行われる祭りで、たくさんの出店や、市が出る楽しい祭りです。7/6～/10 で、メインイベントは/7./8です。太鼓ショーや交通安全パレードや、いろんなパフォーマンスが行われ、ビールやつまみ片手にぶらぶら歩くだけでも楽しいですよ。結構掘り出しものもあるんですよ。　その3.ほおずき市　浅草寺で行われ、日にちは7/9.10です。この時期にお参りすると四万六千日の効果があるといわれます。（つまり127年分に相当）その4.上野夏祭り　上野公園不忍池周辺にたくさんの出店や市が立ち、 7/14～8/5で骨董市や、蓮見茶屋といったこのときだけ仮設されるお店も出ます。浴衣姿で、涼みがてら、ゆっくり散策したいですな。と、紹介しましたが、これらの情報は、当店においてあります台東ライフにすべてのっております。台東ライフはご自由におとり下さいと、台東ライフの宣伝をするとともに、これらのイベントに参加し、お時間のあるときには是非当店にもお寄りくださいと宣伝して、終わります。

2007/6/30 　戦場に散った華。

人は必ず死ぬと決まっていながらも、自殺以外は、死に方を選ぶことはできないもんです。ならば、せっかくもらった命を、他に奪われることなく、最後まで、自分なりに、生きている喜びを感じ、悲しみ、怒り、楽しむことができたらそれは大変恵まれた人生なのだと思います。今もなおテロの犠牲になったり、事故に巻き込まれたり、本人が死を予感するまもなく、終える死もありますが、戦争は、死を覚悟しながらも、他に命を奪われる悲劇だと痛感しました。先日，東中野にあるポレポレ東中野という小さな映画館で、ひめゆりという映画を観て来ました。沖縄の戦いの時期にあわせ公開された映画は、かの大戦で召集され、命を落として逝ったひめゆり組みといわれた女学生たちのドキュメントであります。ストーリー性のない、まさに事実の羅列ですが、その戦いで、生き延びることができた方たちのエピソードで、全編がつづられています。すぐ帰れると思った、安全な場所での看護活動だと思ったという女学生たちの気持ちとは裏腹に、最前線で、弾が飛び交う中で、充分に休むこともままならない状態での毎日。肉の塊となった死体、手術室で、切断された足や手を運ぶことなど、想像を絶する中で、まともな神経が麻痺していく悲哀。米軍の侵略が進み、全員が散り散りに逃げたが、それからのいつ殺されるか解らない日々。中には卒業式をまじかに控えた15歳から19歳の女学生たちが経験したことは、聞くだけでもつらいことであり、涙がただ流れるばかりでした。222人のうち211人が命を落とした。今もなお、思い出すこともつらく、映画のために語ることすらできない人がいるそうです。僕がここで書くより、観れるなら是非観ていただきたい映画です。そこにある事実は、はるか昔のことではないということ、命ってこんなに大切で、今ある平凡だと思っていた暮らしが、どんだけの人の犠牲の上に成り立っていて、どれだけ幸せかを多くの人に知ってもらいたいと思います。公開は7月の上旬までのようです。この場を借りて、沖縄で散った方たちのご冥福を祈ります。

2007/6/23 　悪に魅了される。

朱に交われば赤くなる。腐ったみかんは伝染するなど、これらは良いことが広がるというより、悪いことが広がるときに使われますね。実際、良い事よりスキャンダラスな悪い事はよく広がるもんですな。悪とか、マイナスな事はそれだけエネルギーが強いのだろうね。先日の日曜日、ディビット・フィンチャー監督最新作、ゾディアックを観て来ました。全編に緊張感が走り、内容も無駄がなく、実に面白い。実際の事件を基にした、その事件に関わった人たちのドキュメンタリーであります。真実を知りたい、犯人を知りたいとのめり込み，それぞれの人生を壊していく。まさに悪に魅入られて、取り込まれていくようだ。それだけ悪には人をひきつける魅力があるんだろう。禅の教えによれば、善とか悪とかいうものは存在しないらしい。それぞれは人間の解釈であるようで、戦争と平和、安全と犯罪など相反するものを並べれば、どちらが悪で善なのか定めることができるが、戦争の教訓を生かして平和のありがたさを知れば、それは表裏一体のようにも思える。しかし現実の世の中は、人間の本能にしたがって、好き勝手なことをし、人に迷惑をかけることを罪とし、それを排除する事で、維持されている。悪は社会を脅かす少数派の考えで、多くは維持するに必要な道徳や倫理観や法律を守る多数派の考えを善として、成り立っているもんだ。つまり悪とは、多くの人がもち得ない、特殊な考えゆえに魅力があり、興味が持たれるのかもしれないね。ちょい悪がかっこいいとか、もてるとか言われてるが、それは単に、多くの人からずれているだけで、社会を維持する一員としては、あまりにも幼稚で、いい加減、大人に成れよとも思うが・・。その後ＤＶＤでディパーデットを観たが、ジャック・ニコルソンは素敵だった。やっぱ、悪は魅力的なのだろうか？

2007/6/17 　ただひたすら担ぐだけ。

うちはなぜか台東ケーブルテレビや、それ以外の番組が移るんです。これも、アンテナ工事だとか言って、この辺一帯をまとめて直してもらったおかげだと思うんですが・・・。その台東テレビで、この時期、夜にひたすら神輿を担ぐ映像が流れます。下谷から始まり、三社、鳥越と流れるのですが、今は三社祭の映像です。きっと編集が終わって、来週から鳥越になることでしょう。毎日同じ映像がひたすら流れ、神輿を担いでいる町会名が文字スーパーで端に出る以外は、ナレーションもありません。ごついにぃさんたちや、粋なねぇさんたちの掛け声だけであります。こんな番組誰が見るんだと思っていましたが、これが結構面白い。下町ならではの番組です。これと同様に、図書館のビデオコーナーにもザ・神輿だったか、ひたすら担ぐ神輿の映像が収められたビデオがあります。この下町の図書館にはこんなのあるんだぜと笑い話にしようと思いきや、それは素晴らしい、絶対借りに行くという後輩もいたから、祭り好きと言うか、特殊な町だなと思った次第ですね。一部のモラル無き人によって、いやなしこりを残しましたが、その祭りも無事終わり、寂しくなってしまいました。祭りが終わればもう夏。植木市、朝顔市、花火大会、サンバとこれからも、下町はにぎやかです。

2007/6/10 　やはりどこに行っても女は強いといっても過言ではないのだ。

先日競馬の祭典、日本優駿で、牝馬のウォッカが優勝しました。これは歴史的にもとんでもない事で、通常、競馬の勝敗を予想するものは、牝馬は牡馬より状態がいい場合を除いて、能力が劣ると考えます。それゆえ、牝馬限定のレースがあったり、混合でもハンデ戦なら軽量になったりしますが、短距離からマイル戦ならともかく、2000メートル以上となると、買いにくいもんですね。（昔は短距離に、ダイイチルビーやニシノフラワー、ノースフライトなど男勝りの女傑はいましたね。なつかし～）それが、圧勝で勝っちゃうんだから、この世界も女が強いのかと、驚きながらも、小さくため息です・・。生物界においては、女のほうが強い場合がいくつかあります。有名なのではカマキリのメスは交尾のあとオスを食ってしまったり、チョウチンアンコウも図鑑に載ってるのはメスで、オスはなにこれという感じです。雌雄同体の魚なら、環境が悪くなるとメスになり、良化すればオスになるようなこともあります。人間においても同様で、ヒューマンビーイングとして優秀なのはやはり繁殖能力を持つ女性で、特に初出産の場合、生まれてくる子供はその母親の様々な悪いものと共に生まれてくるようですので、男の子だと体の弱い子が多いようですが（僕がそうです）、女の子ならそれを跳ね返すようですね。女性は、今の世の中が強くしたのではなく、もともと強いのですよ。（怪談物なぞ女性の情念だからこそ怖い。これも女の精神力の強さでしょうな）その一方で、ふぐではオスは白子が取れることも合って、価値は高いのです。つい先日近大の水産学部で、このふぐのオス化を促進する養殖法ができたようです。餌にホルモン剤などの薬品を混ぜたり、遺伝子組み換えをするのではなく、温度や海水の環境を調節することで可能なんだそうですね。男も女より大切にされる事もあるんだと思いながらも、小さく鼻息荒いです。

2007/6/4 　捨てるばか者あれば、拾うわか者あり。

朝、目が覚めて1回に降り、まずすることは、店の前のチェック（強盗未遂でドアを傷つけられていたり、これはいまだミステリーなのだが、大量のわかめが捨てられていたこともありました。これは嫌がらせなの？）で、その際に店の周りおよび、ゴミ捨て場までの間のタバコの吸殻を拾うことにしています。朝一番に手を汚すのはどうかとも思いますが、町が汚いのも、そのままにしておくのも気が引けるので拾い集めています。そう思わないようにしていますけど、でも喫煙者のモラルを問いたくなりますな。最近ではタバコを吸う事はあっちこっちで規制がしかれ、区によっては歩きタバコすらいかんと言うこともあってか、携帯吸殻入れを持ち歩く人や、決められた場所でのみ吸う傾向があるようですね。しかし、大抵3本以上は転がっているのが現状です（空き缶も多い）。タバコも空き缶もポイ捨てをしても、決して自然に消えることはなく、すればするほど町は汚れ、蓄積されていくのですから、町をきれいにし、お互い気持ち良く生活しようと思えば、最後まで、自己責任で処理するのが正しいと思うのですが、きっと誰かが掃除してくれるという甘えなのか、ちょい悪ぶってんのか知らないけど、どっちにしても大人のすることではありませんな。あるエッセイストが、ポイ捨てはそのものを捨てているだけでなく、人生も捨てている。まともな神経なら躊躇するのが普通だから、それができる神経では、まともな人生を送れるわけがないとね。その一方で、新聞にこんな記事が載っていました。繁華街でゴミを拾う若者たちです。朝、通学途中に散乱するゴミに心を痛めていた若者が、一念発起して、ボランティアでゴミを拾い始めた。はじめは偽善者と言われるだの、邪魔されるなど、ひどい目にあったようですが、続けることで、手伝う仲間も増え、今では、ポイ捨てをしていた人が恥ずかしくなり、逆に励ましの声をかけてくれるほどになったそうなのです。素晴らしいですね。住む人にとっても、働く場所である人にとっても、また通過するだけの人にとっても、町は町です。個々のほんの少しの努力で、快適さは生まれ、気分は良くなるものですよね。神楽坂のほうでも、就業時間前に社の周りを掃除する会社もあるようです。朝は気分よく。いい朝は、いい一日の始まりですよね。

2007/5/27 銀座の空を守る旦那たち。

最近朝日新聞の夕刊が面白く、特に先週特集が組まれた、銀座に生きる様々な人たちの姿が面白かったです。東踊りの公演を続ける人や、踊る新橋の芸子さん。その人たちを運ぶ人力車の親方など、今も昔の粋な世界で生きる人たちにスポットが当てられ、銀座の格式は、新しいものと、伝統のあるものの融合によって維持されているのだなと思いました。その話の中に、銀座の空を守る旦那たちという話がありました。話の内容は、銀座のとあるデパートが改修工事をし、六本木ヒルズのような巨大な建物にするという計画が持ち上がり、それに反対した地元の旦那衆が、銀座の空を守ろうとしているとのことでした。実際銀座では50メートル級の建物が上限で、100メートル以上のものは認可しないという決まりがあるそうです。銀座という町も完成された美しい町並みですから、そこにある種異常な建物は町の景観を乱すのでしょう。前から疑問ですが、異常に乱立する巨大な建物は，いったい何のために建てられているのでしょう？商業の活性化、空間の縦の利用による効率化など、いろいろな理由があるでしょうが、いらない町はあるように思います。前に京都でも、やはり高い建物を立てようとして反対にあったことがありました。土地に建物を建てるのは個人の勝手かもしれませんが、町はみんなのもの。町に歴史があればこそ、その美しさを失うような事には、異を唱えるべきなのかもしれませんね。（浅草にもいらないかな。）便利で効率的なものでも、いらぬものは拒否をし、古くても守るべきは守る。そんな審美眼で判断し、実際の行動に移すことこそ、粋であり、そんな人たちが住む町だからこそ、町は生き、魅力ある町であるのかもしれませんね。

2007/5/20 すべてはモラルという名のルールの中に。

今こうして原稿を打っていてもお囃子が聞こえ、家々にはちょうちんが釣られ、町は祭り一色であります。僕の住んでいる寿町は三社祭のエリアの最も南であるため（要するにはずれ）、浅草中心部のような勢いからするとちょっとおとなしめではあるけれども、それでも同好会の方や、町会の人の友達その関係者などで、たくさんの来場者が有り、見慣れない人がたくさん、町を歩いております。近年、祭りも無事終えることがひとつの決まりとなっているので、泥酔で担いで救急車で運ばれたり、大喧嘩が始まったりなどということはほとんどなく、大人同士の暗黙のルールの中、迷惑をかけない範囲で、騒ぎ、はしゃいで、楽しんでいます。しかし浅草中心部となるとそうは行かないようで、新聞にものりましたが、神輿は神聖なものだから乗るなという、神社側からの毎年の再三の注意を聞かず、ついに去年2の宮の棒が折れるという事態に至りました。今年は、神社側からの反対もあったようですが、担ぎて側との折衝の末、誓約書を出すことで同意したようです。誓約書って、祭りなんだそんな堅苦しい事って思われますけど、それだけ事態は深刻なのでしょう。年に一度の馬鹿騒ぎとはいえ、もともとは神様を祀るハレの日の行事です。もっと神聖で厳かな一面があっての活気でなければいけないのかもしれません。昔は神輿は上から見てはいけないとか、地方で今でも祭りの際は女人禁制で、身を清め、もちろん女の人は担げないところもあるようです。祭りは騒ぐのが目的ではないということを、よく解った上で、そこにある細かなルールも知って大人の了見で参加してこそ、楽しく意味のあるものなのかもしれません。神輿にのる神様は今年は乗り心地が良いものであるといいと思いますね。

2007/5/12 やはり休みは体を休めなくては。

先日の連休は5日の昼の営業を終えた後、茨城で農業をされているお客様のもとへ、これまた常連のお客様とともに、野菜をもらいがてら、遊びに行ってきました。男3人の酒席はちょっと昔の学生時代に戻ったような感じで、酒も美味い事ながら、実にリラックスした楽しい休日でした。ただ6日は雨だったため、予定は大きく変わり、まさに体を休めるための休日。これが素晴らしいところだったのでここで紹介いたしましょう。まず初日はＪＡ八郷が経営する、健康ランドのような温泉所、ゆりの郷です。http://www.yurinosato.jp/toppage.html　やや小さめの健康ランドですが、実に掃除は行き届き、湿気がなく、清潔感あふれるところです。温泉も露天からサウナまで、いくつかあり、その温泉は決して熱くもなく、ぬるくもないのですが、芯から体が温まり、体が乾くほど外気に体をさらして、話をしていても全然体が冷えません。それどころか、帰りには服を着てからも熱かったので、ビールが美味いこと美味いこと。施設には、仮眠室やら、これまたＪＡですので美味しいらしいのですが、食事する場もあり、直売所もあります。それで大人 1000円でしたからね。実にお得です。　翌日は、ダチョウ王国にある王国セラピー酵素風呂に行ってきました。 http://www.dacho.co.jp/index.htm　　こちらは特殊な衣類を着ておがくずのような酵素の中に埋められる風呂でしたが、これが海で砂浜に埋められたような感じで、暖かく、汗をたくさんかいて気持ちいい。腰や、首の悪い人、血行不良の人は最高で、中には抗がん剤による体温の低下にも効果があるようです。さらにここはダチョウ牧場があり、そこでダチョウを食べれるので、食事も充分楽しめます。ダチョウは食糧難を救う第4の食肉として期待されている優秀な種で、鳥インフルエンザになりにくく、成長は早く、環境にも強いため育てやすいのだそうです。実際食べましたが美味いですよ。家族で行かれても、楽しめるところだと思います。いや～いいお休みでした。

2007/5/3 労働者諸君！！

今街を歩いていると結構目立つのが、アルバイト募集の求人広告だ。コンビニやファミレスではいつも出ているが、最近は飲食店なら、あちこちで募集している。うちもそうでしたが、それだけ人材不足なのでありましょう。（当店は、なかなかちょうど良い人材が確保できないことで、発想転換し、今の人数ではできないかと話合い、その結果、念願の食器洗浄器を入れたのです。そのため早い早い。洗い場一人分の働きをしてくれます。先日卒業した荒尾君にちなんで、うちでは洗おう君と読んでいます）この人材不足は、どうもこの辺だけじゃないようで、取引先の問屋さんの情報によると、その問屋さんももちろんのこと、あちらこちらでそうなようですね。ユニクロなどが、派遣社員から正社員化へ進めて、人材確保に動き始めたように、今人材確保は今後の経営上の大きな問題であるようです。ですので、これまで以上の待遇を整え、そこに働く人の将来性がみえないと人が集まらなくなるようですな。うちのような小さい店では、ますます難しくなるのでしょう。でもそれはさておき、労働条件が改善され、働く人の意欲をかき立てる状況がどんどんできるのはとてもいいことだと思います。ニートやフリーターなどは、あんまり賛成しない僕としては、喜ばしい限りです。働く事は楽しいものです。いや楽しくなってくるものだと思います。僕も16から様々なアルバイトやサラリーマンとして働いてもきましたが、最初は，苦しみやつらさがほとんどでした。年を重ね、キャリアを積むに従って、思いどうりになること、自分を表現できることが増えていき、仕事は楽しくなっていくもんだと思うのです。若い人たちの中でも目標やビジョンを持って、頑張っている人はたくさんいると聞きます。勤勉で、働き者の国、日本。ＧＷ中もその後のうまいビールのために頑張って働いています。

2007/4/29 笑えないメタボリック

♪優しすぎたのあなた～子供すぎたのあなた～テレサテンのつぐないのさびでありますが（今度テレサテン物語をＴＶ朝日でやるようですね。実に楽しみです）、今、かわいがりすぎたのあなた～食べさせすぎたのあなた～になっているらしい。先日、ガイアの夜明けで、メタボリックを解消すべくビジネスの裏側が放送されていました。会社ぐるみで、メタボリックの社員を解消しようとする動きがあるようで、とあるスポーツメーカーでは、そのプランソフトを手がけているとのことでした。（いよいよ日本も肥満の人は出世しにくいという時代が来るのでしょうか？）その後の驚くべき事実。子供のメタボリックの話に移ったのですが、なんと小学5年生でメタボリックもメタボリック、もう糖尿病一歩手前で、予備軍なんてもんではなく、後もう一歩で、もうこれからの人生好きなものが食べれなくなる状態でした。なぜ？かわいい、かわいいといってむやみに好きなものを食べさせたその結果は、かわいがる所か、その子の人生を閉ざすことになりかねないところだったようです。（こういう現象はうちに近所でも、よく見ますね）今、両親共働きは当たり前で、それゆえに食事を作る時間が削られ、外食に依存するケースはふえています。韓国なんかでも休日は某ハンバーガーチェーンに行列ができ、いまや家庭でキムチが出ない、いやキムチが作れない家庭も多くなっていると聞きます。外食のチェーン展開をしているところはおいしく作るため、濃い味になりがちです。濃い味に小さい頃から慣れてしまうと、物の味がわからなくなり、好き嫌いが多くなるばかりか、栄養のバランスを崩してしまいます。某ハンバーガーのあれだけ流れるＣＭの広告宣伝料が価格に乗せられていながら、低価格で売れるということは、いったいいくらの原価のものを使っているのかと思うと、恐ろしくなります。僕も外食で生きる一人ですが、美味さもさることながら、安全も考えないと、そのうち子供たちはどうなるかと心配です。今のこのご時世ですから、両親共働きも致し方ないともいますが、それなら、それをカバーする外食に従事する人たちは、商売繁盛すればＯＫではなく、社会の一つの機能として、食べる人の安全と健康も、頭に入れていなければいけないのかもしれませんね。

2007/4/22 頑固ロード。

こうしてお店をやっていると、あの店に行ったことありますかとか、あの蕎麦はどう思いますか？という質問をよくいただきます。僕もまったく行かないわけではないのですが、今は実はほとんど他店には食べに行きません。生意気かと思われるかもしれませんが、決して自分への自信ではなく、これも自分なりのスタイルなのです。僕の蕎麦打ちの根源は、蕎麦打ちはその人自身の鏡であり、そのときの今を映し出しているため、同じものは決して作れず、10人の人が打てば10種類の蕎麦が生まれ、再び打てば20種の蕎麦が出来上がるという考えです。ですので、自分の中で、どんな蕎麦を打ちたいのか、設計図のようなのが出来ていないうちは、他店の蕎麦を参考にするため行く事は大事なことですが、店を構え、自分なりの目指す型が描けた後は、時に修正するためや、自分も蕎麦屋で楽しむという事でない限りはそんなに行く必要は無いように思うのです。結局自分なりのものしか出来上がらないのだから、他店の良いところの集合体のような考えを持っても、それはあまり意味が無いように思えます。良いそばを打つために必要な目は外に向けられるのではなく，自分に向けられるべきだと思うのです。僕の中にある設計図は、僕に蕎麦を教えてくれた師匠や四谷の店長の蕎麦であり、それを出来るだけ鮮明に描きながら、自分の理想を加えて描いた蕎麦に、実際出来上がった蕎麦はどれだけギャップがあるのか，その原因は技術か精神面か、昨日の蕎麦より近づいているのか遠ざかっているのか，明日はどう打ちたいかなどを検証していきます。それは頑固で、わがままな道かもしれませんが、そのこだわりこそが僕のブランドであり、生命線のように思うのです。こうは書きましたが、実際はまだまだ未熟で、わからないことだらけです。原因すらわからず、悩むこともしばしばです。自営業であり、自らの手で創り出す仕事は、自分と常に向き合うことが、とてもつらいと思うときもありますが、それだけに物を作る喜びは大きいものです。僕はかなり頑固なのです。

2007/4/16 春が来た。

山菜が店に届き、半袖で歩ける日も出て、川では早慶レガッタが行われるともう春ですな。暖かくなるとこの時期はとてもいいなと思うとともに、できることなら、この時期が長く続き、暑すぎない夏が来ることを望むのでありますが・・・。春が来たというと、季節のことだけでなく、いいことが起きることも春が来るといいます。（彼女ができたりするのもそういうけど、そっちの春は遠い・・・とほほ）先日競馬では皐月賞が行われました。ここでも春が来ました。田中勝春騎手が15年ぶりにＧ1を勝ったのです。しかも馬の名はＶＩＣＴＯＲＹ。武豊騎手のように毎年勝つ騎手もいれば、安藤騎手のように、地方から来ても毎年活躍する人もいる。勝負の世界だから、技術だけでなく、精神面の強さがなければ、なかなか大舞台では勝てないのかもしれません。昭和の天才騎手といわれた岡部騎手の弟子で、それなりに普段は勝っているから技術は結構あるのでは・・と思うのですが、勝負の世界は厳しいのですね。しかし、実は、私的には、春が来たのは田中騎手のことではなく、うちのお客様に、この田中騎手を追い続けた方がいるのです。Ｇ1の度に今度こそ連敗脱出だと買い続け、先週の桜花賞前でも、春が来たので、勝つ春で、勝春に春がきたで、月曜のスポ－ツ誌の一面は決まりですねと盛り上がっていたのです。もちろんこの前も今度こそは、馬の名前が良いから勝つよといっていました。報告が楽しみですが、買っていれば、よかったと思います。続ければ、春は来るもんですね。

2007/4/9 街の中の桜。

最近健康のため、いやなんとなくか、よく歩くようにしています。お客様に勧められたナイキのフリーを履き、陶芸教室へと竜泉や、ＣＤを返しに生涯学習センターへ、あるいは映画を見に駅に行くときは、鶯谷の駅までと、歩きに歩きまくっています。（でも実に清々しく、飯がうまい。昔はなかなか目的地に着かない事がいらいらしていたんだが・・。）その道中に、一本の桜があります。とはいえ桜の花が咲くまで、ちっとも気付かなかったのだが・・。本願寺の横の道を生涯学習センターに向かう途中なんですが、これが、立体駐車場の敷地内にあるのです。よくこんなことがたまに事件になる。とある場所でマンションを建てる際に、その場に長年咲き続けや桜の樹を排除しようとした所、地元の住民たちの反対にあい、工事関係者と住民とのにらみ合いが起こったというような。日本人は桜が好きだ。それが他人の土地だと分かっていても、楽しみを奪われるような気がして、言わずにいられないのだろう。この立体駐車場を建てた時はどうだったのかは分からないけど、こうして桜を残してくれた、邪魔と思わずに残してくれた、その気持ちがうれしく思いますね。合理的、論理的など今の社会は、より効率が良く、便利で、利益中心の考えが横行しいている。無駄かもしれないが、こういうところに日本人らしい情緒があると思うんです。欧米の近代的な事柄の多くは豊かさをもたらしたかもしれない、でも日本人しか理解できないかもしれない、こんな桜を思う気持ちは桜と同じぐらいきれいだなぁ思うんだな～。

2007/4/2 今週は都知事選。

さあ今週は注目の都知事選です。
当初は少ない候補者でしたが、今ではわけのわからないのがずいぶんと・・・。（これも誰かの策略だと思うのは考えすぎでしょうか？）
現職の石原さんが風向きが良いようですが、できることなら変わってもらいたいですね。あんまり長いといいことがない（いやもう、すでにちょっとおかしくなっているし、もういらぬ開発という名の大規模な投資はたくさんだと思うのです。
またしても六本木にでかいビルが建ちましたが、あれが本当に必要ですか？
僕にはバブル時代の無謀な計画が途中で止めることができず今に至った、過去が今に残した悪魔の寵児にしか見えませんよ。それと同じように東京でオリンピックなどいまさらやる必要などないし（もっと産業復興が目覚しい国でしたら？）、築地市場だって老朽化してるというなら、1/3ずつでも改修工事をしていけばいい。築地は、その名前自体がブランドで、そこの周りのたくさんの人がそれを支え、そこで暮らしている。それを移したりしてはいけないと思うのだが、これもきっとそうすることでべらぼうに儲ける人たちの戦略としか見えないな。石原さんはその片棒を担いでいるように見えるよ。
未来に対する不安もそうだが、これまでの石原都政で、家も困ったのが福祉の問題だ。
石原さんになったとたん、これまでの福祉関係の補助が一切打ち切りになった。年寄りを抱えてみればわかることだが、子供を育てる以上の莫大な金がかかる。健康でなく、自分で何もかもできなくなったお年寄りは大変なんだ。行政には、経済的な援助こそ弱者にとって必要なのだが、これも都の財政が悪くて仕方がないならともかく、開発費にあんな大きな額を投資できるなら、何とかしてほしいと思うよ。これからはうちだけでなく、お年寄りを抱える家庭はもっと増えるはずだ。そしてそれは、今働いている人たちがどうするといった問題だけでなく、ひいてはこれからの子供たちにまで発展する問題だと思う。誰が都知事になっても変わらないなどとあきらめずに、なにをすることがこの東京で暮らしていくにはいいのか、それを決められる、いわば東京の社長のような知事をしっかり考えて投票しないとね。

2007/3/27 浅草で馬券を買いに行ったらいってみての2

どこの街にもなかなか商売が長続きせず、年中店が変わるところというのはあるもんだ。家のそばでも、ラーメン屋→蕎麦屋→蕎麦屋→カレー屋→今は決まらずや、喫茶店→ドラッグストアー→ラーメン屋→ラーメン屋→ラーメン屋で今に至るなど、そこは呪われているのかしらと思うほどすぐ変わる。そんな場所のひとつにＲＯＸのそばで新仲見世につながるところに、一軒の店があります。なんせよく変わるので、記憶があいまいですが、たこ焼き屋→カレー屋→タイラーメン屋→ 今かな？しかし今度の店はいいですよ。その名もダイニング何とか？（ダイニングってなに？）要は洋食屋？のような店で”ひまわり”さんです。ひまわりの絵や造花等、ひまわりをあちこちにちりばめられた、こじんまりとした清潔感あふれる店で、若いご夫婦？がやっている実に良心的な店です。夜はまだ行っていないのですが、昼のランチはとてもお得で、日替わりランチやひまわりランチなどがあり、僕の食べたひまわりランチは、カレーピラフに鶏肉のトマトソース煮、サラダにミニグラタンにポテトサラダがひとつのプレートにのり、味噌汁とアイスのデザートまでついてなんと800円なのだ。お子様用のランチが400円ぐらいだったから、家族3人で行っても昼食2000円前後で充分なのです。しかも味はうまい。特に鶏肉のトマトソース煮は、柔らかく鶏肉の味がよく出ていて、トマトソースも酸っぱ過ぎずちょうどいい。鶏肉も揚げてからではないようなので、実にヘルシーです。僕など生ビールとこれだけで充分でしたよ。洋食屋や定食屋のチェーン店のように冷凍食品を揚げたり、レンジでチンするだけでだけでちっとも安くないと思える店が多い中、きちんと仕事されてますよ。浅草はえばっていて高いばっかりの店が多いですからね。謙虚に一生懸命頑張っているお店です。浅草に行ったら是非行ってみてください。

2007/3/20 卒業。

春は近くに来たような気がしたのですが、最近はめっきり寒い日が続きますね。この3月4月といえば学校なら卒業、入学、会社なら退社、入社、あるいは人事異動と、出会いと別れの季節ですな。当店も、僕の相棒である厨房内スタッフの荒尾君がこの3月いっぱいで卒業です。荒尾君は都内の定時制に通う高校生で、4月からついに社会人となります。荒尾君は当店に約3年と少し勤めてくれて、最初の頃は初めてのバイトということもあって、とても恥ずかしがり屋の無口な少年でした。身長がかなりあるので、僕の身長に合わせて設計された厨房ではさぞかし大変だろうと思いましたが、実に器用にこなし、彼の持っている生真面目さはとても優秀で、僕の教えたとおりにきちんとこなしてくれました。それどころか、こと短冊ねぎやちくわを切らせたら、僕よりうまいぐらいに、上達しましたよ。決してでしゃばることなく、淡々と仕事をこなしてくれた荒尾君でしたが、時に、なにが何でも意地を通す強い一面もありました。最近では、お客様のところにお待ちどう様でしたと運んでくれたり、ありがとうございましたと言う事も出てきました。少年が少しずつ大人になっていく瞬間でしたよ。年齢も最初は僕の半分（当時僕32、荒尾君16）だったので、弟というより息子に近いような感覚で接していましたから、今度の卒業は正直言って感無量です。荒尾君は旅立って、どんな大人になっていくのかとても楽しみです。そしてこれは荒尾君の卒業であるとともに、当店にとっても新しい体制への卒業です。お客様との出会いと別れは楽しくもあり、さびしくもありますが、一緒に働いた仲間はまたぐっと来るものがありますね。別れは出会いの第一歩。当店はどんな出会いをするのでしょうか。

2007/3/13 今週は選挙です。

今週の日曜日18 日は区長と区議会議員の選挙です。結構いる立候補者が、台東区という狭い地域をひたすら回るので、選挙カーが連発してやってくる、実に騒がしい選挙だ。しかしその割には、あまりマスコミが取り上げないので、候補者の考えの違いが良く分からない選挙でもある。（予断ですが、国家の品格にも書いてありましたが、このマスコミというのが、ある意味一番の権力者だと思う。マスコミの取り上げ方次第で、その人の人物像は大きく変わるし、また取り上げることで注目度は大きく上がる。実際うちの地域の誰かが取り上げれられれば、その人に投票するかは分からなくとも、その人を中心に他の人を見るかもしれない。マスコミに流されているよな。）結局、このような小さな自治体の選挙は、お世話になっているか、知り合いになってしまうもんだが・・・。　しかし毎回思うことだが、こんなに議員さんはいるかい？多すぎやしませんかと思う。役所に行っても、税務署に行っても、必ず遊んでいる人はいる。無駄な人員だと思うがな。また、今回区長候補の中山さんのパンフレットに書いてあったが、区長は4年の任期ごとに退職金として2700万ももらうのだそうだ。いくら責任のある仕事とはいえ、常軌を逸しているように思う。これを廃止するといっている中山さん（なんせ若い。僕よりひとつ下。）にちょっと期待しているけれど、さあどうなることか？まあ選挙は、誰が当選するかも大事だが、誰も行かない選挙では意味がない。せっかく庶民がもらえた唯一政治に参加できる権利を行使しようじゃあ～りませんか。という事で、今週末は選挙にＧＯ！！

2007/3/6 緊急募集です。

今回は呟きというよりお知らせ・・・いやちょっとぼやきかしら・・・。

今当店では、昼の時間に一緒に働いてくれるスタッフを募集しています。
時間は10時30分から13時30分で、お昼はほとんど蕎麦ですがでます。仕事は洗い場と、調理補助です。（僕の横で簡単な仕事を手伝う程度です）できれば定時制に通う高校生や、主婦の方が望ましいです。なんせ狭い厨房で、お昼のごった返す時間を少数精鋭で乗り切るので、初めてでも頑張ってくれる方ならＯＫです。今現在職安にも募集をかけていますが、なかなかよい人と出会えないのが現状です。この文章を読まれた方で、興味のある方や、周りによさそうな方がいたら、是非紹介してください。メール、電話お待ちしております。よろしくお願いいたします。　今年からカウンターにおいてある新聞の、台東ライフはなかなか面白いですよ。もともと取材を受けたのが縁で、この編集にあたっている方がとても一生懸命で、応援したくなったのと、中身が地元民でも充分利用できるお得な情報なので、おくことと決めました。当店は新聞も雑誌もＴＶも置いていないので、皆様それぞれお持ちになりますが、時間を持て余した時はどうぞ。それとこれはどんどん持ち帰って頂いて結構なので、読んだ後きれいにたたんで、戻して頂かなくても結構ですよ。

2007/2/28 名人の引き際

昭和の人情話の大名人　三遊亭円正（円はもっと難しい字だが返還できん）の一番弟子で、落語協会分裂騒動のときも、師匠とともに協会を離れ、その後も独自の路線で活動し、その大きな体と豪快な笑い方で、噺家としてはもちろん司会者としても頑張られた人といえば、三遊亭円楽さんだ。その円楽さんが、脳梗塞から復帰されたものの、芸に納得いかないことを理由に引退することを表明した。噺家には見えないがっちりした立派な体格、色黒で唇の厚い、はっきりした顔はちょっと強面で、噺家には向いていないようにも思うが、その芸は、細部にも配慮がされ、師匠譲りの人情話の名人だそうだ。（というのも僕は聴いたことがないのです。お恥ずかしながら・・・。今度必ず聞きます）復帰後の写真ではだいぶ痩せられたなと思い、もしかしたらと思ったが、やはり引退となってしまった。まだまだやれるのではという周りの声もあったようだが、名人の名人たるゆえんであろうところの自分の芸への厳しさが、それを許すことも、恥をかくことも我慢ならなかったそうだ。やはり高座は修羅場なのだね。かつて、昭和の最高の名人といわれた、桂文楽は、大仏餅の途中で言葉につまり、勉強不足です、と言葉を残して高座を去った。その後、文楽は決して高座には上らなかったという。その自分への厳しさこそが、自分の芸を名人の域に押し上げていったのだろうな。仕方ないとしても、惜しい。いつか来るとしても、残念なことだ。しかし、この強面の円楽さん（若いときの写真は特にすごい）も２番弟子のさん生さん（現川柳川柳さん）の本によると、若い頃のエピソードに面白いのがある。落語の”明烏”にちなんで、志ん朝さんがうぶな振りをして玄人のおねーさんと遊んだ時、”おねーさん僕怖い”なんて言ったのが、母性本能をくすぐったようで、もててもてて、中にはただで遊ばせてくれたり、お小遣いをくれることもあったようだ。それを聞いた円楽さんが、よし！！俺も、ということで、同じように、おねーさん怖いといったら、”あんたの顔の方が怖いよ”・・・あらら。

2007/2/20 振り返れば7年前か～の2

明日はいよいよ7年目の、当店の開店記念日です。早いものですが、蕎麦屋の中では、まだまだですね。なんせ周りは創業100年なんてのが多いですからね。振り返れば、今から約10年前のある日突然、蕎麦屋をやると僕が言い出したことからすべてが始まりました。もともとサラリーマンは生に会わず、3年できりをつけようと思っていたのですが、それがいきなり蕎麦屋だったので、周りからは、また変なことを言い始めたと、非難ごうごうでした。当然両親は猛反対で、わざわざ大学まで出て、そこそこの会社に就職できたのに、この不況のさなかに何でそんな危険を冒す必要があるんだと・・。しかもこれまで一度もやったことのない食べ物屋になんてと、散々言われましたが、とはいえ、自宅の1階を借り受けて、しかも店をやっていくには、両親の協力なしでは無理なので、半年かけて説得し、その後8ヶ月かけて、金融機関の話をまとめ、やっと店ができる段階になっても両親は否定的でした。でもそれは返って良い事で、息子がやるからと盲目的にＯＫではなく、常にそれでいいのかとチェックが入るので、いろいろみんなの知恵を出し合うことができました。店をやってからも、よほど心配だったのでしょう、知り合いのお客さんなら、この蕎麦でやっていけると思うかと聞いたり、話しやすそうなお客様なら、正直に美味しかったですか？と聞いていました。その両親も今はやって良かったと言ってくれています。店をやることで、知り合えた人や、そこからつながっていった人間関係は、7年でもかけがえのない、大きな財産です。特に父親は私と一緒で、あまり社交的でない上に、年のせいか普段はボ～ッとしていますが、店に出ると明るく、実に楽しそうです。いないとお客様に心配してもらったり、最近では若い女性のお客様に人気があって、先日もバレンタインのチョコを貰い、うれしかったようです。お客様に支えてもらってありがたい限りです。私としては、両親の体の続く限り、こき使う予定です。これからも、よろしくお願いいたします。

2007/2/13 戦世の中で

先日の連休を利用して、調布に行ってきました。目的は戦地にいってそこに生きる子どもたちの写真を撮って、活躍している、大石芳野さんの写真展で、そのタイトルは　子ども　戦世の中で　です。カンボジア、ラオスやベトナム、コソボといった戦地や、チェルノブイリなどで、家族を殺されたり、家を焼かれたり、被爆したり、地雷により手足を失った子どもたちのすがたをモノクロの写真で拡大していくつも展示してありました。決して過去ではない、今現実に起きている世界の様々な姿が、子どもを通して写されていて、そこでは例えようのない絶望や、あまりに過酷な現実が存在しました。何も悪いことをしていないのになぜ？という表情を見せる子供。また襲われる夢をみて怯える子供。こんな小さな子供たちが、こんなに大きなものをしょわされていて、こんなに大きく傷つけられている。僕はただただ、涙があふれるだけでした。ファインダーという媒体を通し、子供たちと僕は向き合いましたが、向こうとこっちではあまりにも世界が違い、今こうして写真を見て、涙を流している僕は、どんなに幸せで、どんなに大きな力に守られているのかをつくづく思わされました。でも彼らはかわいそうなだけでなく、順路で最後のほうの写真には、力をあわせて生きていく姿や、笑顔で学校に向かう姿が写されていました。そんな環境でも強く生きているのですね。今、日本では自ら命を絶つ人が多いように思います。先日も電車に飛び込んだ人を助けようとした警察官が、命を落とす事件がありました。生きたくても生きれなかった子達。日本よりはるかに恵まれない状況の中でも頑張っている子達が、この世にはたくさんいて、日本人はこうして日本に生まれた事はとてつもない幸せなんだということを、分かってほしいように思いました。僕には何もできないかもしれませんが、でもあの子供たちが、くじけることなく、笑顔で頑張れることを祈るばかりです。

2007/2/6 振り帰れば７年前か～の１

早いもので、２０００年にオープンした家の店も７周年を迎えます。１１月の末から始まった工事が終わり、引渡しが済んだのはちょうどこの頃でした。なんせ予算がなかったのと、四谷のお店を年内に卒業したので、有り余る時間で、少しでも安く道具や食器類を揃えられないかと東奔西走したもんでした。店が出来上がり、食器類をいったんやすりをかけてから並べているときは、うれしかった。これから始まるんだと思ったもんです。しかし、少しずつ仕込みを始め、そばも練習したりしていくうちに、オープンの恐怖が近づいて来ました。すべて、自分の腕次第であること。その評価で、店の未来が決まること。自分の看板で勝負をしていることなどが重く重くのしかかり、自身は日々削られ、さらに、２日前に夜中の３時まで仕込みをしていたとき、うっかり指を深く切ってしまい、このまま万全でない状態で当日を迎えるのかと思うと、恐怖でどうにもならなくなりましたよ。そんな時僕の救いになったのは、今もお世話になっている東京麺業の当時のうちの担当者である、渡辺さんの一言でした。”オープンは誰でも怖いものです。だから緊張するのは仕方がないのですが、これから寺沢さんのやろうとしている蕎麦は、自家製粉で手打ちのそばです。それは今蕎麦屋で考えられる最上の品質を追う仕事であり、それだけに難しい仕事なのです。はじめからうまくやろうなど考えないでください。それよりも今できる精一杯の仕事をしてください。たとえ不恰好でも、きっとその志に共感してくれる人ができますから”と。結局当日はバタバタのめちゃくちゃで、１時間でこなせた人はわずかでしたし、怒って帰る人やら、スタッフは機能しないやらで、大変でした。でもどんだけ気が楽だったかと思い出します。できればもう２度とオープンはしたくありませんが、あの時の渡辺さんの優しさは、本当にうれしかった一言でした。

2007/1/30 笑いは世界を救う。

この前の休日は久々に浅草演芸ホールに足を運んできました。折からの落語ブームがまだ続いているようで、正月からだいぶたった今でも、かなり混んでいましたね。やはり落語はいいですよ。今回の夜のとりは五街道雲助さんだったのですが、夜鷹の蕎麦という人情話のうまいことうまいこと。寒い冬の夜を舞台とした話の中に、吹きぬけた一筋の優しさが、なんとも感動的で、恥ずかしげもなく涙があふれてしまいました。素晴らしかったです。そんなお笑いですが、世界には数々のジョークがあるようですね。今世界の紛争地ジョーク集という本を読んでいますが、その中で驚かされるのは、世界には様々な世界があるということです。演芸場にいって笑ったり、今こうしてパソコンを叩けていられるのも、平和な先進国に生まれた、ごくわずかな幸運な人間であり、世界ではまだ多くの人間が、戦争や内紛、差別や迫害が繰り返されることによって、自由を奪われ、明日すらわからない状況の中で暮らしています。しかしそんな状況でも、多くのジョークは存在し、それを楽しむことで笑いを生み出し、たくましく生きていると言うことなのです。笑いとは、本来動物が持ち合わせた感情ではなく、後天的に学習して身につけていく感情です。しかし、笑いは、緊張状態にあった感情を一時的に落ち着かせ、心拍数を安定させることで安堵感や緩和を生みます。それゆえ、びっくりしたときに出るような言葉がギャグになっているケースが多いのです。現に医学の世界でも笑いによるセラピーが行われています。笑う門には福来るといいますが、それは決して迷信ではないようです。近頃いやなニュースが多く、また不景気からか、潰れたとかやめたなどという話が多くて、いやになってしまいます。おかれた状況は、生まれた国によって、だいぶ違いますが、でもたくましく生きていくということは変わらないのかもしれません。いやなことも、つらいことも全部飲み込んで、今日も笑って頑張りましょう。

2007/1/24 食べ放題の今後。

職人とは、その腕にすべてをかけて、ひとつの形を作り上げていく職業だと思います。しかし食べ物の職人は、その仕事を後に残すことはできません。職人が思いを込めた食べ物でも、その存在をなくすこと、つまり食べるその刹那に、その仕事の評価がされる仕事であるため、込めた気持ちも一瞬にして消えていくような気がするもんです。でも、いい物を作りたい、喜んでもらいたいと思う気持ちは変わらないわけで、それゆえに、食べ方まで規定したり、あるいは食べることに集中することを強要してしまう店があることもうなずけるように思います。格言う僕も、そのことを常に念頭において、やってきました。今でもまだ未熟者でありますが、今よりはるかに技術が劣っていた開店当初でも、気持ちだけは持ち続けてきました。そのことがお客様に伝わり、来て良かった、また食べに来たいという、お客様の声の積み重ねが、今日の当店を支えています。食べ放題は、もともとは、そんなお客様に対する感謝の企画でした。当店の蕎麦を気に入っていただけた方に、あるいはこれが当店を知るきっかけとなればと願い、新蕎麦の時期にお腹いっぱい食べてもらいたいという気持ちを込めた企画でした。しかし、この名物企画も長年続けていくとこちらの望む気持ちと、求めるお客様（決してすべてではありません。）の気持ちとの間に隔たりがでてきたように思います。不正をやってまで食べようとする方、他を威嚇しながら食べる方、せっかく当店まで足を運んだのに、食べ放題が終わってしまったからといって怒って帰る方など、決して僕の蕎麦を食べるために来た訳ではないのだなというのを目にしていくにつけ、この企画の存在意義に疑問符がちらつき始めました。そして、そんな時ぼく自身も、その仕事に気持ちが入らないというか、抜けていく感じがしています。今度の2/21で7周年を迎え、ついに当店も8年目に入ります。近いうちに答えを出すつもりですが、8年目はどういう仕事にしていくか、今いろいろ考えています。

2007/1/17 浅草で馬券を買ったらいってみて！！

よく地方に行くと、こんな店を見かけることがある。
蕎麦屋でありながら、ラーメンもやっていて、ハンバーグや、終いには寿司までやっていて、なに屋だかわけがわからない店が・・・。そしてそういう店はおおにして、なにが売りだがわからず、どれも中途半端で、悪く言えばあまりおいしいとはいえない。
しかしそんな何でも屋みたいな食堂でも、どれもうまいという店はあるもんだ。しかも浅草であるこの地元に。その店は知る人ぞ知る、水口食堂です。昔ながらの飾りっけのない店で、休みの日となれば、店内は馬券を買いに来た人たちであふれ、時に演芸ホールからの芸人の方々も来るお店です。和食もあり、フライなどの洋食もあり、野菜炒めなどの中華もある。しかし美味い。お勧めはまず第 1にフライ。この次期なら牡蠣フライが最高だが、コロッケなどのフライ類は、実にカラッと上がり、その味はどこか懐かしい味だ。一人ならミックスフライを単品で頼めば、それで充分酒のつまみになる。第2に魚。マグロのづけ焼きや、照り焼きは美味く、焼き魚や煮魚のサービス定食はとてもお得である。第3にポテトサラダ。マヨネーズが弱すぎず、強すぎずちょうど良い。フライ類にも少しついてくるが、単品でも充分楽しめる。その他、肉豆腐なんて一人では食べきれないくらい大きいし、ピラフや豚汁も美味いのだ。なんといっても一番の驚きは、レジに立って、その請求金額の安さだろう。良心的であり、ちゃんと仕事をしている、庶民に優しいお店です。浅草はちょっと有名になるとすごい値段になったり、店側の方がえばっていて、味もそれほどでもないそんな店が多いですが、ここは最高ですよ。地元民でありながら、知らなくて教えてもらったのですが、今は通い続けてます。古き良き、いや、むしろ浅草らしいお店だと思います。浅草に行くときはここでひと時を！！

2007/1/11 勝つのは難しい。

正月というと、独身の男でこの歳だと毎年やることは変わらず、まあ31日めいいっぱい働くこともあって、元日からの3日間は掃除やら、税金の仕事やら、新年の準備やらで何かと忙しいのだが、それでも後の残った時間は、酒飲んでいるか、パチンコ打ちに行くか、テレビ見ているかのどれかだろう。テレビといっても芸人たちの自分たちが騒いでいるのを垣間見るような番組ばかりで、ちっとも面白くないのだが、それでも毎年、筋肉番付と、歴史のドラマと（今年は明智光秀と白虎隊はよかった）深夜の麻雀番組と、駅伝が楽しみだ。今年こそ我が母校東海大学は優勝できそうな感じだったのだがなぁ～、なかなか難しいものだ。前評判通り一区の佐藤君が抜け出し、2枚看板で一気に差をつけたとこまではよかった。これでいけると見ていたのだが、やはりどこにも憎たらしいほどの強さを持つキャラがいるもんだ、順天堂大学の山のスペシャリスト今井君の走りはあっぱれと言うほど素晴らしかった。今年も山の神は光臨し、東海の夢は今年も砕け散った。山の神は今年で卒業だから、来年こそはと思っている。しかし何事も勝つのは難しいものだ。勝負とは勝ち負けと書いて、勝つか負けるかの2通りしかないのに、50％とはいかない。正月のパチンコしかり、番組のマージャンしかりだ。だからこそ勝ち続けるなんてのは本当にすごいことだな。レスリングの吉田選手のようなのは大変なことなのだと思い、私も今年は勝てることが増えればいいなと思う新春でありました。

2007/1/2 今を大切に。

早いもんであっという間に新年となり、ついに3回目の年男となりました。
もう四捨五入すれば40という歳になったもんですが、最近は慣れたもんで歳をとることなどぜんぜん気にならなくなりました。むしろ薄味の野菜のうまさや、雑魚やいわしなどで日本酒を飲む魚のうまさが体にあってきて、焼肉など久しく食っていない。それで良いのだと思う今日この頃です。さあ、新年1発目ですが、今年は今を大切に生きようと思っています。禅の言葉に、過去を見て”念起こる　これ病なり　継がざる　これ薬なり”とあり、未来をみて、”未起の者は放起せんことを要せざれ”とあります。要は過去は起きてしまったことで、それは事実であり、変えることはできない。よって良い事も悪い事も振り返る事は無意味だとすることであり、またこれから起こることは誰にもわからないのだから、そのことで心配したり不安なる事もまた無意味だとする考えのようです。今の世の中は、本当に厳しいご時世で、私のような小さな自営業者はもとより、ついこの間まで景気のいい話をしていた人が、倒産してしまったなどということは珍しくありません。私も開店したときから、バブルを知らない、厳しい社会情勢だったのですが、それでも去年は良かっただとか、前はもっと忘年会の予約が取れたなどと考えてしまい、これからどうなるんだろうと先のことを考えると恐ろしくなることもあります。でも、そんな考えは無駄なようですね。そんな考えを抱えて今を生きることは、別のことを考えて車を運転するようなもので、正常だったら、遅れなかったブレーキも、他の事を考えていて、気がつくのが遅くなったため事故になってしまうように、かえって問題を背負い込むことになるようです。今のことだけを考え、目の前のことをやりきる。これが未来を作ることであり、良い過去を残していくとなんですね。そして、禅とは、禅の教えを勉強し知識を溜め込むことではなく、お百姓さんなら、うまい作物を作ること、商人ならお金を儲けることこそが、禅なのだそうです。今与えられた自分の成すべき事をやりきることの中にあるもののようですね。深いです。日本人だからかもしれませんが、僕にはこの禅の考えがあっています。今年はこんな気持ちでスタートを切りましょう。では今年も頑張りましょう！！